技 術 資 料 波板 〒 108 - 0014 東京都港区芝 5 −15 −5(泉ビル 3 階) T E L 03 -5445 -4829 FAX 03 - 5445 - 4756 URL http://www.skc-kyoukai.org/ 2015.12 目 次 1 スレート波板とは………………………………………………………………………………………………………… 02 2 スレート波板の製造工程・種類・形状及び寸法… …………………………………………… 03 2 − 1 製造工程例… ………………………………………………………………………………………………………… 03 2 − 2 種 類………………………………………………………………………………………………………………… 03 (1)JIS A 5430… ……………………………………………………………………………………………… 03 (2)NM-8576 ……………………………………………………………………………………………………… 03 (3)NM-8577 ……………………………………………………………………………………………………… 03 2 − 3 形状及び寸法………………………………………………………………………………………………………… 04 (1)断面形状……………………………………………………………………………………………………… 04 (2)長さ及び幅の寸法… …………………………………………………………………………………… 05 (3)役物の形状… ……………………………………………………………………………………………… 05 3 スレート波板の性能… ………………………………………………………………………………………………… 06 3 − 1 一般性能………………………………………………………………………………………………………………… 06 3 − 2 断熱性能………………………………………………………………………………………………………………… 06 (1)スレート波板及び他材料の熱伝導率…………………………………………………………… 06 (2)スレート波板及び他材料との組合せによる屋根熱貫流率…………………………… 07 3 − 3 遮音性能………………………………………………………………………………………………………………… 07 3 − 4 耐風圧(積雪)性能……………………………………………………………………………………………… 08 (1)壁最大等分布荷重… …………………………………………………………………………………… 08 (2)屋根最大等分布荷重…………………………………………………………………………………… 08 4 スレート波板の施工法… …………………………………………………………………………………………… 09 4 − 1 標準工法………………………………………………………………………………………………………………… 09 (1)屋 根……………………………………………………………………………………………………… 09 (2)外 壁……………………………………………………………………………………………………… 10 (3)留付金物……………………………………………………………………………………………………… 11 4 − 2 使用上の留意事項… ……………………………………………………………………………………………… 11 (1)運搬・保管… ……………………………………………………………………………………………… 11 (2)設計・材料使用上の留意事項……………………………………………………………………… 11 (3)施工上の留意事項… …………………………………………………………………………………… 12 (4)廃材処理の留意事項…………………………………………………………………………………… 12 (5)安全衛生上の留意事項………………………………………………………………………………… 12 4 − 3 解体・改修工事……………………………………………………………………………………………………… 12 5 標準施工図… ………………………………………………………………………………………………………………… 13 6 外壁防火構造………………………………………………………………………………………………………………… 20 7 外壁準耐火構造… ………………………………………………………………………………………………………… 21 8 屋根準耐火構造… ………………………………………………………………………………………………………… 21 9 屋根耐火構造………………………………………………………………………………………………………………… 21 会社別不燃材料品目一覧表 ………………………………………………………………………………………………… ─1─ 22 1 スレート波板とは 建築材料はそれぞれ特徴をもっています。