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が、スクーターのラインアップがな
国内メーカーでは唯一カワサキだけ
があり、多くのユーザーを獲得した。
うに、各メーカーには代表する機種
ズキではスカイウェイブといったよ
外には、ホンダではフォルツァ、ス
リースされ始めた。前述のヤマハ以
2 5 0 ㏄ ク ラ ス の ス ク ー タ ーが リ
テ ィを 筆 頭 に 各 メ ー カ ーか ら は
ムも下火となり、ヤマハのマジェス
場で市場を賑わしたトラッカーブー
り、まさにカワサキイズムを感じさ
ジュアルはエプシロンの時とは異な
ンのもの。しかしながら、 そのビ
エンジンは同メーカーのダウンタウ
携先は台湾のキムコで、フレームや
他メーカーとのOEM提携車両。提
る。実はこの車両、エプシロン同様
ターJ300をリリースしたのであ
の、欧州仕様として自社製のスクー
そして2014年、カワサキは長
い沈黙を破り国内仕様ではないもの
えた。
け、エプシロン250/150を発
ビッグスクーターの動向にも目を向
せ始めた2002年に、 ようやく
グスクーター市場が盛り上がりを見
た。しかし、そんなカワサキもビッ
期待のできるスペックも備える。も
ルだけでなく、走行性能にも大いに
ドバンテージがあるなど、ビジュア
内ビッグスクーターよりも
だ。排気量は300㏄と代表的な国
『Ninja』を彷彿とさせるもの
売。しかし、これらはスズキからの
し、今スクーター購入で迷っている
㏄のア
Kawasaki J300
※スペシャルエディションのメタリックフラットアンスラサイトブラック×キャンディフラットブレイズドグリーンのみ
スタンダード¥740,000(税抜)
、ABS¥779,000(税抜)
問:K'S-STYLE 東京都練馬区谷原5-32-1 MSLビル 3F ☎︎03-5935-7877 htto://www.ks-style.bike/
※全国展開するK'S-STYLEグループの問い合わせ先はホームページを参照下さい
▶車体サイズ(L×W×H)
:2.235×775×1,260mm
M/C58S
M/C58S
▶ホイールベース:1,555mm
photo:Murakami Shohei text:Shigematsu Daisuke
▶最低地上高:145mm
▶車両重量:191kg
▶シート高:775mm
という選択
く、国内でこの手のスクーターを選
せるルックスである。戦闘的な顔つ
OEM供給車両であったため、名前
ならば、カワサキのJもその選択肢
ハンドル位置は微妙に高く感じるが、実
際の走行姿勢で握ると丁度良い高さ。グ
リップも握りやすくブレーキ操作がしや
すい
▶エンジン:水冷4ストSOHC4バルブ
▶排気量:299㎤
▶ボア×ストローク:72.7×72.0mm
▶圧縮比:10.8:1+/-0.2
▶最高出力:20.3kW(28PS)/7,750rpm
▶最大トルク:28.7N•m(2.9kgf•m)/6,250rpm
他メーカーにあってカワサキにないジャンル、それがスクー
ターだった。Jというモデルの登場は、確実にスクーターと
いう市場を激変させるカンフル剤になるはずだ!
年の間、カ
ぶなら、ホンダ、ヤマハ、スズキの
きは、 カワサキを代表する機種
ワサキからスクーターブランドは消
に伴い販売終了。以後
2007年に両社のOEM提携解消
カワサキらしさ溢れる初のATスポーツスクーター!
