第2学年A組 体育科学習指導案

第2学年A組
体育科学習指導案
授 業 者
研究協力者
1
単元名
はしって
とんで
ジャングルたんけん
石田
松本
勝
奈緒
∼走・跳の運動遊び∼
2
子どもと単元
(1) 子どもについて
子どもたちの走ったり跳んだりする運動への興味・関心は高い。アンケートによると,
「かけっこ遊び」が好きが86%,「跳びっこ遊び」が好きが83%であった。前学年では,
リレー遊びや高・幅跳び遊びを経験してきており,特に,「かけっこ遊び」では競走を好む傾
向にある。最近では,順番を守ったり,勝敗に対する公正な態度をとったりする姿,また,
頑張っている友達を応援したりする姿も見られるようになってきた。走る動きや,跳んだり
する瞬間の動きでは,踏み込んだ足に乗り込めない,いわゆる「腰落ち」の状態が見られ,
ロスの多い動きとなっている子ども,手と足のリズムにぎこちなさが見られる子どもが少な
くない。
(2) 単元について
走・跳の運動遊びでは,走る,跳ぶなどの動きを通して,調子よく走ったり跳んだりする
とともに,友達と速さや高さ・距離を競い合ったり,目指す目安(記録)に挑戦したりして
楽しむ運動遊びである。また,個人的な要素の強い運動遊びではあるが,順番,ルール,マ
ナー等を守りながら友達と仲良く,安全に運動することに価値を見い出すことができ,体の
動かし方の基礎・基本を大切にしながら全力で運動することにより身体能力を高めることが
できる運動遊びである。低学年期にあっては,中学年の走・跳の運動,高学年の陸上運動に
つながる学習と位置付け,体を巧みに操作しながら,走る・跳ぶなどのいろいろな動きを身
に付けていく。走・跳ともにスムーズな重心移動が必要となるが,本単元では,腕の振りや
腿の振り上げを伴った体のつかい方に焦点をあて,走の運動につながる体の動きに重点を置
く。腕や足の動きを巧みにつかい,着地した足に体重を移動する動きを,運動遊びを通して
体感することにより走の運動の基礎を養っていく。
(3) 指導について
本単元では,学習の系統性を考慮したうえで,多くの動きに取り組み,力いっぱい運動す
る学習経験を積ませたい。その際,走る・跳ぶ運動の基礎となる動きを「体の重心移動」と
捉え,腕と脚の協応動作を伴った多様な運動遊びを設定していく。取り組む運動遊びは,走
の運動の中から,スピード・加速,ストライド・ピッチ,スタートダッシュの場面に視点を
あて,「腕の振りの大きさ」「腕の振りの素早さ」「足の動きの素早さ」に着目し,下位教材
として準備していく。また,単調な繰り返しにならないように動きや人,用具等の条件を工
夫したり,動きへのイメージをもちやすくし意欲付けを図るために,動物になりきって活動
するなどの場面を設定していく。また,友達同士で動きを見合い,動きのよさを認めていく
活動を設定し,子ども同士が互いに高め合っていくことができるようにする。そして,集団
思考の場やそのよさを実際に体で試してみる場,確認する場を意図的に設けることで,動き
のよさへの気付きを促したり,子どもが見付けたよさを共有できるようにし,「体でわかる」
ことにつなげていきたい。
3
単元の目標 <記号は本校の資質・能力表による>
(1) 運動の約束を守り,友達と仲良くかけっこに楽しく取り組もうとする。 <a-3・4>
(2) 速く走るための「自分なりのコツ」(
「腕の振りの大きさと素早さ」「足の動きの素早さ」)
を考えたり,気付いたことを伝え合ったりすることができる。 <b-2・3>
(3) 腕を大きく素早く振ったり足を素早く動かしたりして,力いっぱい走ることができる。
<d-オ-1,カ-1>
- 10 -
4
単元の構想(総時数7時間)
時間
1
学習活動
(1)
試しのかけっこをし
て,学習の約束や競走
のルール,安全な競走
の方法を知ったり,速
く走るための動きにつ
いてフリートーキング
する。
教師の主な支援
・
楽しいかけっこ競走がで
きるようにするために,協
力による用具の準備や安全
な場づくり,安全な競走の
仕方について説明する。
評価(本校の資質・能力との関連)
・
友達と仲良く,進んで
競走に取り組もうとす
る。 <a-3・4>
どんなことに気を付けると,速く思いっきり走れ
そうかな?
2
3
4
本時
5
6
7
・ ・ 速く走るための「コツ
(2) 「腕を大きく(2/7),
「腕の動きに関する速く
(腕の振りの大きさ)」を
素早く振って(3・4/7) 走るためのコツ」を共有す
考えたり,伝え合ったり
走り,折り返し走や周 るために,子どもから出た
することができる。
回リレーをする。
視点を整理したり,その視
<b-2・3>
〔立位バランスやすばしっ 点を意識して,全員で試み
・ 規則を守り,安全に気
こさを高める運動〕
る場を設ける。
を付けたり,勝敗に対し
・片足立ち
・ 体軸を使ったバランスや
公正な態度をとったりし
・片足立ちでの体移動
重心移動の感覚づくりのた
て,競走に取り組もうと
・ラダーよる素早い動き
ため,片足による動きやラ
する。 <a-3・4>
〔リレー競走〕
ダーによる動きを取り入れる。
・スピード感を味わい, ・ スピードを視覚的に捉え ・ 「腕を素早く大きく振
腕の振りを確かめる折
ることができるようにする
って」走ることができる。
り返し走
ために,はちまき等を腰に
<d-オ-1,カ-1>
・競走を楽しむための周
付け,そのなびき具合を見
回リレー
合ったりする場を設ける。
・ 速く走るための「コツ
(4)「足を素早く動かして」 ・ 「足の動きに関する速く
(足の動きの素早さ)」を
走り,折り返し走や周回
走るためのコツ」を共有す
考えたり,伝え合ったり
リレーをする。
るために,第1時で出た子
することができる。
〔立位バランスやすばしっ
どもの発言をきっかけにし
<b-2・3>
こさを高める運動〕
て考える場を設ける。また,
・片足立ち
よい動きへの気付きを取り
・片足立ちでの体移動
上げ,全員で試みる場やお
・ラダーよる素早い動き
互いの動きを見合ったりす
〔リレー競走〕
る場を設ける。
・スピード感を味わい, ・ 着地した足に乗り込み, ・ 「足を素早く動かして」
素早い足の動きを確か
素早い足の動きを引き出す
走ることができる。
める折り返し走
ために,インターバルに配
<d-オ-1,カ-1>
・競走を楽しむための周
慮した目標物の活用を図っ
回リレー
た場を用意する。
・ 速く走るための「コツ
(5)単元の学びをふり返る。 ・ 自分の変容に気付くこと (腕の振りの大きさと素早
・「腕を素早く大きく振
ができるように,学習の記
さ,足の動きの素早さ)」
り,足を素早く動かし
録や VTR 記録を活用する。
についてふり返ることが
て」折り返し走や周回
できる。 <b-2・3>
リレーをする。
走る距離や跳ぶ高さを変えたりするなど,ルールや挑戦の仕方を工夫することができる。
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