そして、一長一短があるものです。例えば、見た目は美しいが燃 え易いとか、耐久性がないといったように、ある面でかなり優れていても、他の面で著しい弱点を持っていて は何にもなりません。 その点、スレートは、あらゆる性能のバランスがとれている材料といわれており、屋根・壁用として、工場・ 倉庫・店舗・住宅・鉄道施設などに広く使用されています。 燃えない 経済的 水に強い、丈夫で長持ち、くさらない 施工も簡単 ¥ 音や熱をさえぎる ─2─ ネズミや白ありに負けない 2 スレート波板の製造工程・種類・形状及び寸法 スレート波板は、形状により小波、大波に分かれ、また、工場で塗装した化粧スレート波板などがあります。 2-1 製造工程例 ミキサー(セメント・石綿以外の繊維・混和材料・水) メーキング ロール 抄造 原料 プレス 成形 生裁断 吸着積上 チェスト 貯蔵 脱型・ 検 査 出荷 養生 2-2 種 類 ミキサー{セメント・石綿以外の繊維・混和材料・水} メーキング ロール 抄造 (1)JIS A 5430 繊維強化セメント板 スレート 高圧 プレス 吸着・ 積上げ (オートクレーブ養生) ス レ ー ト 波 板 (小波・大波) チェスト スレートボード (フレキシブル板・フレキシブル板 A・軟質フレキシブル板・平板) けい酸カルシウム板 (タイプ 2・タイプ 3) 脱型・ (養生) 検 査 (2)NM-8576(旧 不燃(通)第 1001 号):国土交通大臣認定の不燃番号 繊維強化セメント板 ( ) スレート波板 (小波・大波) スレートボード (出荷) (貯蔵) (裁断) (乾燥) 検査 けい酸カルシウム板 有 孔 板 (フレキシブル板・けいカル板に吸音用の貫通孔をあけたもの) (3)NM-8577(旧 不燃(通)第 1002 号):国土交通大臣認定の不燃番号 NM-8576(旧 不燃(通)第 1001 号)に化粧を施したものです。 ─3─ 2-3 形状及び寸法 (1)断面形状 小波 ピッチ 63.5 ピッチ 63.5 15以上 [単位:㎜] 6.3(厚さ) 6.3(厚さ) 15以上 635(働き幅) 720(全幅) 635(働き幅) 720(全幅) 6.3(厚さ) 6.3(厚さ) 大波 ピッチ 130 ピッチ 130 35以上 ピッチ 130 35以上 ピッチ 130 780(働き幅) 950(全幅) 780(働き幅) 950(全幅) 1,070(全幅) 40 6 40 6 46 1,000(働き幅) 25 333 334 333 45 25 333 334 333 45 793(全幅) 24.3 24.3 18 6.3 18 6.3 46 1,000 (働き幅) 1,070 (全幅) 710(働き幅) 793(全幅) 710(働き幅) 169 178.5 178.5 178.5 88.5 169 178.5 178.5 178.5 88.5 ─4─ (2)長さ及び幅の寸法 種 類 長 さ (㎜) 幅 (㎜) 表2-1 厚 さ (㎜) 厚さの 長さ及び 重 量 許容差 幅の許容差 (㎏/枚) (㎜) (㎜) 1,820 小 波 大 波 2,120 720 6.3 ±0.6 15 ~ 20 17 ~ 22 1,820 18 ~ 23 2,120 谷の深さ ピッチ (㎜) (㎜) 950 6.3 2,420 ±0.6 20 ~ 25 21 ~ 27 ピッチの許容差 (㎜) 両端を除いた8ピッチ 13 ~ 17 2,420 2,000 山 数 当り508±2.0 ±5 11.5 15以上 63.5 両端を除いた5ピッチ 当り650±2.0 ±5 7.5 35以上 130 24 ~ 33 (注)1.小波、大波はJIS規格値 2.大波長さ2,000mmは特注品 (3)役物の形状 波むね 巴 けらば めんど 軒先曲げ 水切曲げ のこむね すみあて ─5─ 3 スレート波板の性能 3-1 一般性能 表3-1 種 類 曲げ破壊荷重 (N) 小 波 1,470以上 大 波 3,920以上 (参考)耐衝撃性 吸水性 (%) 透水性 規 格 高さ (㎜) 判 定 30以下 注水24時間後裏面 に水滴が生じては ならない JIS A 5430 1,200 貫通孔,亀裂及び割れ のないものとする (注)試験方法は下図による。 1. 曲げ破壊試験方法 2. 透水性試験方法 3. 