計画作成年度 平成27年度 計画主体 南足柄市 中井町 大井町 松田町 山北町 開成町 足柄上地域鳥獣被害防止計画 <連絡先> 南足柄市(代表) 担当部署名 環境経済部 所在地 大井町 環境経済課 地域振興課 南足柄市関本 440 番地 足柄上郡中井町比奈窪 56 番地 足柄上郡大井町金子 1995 番地 電話番号 0465-73-8029 0465-81-1115 0465-85-5013 FAX 番号 0465-70-1077 0465-81-4676 0465-82-3295 [email protected] [email protected] shigara.kanagawa.jp agawa.jp メールアドレス 産業振興課 中井町 松田町 [email protected] 山北町 開成町 担当部署名 観光経済課 環境農林課 まちづくり部 所在地 足柄上郡松田町松田惣領 2037 番地 足柄上郡山北町山北 1301 番地 4 足柄上郡開成町延沢 773 電話番号 0465-83-1228 0465-75-3654 0465-84-0317 FAX 番号 0465-83-5031 0465-75-3661 0465-82-5234 [email protected] [email protected] [email protected] nagawa.jp anagawa.jp wa.jp メールアドレス 産業振興課 1.対象鳥獣の種類、被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣 イノシシ、ニホンジカ、ハクビシン、アライグマ、タヌキ、アナグ マ、サル、鳥類(カラス、スズメ、ドバト、ムクドリ、キジバト、 ヒヨドリ、カモを言う) 計画期間 平成27年度~平成29年度 対象地域 南足柄市・中井町・大井町・松田町・山北町・開成町 2.鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止に関する基本的な方針 (1)被害の現状(平成 25 年度 ※中井町、山北町は 23~24 年度の平均値) (小数点以下 四捨五入) 地 域 南 足 柄 被害の現状 鳥獣の種類 品目 被害面積(a) 被害金額(千円) イノシシ 野菜・いも類・果樹 92 522 ニホンジカ 水稲・野菜 11 12 ハクビシン・タヌキ 野菜・いも類・果樹 50 2,590 153 3,124 市 小 計 イノシシ いも類・果樹 5 80 中 ハクビシン・タヌキ・ 野菜・落花生・果樹 2 32 井 アライグマ 計 7 112 町 小 イノシシ いも類・果樹 63 1,169 大 ニホンジカ いも類・果樹 22 73 井 ハクビシン 果樹 5 386 計 90 1,628 イノシシ 果樹 30 570 ハクビシン 野菜 5 9 35 579 町 小 松 田 町 小 計 1 被害の現状 地 鳥獣の種類 域 品目 イノシシ 被害面積(a) 水稲・野菜・いも類・ 被害金額(千円) 66 3,678 7 211 果樹・豆類・特用林産 山 ニホンジカ 水稲・野菜・いも類・ 果樹 北 町 ハクビシン 野菜・いも類・果樹 5 392 サル 果樹 0 2 78 4,283 野菜 1 26 計 1 26 364 9,752 小 開 成 町 ハクビシン 小 合 計 計 (2)被害の傾向 ◇全体共通◇ (イノシシ)年間を通して被害が発生しており、里山地域での被害は高止まり傾向にある。主 な被害としては、農作物の食害や掘り起し、ミミズ等の採餌による掘り起こしに伴う畦畔の 崩壊なども発生している。また、住宅地付近での目撃情報もあり、農作物以外にも掘り起し 等による被害が発生している。 (ニホンジカ)里山付近で被害が発生しているが、近年では、住宅街付近で目撃される地域も ある。主な被害としては、農作物の食害のほか、水田や農地における踏み荒らし等の被害が 発生している。 (ハクビシン・タヌキ)全域で農作物の食害が発生している。 (鳥類)全域で農作物の食害が発生している。