アメリカ研修5日目 一コマ目の授業が終わった後に、ハーバード大学のキャンパスツアーをしていただきま した。案内して頂いたのは、ハーバード大学4年生の小林寛生さん。小林さんは名古屋出 身で、中学3年生の時に父親の転勤で NYC へ渡り、現地の中学・高校を卒業。ハーバード 大学では数学・統計学を学ぶ傍ら、サッカー部に入り中学時代からのサッカーを続けてい る。夢は日本初のハーバード大学卒業のプロサッカープレイヤーと語っていただきました。 なんと、幼少期に富山市に住んでいたということで、一気に親近感が湧いた様子でした。 ハーバード像の前から見学をスタートし、記念ホール、図書館、博物館、講義棟、寮など 解説を聞きながら巡りました。広大な敷地を歩いている最中、生徒たちは代わる代わる小 林さんに質問していました。積極的な行動が見えてきました。最後の質問時間では、11 名の生徒が手を挙げていました。学費はどれくらいか、アメリカ人と日本人の違いは何か、 なぜハーバードを志望したのか、等です。今まで手を挙げていなかった生徒からも手が挙 がりました。 小林さんのお話で特に印象的のは、日本人は忙しい受験勉強を理由に自分が好きなこと、 熱中できることをやめてしまう人が多い。小林さん自身、幼いころからずっと好きだった サッカーを続けている。そのことが自分自身の人間性を養い、ヒューマンネットワークの 構築に非常に役立っている。時間の使い方を工夫し、好きなことを続けていって欲しい。 一人ひとり好きなこと、得意なことがあると思います。将来の自分の夢に向かって勉強す るのはもちろんのこと、今自分が好きなことにも熱心に取り組み、深みのある人間に成長 してほしいと思います。 午後はハーバードメディカルスクール博士課程に在籍中の林英恵さんとの懇談でした。 昼食前に、林さんと懇談する場所の最寄駅名を生徒たちに伝え、班員たちで行き方、緊急 時の対応をまとめるように指示。また、副班長が班長の役目をすることにしました。ここ からの行動は昨日までの反省を踏まえ、変化が見えてきました。お昼休みに班員全員で行 き方を共有、移動中は電車のどちら側に降りるか降りる前に共有、集合時に歩行者の邪魔 になるようなことがあれば生徒自身が注意をする。だんだんと主体性が見えてきました。 林さんは早稲田大学社会科学部を卒業後、国連機関でのインターン、ボストン大学教育大 学院修士課程などを経て、2007 年、外資系広告会社に入社。同年、ハーバード公衆衛生大 学院修士課程(ヘルスコミュニケーション専攻 )に合格する。現在博士課程に在籍し、発が んの原因の一つである喫煙をやめてもらうためには、どのようなメッセージが効果的なの かということを研究されています。一見華やかな経歴に見られるが、林さんの人生は6勝 30敗。でも夢を決してあきらめることがなく、日々を本気で生きることで、夢を叶えて こられました。 林さんからは、 ・様々なことを理由にして自分の可能性を放棄しないでほしい。自分の人生でコントロー ルできることはほんの一部。だからこそ、自分ができることに対して、日々100%本気を出 して取り組んでほしい。 ・夢は使命。残りの人生をどのように生きていきたいか、どのように社会に貢献したいか、 を考え職業・大学を考えるとよい。職業や大学は「どのように生きていくか」ということ を達成する手段。 等のお話を頂きました。 生徒たちはこれから受験を控えています。人生の分岐点です。林さんの話を受け、心に 刺さる言葉が多かったようで、 「自分の将来に対して考えが甘かった。改めてしっかり考え て行きたい」という生徒や、今自分自身で悩んでいる内容と林さんの言葉が重なり、涙を 流す生徒もおりました。自分の人生は自分で切り拓いていくことができる、諦めず夢に向 かって一歩ずつ歩んでいくことの大切さを、きらきらの笑顔で語っていただく小林さんか ら生徒たちが受け取ったのではないかと思います。生徒たちのリアクションの良さ、話を 聞く態度を林さんから褒めて頂きました。小林さんとの懇談後も、生徒たちは周りを囲み、 追加で質問、写真、サインを頂いていました。生徒たちの働き掛けもあり、非常に有意義 な時間を過ごせた様子です。 本日の最後の集合にて、ある生徒達が自ら注意を促しました。本日午後のアクティビテ ィへの移動の際に残念ながら、遠井さんがいるから大丈夫だろうと頼っている人がいた。 全員が責任感を持って取り組まなければならないこと。必ず遅刻をしないようにすること。 生徒から参加メンバー全員に対して初めての投げかけでした。生徒たちの雰囲気が変わり 始めています。 今回の研修も残りわずかとなってきました。生徒たちが日々100%を出し切り、後悔のな い研修にしてほしいと思います。 キャンパスツアー中も積極的に質問! 小林さんと集合写真 林さんとの懇談。食い入るように聞いていました。 林さんと集合写真
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