マイクロ・ナノ化学と電気化学の融合による 新規バイオ分析法の開発

マイクロ・ナノ化学と電気化学の融合による
新規バイオ分析法の開発
伊野
東北大学大学院
浩介
環境科学研究科
Integration of micro/nano chemistry and electrochemistry for bioassays
Kosuke Ino
Graduate School of Environmental Studies, Tohoku University
マイクロ・ナノメートルサイズの空間・構造物で誘起される化学反応は、通常とは異なる
挙動を示す。この化学反応に関する学問がマイクロ・ナノ化学であり、マイクロ・ナノ化学
と異分野の融合により優れた特徴を持つツールが開発できる。本研究では、マイクロ・ナノ
化学と電気化学の融合による新規バイオ分析法を開発した。具体的には、微小電極が組み込
まれたチップ型やプローブ型、集積化回路型デバイス、誘電泳動デバイスを用いた微粒子操
作、電気化学ハイドロゲル作製法に関する研究を行い(図 1)、細胞解析を含むバイオ分析
を行った。本発表では、代表的な成果であるチップデバイスを用いた電気化学バイオイメー
ジング[1]~[5]について述べる。
(A)
(B)
(C)
酵素活性の
電気化学イメージング
(D)
(E)
図 1(A)プローブ型デバイス、(B)集積回路型デバイス、(C)誘電泳動デバイスによる微
粒子操作、
(D)電気化学ハイドロゲル作製、
(E)チップ型デバイスの概要。チップ型デバイ
スに多数の電気化学センサを配置することで、細胞活性の電気化学イメージングが可能。
References
1) K. Ino et al., Anal Chem. 2014, 86, 4016-4023.
2) K. Ino et al., Lab Chip. 2014, 14, 787-794.
3) K. Ino et al., Electrochemistry. 2013, 81, 682-687.
4) K. Ino et al., Chem Commun. 2012, 48, 8505-8507.
5) K. Ino et al., Angew Chem Int Ed. 2012, 51, 6648-6652.