2015年4月18日 澤さん退職記念研究会@名古屋 天文教育と澤さんと麻雀 ー 私の天文教育・アウトリーチ活動 (そして研究)の原点は愛知教育大 ー 柴田一成 京都大学理学研究科附属天文台 教授、台長 講演タイトル: 天文教育と澤さんと麻雀 ー私の天文教育・アウトリーチ活動(そして研究)の原 点は愛知教育大ー • 概要 • 私は1981年に愛知教育大地学教室助手に採用され(途中1985年、助教 授に昇進) 1991年に国立天文台に移動するまで、約10年間愛知教育大 でお世話になりました。もちろん採用から何から何まで澤さんのお世話に なったのは言うまでもありません。25歳から35歳までの多感な時期(後期 青春時代)を愛知教育大で過ごさせていただいたおかげで、多くのことを 学ぶことができました。天文教育・アウトリーチ活動はもちろんのこと、研 究(天体とくに銀河における磁場の起源や活動)に至るまで、私にとって 新しい分野に導いていただきました。その意味で、私の教育研究の原点 は愛知教育大(そして澤さん)にあると言えます。それだけではありませ ん。良く学び良く遊べ(麻雀、スキー、宴会、旅行、、)の充実した10年間 でもありました。 • その頃の澤さんのエピソードをできるだけ発掘・紹介(記録)するとともに、 京大花山天文台での天文教育普及活動の現状と未来について少しお話 したいと思います。 年表 • 1981年3月 • • • • • • • 京大理学研究科宇宙物理学専攻 博士2年中退 1981年4月 愛知教育大地学教室 助手 (1983年5月 京大理博) 1984年11月 結婚 1985年6月 愛知教育大 助教授 1987年8月~1988年8月 米国テキサス大学に文科省 海外派遣研究員 1991年9月 愛知教育大 退職 1991年10月 国立天文台 助教授 1981年4月 愛知教育大地学教室に着任直後、 新入生と記念写真 1982年10月 天文学会(熊本)に一緒に車で 旅行。車の中で中島みゆきの歌ばかり聞か せられ、感化される。途中、澤さんの故郷の 宮崎観光へ 1983年3月 スキー合宿研修 1983年4月 愛知教育大地学教室 新入生 野沢恵 (現在、茨城大学准教授) 1983年8月 飛騨天文台見学 (毎年見学) 1986年3月7日 スキー合宿研修 1986年8月 飛騨天文台見学 教員 三宅明さん (地質鉱物学) のお嬢さんが 三宅芙紗さん (名古屋大 STE研特任助教: 8世紀の謎の 宇宙線イベント (太陽のスーパー フレア?)を発見) 1991年 愛知教育大天文台にて 小林稔(天文教育普及研究会中部支部メンバー) 草野( 同 ) 小学校教師 角谷(同) 小学校教師 1991年8月 第5回天文教育研究会を 愛知教育大の近くで開催 澤さんから学んだこと • 天文教育は楽しい=>天文教育は楽しくやる (やれることを適当に楽しくやるのが長続きするこつ。 理論家でも天文学実験は教えられる!) • 学生に何かを教えるのではなく、一緒に遊ぶ =>麻雀、宴会、スキー、車旅行、、、 (天文学も、遊びみたいなもの、、、、) • 一般の人まで巻き込んで遊ぶともっと楽しくなる =>講演会や観望会に参加した一般の人が喜ぶのを 見ると嬉しくなる。こんなに幸いなことはない。 (普段ぐーたらな生活をしている罪悪感が多少なり ともやわらぐ、、、とは、、私の感想) 2015年4月18日 澤さん退職記念研究会@名古屋 天文教育と澤さんと麻雀 ー 私の天文教育・アウトリーチ活動 そして研究の原点は愛知教育大 ー 柴田一成 京都大学理学研究科附属天文台 教授、台長 number of Shibata's refereed papers (not including Adv. Space Res., Korean J., Astr. Nach., PThPS) rev 2012.9.21 柴田のレフェリー雑誌論文出版数の年次変化 age year 25 1980 26 1981 27 1982 28 1983 29 1984 30 1985 31 1986 32 1987 33 1988 34 1989 35 1990 36 1991 37 1992 38 1993 39 1994 40 1995 41 1996 42 1997 43 1998 44 1999 total 1st author 1 1 0 0 4 3 2 2 1 0 3 1 4 3 3 1 5 0 2 2 7 4 3 1 11 2 3 0 3 1 7 1 12 1 11 0 9 0 10 2 total of 1st author 京大院生時代 1 4 6 7 10 11 13 17 18 20 21 22 23 25 愛知教育大時代 Nature (Uchida, Shibata, Sofue) Nature (Shibata, Matsumoto) 国立天文台時代 Nature (Yokoyama, Shibata) 京大花山天文台時代 