FP通信 住宅ローン金利は史上最低を更新中!! vol.25( 2015.2) いつもFP通信をご覧いただきありがとうございます。長期固定型の住宅ローン「フラット 35」 は 6 カ月連続で過去最低金利を更新しています。2015 年 1 月に発表された金利は、2014 年 12 月 より 0.09%低下の 1.47%(返済期間 35 年以下、融資率 9 割以下)でした。また民間銀行の住宅 ローンも同様に低水準にあります。そこで今回は、住宅ローン金利の最新情報についてお伝えを していきます。 民間銀行の住宅ローン、1年前と比較 現在、大手銀行、主力の 10 年固定型の金利は 1.15%から 1.40%程度(最優遇金利)になってい ます。1年前と比べると 0.3%~0.55%程度の低下になっております。 これだけ低利での住宅ローンを提供することは銀行の収益性悪化を招く要因になりかねません。 昨年に何例か発表があったような地域銀行の経営統合は今後増えていく可能性もあると思います。 <1年前の住宅ローン金利> 住宅ローン金利比較表 金融機関名 種類 2014 年 1 月金利 2015 年 1 月金利 金利動向 三菱東京UFJ 10 年固定 1.45% 1.15% 0.3%DOWN 三井住友 10 年固定 1.5% 1.15% 0.35%DOWN みずほ 10 年固定 1.7% 1.15% 0.55%DOWN 新生 10 年固定 1.65% 1.40% 0.25%DOWN 住信SBIネット 10 年固定 1.28% 1.0% 0.28%DOWN ※上記は、エフピー研究所調べ 10年固定型の主要銀行、住宅ローン金利表 フラット 35 金利の低下の推移 次に長期固定型住宅ローンの代表であるフラット 35 の金利推移をみていきましょう。 こちらは過去 5 年の金利推移を調べました。以下の表をご覧ください。2011 年 1 月から 2015 年 1 月の間に 1%近くの金利が低下しています。 フラット 35 金利推移(35 年以下・融資率 9 割未満の最低金利) 2011 年 1 月 2.41% 2012 年 1 月 2.14% 2013 年 1 月 1.99% 2014 年 1 月 1.8% 2015 年 1 月 1.47% 去年、フラット 35 の金利低下に影響が大きかったことは、10 月末に実施された日本銀行の追加 緩和でしょう。これによって 2014 年 1 月は 0.7%台だった長期金利が 2015 年 1 月 14 日には 0.25% となっています。長期固定型の住宅ローンはこの長期金利が指標になっているので連動して下落 基調になっています。 5000 万円の住宅ローンを事例に考える金利の重さ 【事例】 5,000 万円の住宅ローンを返済期間 35 年で返した場合 金利(全期間固定型) 1.47% (2015 年 1 月の水準 2.41% (2011 年 1 月の水準) 差額 毎月返済額 152,358 円 176,344 円 23,986 円 総返済額 約 6,775 万円 約 7,769 万円 約 994 万円 ここでは、金利約1%の上昇が住宅ローン返済に対しどのくらいの影響があるか見ていきます。 この事例は、住宅ローンの借入金額が 5,000 万円、返済期間が 35 年だった場合です。 仮に現在の水準、1.47%でローンを組んだ場合、月々の返済である毎月返済額は 152,358 円にな ります。上記表の総返済額とは、住宅ローンの元金 5,000 万円とトータルで支払うローン利息を 合計した金額で 6,775 万円になります。 一方、2011 年 1 月の水準のように金利が 2.41%だった場合は毎月返済額が 176,344 円、総返済額 は 7,769 万円となります。 金利が約1%上昇することによって、毎月返済額が 23,986 円増え、それが 35 年間続くと約 1,000 万円近くの総返済額が増えることになります。 住宅購入を検討する際に、家族構成やライフプランから考えることも大切ですが住宅ローン金利 の動向も是非チェックしていただきたいと思います。 執筆 株式会社 エフピー研究所
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