資料1-1「近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み」

近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み
平成27年9月
情報流通行政局 情報通信利用促進課
1
目次
■
■
■
■
近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み・・・P2
① 高度ICT利活用人材育成プログラム開発事業・・・P4
② 遠隔地間における実践的ICT人材育成推進事業・・・P8
(参考)近年のICT人材育成に関する政府方針等・・・P11
2
■ 近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み
近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み
施策
名
実施
年度
概 要
成 果
3
高度ICT利活用人材育成プログラム開発事業
実践的ICT人材育成推進事業
(主にカリキュラム・教材の開発)
(主に人材育成のあり方について調査・検討)
平成23年度~25年度
平成24年度~26年度
クラウドコンピューティングやビッグデータなどのICTの高度な利活
用を通じて、企業・組織の戦略を立案・実施ができる人材(高度ICT
利活用人材)を効果的に育成するためのカリキュラムを開発し普及
させることで、我が国の生産性の向上、国際競争力の強化等に寄
与する。
産学の連携主体が協働して人材を育成できる仕組み作り(ICT面・組
織面)を支援し、産学による実践的なICT人材育成の取組みを推進す
る。
【平成23年度事業】
・高度ICT利活用人材育成カリキュラム(クラウド編)の開発
【平成24年度事業】
・高度ICT利活用人材育成カリキュラム(ビッグデータ編)の開発
【平成25年度事業】
・カリキュラムの検証実験(東京、名古屋、大阪、石川、佐賀)
・実習教材の開発
・カリキュラム(教育課程、指導ガイドライン、教材開発ガイドライン)
・教材等
・講師トレーニングマニュアル
・研修コース開催支援マニュアル 等
(カリキュラム利用実績)
・平成26年度利用申込数 44者
・平成27年度利用申込数 15者(9月7日現在)
・平成26年度の利用者44者中23者からの報告では、研修等
の受講者は9か月間で517名。
【平成24年度事業】
・産学連携による実践的ICT人材育成の取組みに係る調査
・遠隔教育システムを利活用した実践的ICT人材育成手法の検討
【平成25年度事業】
・ICTにより課題解決をデザインできる人材の育成方策に係る調査
・ビッグデータ時代における実践的ICT人材の育成方策に係る調査
【平成26年度事業】
・地域における高度ICT人材を継続的に育成するための方策等の検証
(札幌、仙台、横浜、長野、金沢、大垣、大阪、広島、高松、熊本、浦添)
・高度ICT人材を継続的に育成するための仕組み作り及び教材の開発
・育成方策に係る各種調査報告書
・産学連携の人材育成の手法(遠隔教育システムの活用方法等)
・ビッグデータの活用に関する演習教材
・ハブ機能の実運用する上での課題・解決方策 等
(人材育成のハブ機能を担うことができる団体)
・一般社団法人オープンガバメント・コンソーシアム(OGC)
・一般社団法人グローバル人材育成推進協議会(GHRD)
『高度ICT利活用人材育成推進委員会』設立
4
■ 近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み
① 高度ICT利活用人材育成プログラム開発事業
「高度ICT利活用人材育成プログラム開発事業」の概要
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高度ICT利活用人材育成推進会議の構成員(当時)
氏
名
飯塚 泰光
江崎 浩
神岡 太郎
木下 仁
所
属
一般社団法人 オープンガバメントクラウド・コンソーシアム 高度 IT人材育成分科会 委員
ICT教育推進協議会 会長
国立大学法人 一橋大学 商学研究科・商学部 教授 工学博士
社団法人 コンピュータソフトウェア協会 副会長
小原 成朗
全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会 総合研究企画室 兼 産業・社会政策部 専門部長