また、家庭ごみの食い荒らしや、街路樹などへ の営巣による糞害など、生活被害も発生している地域もある。 ◇南足柄市◇ (イノシシ)耕作放棄地の増加に伴い生息域を拡大し、市内全域で年間を通して被害を及ぼ している。サツマイモやジャガイモ、クリなどの食害のほか、ミミズなどの採餌による掘 り起こしや、畦畔の崩壊なども発生している。 (ニホンジカ)水稲、サツマイモ、ジャガイモ、ダイコンの葉などの食害のほか、水田や農 地における踏み荒らしの被害が発生している。 (ハクビシン・タヌキ)市内全域で、落花生やミカン、トウモロコシなどの食害が発生して いる。 (アナグマ)矢倉沢・内山地区で野菜やいも類の食害が発生している。 (アライグマ)目撃情報が寄せられている。 (鳥類:カラス・ムクドリ・ヒヨドリ・ドバト・カモ)農作物の食害が発生している。 2 ◇中井町◇ (イノシシ)古怒田、雑色、鴨沢、松本、半分形、藤沢、下井ノ口地区を中心に、生息分布 域の拡大および生息数の増加に伴い、年間を通して農作物の食害や掘り起し、踏み荒らし などの被害が発生している。また、近年では人家近くに出没しており、人的被害が懸念さ れる。 (ニホンジカ)近年、古怒田、松本の農地、境地区の住宅地で出没が確認されているが、こ こ数年目立った被害は発生していない。 (ハクビシン、タヌキ)ここ2~3年の間に、収穫前のスイカやトウモロコシ、果物やその 他野菜などの農作物の被害が拡大している。また、人家や空き家の屋根裏への侵入による 糞尿被害の報告もある。 (アライグマ)近年目撃情報が寄せられており、下井ノ口では成獣が1頭、上井ノ口では幼 獣が3頭捕獲された。今後、町内全域への生息域拡大が懸念される。 (鳥類:カラス、ムクドリ、ヒヨドリ、ドバト)町内全域で農作物の食害が発生し、カラス については家庭ごみの食い荒し等の生活被害も発生している。 ◇大井町◇ (イノシシ)里山の荒廃と耕作放棄地の増加に伴い生息域を拡大し、相和地域において年間 を通して被害を及ぼしている。サツマイモやジャガイモ、クリへの食害のほか、ミミズな どの採餌による掘り起こしや畦畔の崩壊なども発生している。 (ニホンジカ)相和地域において、サツマイモやジャガイモ、ダイコンの葉などへの食害の ほか、農地の踏み荒らしや畦畔の崩壊など、年間を通して被害が発生している。近年では 住宅街に近い場所でも出没が確認されており、人的被害も懸念される。 (ハクビシン・タヌキ)町内全域で被害が発生しており、落花生やミカン、トウモロコシな どが食害されているほか、人家や倉庫に棲みつくなど、生活被害も発生している。 (アライグマ)平成26年度に5頭捕獲され、町内への生息域拡大が懸念される。 (鳥類)町内全域で被害が発生しており、水稲、落花生、ミカン、トウモロコシなど幅広い 農作物が食害されているほか、野菜苗定植後の引き抜き被害が発生している。 また、カラスやムクドリについては、家庭ごみの食い荒らしや、街路樹などへの営巣によ る糞害など、生活被害も発生している。 ◇松田町◇ (イノシシ)年間を通して被害が発生しており、里山地域での被害は高止まり傾向にある。 住宅地付近での目撃情報もあり、農作物以外にも掘り起し等による被害が発生している。 (ニホンジカ)幅広い種類の農作物の食害や、柵を越えての踏み荒らし等の被害が発生して いる。松田地域、寄地域のどちらでも多く目撃されている。 (ハクビシン・タヌキ)トウモロコシやミカン等幅広い品種で食害が発生している。山間部 だけでなく市街化区域内農地でも目撃されており、耕作放棄地などによる生息域の拡大が 予想される。 3 ◇山北町◇ (イノシシ)年間を通して被害が発生しており、里山地域での被害は高止まり傾向にある。 住宅地付近での目撃情報も増加しており、住宅に隣接する家庭菜園にまで被害が及んでい る。また、ミミズなどの採餌による掘り起こしや、畦畔の崩壊なども発生している。被害を 及ぼす有害個体数はその年の「山の実り」に影響し、平成24年度の被害(農林水産業等) は、被害面積154a、被害金額975万円であり、その年ごとで被害状況は大きく変化す る。 (ニホンジカ)水稲、ナス、カボチャ、サトイモなど幅広い農作物が食害されているほか、 水田や農地で踏み荒らしの被害が発生している。被害を及ぼす有害個体数はその年の「山の 実り」に影響し、平成24年度の被害(農林水産業等)は、被害面積16a、被害金額51 万4千円であり、その年ごとで被害状況は大きく変化する。 (ハクビシン・タヌキ)トマト、カボチャ、スイカ、ミカン等の食害が発生している。被害を 及ぼす有害個体数はその年の「山の実り」に影響し、平成24年度の被害(農林水産業等) は、被害面積14a、被害金額114万7千円であり、その年ごとで被害状況は大きく変化 する。 (サル)山間部を中心に丹沢湖群が出没し、果樹や野菜類などの農作物に被害をもたらして いる。近年は、群れが南下傾向を示しており、生息域が拡大している恐れがある。 (鳥類)町内全域でミカン等の農作物の食害が発生している。 ◇開成町◇ (ハクビシン)町内全域で被害が発生しており、イチジクやトウモロコシなどが食害されて いる。 (鳥類:スズメ)水稲などが食害されている。 (3)被害の軽減目標 現状値(平成25年度) 地域 ※中井町・山北町は23~24年度の平均値 目標値(平成29年度) 面積(a) 金額(千円) 153 3,124 122 2,499 中井町 7 112 5 78 大井町 90 1,628 63 1,140 松田町 35 579 25 405 山北町 78 4,283 55 2,998 開成町 1 26 0.7 18 364 9,752 271 7,138 南足柄市 合 計 4 面積(a) 金額(千円) (4)従来講じてきた被害防止対策 従来講じてきた被害防止対策 全 体 共 通 南 足 柄 市 中 井 町 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 関する取 ・猟友会活動の支援 ・わなの購入、貸し出し り組み ・農業者等のわな猟免許取得の 支援 課題 ・捕獲の担い手である猟友会会員 が高齢化し、効果的な捕獲が困 難 ・捕獲獣の処理 ・耕作放棄地解消などの環境整備 防護柵の 設置等に 関する取 り組み 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 ・捕獲の担い手である猟友会会員 関する取 ・猟友会活動の支援 が高齢化し、効果的な捕獲が困 り組み ・わなの購入、貸し出し 難 ・鳥獣被害防除対策講座の開催 ・耕作放棄地解消などの環境整備 (内山地区) 防護柵の ・矢倉沢地区全体を囲う約3㎞ ・放任果樹の除去 設置等に の防護柵を1か月以上かけて ・防護柵の維持管理が困難 関する取 自治会が設置。設置箇所は自 り組み 治会の有害鳥獣対策委員会が 検討し、維持管理・修理など は自治会が実施している。 ・内山のミニモデル地区に、県 西地域鳥獣被害対策支援チー ムと農業技術センターが防護 柵(1,030m)を設置 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 ・捕獲の担い手である猟友会会員 関する取 ・猟友会活動の支援 が減少・高齢化し、効果的な捕 り組み ・わなの購入、貸し出し 獲が困難 ・捕獲者への報償金の交付 ・耕作放棄地解消などの環境整備 ・わなの購入補助金の交付 ・防鳥ネット購入補助金の交付 防護柵の ・防護柵設置資材の購入補助 ・効果的な連続した柵の設置が必 設置等に (平成 25 年度までで 500m設置) 要 関する取 ・耕作放棄地解消などの環境整備 り組み 従来講じてきた被害防止対策 5 課題 大 井 町 松 田 町 山 北 町 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 関する取 ・猟友会活動の支援 り組み ・わなの購入、貸し出し ・捕獲者への報償金の交付 ・わな猟免許を取得した農業者 で有害鳥獣捕獲隊を編成し、 猟友会の協力を得て捕獲活動 を実施 防護柵の ・おおむね 10a 以上の農地を対象 設置等に に、防護柵設置に係る材料費の 関する取 補助を実施 り組み 