age year total 1st author 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 9 11 14 3 15 12 3 10 14 8 13 12 11 9 4 0 1 1 0 0 0 0 2 0 0 0 1 0 1 0 total 250 31 total of 1st author 26 27 京大花山天文台時代 Science (Koide, Shibata, Kudoh, Meier) Nature (Isobe, Miyagoshi, Shibata, Yokoyama) 29 Science (Shibata et al.), Science (Okamoto et al.) 30 31 Nature (Berger et al.) Nature (Maehara et al.) Nature/Science total 9 レフェリー論文(第一著者)生産率 • 京大院生時代 (1977-1980) 1/4 = 0.25 papers/year • 愛知教育大時代(1981-1990) 16/10 = 1.6 • 国立天文台時代(1991-1998) 6/8 = 0.75 • 京大花山時代 (1999-2012) 7/14 = 0.5 1981~1991の柴田論文の被引用数 澤さんとの共著の解説記事 天文月報1987年2月号 花山天文台の現状と将来 京都大学大学院 理学研究科 附属天文台 花山天文台 太陽系、太陽観測で世界 的成果 日本のアマチュア天文学 発祥の地 (山本一清 初代台長) 京都市山科区 創立:1929年 飛騨天文台 太陽観測の世界的拠点 岐阜県高山市 創立:1968年 京大岡山3.8m望遠鏡(2015年完成予定) (岡山天文台) 国立天文台岡山観測所 ガンマ線バースト 太陽系外惑星 スーパーフレアの観測 3.8m望遠鏡(2015年完成予定) 京都大学理学研究科附属天文台基金 目的 京都大学理学研究科附属天文台基金として、附属天文台の教育研 究関連施設の整備、天体観望会や見学会など社会との連携拡大、 国際共同プロジェクト関連などの事業を行います。 事業計画 1. 岡山3.8m新技術光赤外線望遠鏡のドーム建設と運用 2. 飛騨天文台ドームレス太陽望遠鏡と65cm屈折望遠鏡の整備と運用 3. 天体観望会や見学会などの開催、小中高等学校の生徒の観測実習 に関連する施設・設備の整備 4. 附属天文台と外国(ペルーなど)の研究教育機関との 国際共同研究 プロジェクト関連事業の推進 目標額 期間 5億円 平成26年1月1日~平成35年3月31日(10年間) 寄附額 及び 寄附のお申し込み方法 法人 一口 10万円、 個人 一口 1万円 (法人:一口10万円、個人:1万円にかかわらず、千円以上から 受付しております。) ぜひ、ご寄附をよろしく お願い申し上げます! クレジットカード決済、銀行振込み(窓口・ATM等)の払込方法により、 ご寄附頂けます。クレジットカード決済により、継続的なご寄附 (定期(毎月・年2回・年1回)自動引き落とし)をお申込み頂けます。 -申込書によるお申込み- 1. 寄附金申込書にご記入の上、天文台基金事務局まで、メール、FAX、郵送のいずれ かでお送りください。 2.理学研究科附属天文台より、金融機関の「払込取扱票」を送付します。 3.「振込依頼書」にて、所定の銀行口座にお振込みください。 4.ご入金確認後、お礼状および領収証書を送付いたします。通常、入金確認日から1 か月程度時間を要しますので、ご了承ください。 -WEBサイトからのお申し込み- 2001年4月10日の太陽フレア(世界時5時10分、20分、45分) 飛騨天文台ドームレス望遠鏡(上写真)にて撮影(Hα像) お問い合わせ先 http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/kikin/ から可能です。 天文台分室 電子メール [email protected] 〒606-8502 京都市左京区北白川追分町 京都大学理学研究科4号館 4階 電話 075-753-3893 FAX 075-753-4280 税制上の優遇措置 http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/kikin/ -個人の方- Kwasan and Hida Obs. 太澄 陽み 地き 上っ 観た 測空 のの 世飛 界騨 的の 拠山 点奥 とか しら て ・ ・ ・ 京大天文台基金 3.8m望遠鏡完成予想図 花山天文台と私 • 1991~1999に、国立天文台で勤務したのち、 1999年に京大花山天文台に教授として着任 • 花山天文台の実情を知る。 歴史的に貴重な望遠鏡(45cm屈折望遠鏡や 18cmザートリウス望遠鏡)は、ほとんど使われていない。 大陽館分光器もたまに学生実習に使用される程度。 (主力は飛騨なので) =>もったいない • 1999年、70周年記念に特別公開 • 評判が良かったので、2000年から年に一回、一般公開を開始 • 洛東高校の西村先生から、高校生観測実習の申し込み =>受け入れへ • 黒河さんの定年をきっかけにして、2006年NPOを立ち上げ。 黒河NPO理事長。年に6回観望会を開始 花山天文台は、現在、教育普及で活躍 2006年から市民の方々のボランティアにより定期的に観望会開催 年間6回 天体観望会@花山天文台 2回 講演会 飛騨天文台見学ツアー (子供向け、大人向け) 花山天文台一般公開に協力 京都千年天文街道ツアー 2011 年3 月30 日 京都新聞 掲載 2011 年6 月4 日京都新聞 掲載 小山勝二 京大 名誉教授 花山天文台で初の映画のロケ(2005年11月) 2014年 第4回 新作宇宙落語 「生駒のオーロラ」 桂福丸 今年は2015年12月5日 •株式会社ヒーロー •http://www.herojp.co.jp/starchart/index.html 京都市の“京都市民が残したいと思う 「京都を彩る建物や庭園」”に、花山天文 台が選定されました。(2013年1月31日) 所在地 山科区 選定番号 第2-018号 推薦理由(抜粋) 昭和4年(1929年)の創立 以来,世界の天文学研究を リードしてきた。山科盆地から 北西を望むと,東山に銀色の ドームが2つ並び,多くの市 民から親しまれている。 山科カルタより 音楽家・喜多郎作の楽曲「古事記」 第4楽章「おろち」 に合わせて、 太陽の爆発現象の 驚くべき映像を上映(7分7秒) 花山天文台宇宙科学館構想 2015年4月 柴田一成 NPO花山星空ネットワークの 2007年 NPO花山 星空ネットワーク パンフレットより グリニッジ天文台 Greenwich Royal Observatory ロンドン郊外にある世界時を決める天文台 1675年創設、1998年閉鎖 2014 June 22に訪問 Home of the Prime Meridian of the World An Evening with the Stars • The popular after-dark experience at the Royal Observatory Greenwich includes a show in London’s only public planetarium; the chance to look through the gigantic 28-inch (71cm) telescope at what the night sky has to offer; plus spending some time on the Prime Meridian with a hot drink, an amazing view and astronomers on hand to answer all your space-related questions. • Dates: 13–14 December 2013 and 10–11, 17–18 January 2014 • Times: 17.30–19.30, 18.50–20.50 • Venue: Royal Observatory Greenwich • Admission: £16 adults | £14 members and concessions | £12 children • Age: 7+ 1ポンド = 174円 (2014年6月23日) • Note: In the event of adverse weather conditions, observing may not 観望会の参加費が高い! be possible. A presentation by one of our astronomers will replace the observing session. No refunds can be provided. 大人で16ポンド、約2800円 http://www.rmg.co.uk/about/press/dec13-jan14-rog 子供で12ポンド、約2100円 花山天文台とグリニッジ天文台 ロンドンの有名観光地 世界遺産 年間80万人訪問 National Museum 歴史的な 建物や望遠鏡 プラネタリウム 新しい博物館 50m 今後(2015年4月以後) • 4月 花山宇宙科学館(仮称)準備委員会を設置 • 4月~7月に計画の中身を詰める • 8月に記者発表 「花山天文台を日本のグリニッジ天文台へ!」 • 寄附集め(目標額 15億円) • 私の定年(2020年3月)までに、道筋をつけるのが 目標 ぜひ、ご支援をよろしく お願い申し上げます!
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