高村 弘史
財団法人 全国地域情報化推進協会 普及促進委員会地域情報化人材WG 委員
長谷川 長一
牧野 司
三笠 武則
安田 晃
情報セキュリティ教育事業者連絡会 スキル部会 サブリーダー
社団法人 日本経済団体連合会 情通信委員会 高度情報通信人材育成部会 委員
特定非営利活動法人 ASP・SaaS・クラウドコンソーシアム 執行役員
公益社団法人 日本技術士会 情報工学部会 情報化人材育成タスクフォースリーダー
黒瀬 泰平
総務省 情報流通行政局情報流通振興課 課長
安間 敏雄
総務省 情報流通行政局情報通信利用促進課 課長
佐伯 康雄
一般社団法人 行政刷新研究機構 理事
※敬称略
6
「高度ICT利活用人材育成カリキュラム」の構成内容
7
■ カリキュラム構成(教科・科目)
教科・科目の選択 10教科・25科目
カリキュラム(コア部分) 5教科・17科目
教科
高度ICT利活
用におけるク
ラウドの基礎
科目
クラウド入門
教材
教科
○
共通
ビジネスとクラウドの接点
企画・計画力
クラウドの要素技術
クラウド利活用のための全社ICT戦略
高度ICT利活
用におけるク
ラウドの戦略
的活用
カリキュラム(実践編) 5教科・8科目
経営のためのセキュリティリスク対応
○
○
クラウド化の推進・促進
ICT力
事業継続計画
継続的サービス改善
総合演習
高度ICT利活
用におけるク
ラウドの企画
調達
クラウド適合性
クラウドの利用契約
○
高度ICT利活
用におけるク
ラウドの導入
運用
クラウドの導入
○
教材
ビッグデータ利活用入門
○
ビッグデータ利活用の導入計画
○
ビッグデータ利活用計画の策定と評価
○
データ分析手法とツール
○
データ分析結果の図解手法
○
データ管理とセキュリティ
○
ビッグデータ利活用の要素技術
○
総合演習
○
○
(参考)
クラウドの調達
年度
高度ICT利活用人材育成事業 実施内容
H23
クラウドコンピューティング(コア部分)に関するカリキュラム等
の開発
H24
ビッグデータ(実践編)に関するカリキュラム等の開発
H25
クラウドコンピューティング及びビッグデータに関する教材の
開発
H26
ビッグデータに関する教材のうち、「総合演習」教材を開発
クラウドの利活用
クラウドの運用
上位マネジメント総合演習
総合演習
解析力
科目
利活用部門総合演習
情報システム部門総合演習
○
8
■ 近年の高度ICT利活用人材育成に関する取組み
② 遠隔地間における実践的ICT人材育成推進事業
「遠隔地間における実践的ICT人材育成推進事業」の概要
9
1 意義・効果
産業界から強く要望されている、地域によらない即戦力となるICT人材(実践的ICT人材)の育成について、産学連携の下、遠隔教育システムを効
果的に活用しつつ、人材を継続的に育成する仕組みを構築することにより、人材育成力を強化しICTによる我が国の社会・経済成長の実現に資する。
2 施策の概要
・ 企業に求められる人材の育成とその活動を支援するハブ的機能を検討
・ 実践的ICT人材の継続的な育成環境のモデル化、検証などから仕組みを構築
高度ICT人材育成のための地域拠点の形成
(産学連携により実践的ICT人材を継続的に育成する仕組み)
ナショナルセンター的機能
● 人材の育成・活躍の場
● 教材やノウハウ等の蓄積、共有など
● 産学のマッチングなど
教育機関
(例:九州)
産学連携
産学連携
教材・
ノウハウ共有
人材の育成・活躍
マッチングポータル
学習者
教育者
企業・地域など
(例:北陸)
遠隔教育システム
産学連携による実践的ICT人材育成の取組を全国へ拡大
ICTによる我が国の社会・経済成長を実現
外部講師による
遠隔講義
「地域における高度ICT人材の継続的な育成方策等に係る調査研究」の概要
10
「地域における高度ICT人材の継続的な育成方策等に係る調査研究」 概要
※「遠隔地間における実践的ICT人材育成推進事業」 平成26年度事業
※ 事業終了後も成果の継続利用がある団体を選定
■ 人材育成のハブ機能において求められる要件等の検討
連携
連携
地域での高度ICT人
材の継続的育成方策の
検証
高等教育機関での高度
ICT人材の継続的育
成方策の検証
■ 地域団体での実証(7か所)
■ 海外調査
■ 大学講座での実証(4か所)