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 関する取 ・猟友会活動の支援 り組み ・わなの購入、貸し出し ・狩猟免許取得費補助金 防護柵の ・寄地域全体を囲い込む防護柵 設置等に の設置(13,680m) 関する取 ・松田山中央集落を囲い込む防 り組み 護柵の設置(4,130m) ・有害獣防護柵材料費補助金 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 関する取 ・猟友会活動の支援 り組み ・わなの購入、貸し出し ・煙火による追払い 防護柵の ・深沢地区全体を囲い込む防護 設置等に 柵の設置(総延長 1,565m) 関する取 ・嵐地区全体を囲い込む防護柵 り組み の設置(平成 26 年度末現在 60m) ・農業者等に対する鳥獣被害防 止柵等資材購入費の補助 ※平成 26 年度からは電気柵も対 象 6 ・捕獲の担い手である猟友会会員 が減少・高齢化し、効果的な捕 獲が困難 ・耕作放棄地解消などの環境整備 ・防護ネットなどによる防護は農 業者の負担になっている ・広域柵ではないため、効果が限 定的である ・捕獲獣の処理 ・放任果樹の除去 ・捕獲獣の処理 ・放任果樹の除去 ・耕作放棄地対策 従来講じてきた被害防止対策 開 成 町 捕獲等に ・鳥獣被害対策実施隊の編成 関する取 ・猟友会活動の支援 り組み ・わなの購入、貸し出し 課題 ・捕獲獣の処理 ・銃器による捕獲が困難であり、 効果的な防除方法が確立されて いない。 ・防護ネットなどによる防護は、 農業者の負担になっている 防護柵の 設置等に 関する取 り組み (5)今後の取組方針 ◇広域連携◇ ・・捕獲及び情報交換 足柄上地域の市町、猟友会、JAなどの関係機関が連携し、鳥獣による農作物 の被害防止対策や捕獲方法について情報交換を行い、広域的かつ効果的な被害防 止体制の整備を行う。また、特措法に基づく有害鳥獣駆除および鳥獣保護法に基 づく管理捕獲等を行う。 ・生息環境管理 耕作放棄地および農作物放置の解消に努め、地域ぐるみで有害鳥獣を近づけな い環境をつくる。 ・被害防止対策の担い手の育成 捕獲の担い手確保のため、農業者等のわな猟免許取得を推進する。 ◇南足柄市◇ ・生息環境管理 わな等を計画的に購入し、猟友会に活用してもらう。また、里山整備・耕作放 棄地対策との連携を図ることで、被害面積を軽減する。 ・個体数管理 猟友会と緊密な連携を図り、効率的な捕獲を実施する。さらにJAと協力し、 農家などにわな猟の免許取得の推進を図る。 ・被害管理 猟友会や住民による目撃情報および現場確認などにより、被害の実態を的確に 把握する取組を行う。 7 ◇中井町◇ ・捕獲および防除の推進 地域ぐるみによる防護柵の設置・管理、緩衝帯の設置、放任果樹の除去、耕作放 棄地の解消、農地等の作物残さや未収穫野菜の適正処分等、地域が主体となった 有害鳥獣を寄せ付けない総合的な環境づくりのための体制整備を推進する。 ・被害防止対策の担い手の育成 狩猟免許新規取得者への補助や、広報活動(狩猟免許試験等の案内)を今後も 継続して行う。 ・被害状況の把握 猟友会や住民による目撃情報および現場確認などにより、被害の実態を的確に 把握する取組を行う。 ◇大井町◇ ・生息環境管理 農業者だけでなく住民主体による防除体制を整えるとともに、里山整備、耕作 放棄地の解消など、地域ぐるみで野生鳥獣を近づけない環境をつくる。 ・個体数管理 猟友会や有害鳥獣捕獲隊と緊密な連携を図り、効果的な捕獲を実施する。さら に、農家等にわな猟免許の取得を推進し、わな猟従事者を増やす。 ・被害管理 猟友会や有害鳥獣捕獲隊、住民による目撃情報および現場確認などにより、被 害の実態を的確に把握する取組を行う。 ◇松田町◇ ・被害防除の推進 広域防護柵の補修および維持管理を継続するとともに、複数農家が連携した小 規模の防護柵設置について、材料費相当分の補助を行う。 ・被害防止対策の担い手の確保 狩猟免許取得時の助成制度を継続するとともに、更新時の助成制度についても 検討する。 ・個体数管理 捕獲獣の効果的な処理方法を研究し、負担軽減による目標達成を実現する。 ・被害管理 町農業委員会と連携し、耕作放棄地の減少、農作物被害の減少を図る。 8 ◇山北町◇ ・個体数管理 捕獲獣の効果的な処理方法を研究し、負担軽減による目標達成を実現する。 ・生息環境管理 耕作放棄地対策と連携し、被害面積を軽減する。 ・被害防除の推進 農業者等が自ら設置する防護柵の普及を図る。また、広域防護柵による囲い込 みが完了した地区については、その維持管理を地域に託すことで地元の了解を得 ている。 ・被害管理 町農業委員会と連携し、的確な被害状況を把握する。 ◇開成町◇ ・生息環境管理 農業者だけでなく住民主体による防除対策を整えるとともに、耕作放棄地の解 消など、地域ぐるみで野生鳥獣を近づけない環境をつくる。また、誘因要因とな る農業廃棄物の適正な処分を実施する。 ・個体数管理 猟友会と連携を図り、効果的な捕獲を実施する。 ・被害管理 今後、地域の実情を鑑み、箱わなや防護柵、鳥獣忌避機等の設置を検討する。 また、農家戸別設置について普及・支援をする。 3.対象鳥獣の捕獲等に関する事項 (1)対象鳥獣の捕獲体制 ◇広域連携◇ 足柄上地域の市町、猟友会、JAなどの関係機関が連携し、広域的に有害鳥獣の 捕獲に取り組む。また、農業者等のわな猟免許取得を推進し、新たな担い手の確保 に努める。 捕獲方法については、鳥獣による地域の被害状況、鳥獣の生息状況等に応じ、銃 器またはわなを用いて効果的に行う。 ◇南足柄市◇ 平成26年10月に組織した鳥獣被害対策実施隊を中心として捕獲に取り組む。 また、農業者がわな猟免許を取得することを推進し、実施隊と連携して地域一丸 となって捕獲に取り組む。銃は大型獣の捕獲に対し、わなに比べ捕獲率が高い。 ◇中井町◇ 平成26年10月に組織した鳥獣被害対策実施隊を中心として捕獲に取り組み、鳥獣 による被害状況や生息状況等を勘案し必要に応じ銃器またはわなを用いる。 また、農業者がわな猟免許を取得することを推進し、実施隊と連携して地域一丸 となって捕獲に取り組む。 9 ◇大井町◇ 平成26年10月に組織した鳥獣被害対策実施隊を中心として捕獲に取り組む。 また、わな免許を取得した農業者が組織する有害鳥獣捕獲隊への支援を行い、組 織を充実させるとともに、定期的に連絡会を開催し、鳥獣被害対策実施隊と連携し て効果的な捕獲に取り組む。捕獲方法については、鳥獣による地域の被害状況、鳥 獣の生息状況等に応じ、銃器またはわなを用いて効率的に行う。 また、小動物については、農業者等に箱わなを貸し出し、捕獲に取り組む。 ◇松田町◇ 平成26年10月に組織した鳥獣被害対策実施隊を中心として、鳥獣の種類・狩猟地 域等に応じ、銃器またはわなを用いて捕獲に取組む。 ◇山北町◇ 平成26年10月に組織した鳥獣被害対策実施隊を中心として捕獲に取り組む。 また、小動物については、農業者等に箱わなを貸し出し、捕獲に取り組む。 なお、捕獲方法については、鳥獣による地域の被害状況、鳥獣の生息状況等に応 じ、銃器またはわなを用いて効果的に行う。 ◇開成町◇ 平成26年10月に組織した鳥獣被害対策実施隊を中心として捕獲に取り組む。実施 隊は、足柄上地区有害鳥獣被害防止対策協議会で作成している有害鳥獣駆除実施計 画に基づいて、銃器による鳥類の捕獲に取り組む。 また、足柄上地区有害鳥獣被害防止対策協議会から箱わなを借り受け、ハクビシ ンの捕獲に取り組む。 (2)その他捕獲に関する取組 年度 対象鳥獣 取組内容 広 27年度~ 29年度 域 イノシシ、ニホンジカ ハクビシン、アライグマ タヌキ、アナグマ、サル 鳥類 南 足 27年度~ 柄 29年度 市 イノシシ、ニホンジカ ハクビシン、アライグマ タヌキ、アナグマ、鳥類 中 イノシシ、ニホンジカ ハクビシン、アライグマ タヌキ、鳥類 27年度~ 井 29年度 町 10 ・捕獲を行う猟友会への支援 ・わなの貸出による支援 ・狩猟免許取得に対する支援 ・猟友会への助成金の交付 ・猟友会へのわなの貸出 ・わな等の購入支援 ・狩猟免許取得に対する支援 ・猟友会への助成金の交付 ・わなの購入補助金、貸出による支援 ・狩猟免許取得に対する支援 ・有害鳥獣捕獲者に補助金の交付 ・近隣市町との情報交換及び連携した 捕獲実施の検討 大 井 町 27年度~ 29年度 松 27年度~ 田 29年度 町 山 27年度~ 北 29年度 町 開 27年度~ 成 29年度 町 ・猟友会への交付金の交付 ・有害鳥獣捕獲隊の活動支援 イノシシ、ニホンジカ ・捕獲者に対するわなの貸出 ハクビシン、アライグマ ・狩猟免許取得に対する支援(平成27 タヌキ、鳥類 年度) ・有害鳥獣捕獲者に補助金の交付 ・猟友会への助成金の交付 イノシシ、ニホンジカ ・箱わなの購入 ハクビシン、タヌキ、鳥類 ・狩猟免許取得に対する支援 ・猟友会への助成金の交付 イノシシ、ニホンジカ ・捕獲者に対するわなの貸出 ハクビシン、タヌキ、鳥類 ・狩猟免許取得促進 ハクビシン、鳥類 ・農家の狩猟免許取得の推進 (3)対象鳥獣の捕獲計画 捕獲計画数等の設定の考え方 ○イノシシ (南足柄市、中井町、大井町)出没状況や被害状況に応じて設定する (松田町)平成24年度の捕獲頭数が約20頭であることから、同数程度の捕獲を目標 とする (山北町)平成23年度から25年度までの平均捕獲頭数は約70頭であるが、捕獲圧強 化のため、10頭増の年間80頭の捕獲を目標とする ○ニホンジカ ※第3次神奈川県ニホンジカ管理計画に基づき捕獲計画数を設定。 (南足柄市、中井町、大井町、松田町)出没状況や被害状況に応じて設定する (山北町)平成23年度から25年度までの平均捕獲頭数は約130頭であるが、捕獲圧 強化のため、10頭増の年間140頭を目標とする ○アライグマ (南足柄市、中井町、大井町)特定外来生物に指定されていることから、可能な限 り捕獲することを目標とする ○ハクビシン・タヌキ (南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町) 出没状況や被害状況に応じて設定する ○アナグマ (南足柄市)出没状況や被害状況に応じて設定する。 ○鳥類 (南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町) 出没状況や被害状況に応じて設定する 11 年度別捕獲計画数 対象鳥獣 イノシシ 27年度 南足柄市 20(5) 中井町 30(25) 大井町 30(10) 松田町 20(7) 山北町 80(30) 開成町 0 合計 180(77) ニホンジカ 捕獲計画数等 28年度 南足柄市 25(5) 中井町 30(25) 大井町 30(10) 松田町 20(7) 山北町 80(30) 開成町 0 合計 185(77) 南足柄市 10(2) 南足柄市 10(2) 中井町 10(5) 中井町 10(5) 大井町 10(3) 大井町 10(3) 松田町 100(34) 松田町 100(34) 山北町 140(50) 山北町 140(50) 開成町 0 開成町 0 合計 270(94) 合計 270(94) ハクビシン 南足柄市 3(1) 南足柄市 3(1) タヌキ 中井町 10 中井町 10 大井町 15(10) 大井町 15(10) 松田町 40 松田町 40 山北町 5(5) 山北町 5(5) 開成町 3 開成町 3 合計 76(16) 合計 76(16) アナグマ 南足柄市 1 南足柄市 1 合計 1 合計 1 アライグマ 南足柄市、中井町、 南足柄市、中井町、 大井町で可能な限り 大井町で可能な限り 捕獲 捕獲 鳥類(カラス、ス 南足柄市 30(5) 南足柄市 30(5) ズメ、ドバト、ム 中井町 50 中井町 50 クドリ、キジバト 大井町 30(10) 大井町 30(10) ヒヨドリ、カモ) 松田町 30 松田町 30 山北町 50(20) 山北町 50(20) 開成町 50(20) 開成町 50(20) 合計 240(55) 合計 240(55) ※( )は、鳥獣保護法にもとづく捕獲計画数。 