ドップラー効果の発展

高 3AMC 物理 3-2-2 ドップラー効果の発展
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1 反射板がある場合
【考え方】必ず次の2段階で考える。
(1)第1段階 反射板を仮の観測者と見なして,反射板が音源から受け取る音の振動数 𝑓R
を求める。
(2)第2段階 反射板を新たに振動数 𝑓R の音源と見なして,観測者が新たな音源(反射板)
から受け取る音の振動数 𝑓 ′ を求める。
【例】図の場合,音速を𝑉とすれば,
(1)第1段階 反射板Rが音源Sから受け取る
𝑉− 𝑣
音の振動数𝑓R 𝑓R = 𝑉 R 𝑓
(2)第2段階 反射板Rから観測者Oが受け取
る音の振動数 𝑓 ′
𝑓′ =
例題5(p.157)
𝑉
𝑉 − 𝑣R
𝑓R =
𝑓
𝑉 + 𝑣R
𝑉 + 𝑣R
類題5(p.157) 演習問題3(p.159)
2 風が吹く場合
音は,空気に対して速さが一定なので,風が吹いて空気自体が動くときは,風が吹いて
いない場合の音の速度と風の速度の合成速度が,音の速度となる。
【考え方】音源から出た音の波は,音源の運動と
は関係なく空気に対して一定の速さで広がって
いく。風は,空気自体の移動と見なせるので,
(1)風下へ進む音の速さ 𝑉 + 𝑤 とすればよい。
(2)風上へ進む音の速さ 𝑉 − 𝑤 とすればよい。
問A(p.157)
3 斜めに動く場合
【考え方】音源から観測者に向かう速度成分で考えればよい。
【例】(1)音源が斜めに動く場合
𝑓′ =
例題6(p.158)
𝑉
𝑓
𝑉 − 𝑣S cos 𝜃
類題6(p.158)
【例】(2)観測者が斜めに動く場合
𝑓′ =
𝑉−𝑣O cos 𝜃
𝑓
𝑉