Vol.40 2015.10 病名チェックで併存病名や修飾語もチェック! 添付文書の【効能・効果】に記載されている適応症には、「併存病名」または「病態等の修飾語の付加」を必要 とするものがあります。当該の適応症でレセプト請求する場合、併存病名(または修飾語)もレセプト記載が必 要となります。また、審査支払機関(または保険者)側での突合点検により併存病名や修飾語が必要な適応 症がより厳しくチェック(査定減)される事例が増えております。メディコムは、薬に対する併存病名、付加が必 要な修飾語をチェックし、病名漏れを防止します。 併存病名が必要な場合の例です。 <例1> 持続性Ca拮抗薬/HMG-CoA還元酵素阻害剤 『カデュエット配合錠』 添付文書【効能・効果】欄の記載事項 ※関連箇所のみ抜粋。 本剤(アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は、アムロジピン及びアトルバスタチンによる治療が適切である以下の 患者に使用する。 高血圧症又は狭心症と、高コレステロール血症又は家族性高コレステロール血症を併発している患者 【解説】罹患病名に対して当該薬剤が処方された場合には、下記の併存病名がレセプト病名に必要となります。 罹患病名 レセプト記載が必要な併存病名 ① 高血圧症(本態性高血圧症も含む) → 「高コレステロール血症」又は、「家族性高コレステロール血症」 → 「高コレステロール血症」又は、「家族性高コレステロール血症」 ② 狭心症 → 「高血圧症(本態性高血圧症も含む)」又は「狭心症」 ③ 高コレステロール血症 → 「高血圧症(本態性高血圧症も含む)」又は「狭心症」 ④ 家族性高コレステロール血症 修飾語が必要な場合の例です。 <例2> 慢性疼痛/抜歯後疼痛治療剤 『トラムセット配合錠』 添付文書【効能・効果】欄の記載事項 ※関連箇所のみ抜粋。 非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛 非がん性慢性疼痛 抜歯後の疼痛 【解説】慢性疼痛の患者に対して当該薬剤を処方する場合、「非がん性」なる修飾語を病名に付加する必要があります。 修飾語が“~を除く”または“~に限る”といった特定の重症度・病態に限定している場合の例です。 <例3> 合成副腎皮質ステロイド剤 『オルガドロン注射液』の添付文書 添付文書【効能・効果】欄の記載事項 ※関連箇所のみ抜粋。 18. 整形外科疾患 強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)に伴う四肢関節炎〔関節〕、関節周囲炎(非感染性のものに限 る)〔軟組織、腱鞘、滑囊〕、腱炎(非感染性のものに限る)〔軟組織、腱鞘〕、腱鞘炎(非感染性のものに限る)〔腱鞘〕、 腱周囲炎(非感染性のものに限る)〔軟組織、腱鞘、滑囊〕、滑液包炎(非感染性のものに限る)〔滑囊〕、変形性関節症 (炎症症状がはっきり認められる場合)〔関節〕、非感染性慢性関節炎〔関節〕、痛風性関節炎〔関節〕、椎間板ヘルニア における神経根炎(根性坐骨神経痛を含む)〔硬膜外〕、脊髄浮腫〔静注、硬膜外〕 【解説】「関節周囲炎」、「腱鞘炎」、「滑液包炎」に対して「感染性」という修飾語が付加された場合は、適応除外となります。 レセプト病名に適応病名がない場合は… 併存病名(または修飾語)が必要な参考病名に“&”マークを表示。 適応病名なしエラー(対象医薬品の適応症がレセプト病名未登録)時にリスト出力する参考病名のうち、併存病名(または修飾語の付加)が必要な 病名名称の前に“&”マークを表示します。病名選択の判断基準としてご活用ください。 ①対象医薬品の適応症がレセプト病名に未登 録のため、「適応病名がありません。」エラーが 出力されます。 ② 併存病名(または修飾語の付加)が必要な 参考病名には病名名称の前に“&”マークを 表示します。 レセプト病名に併存病名や修飾語が必要な場合は… 併存病名(または修飾語)が必要な適応病名をチェック 処方入力された医薬品の適応症がレセプト病名に登録されているが、当該病名に対して併存病名(または修飾語)が必要な場合は、「併存病名 (または修飾語)が必要です」エラーを出力します。エラーリストには、レセプト病名に登録されている適応症及び、他に必要な併存病名(または レセプト病名に付加が必要な修飾語)も参考出力します。 参考出力された併存病名 を選択してレセプト病名の 直接追加できます。 併存病名のチェック ① 対象医薬品(カデュエット配合錠)の適応症に 合致するレセプト病名を出力します。 ② ①のレセプト病名に対して、他に登録が必要な併存病名を参考出力 します。 修飾語のチェック ② ①のレセプト病名に対して、登録が必要な修飾語を参考出力 します。 ① 対象医薬品(トラムセット配合錠)の適応症に 合致するレセプト病名を出力します。 レセプト病名に“~を除く”や“~に限る”等の除外対象の修飾語が付加されている場合は… 除外対象の修飾語が付加されている適応病名をチェック 適応症となるレセプト病名に除外対象修飾語が付加されている場合は、「適応除外の修飾語がレセ病名に付加されています」エラーを出力します。 エラーリストには、レセプト病名に登録されている適応症及び、当該レセプト病名に付加されている除外対象修飾語も出力します。 併存病名や修飾語に関する データベースは標準でご用意 しています。 ① 対象医薬品(オルガドロン注射液)の適応症に 合致するレセプト病名を出力します。 ② ①のレセ病名に付加されている修飾語のうち、適応除外となる修飾語を参考出力します。
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