御宿町における日本版 CCRC に関する研究 Study on CCRC for Japan in Onjuku-machi 鎌田研究室 1.研究背景及び目的 政府は人口減少や都市部の高齢化等が問題となり『ま ち・ひと・しごと創生「総合戦略」』の施策に、 「日本 版 CCRC の検討、普及」をとりあげた。CCRC とはアメリ カで発達した「Continuing Care Retirement Community」 1224045 宇井 拓也 1224289 松尾 匠人 及び対象地に移住してきた理由を明らかにするため、対 象地の魅力となっている地域資源を把握する。 ⑤④の結果を基に日本版 CCRC の取り組みを明らかにす る。 ⑥対象地で日本版 CCRC の取り組みを用いて新たな雇用 を創出し若者の移住の促進を図る。 (以下 CCRC)の事で、地方にバリアフリー住宅を建て健康 なうちに地方に移り住むという取り組みである。日本版 CCRC では、CCRC に含まれない医療保険や介護保険制度を 導入する。加えて、移住した高齢者たちが新たな仕事を 始める事や介護を必要とする事で、若者向けに新たな雇 用が期待されている。しかし、事例が少ないうえ構想段 階の為取り組みが不明瞭である。 本研究では、CCRC と日本版 CCRC の違いを明確にし、 日本版 CCRC の取り組みを明らかにする。 2.研究手法 2.1 対象地の概要 図-1 研究フロー 本研究の対象地は御宿町とする。千葉工業大学(以下 本学)は御宿研修センター設置後、ロボットに関する授 3.進捗状況 業などを通じて御宿町との交流を深め、平成 26 年 6 月 6 対象地域の国勢調査から人口構成や面積を明らかにし 日に包括的連携を締結している。これを受けて御宿町は た。これにより対象地域の高齢化、労働人口不足が明ら 本学の持つ知的・人的資源から地域産業の振興等が期待 かになった。また、転入出者対象アンケートの分析を基 されており、また本校も大学連携による地域貢献を目指 に転入者・転出者の人数や世帯数、居住歴及び御宿町に している。御宿町の人口密度は千葉県内 59 地区中 46 位 対するニーズを抽出した。ニーズとしては特に交通の便、 と比較的人口密度は低く、沿岸部と山間部に分かれてい 雇用環境が悪いことが挙げられていた。移住に関する理 るため自然環境は豊かであるといえる。しかし、少子高 由の多くは自然環境の魅力にある事が明らかになった。 齢化や労働人口の減少が深刻である。このような背景か ら御宿町に新たな雇用を創出し、若者が御宿町に移るこ とが求められる。 2.2 研究の構成 研究過程をフロー図に示す(図-1)。 4.今後の方針 移住者対象のワークショップに向けた事前調査として、 年代別のニーズを明らかにするために転入出者対象アン ケートを用いてクロス集計を行なう。ワークショップの ①対象地の実地踏査及び国勢調査を活用した総人口・世 結果を分析・考察し、対象地に対する潜在的ニーズ及び 代別人口増減、地域別人口増減の分析から対象地域の居 対象地の魅力となっている地域資源を把握する。対象地 住環境に関する問題を明らかにする。 で行われるワークショップの考察を基に日本版 CCRC の ②対象地の転出入者対象アンケートを用いて移住に関す 取り組みを明らかにする。対象地の移住者が持つニーズ る現状を明らかにするために転入者・転出者の人口、年 と日本版 CCRC の取り組みから、対象地で行う事が出来る 齢、居住歴、御宿町へのニーズを整理する。 移住計画を考案する。 ③移住者が定住している理由を把握するために対象地の 移住者を対象とするワークショップを実施する。またワ 5.参考文献 ークショップの事前調査として、年代別のニーズを明ら 1)最近目にする「CCRC」という言葉(2015 年 10 月現 かにするために転入出者対象アンケートをクロス集計を 在)(http://bb.hiroyukimurata.jp/lesson/5890/) 用いて分析する。 ま ち ・ ひ と ・ し ご と 創 生 本 部 (2015 年 10 月 現 ④②③を基に移住者の持つ対象地に対する潜在的ニーズ 在)(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/)
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