12 29年度 南足柄市 25(5) 中井町 30(25) 大井町 30(10) 松田町 20(7) 山北町 80(30) 開成町 0 合計 185(77) 南足柄市 10(2) 中井町 10(5) 大井町 10(3) 松田町 100(34) 山北町 140(50) 開成町 0 合計 270(94) 南足柄市 3(1) 中井町 10 大井町 15(10) 松田町 40 山北町 5(5) 開成町 3 合計 76(16) 南足柄市 1 合計 1 南足柄市、中井町、 大井町で可能な限り 捕獲 南足柄市 30(5) 中井町 50 大井町 30(10) 松田町 30 山北町 50(20) 開成町 50(20) 合計 240(55) 捕獲等の取組内容 ◇広域連携◇ 被害状況と被害地域の地理的条件を総合的に判断し、わな猟または銃猟による捕 獲を、農作物被害が多発する時期に捕獲計画を定めて実施する。 また、被害発生の連絡があった場合は、現場確認の後、必要に応じて早急に捕獲 を実施する。 効果的な捕獲体制実現のため、市町の枠を超えた広域的な捕獲を検討する。 ◇南足柄市◇ 市内全域でわなによる捕獲を実施するが、緊急時および中山間地域については、 銃による捕獲も行う。 ◇中井町◇ 町内全域でわなによる捕獲を実施する。イノシシなどの大型獣や、カラスなどの 鳥類の捕獲については、銃器も使用する。捕獲期間は、狩猟期間(11 月 15 日~2 月 15 日)を除く期間を基本とするが、狩猟期間であっても、被害が発生した場合 や発生する恐れがある場合は実施する。 ◇大井町◇ 被害が発生した期間、または被害が想定される期間にわなによる捕獲を実施す る。また、中山間地域での捕獲や、鳥類の駆除に限り銃器を使用する。 ◇松田町◇ 被害発生個所および想定箇所において銃器による捕獲を中心とするが、銃器の 使用に制限がある場合は、わなによる捕獲を実施する。 ◇山北町◇ 被害報告箇所または想定箇所において、銃器およびわなにて随時実施する。 ◇開成町◇ 被害が発生した期間、または想定される期間にわなによる捕獲を行い、有害鳥 獣駆除実施計画のとおり銃による駆除を実施する (4)許可権限委譲事項 対象地域 対象鳥獣 (該当なし) (該当なし) 13 4.防護柵の設置その他の対象鳥獣の捕獲以外の被害防止施策に関する事項 (1)侵入防止柵の整備計画 対象鳥獣 整備内容 南足柄市 中井町 イノシシ ニホンジカ 大井町 松田町 山北町 ハクビシン 開成町 27年度 原材料を支給(450m)する 28年度 要望があれば検討 29年度 要望があれば検討 27年度 整備費(300m分)を支援する 28年度 整備費(300m分)を支援する 29年度 整備費(300m分)を支援する 27年度 整備費(1,500m分)を支援する 28年度 整備費(1,500m分)を支援する 29年度 整備費(1,500m分)を支援する 27年度 400m整備する 28年度 400m整備する 29年度 400m整備する 27年度 金網式を300m整備する 28年度 金網式を400m整備する 29年度 金網式を400m整備する 27~29年度 柵の設置について戸別に設置の検討をする (2)その他被害防止に関する取組 年度 対象鳥獣 イノシシ、ニホン 広 域 27年度~ 29年度 ジカ、ハクビシン アライグマ、タヌ キ、アナグマ サル、鳥類 柄 27年度~ 29年度 市 中 井 町 ・里山や耕作放棄地の整備 ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 ・被害防止に関する知識や技術の向上 ・煙火による追い払い イノシシ、ニホン 南 足 取組内容 ジカ、ハクビシン ・耕作放棄地の整備 、アライグマ、タ ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 ヌキ、アナグマ ・被害防止に関する知識や技術の向上 鳥類 イノシシ、ニホン ・耕作放棄地の整備(緩衝帯の設置) 27年度~ 29年度 ジカ、ハクビシン ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 、アライグマ、タ ・被害防止に関する知識や技術の向上 