衝撃試験方法 1kgなす形おもり 1kgなす形おもり 1kgなす形おもり 3-2 断熱性能 (1)スレート波板及び他材料の熱伝導率 スレート 表3-2 熱伝導率 W/m・K(kcal / mh℃) 他材料 熱伝導率 W/m・K(kcal / mh℃) スレート波板 0.35(0.3) 断熱木毛セメント板 0.10 (0.09) フレキシブル板 0.35(0.3) 高性能グラスウール24K 0.036(0.031) 比重0.8 0.18(0.15) 合 板 0.16 (0.14) 比重1.0 0.24(0.21) 硬質ウレタンフォーム3号 0.026(0.022) けいカル板 (注)他材料の熱伝導率は住宅金融普及協会監修の住宅工事共通仕様書による。 ─6─ (2)スレート波板及び他材料との組合せによる屋根熱貫流率 № 構 造 熱貫流率 2 W/㎡・K(kcal / m h℃) 材料構成 1 表3-3 スレート波板 6.3㎜ 6.79(5.85) 2 ① ② ①スレート波板 6.3㎜ ②けいカル板(比重0.8)10㎜ 4.28(3.69) 3 ① ② ①スレート波板 6.3㎜ ②木毛セメント板 25㎜ 3.76(3.24) 備 考 耐火認定 FP030RF-9323 (注) 1.熱貫流率の計算式は次の通り K=1/(1/α1+ d 1/λ1+Rca + d 2/λ2+1/α0) K:熱貫流率 α1:室内側熱伝達率 α0:外気側熱伝達率 λ1・λ2:屋根を構成している各材料の熱伝達率 d 1・d 2:屋根を構成している各材料の厚さ Rca:中空層の熱抵抗(垂直、水平とも半密閉とする) 2.熱貫流率計算条件 ・屋根、天井において、木毛セメント板、グラスウールが室内側に直接表しとなる場合はその厚さを1/2として計算する。 2 ・中空層の熱抵抗は垂直、水平とも半密閉をとり0.043(m ・K/W)とする。 ・各部の熱伝達率は次の数値をとる。 表3-4 内側 外側 9.3(8) 23.2(20) 屋根 天井 0.108(0.125) 0.043(0.05) 風速 3m / sec 上側 (上向熱流) 23.2(20) 下側 ( 〃 ) 11.6(10) 0.043(0.05) 0.086(0.1) 風速 3m / sec 上側 (下向熱流) 下側 ( 〃 ) 0.144(0.167) 0.144(0.167) 7.0(6) 7.0(6) 上側 (上向熱流) 11.6(10) 下側 ( 〃 ) 11.6(10) 23.2 9.3 23.2 9.3 0.086(0.1) 0.086(0.1) 9.3 9.3 9.3 23.2 9.3 9.3 9.3 23.2 7.0 7.0 床 熱伝達率(W/㎡・K) 備 考 23 .2 外壁 熱伝達抵抗 2 ㎡・K/W(m h℃/ kcal) 11 .6 熱伝達率 2 W/㎡・K(kcal / m h℃) 11.6 11.6 11.6 11.6 部位の表面 の位置 3-3 遮音性能 № 表3-5 構 造 材料構成 透過損失(dB) Hz 125 250 500 1,000 2,000 4,000 測定場所 大成建設㈱ 技術研究所 1 小波 6.3㎜ 16 20 25 27 23 28 2 小波 6.3㎜ フレキシブル板 4㎜ 17 29 38 44 40 49 (財)小林理学研究所 3 小波 6.3㎜ スレート・木毛 セメント合成板 25㎜ 26 33 39 39 41 49 大成建設㈱ 技術研究所 (参考)材料の遮音性能比較表 № 1 材 料 小波 6.3㎜ 備 考 防火構造 (不燃下地) (PC030NE-9088) 表3-6 透過損失(dB) Hz 125 250 500 1,000 2,000 4,000 ノンアスベスト品 25 23 27 28 30 38 石綿含有品 25 23 26 27 30 38 ─7─ 測定場所 (財)小林理学研究所 備 考 3-4 耐風圧(積雪)性能 (1)壁最大等分布荷重 小波計算値 部材の長さ (㎜) 表3-7 重ね寸法 (㎜) 中胴ぶち1本 胴ぶち間隔 (㎜) 等分布荷重 N/㎡(kgf /㎡) 胴ぶち間隔 (㎜) 等分布荷重 N/㎡(kgf /㎡) 備 考 865 4,310(440) 577 12,250(1,250) 1,015 3,130(320) 677 8,820 (900) 1,165 2,350(240) 777 6,760 (690) それぞれの数値 は、最大荷重であ り、強度計算に際 しては安全率を考 慮して下さい。 1,820 2,120 中胴ぶち2本 90 2,420 (注)小波の曲げ破壊荷重は1,470N(150kgf)で計算した。 (2)屋根最大等分布荷重 大波計算値 もやの本数 中1本 中2本 表3-8 部材の長さ (㎜) 重ね寸法 (㎜) もや間隔 (㎜) 等分布荷重N/㎡ (kgf /㎡) 1,820 150 835 9,410 (960) 2,000 180 910 7,940 (810) 2,120 150 985 6,760 (690) 1,820 150 556 26,660 (2,720) 2,000 180 606 22,440 (2,290) 2,120 150 656 19,110 (1,950) 2,420 150 756 14,410 (1,470) (注)大波の曲げ破壊荷重は3,920N(400kgf)で計算した。 ─8─ 備 考 それぞれの数値は、 最大積載荷重であ り、強度計算に際し ては安全率を考慮し てください。 4 スレート波板の施工法 4-1 標準工法 (1)屋根 屋根材には大波が使用される。一般的な大波の屋根工法は 1 山半重ねとし、葺き重ねの際、波板の隅の 上下左右が 4 枚重ねとならぬよう、中にはさまれた 2 枚の隅を斜めに切り落とし突付けとする、隅切葺き が原則である。 葺き始めは 、 その地域の風向きを考慮し 、 風下を基点として割付けをきめる。施工はまず軒の出をきめ 、 妻側の出は 、 けらば板の取り付けを考えてなるべくもやの出に合わせる。軒先通りに水糸をはって軒先の 出を一定になるようにし 、 横 1 段と葺き始め側の流れ 1 列とを葺き並べ 、 仮留めしながら逐次棟際に葺き 上げる。 大波葺で横重ね 1 山半の場合、横働き寸法は 6 山すなわち 780 ㎜、また縦重ね寸法は勾配 3/10 以上は 約 150 ㎜、勾配 3/10 未満は重ね目にシール材を使うのが標準である。 また、風向きや建物の種類、その他長尺流れの場合など、その条件によって重ねを調整し、シール材の 併用を考慮する。 波板の施工に使用する留付金物は表4-1、図-1とし、その取り付け位置は図-2とする。また、一 般部の留付金物は波板 1 枚につき , もや 1 列あたり 2 本留めであるが、強風地域及び軒先、棟、けらばの 周辺部(斜線部分)は 3 本留め以上を推奨する。 (図-3参照) 軒や軒先、けらば部分には各種の専用役物(4項参照)を使用する。なお、特殊屋根の場合はその形状 に合せた特殊役物を用いておさめる場合もある。 フックボルト仕様 フックボルト仕様 スレートテクス仕様 図-1 2 本留めの場合 大波 3 本留めの場合 780 130 図-2 ─9─ 0.1a' H=h + h' /2 0.1a' a' 0.1a' 一 般 部 0.1a' 一 般 部 0.1a' 0.1a' h' h a':平面の短辺長さとHの2倍の数値のうちいずれか小さな数値 H:建築物の高さと軒の高さとの平均 (単位:メートル) 図-3 (2)外壁 外壁に使用されるスレート波板は、一般的には小波及び大波がある。 その施工法は、概ね屋根の工法に準じているので4-1標準工法(1)屋根を参照されたい。但し、縦 重ねの標準は 90 ㎜以上とする。 建物のコーナーは、波板の縦重ねの上に更にすみあてを被せる納めとなるため、長めの留付金物を用い て納めるのが一般的である。 635 63.5 小波 ─ 10 ─ (3)留付金物 表4-1 [単位:㎜] 品名 形 状 規 模 ・ 寸 法 下 地 フック ボ ル ト 大 波 L=l2+45〜55 L=l2+65〜80 L=90以上 L=105以上 テクス スレート 小 波 ナット - 座金 - パッキン 25φ t=1.6 30φ t=1.6 - 23φ t=5.0以上 28φ t=5.0以上 M6 (注) 1.ボルトの長さLは、下葺材がある場合はその厚さを加算する。 2.金物類の材質は、亜鉛メッキ鉄製とし、その他のものは特記によるものとする。 3.パッキンの材質は、アスファルト含浸フェルト類とする。 4-2 使用上の留意事項 (1)運搬・保管 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 保管は、屋内の硬い平らなところに、水平に置いて下さい。 積み置きは地面に直接置かず、不陸にならないよう角材等の飼木をしてください。 施工現場に仮置きする場合は、雨掛かりを防ぐため防水シートで保護してください。 運送時の損傷を防ぐためロープを掛け、角には必ず当て板をしてください。 荷扱いの際は、衝撃を与えないように丁寧に扱ってください。 スレート波形の上に乗らないでください。 ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ 安全のためには、積み重ねの高さを 1 メートル以下としてください。 車輛などで運搬するときは、清掃した荷台にパレット平積みとする。 