公益社団法人岐阜県シルバー人材センター連合会 平成27年度事業計画

公益社団法人岐阜県シルバー人材センター連合会
平成27年度事業計画
1 基本方針
景気は緩やかに回復しつつある中、団塊の世代が65歳に到達し、益々高齢化が
進展しており、日本の社会経済に大変大きな影響を与えることが懸念される中、団
塊の世代を中心とした高齢者の方々が生涯現役として社会参加できるよう、多様な
形態で働ける場の確保・提供を行うシルバー人材センター事業(以下「シルバー事
業」という。
)に対し、与党シルバー議員連盟を含め各方面からの期待は益々大きく
なってきている。
一方、国では、今センターが抱える最優先課題である、会員の拡大、就業機会の
拡大について、
シルバー派遣事業の推進を梃にして積極的に支援する事とし、
「高年
齢者活用・現役世代雇用サポート事業」並びに「高齢者活躍人材育成事業」を創設
した。 これが、2月の通常国会における総理の施政方針演説の発言となったもの
と思われる。
ところで、国においては、現役世代をサポートするセンターが一定の役割を担っ
ているとの必要性を認めながらも、運営費補助から事業費補助へとスタンスの切り
替えが進んでおり、これに伴い地方公共団体においても、補助金見直しが行われる
等厳しい現状が続いている。
そこで第一に、多様化する高齢者の就業ニーズに対応する等魅力あるシルバー事
業の展開を図り、重要課題である「会員の拡大」や「就業拡大」の取組を強化する
為、新たに各センターが取り組む「高齢者活用・現役世代雇用サポート事業」をバ
ックアップするための「高齢者活躍人材育成事業」に積極的に取り組むと共に、全
国シルバー会員100万人達成に向け当連合会が目標とした平成29年度末17,
700人を目指し、
平成27年度末は16,
000人達成に向け積極的に推進する。
また、その前提となる安全就業・適正就業の徹底を会員、役職員が一体となって
図っていく必要がある。
次に、
「生涯現役社会活躍応援事業」の中で実施している就業機会の拡大と会員
拡大に向けた「基盤拡大事業」の積極的取組と共に、補助事業であるシルバー事業
の活性化支援として実施する「地域ニーズ対応事業」
、更には「地域人づくり事業」
に対し連合会として支援に努めていくこととする。
更には、連合会では、基盤拡大事業の一環として岐阜県と連携した「シニア人材
育成支援事業」について積極的に取り組んでいく。
加えて、会員の多様な働き方と働く場の確保など、就業機会の拡大や適正な就業
形態を目指し、各センターとも連携して、シルバー派遣事業及び有料職業紹介事業
を推進していく。
一方、国からの委託事業であるシニアワークプログラム地域事業を引き続き受託
し、各センターと連携を図りながら実施する。
シルバー事業を取り巻く環境は大きく変化してきており、引き続き国及び地方公
共団体の指導・支援を受けながら、活動拠点や関係機関との更なる連携を図り、事
業の効率的・効果的な展開に努めていくこととする。
2 項目別実施事項
(1)普及啓発事業
シルバー人材センター事業の目的、理念、仕組み、活動等を県民各層に周知し、
事業への理解と認識を高め、会員の拡大、就業機会の確保等を図るため、あらゆ
る機会をとらえて普及啓発活動に努める。
具体的には
① 普及啓発促進月間(10月)の実施
② パンフレットの作成・配布及びホームページを活用した周知、広報の実
施
③ 各種会議、イベント等での情報提供
④ 全シ協が発行する「月刊シルバー人材センター」の購入・配布
⑤ その他普及啓発に関すること
(2)指導・相談事業
年間計画による個別指導に併せ、センターからの要請に応じて、組織、事業運
営、会計・経理等センター事業全般について必要な指導・相談を実施する。
具体的には
現地訪問による相談、指導、日常的な文書・電話、FAX等による相談な
どの方法で行う。
また、地区協議会の自主的運営を促し、近隣センターとのきめ細かい情報
交換等により、知恵を出し合い、お互いの足らざるところを補い合いながら
全体のレベルアップに繋がるような場となるよう相談・援助を行う。
併せて、公益法人立入検査へのサポートを行う。
(3)調査研究事業
シルバー事業の現状と課題を把握し、今後の事業推進の資とするため、必要な
調査・研究を行う。
具体的には
① 事業実績調査の実施と分析
② 事業概要の作成・配布
③ その他
(4)就業開拓推進事業
多様化する地域ニーズや高齢者の就業ニーズに対応するため、新たな就業分野
開拓・拡大、情報の収集を行う。特に、団塊の世代や女性会員等に重点をおき、
補助メニューである基盤拡大事業等を活用しながら進めていく。
具体的には
①
就業開拓の推進
イ 就業機会開発業務にかかる企画立案
ロ 就業開拓にかかる勉強会の実施
ハ 岐阜県と連携した「シニア人材育成支援事業」の実施
ニ 各センターにおける本業務の実施状況の把握と指導・援助
ホ シルバー派遣事業に係る実施状況の把握と指導・援助
ヘ 各種事業主団体及び個人企業に対する就業開拓の実施
ト 職業安定機関等関係機関との連携による情報収集の実施
チ その他本業務に関すること
② 「シルバーしごとネット」の活用促進
シルバーしごとネットの活用促進の周知啓発に努め、インターネット導