中型サイズのスクーターをビッグ
スクーターと呼ぶようになってから
年近くの歳月が経った。TWの登
メーカーからというのが常識だっ
こそ違えどその姿はスカイウェイブ
の一つに加えてみてほしい。
J 3 0 0 の ス テ ッ プ は 構 造 上 膝 を 伸 ば し、
足を前方に投げ出して乗ることはできな
い。 最 初 は 戸 惑 う か も し れ な い が 運 転 は
しや す い
そ の も の で あ った 。 そ ん な 同 車 も
という選択
50
プラス ㏄の余裕が生む
よりパワフルな走行性能
走行性能に関しては、さすが ㏄
のアドバンテージによってパワフル
ような構造である。
であるキムコのダウンタウンも同じ
のスクーターに多く、提携メーカー
ちなみに、こういった構造は海外製
オーナーは多少戸惑うかもしれない。
国 内 ス ク ー タ ーに 乗 り 慣 れ て い る
き な い 。 走 行 に 支 障 は な い の だ が、
いて、足を前方に投げ出すことはで
は強制的に膝を曲げる構造になって
構造となっているのに対し、J300
出せる(前方に向かって踏ん張れる)
ターのほとんどは、足を前方に投げ
レッグスルータイプの国産スクー
微妙に異なるのがステップの構造。
てみて感じる違和感はない。ただし、
車格自体は他メーカーのビッグス
クーターとほぼ大差ないので、跨っ
50
ない走行ができそうだ。
400㏄クラスと比較しても遜色の
骨さが逆にカワサキらしい。国内の
ないが、そういったものを廃した無
モードなどの変速機能は搭載してい
速も非常にスムースだ。マニュアル
速のもたつき感はなく、低中速の加
さがダイレクトに伝わって来る。初
50
7
88
89
※掲載車両には別売りオプションのウインドシールド、トップケース、ナビゲーション等が取り付けられています
▶タイヤサイズ(フロント)
:120/80-14
▶タイヤサイズ(リア)
:150/70-13
スタンダード:¥725,000(税抜)
ABS:¥764,000(税抜)
specifications
カ ワ サ キ 初 の 3 0 0 c c ビ ッ グ ス ク ー タ ー
20
3
▶燃料容量:13L
color variation
A▶メタリックフラットアンスラサイトブラック
×キャンディフラットブレイズドグリーン
B▶メタリックマットフロステッドホワイト
C▶メタリックアンスラサイトブラック
STYLING FUTURE
リアももちろんディスクブレーキ仕様。ちなみ フロントブレーキはディスク仕様で260φ。
に、リアサスはごく一般的なユニットスイング フロントフォークは37φの正立式だ。前後と
式でツインショックを採用
もカワサキのロゴ入りキャリパーを搭載
《 U T IL I T Y 》収納スペース
《 F RON T 》
《 RIGHT 》
《REAR》
《 L EF T 》
コンソールのセンター下側には可倒式のコンビ キーシリンダーはスクーターには珍しくセン
ニフックを備える。ちょっとした買い物なら ターではなく、コンソール右側に設置。シート
オープンもこちらで行う
シート下に収納する必要すらない
《 EL EC T R IC A L 》電装
マルチリフレクタータイプのヘッドライトは、ハイ/ロービーム共に左右が点灯。
さらにヘッドライト横にはLED仕様のポジションランプが埋め込まれる
フロントウインカー
は ヘ ッド ラ イト の
すぐ下に埋め込ま
れている。LED仕
様 で は な い が、被
視認性は高い仕上
がりである
シートをオープンすると、内部
にあるLED照明が照らしてくれ
るので、夜間の作業でも楽
コンソールボックスをオープ
ンすると内側にはシガーソ
ケットが取り付けられている。
場所やサイズ感など、非常に
勝手もよくできている
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テールユニット内の
ストップランプ&ポ
ジションはLEDを採
用。両サイドのウイ
ンカー はバ ルブ 仕
様となっている
もはやフロントから見るとスクーターには見えない
デザイン。リアテールユニットも小振りでスタイ
リッシュ。トップケースで隠れているが、グラブ
バー付きスポイラーを標準装備する
人と車体のバランスは絶妙。車体のフロント
側のボリューム感が少ないせいか、逆に車体
が小さく感じる。シャープなシルエットがい
かにもカワサキらしい
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という選択
使い勝手とデザインが考慮された各部の仕様
の配置としては珍しくコンソール右側
キーシリンダーはビッギスクーターで
車 体のデザイン自 体はカワサキを
代 表 す る ブランド『 N in j a 』を
ロックなどが素早くできる。
するよりもシートオープンやハンドル
を きっち り 捉 え た ものになってい る 。
前後電装パーツに関しては、ストッ
プランプとフロントポジションランプ
にデザイン。 車 体のセンタ ーに配 置
バーの左 側に備えられ、蓋 を開ける
例えばコンソールボックスはハンドル
代的な雰囲気というよりは、いかに
のみLEDを使用。 ギラギラした近
彷 彿 とさせるものだが、各 部の使い
と中にはDCソケットまで搭載してい
勝 手はスクーターという 車 体の性 格
る 。 蓋 を 開 けるためのツマミは 大き
成している。
メーターは中央にデジタル表示を配し、左右にアナログ表示を
振り分ける。夜間などにはメーターの数字部がブルーに光る
もバイクらしい無 骨なルックスを 形
カスタム感漂うテールエンドは、珍しいデザインのサイレンサー
カバーに繋がる。スポーツルック漂うカワサキ車の足回りだ
《 COCK PI T 》ハンドル周り
着けた状態でも操作しやすい。また、
《 F UNC T ION 》機能
マットブラックとグ
リーンの車両はSE仕様。
ちなみに撮影した車両
には純正オプション
パーツの大型ウィンド
シールドやトップボッ
クスを装備。GPSブラ
ケットによってナビま
で搭載している
くデザインされているためグローブを
という選択
DETAIL FUTURE