長さの違う板を積むときは長い板を下に積む。 吊り上げるときは当て板などを用い、ロープ掛けによる損傷を防ぐ。 (2)設計・材料使用上の留意事項 ① せんい強化セメント板協会(以下当協会という)会員のカタログ記載以外の用途には使用しないでく ださい。 ② 防耐火等認定を使用する場合は、認定仕様に従ってください。 ③ 踏み抜き等の事故を防ぐため、屋根には小波板の使用を避け、より強度の高い大波板を使用してくだ さい。 ④ スレート波形が高温にさらされる部位での使用については、当協会会員にお問合せください。 ⑤ 屋内側が高湿度となる場合は、内部結露が発生することがありますので、十分換気してください。 ⑥ 寒冷地でスレート波形を使用する場合は、凍害の恐れがありますのでご注意ください。 ⑦ 屋根勾配と流れの長さによっては、降雨量により流水断面を超え、雨漏りとなることがありますので、 技術資料等を参照の上設計してください。 ⑧ スレート波形の取り付け下地には、内装用の鋼製壁下地材(スタッド等)は使用しないでください。 ⑨ セメント製品のため、製造ロットにより色調が異なる場合があります。 ─ 11 ─ ⑩現 場塗装をするとクラック発生の原因となる恐れがありますので、工場塗装の化粧スレート波形をご 使用ください。 ⑪ス レート波形はビスの保持力がありませんので、樋受け金物、配電盤等は強度のある下地材に取り付 けてください。 (3)施工上の留意事項 ①カ タログ、技術資料等の施工要領に従って、正しく施工してください。 ② 強風の地域並びに軒先、棟及びけらばの周辺部の留め付け金物は、スレート波形 1 枚につき母屋 1 列 あたり 3 本留め以上としてください。 ③ 踏み抜き事故防止のため、スレート波形の上には直接乗らないでください。 (4)廃材処理の留意事項 ①建 設産業廃棄物を廃棄する場合は、 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」 (以下廃棄物処理法という) に従って処分してください。 ②廃 棄物処理法における廃棄物の排出事業者は、元請様となります。 ③ 波形スレートの廃材は、 「がれき類」として安定型処分場に処分できます。石綿含有波形スレートの廃 材も同様ですが、 「石綿含有産業廃棄物」として廃棄物処理法の規定に従うことが必要です。 (5)安全衛生上の留意事項 ①高 所作業には「労働安全衛生法」に従い、必ず安全ネット・親綱・安全帯・歩み板等安全対策を行っ てください。 ② 電動工具を使用して切断する場合は、 「粉じん障害防止規則」等に従い、必ず集じん装置を使用してく ださい。 ③ 粉じんが発生する屋内の取扱い作業所には、除じん装置を設けてください。 ④ 切断を行う場合は、防じんマスク・保護メガネ等の保護具を着用してください。 ⑤ 作業後は、うがい・手洗いを励行してください。 4-3 解体・改修工事 当協会ホームページに「石綿含有建築材料成形板の廃棄物処理について」 、 「石綿スレート波板の解体・ 改修工事手順書」及び「廃棄物処理マニュアル」を掲載していますので、解体・改修工事の際はご参照下 さい。また、石綿含有製品の取扱いについては「石綿障害予防規則」を順守してください。 ─ 12 ─ 5 標準施工図 屋根・外壁波板標準割付 [単位:㎜] 150 せ) 場合 (現 150 2,420 10 150 756 706 706 ℓ=2,120の場合 985 ℓ=2,000の場合 (特注) 910 1,820 850 (現場合せ) (原寸による) 835 760 760 留付金具 90 (原寸による) 865 1,820 (原寸による) 865 (現場合せ) 90 835 90 756 835 1,820 835 985 90 150 大波の場合 75° 1,820 835 985 150 勾配と重ねの標準 90° 2,120 758 150 150 ℓ=2,120の場合 150 重ね 90° 150° ℓ=1,820の場合 756 300 3山 1.5山 (原寸による) (現場合せ) もや:C−100×50×20×2.3 3山 2,420 835 835 950 ℓ=2,420の場合 150 ( 1.5山 (原寸による) ℓ=1,820の場合 150 よる) 寸に )原 ( による 寸 原 150 835 1,820 150 150 1,820 850 せ) 場合 (現 910 180 150 よる) 寸に 910 180 150 (原 910 2,000 300 180 2,000 2,000 910 せ) 場合 (現 985 910 300 ) による (原寸 985 150 2,120 150 985 