入センターの参加も得て、就業開拓を推進する。
(5)安全・適正就業推進事業
シルバー事業の運営に当たっては、会員の安全就業の確保が全てに優先しなけ
ればならない。こうした状況の中で、減少傾向が見られた事故発生件数がここ
2・3年増加傾向となった。このため、組織を挙げて、就業中の事故防止と交通
事故等途上事故防止また賠償事故の撲滅を目指し意識の高揚を図るとともに、発
注者に対する周知啓発・就業現場の安全確認と安全対策の徹底に努めていく。
また、高齢法に定められているシルバー事業の理念及び仕組みについて、会員
及び発注者に周知・徹底を図るとともにシルバー派遣事業への対応も含めて就業
の適正化を推進する。
具体的には
①
安全・適正就業パトロール指導員の配置
②
安全・適正就業パトロールの実施
③
安全・適正就業委員会の運営(2回)
④
ヒヤリ・ハット事例集の作成・配布
⑤
安全・適正就業対策研修会の開催
⑥
事故発生状況の把握・分析、再発防止の周知・徹底
⑦
その他安全就業・適正就業に関すること
(6)シルバー派遣事業関係
高齢者の多様な働き方に対応した雇用・就業機会を確保するため並びに労働力
不足企業及び現役世代の雇用をサポートする為、また適正な就業形態を目指すた
めに構築された本システムが適切に運営されるよう、実施を希望するセンターと
連携を密にして、シルバー派遣事業を推進していく。
また、広く県内において、多くのセンターが取り組むよう指導していく。
(7)地域ニーズ対応事業の実施
地域においては、介護をはじめとする少子高齢化への対応や環境問題等、多く
の課題を抱えており、センター事業においてもこれらのニーズに対応していくこ
とが求められている。 地方自治体が地域ニーズに応じて設定した分野において、
センターが問題解決のための継続可能な新規事業を積極的に実施して、シルバー
事業の活性化とセンターのイメージチェンジが図られるよう、連合会として指
導・援助に努めていく。
(8)交流事業
センター事業の理念の徹底を図り、事業の充実・発展と適正な運営の確保を図
るため、役員及び職員を対象とした交流会等に参加する。
具体的には
①
東海シ協経験交流大会への参加
②
その他の交流会への参加
(9)研修事業
センター事業の運営に関する研修会の開催及び(公社)全国シルバー人材セン
ター事業協会等の開催する研修会等に参加し、資質の向上と相互の情報の共有化
を図り、役職員等のレベルアップ、シルバー事業のイメージアップと活性化を図
る。
具体的には
①
役職員研修会の開催
②
経理担当者研修会の開催
③
シルバー派遣事業研修会の開催
④ (公社)全国シルバー人材センター事業協会の開催する各種研修会の参
加
⑤
その他の研修会の開催及び参加
(10)職業紹介事業
臨時的かつ短期的な「雇用による就業」を希望する高齢者に対して、有料の職
業紹介による就業機会の提供を行う。
なお、より多くのセンターが取り組めるよう指導に努める。
(11)シニアワークプログラム事業
国の委託を受けて、多様化する高年齢者の雇用・就業ニーズに応えることを目
的として、55歳以上の高年齢求職者を対象に、地域の事業主団体等の参画と各
センターやハローワークの協力の下、雇用を前提とした技能講習・職場体験及び
講習終了後の面接会等を一体的に実施し、雇用・就業に繋げるための一貫したフ
ォローアップによる雇用・就業のための支援を、可能な限り市町村単位できめ細
かに実施する。
具体的には
① 啓発事業
事業主団体及び団体傘下事業主を訪問し概要を説明することにより、事
業への参加を促す
周知用のパンフレット・チラシ等による啓発とともに行政機関等で発行
する広報誌への掲載等を通じてのPRを行う
② 雇用就業情報提供事業
求人・求職者に対して本事業の周知・広報を実施するとともに、高年齢
者雇用に資する求人・求職情報等を収集し、高年齢者及び事業主に提供す
る。
ホームページによる情報提供及び利用促進を図る
③ 技能講習
講習回数
受講開始者数
22回
350人
(12) 高齢者活躍人材育成事業
景気が上向きつつある中、中小企業、労働集約型産業での人手不足は一層深刻
化(特に育児分野等)し、また、高齢化が益々進行している。
こうした中にあって、高齢者の活躍の場を創出することが必要となっており、
各センターにおいては「高齢者活用・現役世代雇用サポート事業」に取り組む事
としており、その取組の担い手となる人材育成支援として、高齢者及び事業主の
ニーズを把握し、
シルバー派遣就業に向けた技能付与のための講習を推進してい
く。
(13)地域人づくり事業の実施
就業機会の拡大、会員の拡大(特に女性会員の拡大)に向けて、国が策定し
た「好循環実現のための経済対策」の中で創設された「地域人づくり事業」に
取り組むセンターに対し、連合会として指導・援助に努めていく。
(14) 職業安定機関等関係機関との連携の強化
センター事業の運営にあたっては、公共職業安定所をはじめ関係機関の理解
と協力は必至であり、情報収集等緊密な連携に努める。
(15) 事務局体制の充実
各職員の資質の向上と日常業務の適正化、迅速化、さらに効率化に努めると
とともに、事務局機能のより充実を図っていく。