アクティブラーニングとICEモデル

アクティブラーニングの3つの目標
(1) 生徒が自ら問いを立てること。(問いが生徒自身の問いになっていること)
(2) 生徒の自己内対話と協働を促進すること。
(3) 省察により,学習の価値づけをすること。
発問と質問
●発問
●質問
本質的な問いにより,生徒自身に問が立つようにする。問が立ては,自問自答が始まる。
生徒に気づきを与え,つながりの発見を促す。フックを大切にした授業で思考を深める。
ICE と3つの質問
閉じた質問
Ideas 過去・現在
質 問 の作 用
例)享保の改革は何年のことですか?
■Pre-Question
教師が主役の問い
①学習課題のイメージ化
What は分節志向
How は活用志向
②課題意識の形成
Why は関連付け志向
Connections
過去・現在
リアルな文脈の導入,経験との関連付け
■In-Question
Extensions
未来志向
①気づきの促し
②考えの掘り下げ
③自己内対話,協働の支援
例)江戸幕府が260年も続いた
のは何故だと思いますか?
教師が主役の問い
■Post-Question
例)幕府の財政危機です。あなた
が老中だったらどうしますか?
・理解度のチェック(適正な評価)
教師 はファシリテーターに
生徒が主役になる問い
1
・学習方略の考察,学びの価値づけ
Active learning と ICE model
学修フェーズのモデル
フェーズ[1]
分節
フェーズ[2]
連接
道具を習得する学び
習得のための作業
書く
統合
道具を適用する学び
習熟し,深化させるための試行活動
知識・理解・技能そのものが対象
読む
フェーズ[3]
⇒
⇒ ⇒
⇒ ⇒ ⇒
道具を活用する学び
目的を達成するための意図的活動
⇒ ⇒ ⇒ ⇒
課 題 解 決 が対 象
●分かる(理解)
●習熟する
●展開する・計画する
●身に付ける(習得)
●適用する
●応用する・創造する
自分の認知構造に位置付ける
●つながりを見出す
●他者に貢献する
自分の認知構造と整合をとる
●適用限界を知る
自分の認知構造を変形・拡張させる
考え(認知構造)を洗練する
技能の習得
⇒
ICE
問いのねらい
問いの種類
正解が求められる
Active Learning(問の生成,自己内対話・協働,省察・価値づけ)
Ideas
知識・理解等の定着
狭義(目的準拠)・モデル化された課題
例)資格・検定試験を目指した学習
漢字・数学・英語検定,情報処理,簿記検定等
量 と 速さ と 正確さ を重視する
Connections
Extensions
知識・理解等の深化
知識・理解等の統合的な活用
広義(脱文脈)・真正な課題
狭義(文脈に依存)・学校化された課題
正解や道筋解が求められる 例)学びを目的とした授業
最善解が求められる 例)学び方を重視した学習
学校の定期試験,入学試験等
← ← ←
総合的な学習の時間,PBL 等
→ → →
2
質 と 方法 と 創造性 を重視する
ICE モデルに関する整理
Ideas(考え)
フェーズ
自
容
教師の役割
目
的
(有 効 な 活 動)
活動の内容
思 考 様 式
Extensions(拡張)
半自律
自 律
意味まとまりづくり
探求と価値づくり
立
基礎・基本の定着
内
Connections(つながり)
○概念形成と定着
○知識の活性化と機能化
○再構成と統合
事物・事象の輪郭を明確にする
輪郭と輪郭とを線で結び,新たな輪郭をつくる
輪郭を新たな次元に描く
享保の改革は何年のことですか
江戸幕府が 260 年も続いたのは
なぜだと思いますか
幕府が財政危機です。
あなたが老中だったらどうしますか
草食動物の目は,
草食動物の目が顔の横についているのは
草食動物と肉食動物の目の位置の違いをもとに
顔のどこについていますか?
なぜだと思いますか?
食物連鎖を説明してみよう。
レクチャラー
ファシリテーター・コーディネーター
スーパーバイザー
解説と伝達
引き出しと促し
本質的な問い(Essential Question)の創出
何を意味しているか,必要性は何か
どういう視点からものごとを見るか
どういう価値や資産を創り出すか
確実な定着
理解の深化
実効化と創造
(精緻化,他者への説明)
(自己内対話,他者との経験共有・協働)
(提案,創作,貢献活動)
自分のために,自己完結的な活動をする
他者とのかかわりにより,自己を成長させる
ディスカッション(討議)
自分だけでなく,他者のために活動する
ダイアローグ(対話)
モノローグ(独白)
演 繹 / 帰 納
帰 納 / 演 繹
3
批判的思考
背 理 / 帰 納 ケア的思考
4