150 2,120 150 150 2,120 706 300 せ) 場合 (現 756 2,420 ℓ=2,420の場合 よる) 寸に (原 756 3 0 15 よる) 寸に (原 00 150∼2 角度 22° 19° 17° 14° 材 11° シール 8° 必要 不適当 勾配 4/10 3.5/10 3/10 (標準) 2.5/10 2/10 1.5/10 0° 6、000 ─ 13 ─ 屋 根(大波) [単位:㎜] たて重ね図 フックボルト 100 150 大波 厚6.3 もやC-100×50×20×2.3 50 一般鉄骨屋根:フックボルト スレートテクス 100 150 大波 厚6.3 もやC-100×50×20×2.3 50 フックボルト 一般鉄骨屋根:スレートテクス 100 150 大波 厚6.3 繊維強化セメント板 厚4以上 もやC-100×50×20×2.3 50 屋根耐火構造 30 分 (鉄骨もや@ 835 ㎜以下) ─ 14 ─ 棟部取付図(鋸棟) [単位:㎜] フックボルト 鋸棟 厚6.3 91 0 上 150以 110 R= 20 0∼ 22 0 44.3 大波 厚6.3 フックボルト 100 チャンネルボルト 150以上 C-100×50×20×2.3 44.3 フックボルト 小波 厚6.3 C-100×50×20×2.3 10 100 24.3 軒先部取付図 上 50以 大波 厚6.3 91 0 110 上 150以 フックボルト 180 20 2 R= 180 フックボルト 大波軒先曲げ L=910 厚6.3 C-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 23.3 190 110 ─ 15 ─ C-100×50×20×2.3 棟部取付図(曲げ棟) [単位:㎜] 606 150 大波曲げ棟 厚6.3 フックボルト 150 大波 厚6.3 100 100 もやC-100×50×20×2.3 50 50 軒先部取付図 けらば部取付図 大波 厚6.3 フックボルト けらば留金物 フックボルト 大波けらば 厚6.3 100 大波 厚6.3 もやC-100×50×20×2.3 100 C-100×50×20×2.3 C-100×50×20×2.3 フックボルト 小波 厚6.3 フックボルト 小波 厚6.3 C-100×50×20×2.3 ─ 16 ─ 外 壁(小波) [単位:㎜] よこ重ね図 たて重ね図 胴ぶちC-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 小波 厚6.3 フックボルト フックボルト 90 90 胴ぶちC-100×50×20×2.3 フックボルト 胴ぶちC-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 フックボルト 小波 厚6.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 よこ重ね図(スレートテクス) たて重ね図(スレートテクス) 小波 厚6.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 スレートテクス スレートテクス スレートテクス 90 90 小波 厚6.3 スレートテクス 胴ぶちC-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 ─ 17 ─ 出隅部取付図 [単位:㎜] 胴ぶちC-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 150 フックボルト すみあて 小波 厚6.3 PL−3×32 150 フックボルト 入隅部取付図 胴ぶちC-100×50×20×2.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 小波 厚6.3 フックボルト コーナープレート フックボルト 小波 厚6.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 胴ぶちC-100×50×20×2.3 120以上 小波 厚6.3 フックボルト コーナープレート フックボルト 小波 厚6.3 ─ 18 ─ 基礎部取付図 [単位:㎜] 小波 厚6.3 50 150 スレートテクス ケミカル面戸 200以上 30 胴ぶち:C-100×50×20×2.3 50 水切鉄板 G.L モルタル仕上 開口部取付図 小波 厚6.3 H 60 小波 厚6.3 60 W ─ 19 ─ 6 外壁防火構造 下地 認定番号 ※連名認定に該当する製品および構造の性能は、メーカー各社が自社製品に関して 個別に責任を負うものであり、当協会が共同して責任を負うものではありません。 