「空 」物 語

そら
もの
「空」物
がたり
語
かみなりむすめ
斎藤 隆介 作 滝平 二郎 絵
岩崎書店 E-タ
くも
かみなりのむすめのおシカは、いつもひとりでセッセッセをしてあそんでいます。雲のうえ
むら
おんな
こ
むら
こ
から村の 女 の子たちがあそんでいるのを みておぼえたのです。おっかあに「村の子たちとセ
こ
げ か い
こ
ッセッセをしたい、あそびたい」というのですが、いつも「かみなりの子だから 下界の子とは
げ か い
あそべねえ」といわれてしまいます。下界からきこえてきたセッセッセが おシカをせきたてる
ようにきこえました。
星どろぼう
アンドレア・ディノト ぶん
アーノルド・ローベル え やぎた よしこ やく
やま
ほるぷ出版
E-ロ
むら
そら
むかし、山のてっぺんのある村に、ひとりのどろぼうがすんでいました。このどろぼうは、空
ほし
ほし
ほし
の星にさわりたくてたまりませんでした。星という星をぜんぶじぶんのものにしたいとおもっ
むら
ひと
ていたのです。そこで、あるはれたばん、村の人たちがねむりこんでしまってから、どろぼう
は、くろいきれをひっかぶりそとにしのびでました。
かぜは
どこへいくの
シャーロット=ゾロトウ さく
ハワード=ノッツ え
ひ
まつおか きょうこ やく 偕成社 E-ノ
いちにち
こ
お日さまが、あさからずっとそらをてらし、一日がおわろうとしています。おとこの子は、い
いちにち
い一日がおしまいになって、ざんねんだなとおもいました。おかあさんが、ねかしつけにきてく
れたので、「どうして、ひるはおしまいになってしまうの」と、ききました。
にじ
さくらい じゅんじ 文 いせ ひでこ 絵 福音館書店
E-イ
あめがやんだので さんぽにいくとおおきくてきれいなにじがでていました。そらにかかった
にじのはし。にじはなないろといわれていますが、ななつのいろぜんぶはみえません。ひこう
きからみたり、まよこからみたり、うらがわからみたら、にじはどうみえるのでしょう。にじ
のまわりをまわれるのでしょうか。
太陽のおかあさん
(『太陽の木の枝
ジプシーのむかしばなし』より)
フィツォフスキ 再話 内田 莉莎子 訳 堀内 誠一 画 福音館書店 989-フ
たいよう
おう
くも
おう
だい
ひ
くも
おう
おおむかし、太陽の王さまと雲の王さまは、大のなかよしでした。ところが、ある日、雲の王さ
くに
ひめ
つま
もう
まは、ある国のお姫さまを妻にしたいという申しこみをことわられ、はらをたてていました。そ
けらい
あめ
たいよう
おう
、
かぜ
、
、
ゆき
して、家来の雨、風、いなずま、かみなり、ひょう、雪をあばれさせようとしていました。しん
き
くに
せつな太陽の王さまは、それを聞いたおおいそぎでその国にかけつけます。
雲のかたちで天気がわかる
新田 尚 ぶん 大日本図書
くも
くうきちゅう
451-ニ
み
すいぶん
みず
こおり
み
雲は空気中にある見えない水分が、水や 氷 に“へんしん”して見えるようになったものです。
いま
ねん
まえ
せかいじゅう
きょうりょく
くも
かんそく
きほんてき
くも
今からおよそ 100年ほど前、世界中が 協 力 して、雲の観測をおこない、基本的な雲のかたち
しゅるい
くうき
うご
てんき
は 10種類あることがわかりました。そのかたちから、空気の動きやこれからの天気をよそうす
じっさい
くも
てんき
な
ることができます。実際の雲をみくらべて、天気をよそうしてみたり、いろいろなよび名をつけ
てみましょう。
星の王子さま
サン=テグジュペリ 作 内藤 濯 訳 岩波書店 953-サ
ろくねん
ほし
おうじ
し
ひ こ う き
さばく
六年まえ、ぼくは、ある星の王子さまと知りあいました。それは、ぼくの飛行機がサハラ砂漠
い
し
すなち
ねむ
え
でパンクし生きるか死ぬかのときでした。ぼくは、ひとりで砂地に眠り、「ヒツジの絵をかいて」
ちい
こえ
め
ひと
す
せん
という小さな声で目をさましました。すると、人の住んでいるところから千マイルもはなれてい
さばく
なか
る砂漠のまん中で、かわったぼっちゃんが、ぼくをじろじろみているのです。そのぼっちゃんが、
おうじ
王子さまでした。