教材等の整備
作成教材の利用
■ ビッグデータを用いた教材の作成
■ ポータルサイトの設計等
■ 既存資料(カリキュラム・教材)の e-learning化・英訳
※
英訳は、今後のASEAN地域等での人材育成を念頭に実施するもの
高度ICT利活用人材育成推進委員会
選定
ハブ機能の実運用による
■
課題化・解決方策の検討
地域において高度ICT人材を継続的に
■
育成できる環境等の検討( 10
団体)
インタビュー等基礎調査
連携推進組織(2団体)
・ 一般社団法人 グローバル人材育成推進協議会
・ 一般社団法人 オープンガバメント・コンソーシアム
11
■ (参考)近年のICT人材育成に関する政府方針等
政府方針等
平成27年6月30日
12
世界最先端IT国家創造宣言(閣議決定)
Ⅳ.利活用の裾野拡大を推進するための基盤の強化 1.人材育成・教育
(2)日本のIT社会をリードし、世界にも通用するIT人材の創出
「社会的課題の本質を掘り下げてITの利活用による解決策をデザインできる、ITの利活用をけん引する高度なIT人
材の創出が必要である」
平成27年6月30日
世界最先端IT国家創造宣言 工程表
【短期(2015年度)】
○創造的人材の発掘・成長を支える環境の整備
・IT 人材の実態を把握するための調査を行い、今後の社会動向を踏まえ必要なIT 人材(質、量)の検討材料にする。
【中期(2016年度~2018年度)】
○創造的人材の発掘・成長を支える環境の整備
・IT 人材の実態把握を体系的に実施していくための仕組みを検討する。
【長期(2019年度~2021年度)】
○創造的人材の発掘・成長を支える環境の整備
・IT 人材の実態把握を体系的に実施し、PDCA サイクルを回す。
平成27年6月30日
日本再興戦略改訂2015 工程表
一.日本産業再興プラン 4.世界最高水準のIT社会の実現
○産業競争力の源泉となるIT人材の育成の確保
【2015年度】
・産学官連携による実践的IT人材を継続的に育成するためのハブ機能の試験的運用
【2016年度~】
・ハイレベルなIT人材の育成・確保
政府方針①:世界最先端IT国家創造宣言 工程表
13
政府方針②:日本再興戦略2015 工程表
14
日本経済団体連合会のICT人材育成等の提言と関連取組について
15
経団連では、高度な情報通信人材の育成強化等を目指し、ナショナルセンター構想をはじめ、産学連携をベースに高度にICTを利活用できる人材
の必要性等を提言している。
総務省では、こうした提言を背景に「遠隔教育システム」の開発や産学連携による高度ICT人材育成を加速させる「遠隔地間における実践的ICT人
材育成推進事業」を着手した経緯あり。
経団連(提言等)
提言概要
産学官連携による高度な情報通信人材の
育成強化に向けて
・ 将来的には毎年3000名必要と試算
・ 高度ICTの専門教育を行う10拠点新設
H19年12月
高度情報通信人材育成の加速化に向けて
・ ナショナルセンター構想の提案
・ 重点協力拠点(筑波大学、九州大学)及び協力校7校
の持続可能な体制づくり及び全国の大学への普及など
からナショナルセンターの設立を提言
H22年3月
新しい社会と成長を支えるICT戦略のあり
方
・重点的に取組む分野に横断的に高度情報通信人材の
育成が不可欠と明記
H23年10月
今後の日本を支える高度ICT人材の育成
に向けて
・ 改めて産学官連携の強化を求める
・ 産学連携をさらに強化し実践的教育を多くの大学(院)
において実施・拡大すべき
H25年1月
情報通信技術の利活用による経済再生を
目指して
・ 官民のICT利活用を強力に促進すべく、ICT利活用人
材の育成を求める
H25年3月
経団連が後援した高度ICT利活用人材育成に関する成果発表シンポジウム(遠隔地間における実践的I
CT人材育成推進事業の一貫として実施)において、重木 経団連・高度情報通信人材育成部会長から
・実践的ICT人材の育成の必要性
・ICTの利活用の重要性
・デザイン・シンキング等は有効な育成手法のひとつ
・今後の実践的ICT人材育成推進事業の取り組みへの期待 等が述べられた。
H17年6月
総務省の取組等
高度ICT人材育成施策
(H21年度まで)
遠隔教育システムの開発
(H21から23年度)
遠隔地間における実践
的ICT人材育成推進事業
(H24から26年度)