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優れものを追求するフロンティア・ラボから
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“On-lineマイクロ反応サンプラー”
On-line マイクロ反応サンプラーは、試料と各種反応ガスや試薬を内径 2 mm、長さ 30-35 mmのガラスカプセ
ルに封管後、多機能パイロライザー内にて加熱・亜臨界・超臨界条件下で反応させ、その生成物をオンライン
でGC分析する装置です。
特長
 密閉高圧下における反応生成物の分析が可能
10
超臨界流体
8
開放系の反応熱分解GC法やPy-GC法では十分な解析が出来なかったポリアミドなども、
本装置を用いることで有機アルカリ分解-誘導体化により組成分析が可能です。
MPa *
5 µL
 反応生成物のオンラインGC分析が可能
封管したガラス管内で試料を反応させた後、反応液を取り出すことなく、オンラインで直
接GC分離カラムへ生成物を導入する分析が可能です。
6
4
3 µL
2
1 µL
Methanol
0
100
 少量の試料で安全に高圧反応が可能
通常の密閉容器を用いた加熱・加圧下における反応では、安全に配慮した反応装置が必要
ですが、本法では、数mg以下の試料とわずかな量の反応試薬を扱うため安全です。
200
300
400
温度 (ºC) * 1MPa = 10 atm
図1.メタノール使用量と反応管内の
温度と圧力の関係
図1は、1, 3, 5 µLのメタノールをガラスカプセル(容量 76 µL)に封管した時の計算で求めた圧力と温度の関係を示します。メタノールは臨界温度
(239ºC)、臨界圧力(8.1 MPa)以上では超臨界流体となります。超臨界流体は特異な性質を持ち、高温高圧での化学反応に影響を与え、通常の温度と
圧力下では得られない結果を得ることができます。
マイクロ反応サンプラーを使用した応用例
ナイロン6,6の反応熱分解への応用例
油脂(バター)への反応熱分解の適用例
ナイロンなどのポリアミドは、一般的にPy-GCや通常の反応熱分解GCで
は分析が困難なポリマーです。しかし、高温下では有機アルカリによる
加水分解や誘導体化反応が容易に進行するため、反応熱分解分析が可能
となります。
マイクロ反応サンプラーを使用することにより、バイオディーゼル燃料
の一般的な原料となる植物油や動物性油脂のメチルエステル化が可能で
す。
下図にナイロン6,6の1)瞬間熱分解GC、2)開放系、3)密閉系における反
応熱分解GCクロマトグラムを示しました。1)、2)法と比べ、3)の本法は
、ナイロン6,6の構造を反映するモノマー情報(ジアミンとアジピン酸エ
ステル)が明確に示されています。
1) 瞬間熱分解
GC: 40320ºC (20 ºC/min)
Column: UA5-30M-0.25F
Py: 600ºC, エコカップ
下図1)は350ºCで開放系で反応させた場合、2)は100ºCで本法を用いて
反応させた場合です。各脂肪酸メチルの構成割合は同程度ですが、メチ
ル化グリセロールの割合いに違いが見られます。
1) 開放系における反応熱分解
GC: 40320ºC (20 ºC/min)
Column: UA5-30M-0.25F
Py: 350ºC, エコカップ
反応試薬: 水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH), 5 µL
Hexamethylenediamine
C16
C18’
5
6
7
8
9
10
11
12 min
Glycerol
C14
C18
Squalene
dimethyl- trimethyl-
2) 開放系における反応熱分解
Py: 300ºC, エコカップ
反応試薬: 水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH), 5 µL
C10
C6
3
4
C12
C28
C18’’
C24
C20 C22 C26
C8
5
6
7
8
9
10 11 12 13 14
15 16 17 min
2) 密閉系(本法)における反応熱分解
5
6
7
8
9
10
11
12 min
3) 密閉系(本法)における反応熱分解
Py: 300ºC, 反応時間: 1 hr
反応試薬: TMAH, 5 µL
Py: 100ºC, 反応時間: 1 hr
反応試薬: TMAH, 5 µL
Glycerol
dimethyl-
Dimethyl adipate
trimethyl-
Tetramethyl
hexamethylenediamine
5
6
7
8
9
10
11
12 min
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12 13 14
15 16 17 min
動作原理
以下に操作手順を示します。
On-lineマイクロ反応サンプラーの構造図
On-lineマイクロ反応サンプラーと粉砕前後のガラスカプセル
回転ノブ
粉砕前
粉砕後
粉砕スティック
(上下可動)
サンプラーベース
He
拡大図
30-35 mm
封管したガラス
カプセル
試料と試薬
反応チャンバー
前後左右に横穴4か所
(反応生成物の排出口)
熱分解管
反応ガラスカプセルの封管操作手順
反応ガラスカプセルの封管と粉砕手順
(1) ガラスカプセルに試料と試薬を入れます。
(1)
(2)
(3)
(2) ガラスカプセルを冷凍庫などで冷却したカプセルホル
ダーに挿入します。
(4)
破砕スティック
(5)
He
He
(3) 小型バーナーを使用して、ガラスカプセル上部を加熱し
ながら少し引き上げ、細くしてから封管します。
(4) 封管したガラスカプセルを反応チャンバーに挿入して、
サンプラーに装着します。次に、サンプラーを多機能パ
イロライザーに取り付け、サンプラーを押し下げて反応
チャンバーを加熱炉に挿入します。
試薬
O-リング
ガラスカプセル
(5) 試料を任意の温度と時間で反応させます。
(6) 反応終了後、サンプラー上部のノブを回転させて破砕ス
ティックを下げ、ガラスカプセルを破砕します。破砕と
同時に反応生成物がGC分離カラムへと導入されます。
試料と試薬
小型
バーナー
カプセル
ホルダー
ホルダー
ベース
* 上記の(4)と(5)では、ビーカー等に入れ、GCオーブン中で複数
を同時に反応させることも可能です。
仕様
使用可能パイロライザー :EGA/PY-3030D, PY-3030S
:PY-2020iD*, PY-2020iS*
ガラスカプセル
:外径 2.5 mm, 長さ 25~34 mm
加熱炉最高設定温度
:400ºC
添加可能試薬量
:10 µL
* PY-2020iDとPY-2020iSは 加熱炉の一部改造が必要となります。
GC INJ
梱包内容物
 On-lineマイクロ反応サンプラー *
 標準付属品
ガラスカプセル封管用アッセンブリ
(オーリング S3 付き)
反応ガラスカプセルB
サンプラー置き台
反応チャンバー(予備)
O-リング S4(予備)
ステンレス製熱分解管
入数
製品番号(P/N)
1式
PY1-1050
1式
3個
40本
1台
1本
5個
2本
PY1-5315
PY1-5319
PY1-5113
UV1-3802
PY1-5311
UV1-7701
PY1-3321
* On-lineマイクロ反応サンプラー(P/N: PY1-1050)には上記すべての内容物が含まれ
ます。各部品を単品でご注文いただく場合の入数は、上記と異なるものがございます。
フロンティア・ラボ株式会社
963-8862 福島県郡山市菜根 1-8-14
TEL:(024) 935-5100 FAX:(024) 935-5102
http://www.frontier-lab.com/
製品の仕様・外観・構成等は、改良のため予告なく変更する場合がございます。
MS150608(Ver.2.30)