ヌキ、鳥類 ・被害防止対策の普及啓発 14 年度 大 井 町 対象鳥獣 イノシシ、ニホン 27年度~ 29年度 ジカ、ハクビシン 、アライグマ、タ ヌキ、鳥類 取組内容 ・耕作放棄地の整備 ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 ・被害防止に関する知識や技術の向上 ・耕作放棄地の整備(緩衝帯の設置) 松 田 町 27年度~ 29年度 イノシシ、ニホン ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 ジカ、ハクビシン ・有害獣防護柵材料費補助制度普及啓発 、タヌキ、鳥類 ・既存防護柵の維持管理 ・追い払いの実施 山 北 町 開 成 町 イノシシ、ニホン ・農業者自ら設置する鳥獣防止柵の普及 27年度~ 29年度 ジカ、ハクビシン ・煙火の積極的な配布等による追い払い 、タヌキ、サル、 ・新たな追い払い方法等の研究 鳥類 27年度~ 29年度 ハクビシン、鳥類 ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 ・耕作放棄地の整備 ・放棄果樹や農業廃棄物の適正な処分 5.対象鳥獣による住民の生命、身体又は財産に係る被害が生じ、又は生じるおそれがあ る場合の対処に関する事項 (1)関係機関等の役割 関係機関等の名称 南足柄市環境経済部 産業振興課・ 環境課 中井町環境経済課 大井町地域振興課 松田町観光経済課 山北町環境農林課 開成町まちづくり部産業振興課 神奈川県警察松田警察署 役割 関係機関との連絡調整、住民の避難誘導、 有害鳥獣捕獲許可 神奈川県猟友会南足柄支部 神奈川県猟友会足柄上支部 有害鳥獣捕獲、追い払いの実施 かながわ西湘農業協同組合 関係機関との連絡調整、情報の共有、 有害鳥獣捕獲申請 住民の安全確保 神奈川県県西地域県政総合センター 情報の共有、有害鳥獣捕獲許可 環境部環境調整課 15 (2)緊急時の連絡体制 事故発生市町 神奈川県警察松田警察署管轄駐在 神奈川県猟友会南足柄支部、足柄上支部 神奈川県県西地域県政総合センター 環境部環境調整課 かながわ西湘農業協同組合 近隣各市町(必要に応じて) 6.被害防止施策の実施体制に関する事項 (1)被害防止対策協議会に関する事項 被害防止対策協議会の名称 足柄上地域鳥獣被害対策協議会 構成機関等の名称 役割 かながわ西湘農業協同組合 協議会の事務局 捕獲許可の広域的な被害防止対策の支援 南足柄市有害鳥獣対策協議会 中井町鳥獣対策協議会 大井町鳥獣対策協議会 松田町鳥獣被害対策協議会 山北町有害鳥獣対策協議会 開成町有害鳥獣対策協議会 情報収集および地域への情報提供 広域的な被害防止対策の検討・支援 計画の進捗状況・実績管理 神奈川県猟友会南足柄支部 神奈川県猟友会足柄上支部 有害鳥獣の捕獲 (2)関係機関に関する事項 関係機関の名称 神奈川県環境農政局水・緑部 自然環境保全課 神奈川県県西地域県政総合センター 環境部環境調整課・地域農政推進課 神奈川県農業技術センター 足柄地区事務所普及指導課 役割 有害鳥獣に係る情報の共有 有害鳥獣に係る情報の共有 有害鳥獣に係る情報の共有 神奈川県警察松田警察署 住民の安全確保 かながわ西湘農業協同組合 各支店 (南足柄市・足柄上地域管内) 有害鳥獣に係る情報の共有 16 (3)鳥獣被害対策実施隊に関する事項 実施隊員には、猟友会の各支部から推薦のあった者から各市町の長が任命す る。 (4)その他被害防止施策の実施体制に関する事項 広域での鳥獣被害防止計画を適正に実行するため、事務局と各市町が事務連 絡調整を図る。 7.捕獲等をした対象鳥獣の処理に関する事項 捕獲した鳥獣は、食肉として自家消費するか、埋設または焼却処分をする。 8.その他被害防止施策の実施に関し必要な事項 この計画に記載した事項以外の捕獲、被害防止方法等があれば、関係機関と 連携しながら効果的な方法を検討する。 17
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