認定書は各社の責任において交付します。 品目名 木造下地 繊維強化セメント板・ PC030NE-9085 木毛セメント板張/ 非耐力壁 木造外壁 PC030BE-9196 繊維強化セメント板 重張/木造下地外壁 耐力壁 繊維強化セメント板・ PC030NE-9083 せっこうボード張/ 非耐力壁 鉄骨造外壁 繊維強化セメント板・ PC030NE-9084 木毛セメント板張/ 非耐力壁 鉄骨造外壁 構 造 ① ② ①スレート波板6.3㎜ ②木毛セメント板25㎜以上 ①スレート波板6.3㎜及び 繊維強化セメント板6㎜以上 ② [屋内]せっこうボード9.5㎜ ② 以上 ① ① ①スレート波板6.3㎜ ② ②せっこうボード9.5㎜以上 ③ ③ [屋内]せっこうボード9.5㎜ 以上 ① ①スレート波板6.3㎜ ② ②木毛セメント板18㎜以上 ③ ③ [屋内]せっこうボード9.5㎜ 以上 ジョイント仕様 下地間隔 備考 (㎜) 金属製ジョイナ 610以下 金属製ジョイナ 610以下 ※1 シーリング 金属製ジョイナ 610以下 ※1 金属製ジョイナ 910以下 ※1 不燃下地 繊維強化セメント板・ PC030NE-9086 ロックウール保温板 非耐力壁 張/鉄骨造外壁 ① ② ①スレート波板6.3㎜ 繊維強化セメント板 PC030NE-9091 重張/繊維強化セメ 非耐力壁 ント板裏張/不燃下 地外壁 ① ② ③ ④ ①スレート波板6.3㎜ ②繊維強化セメント板5㎜以上 ③[充填]ロックウール ④繊維強化セメント板4㎜以上 金属製ジョイナ シーリング 繊維強化セメント板・ PC030NE-9094 木 毛 セ メ ン ト 板 重 非耐力壁 張/せっこうボード 裏張/不燃下地外壁 ① ② ③ ④ ①スレート波板6.3㎜ ②木毛セメント板15㎜以上 ③[充填]ロックウール ④せっこうボード9.5㎜以上 金属製ジョイナ 610以下 ②ロックウール保温板25㎜以上 ①スレート波板6.3㎜及び PC030NE-9095 繊維強化セメント板 非耐力壁 重張/不燃下地外壁 ① 繊維強化セメント板6㎜以上 ② ②[充填]グラスウール75㎜又は ロックウール75㎜ ③ ③ [屋内]せっこうボード9.5㎜以上 - 金属製ジョイナ 910以下 金属製ジョイナ シーリング 突き付け 450 ~ 1220 - ※2 (注) 1.表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM─8576、NM─8577、NM─8578第一種及びNM─8579に該当するもの。 2.※1の構造で屋内側被覆材として、せっこうボードの他にグラスウール75㎜又はロックウール75㎜を充填の上厚さ4㎜以 上の合板、構造用パネル、パーティクルボード、又は木材が使用可。 3.※2の構造で屋内側被覆材として、断熱材とせっこうボードの組合せの他にロックウール75㎜を充填の上厚さ4㎜以上の 合板、構造用パネル、パーティクルボード、又は木材が使用可。 ─ 20 ─ 7 外壁準耐火構造 耐火時間 下地の種類 認定番号 品目名 両面繊維強化セメ QF045BE-9215 ント板・木毛セメ 耐力壁 ント板張/木造・ 鉄骨造外壁 分準耐火 45 両面繊維強化セメ QF045BE-9216 ント板張/断熱材 耐力壁 充填木造・鉄骨造 外壁 両面繊維強化セメ QF045BE-9217 ント板張/木造・ 耐力壁 鉄骨造外壁 両面繊維強化セメ QF045BE-9220 ント板・せっこう 耐力壁 ボード張/鉄骨造 外壁 構 造 木造 ① ①スレート波板6.3㎜ ② ②木毛セメント板20㎜以上 ③ ③屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 鉄骨造 一時間準耐火 軸組 枠組 不燃 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ - - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ①スレート波板6.3㎜及び ① 繊維強化セメント板6㎜以上 ② ②グラスウール10K又はロックウール ③ 40K、50㎜以上 ③屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ① ①スレート波板6.3㎜及び 繊維強化セメント板4㎜以上 ② ②屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 ① ①スレート波板6.3㎜ ② ②せっこうボード9.5㎜以上 ③ ③屋内側被覆:せっこうボード15㎜等 両面繊維強化セメ QF060BE-9222 ント板張/断熱材 耐力壁 充填木造・鉄骨造 外壁 ①スレート波板6.3㎜及び 繊維強化セメント板6㎜以上 ① ②グラスウール7K又はロックウール ② 40K、50㎜以上 ③ ③屋内側被覆:強化せっこうボード16㎜ 以上等 両面繊維強化セメ ント板・せっこう QF060BE-9223 ボード張/断熱材 耐力壁 充填木造・鉄骨造 外壁 ① ② ③グラスウール7K又はロックウール ③ 40K、50㎜以上 ④ ④屋内側被覆:強化せっこうボード16㎜ ①スレート波板6.3㎜ ②せっこうボード9.5㎜以上 以上等 (注) 1.表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430に適合するもので、NM─8576、NM─8577、NM─8578第一種及びNM─8579に該 当するもの。 8 屋根準耐火構造 № 1 告 示 構 造 平成12年建設省告示 4mm以上のスレート波板及びスレートボードでふいたもの 第1367号 第一第二号イ (野地板及びたるきが準不燃材料で造られている場合又は軒裏が防火構造である場合にかぎる) 9 屋根耐火構造(30分) № 新(旧)認定番号 1 品目名 構 造 材料構成 ① ② FP030RF-9323 繊維強化セメント板下張 (耐火 (通)R0311) /繊維強化セメント板屋根 ①繊維強化セメント板 (波板)6.3㎜以上 ②繊維強化セメント板 (波板又はスレートボード)4㎜以上 (注) 1.表記中の繊維強化セメント板は、JIS A 5430及びNM─8576、NM─8577、NM─8578第一種及びNM─8579に該当するもの。 ─ 21 ─ 会社別不燃材料品目一覧 2015.12 現在 せんい強化セメント板協会 各社が販売している大臣認定不燃材料(連名認定) は○印の品目のです。 ■が本技術資料のスレート波板です。 NM- 8577 化粧繊維強化 セメント板 ○ ○ NM- 8576 繊維強化 セメント板 ○ ○ ○ ○ NM- 8577 化粧繊維強化 セメント板 ○ ○ ○ ○ NM- 8576 繊維強化 セメント板 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ スレート波板 スレートボード けい酸カルシウム板・ NM- 8577 化粧繊維強化 セメント板 タイプ2 (化粧けい酸カルシウ 繊維混入 ム板・タイプ2) NM- 8578 けい酸カルシウム板 NM- 8579 化粧繊維混入 けい酸カルシウム板 繊維混入けい酸 けい酸カルシウム板・ NM- 8578 カルシウム板 タイプ3 ○ ○ ○ ○ ○ 大和スレート ○ ミエスレート ○ ノザワ 繊維強化 セメント板 日本インシュレーション NM- 8576 ニチアス 日光化成 ナイガイ 東洋スレート 東京スレート 中越アドバンス チヨダセラ 神島化学工業 小野田化学工業 大嶽名古屋 エーアンドエーマテリアル 材料の名称 宇部興産建材 認定番号 アイカテック建材 品目 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (注)1.連名認定に該当する製品および構造の性能は、メーカー各社が自社製品に関して個別に責任を負うものであり、 当協会が共同して責任を負うものではありません。 2.認定書写しは各社の責任において交付しますので、各社にお問い合わせください。 3.スレート波板には、大波、小波の種類があります。 4.スレートボードには、フレキシブル板、フレキシブル板 A、軟質フレキシブル板、平板の種類があります。 5.けい酸カルシウム板・タイプ2は、JIS A 5430 の「繊維強化セメント板の種類」で、不燃材料認定上は NM─8576 「繊維強化セメント板 3種(けい酸カルシウム板) 」と NM─8578「繊維混入けい酸カルシウム板 第一種」にな ります。 6.けい酸カルシウム板・タイプ3は、JIS A 5430 の「繊維強化セメント板の種類」で、不燃材料認定上は NM─8578 「繊維混入けい酸カルシウム板 第二種」になります。 7.各社商品は当ホームページ「会社別登録商品一覧」に掲載しています。掲載以外の商品および詳細は各社に問い 合わせください。 8.会員独自に連名認定以外の不燃材料認定及び防・耐火認定を取得して販売する製品は、連名認定を使用できません。 ─ 22 ─
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