【LUCKY通信】家族信託の活用事例1

【LUCKY通信】 家族信託の活用事例1
◆ 高齢の資産家が認知症のリスクに対し相続税対策
地主A(82)は、多くの不動産を持っていますが、
今まで特に相続対策をしてこなかったので、このまま
死亡すると、数億円単位の相続税が発生します。Aの相
続人は、長男X・長女Y・次女Zの3人で、円満な家族
兄弟関係です。長女Yと次女Zは嫁いでいるので、多く
の土地については不動産賃貸業を継ぐ長男家族が最終
的に相続することにA・X・Y・Zの全員が納得してい
ます。
今はとても元気なAですが、年齢を考えると早急に相
続税対策を考え、将来の納税資金を用意しなければな
りません。急遽、生前贈与や不動産の買い換え、マン
ション建設等の資産の有効活用・相続税評価減の方策
を検討しましたが、長期計画の途上でAの判断能力が頓
挫してしまうリスクを回避したいと思いました。
【対策案】
Aは、A所有の殆どの不動産を信託財産とする信託契
約を長男Xと締結します。その内容は、受託者を長男、
受益者をA自身とし、さらに長男Xが勝手に資産を散逸
しないように司法書士を信託管理人として予め契約の
中で設定。Aが死亡した時点で信託を終了させ、信託の
残余財産の帰属先を長男X又はXの子(Aの孫)に指定。
信託財産以外の資産(金融資産等)については、長女Y
と次女Zに相続させる旨の遺言を公正証書で作成してお
くことで、万一の遺留分対策も万全。又、長男Xに対し
ては信託財産から毎月一定額の信託報酬を、司法書士
に対しては信託監督人報酬を信託財産の中から支出す
るように、信託契約の中に盛り込んでおきます。
【要点】
信託契約により、不動産は受託者である長男X名義に
なりますが、委託者=受益者なので、贈与税・不動産
取得税は発生しません。
信託契約の発動により、もしAが認知症になっても信
託目的に従って長男Xが信託財産を引き続き管理・運用
できます。つまり長男Xは、Aの承諾や意思確認を要せ
ずに、自己の責任と判断において、Aが亡くなるまで相
続税対策が可能となります。又、月額の信託報酬を設
定することで、合法的にAの資産を長男Xに移すことが
可能となります。
Aの死亡により信託が終了し、残余財産の帰属先が長
男X(又はXの子)になるので、実質的にその旨の遺言
を作ったのと同じ効果が生じます。そして、効果的な
相続税対策を実行した上で、先祖代々の資産を長男家
系が引き継ぐことが可能となるのです。
2014年3月号
☆山・旅・諸々 ☆
3月8日~9日の土
日を利用して裏磐梯へ
スノーシュー・トレッ
キングに行ってきまし
た。1日目は裏磐梯ス
キー場のリフトで上ま
で上がり、そこから雪
が降る中を銅沼(あか
ぬま)を目指します。
無雪期の銅沼は沼の
色や石までもが錆びて
いるかのように赤茶け
た色をしていますが、
積雪期は一面の銀世界
です。磐梯山の爆裂火
口を見ながらたどり着
いたのは、イエロー
フォールと呼ばれる冬
期ならではの氷瀑で、
鉄分や硫黄分を含むた
めオレンジがかった黄
色に見えます。
翌日は打って変わっ
て好天で、終日磐梯山
や周辺の山を見ながら
のトレッキングとなり
ました。リフトで途中
まで登り、猫魔ヶ岳
1404mまでは1時間
余りのスノーシューで
の登りです。
頂上からの展望は抜
群でした。