GQM+Strategies拡張研究-利害関係に着目した事実・仮定分析手法

早稲田大学&IESE&IPA/SEC共催セミナー
データに裏付けられたIT経営とソフトウェア品質
~ゴール指向の測定・改善およびGQM+Strategiesの実践~
2015年2月19日
小堀 貴信
Goal-oriented Quantitative Management Research Group (GQM-RG)
Waseda University
経営部
目標
今年度売上高XXX円
GQM
根
拠
根
拠
戦略
戦略
・・・
新規事業案件
を増やす
新規事業部
目標
年間の新規事業案件を
XX件
GQM
根
拠
根
拠
戦略
戦略
・・・
募集頻度を増やす
根拠
<事実>
・募集頻度は年にXX回
・応募案件の通過率XX%
<仮定>
・ 募集頻度を増やせば,
応募数も増えるだろう
事実・仮定に抜け、漏れは
ないか?
自分たちに都合の良い事
実・仮定ばかり導出してい
ないか?
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


利害関係者'Stakeholder(の関係性に着目する
根拠'事実と仮定(を抜け漏れなく、抽出する
新しい戦略の発見に繋がる
提案手法:CAM
GQM+Strategies
SH1 SH2 SH3
目標
SH1
SH2
事実
仮定
SH3
表を使って事実・仮定を抽出する
根拠
'事実と仮定)
戦略
目標と戦略の整合性を取る
※SH=利害関係者
[1] Kobori, Takanobu, et al. "Efficient identification of rationales by stakeholder relationship analysis to refine and maintain
GQM+ Strategies models."Requirements Engineering. Springer Berlin Heidelberg, 2014. 77-82.
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[2] Kobori, Takanobu, et al. "Identifying Rationales of Strategies by Stakeholder Relationship Analysis to Refine and Maintain
GQM+ Strategies Models." Product-Focused Software Process Improvement. Springer International Publishing, 2014. 78-92.


オーナーの立場からアクターが行う事実・仮定を検討
根拠が無い行は、オーナーの立場からの検討不足の
可能性
アクター:事実・仮定の主語になる人
オ
ー
ナ
ー
:
管事
理実
し・
仮
て定
いを
る
人見
て
い
る
、
Actor
Owner
応募者
応募者
C:応募者の案件の採択
確率はXX%
審査者
フィードバック担当者
'新規事業部(
'新規事業部(
審査者
A:募集頻度を増や
'新規事業部(
A:落選した案件もフィー
ドバックすれば、良い案
件になるだろう
フィードバック
担当者
'新規事業部(
A:応募頻度が多すぎて
アサインメントや検証支
援ができない
せば、応募数も上
がるだろう
C = Context(事実)
A = Assumption(仮定)
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CAM
GQM+Strategies Grid
Actor
経営部 顧客 ・・・
Owner
経営部 C1,… A1,…
顧客
C2,…
・・・
G
S
S
G
G
S
S
Actor
新規事業部 新規顧客 既存顧客 ・・・
Owner
新規事業部 C3,…
A2,… C5,…
新規顧客
既存顧客 C4,…
・・・
Actor
AAグループ BBグループ ・・・
Owner
AAグループ C6,…
A3,…
BBグループ C7,…
・・・
G
G
S
S
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
学生対象の比較実験
◦ グループA:GQM+Strategies
◦ グループB:GQM+Strategies & CAM
 グループBの方が多くの視点から検討されていて、根拠
'事実と仮定(が多く、戦略の質が良い

企業への適用
◦ リクルート住まいカンパニー
◦ ビジネス計画策定のためにGQM+Strategiesを導入
◦ 共同ワークショップの初期段階でCAMを適用
 根拠'事実と仮定(の抜け、漏れを発見
 新たな戦略を導出
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

共同ワークショップにてGQM+Strategiesを導入
新規事業部の視点の事実・仮定、戦略が多い
根拠
新規事業部
目標
年間の新規事業案件を
XX件
根
拠
戦略
<事実>
・募集頻度は年に年にXX回
・応募案件の通過率XX%
<仮定>
・ 募集頻度を増やせば,応
募数も増えるだろう
募集頻度を増やす
※実際の適用事例から一部を抜粋
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


GQM+Strategiesグリッド作成者 : 新規事業部
新規事業部の視点の事実・仮定が多い
応募者の視点からの検討が不足している可能性
Actor
Owner
応募者
審査者
'新規事業部(
フィードバック
担当者
'新規事業部(
応募者
審査者
'新規事業部(
フィードバック
担当者
'新規事業部(
C:応募者の案件の採択確
率はXX%
A :募集頻度を増やせば、応
募数も上がるだろう
A:落選案件もフィードバッ
クすれば、良い案件になる
だろう
A:応募頻度が多すぎてア
サインメントや検証支援が
できない
7/9
※実際の適用事例から一部を抜粋


すべての利害関係者の視点で網羅的に事実・仮定を検討
事実・仮定の抜け・漏れを発見
Actor
Owner
応募者
応募者
A:応募に時間をあまり
かけられていない
A:アイデアはあるが、
応募できるレベルまで
練られていない
審査者
'新規事業部(
C:応募者の案件の採択確
率はXX%
A :募集頻度を増やせば、応
募数も上がるだろう
フィードバック
担当者
'新規事業部(
審査者
'新規事業部(
フィードバック
担当者
'新規事業部(
A:採択後も同じ人が
フィードバックをしてく
れれば案件がより成
長するだろう
A:落選案件もフィードバッ
クすれば、良い案件になる
だろう
A:応募頻度が多すぎてア
サインメントや検証支援が
できない
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※実際の適用事例から一部を抜粋


新たに応募者視点の根拠を追加
新しい戦略を導出
<事実>
根拠
・募集頻度は年にXX回
・応募案件の通過率XX%
新規事業部
目標
年間の新規事業案件を
XX件
根
拠
<仮定>
・ 募集頻度を増やせば,応募数も増える
だろう
・応募のために時間をあまりかけられてい
ない
・アイデアはあるが、応募できるレベルま
で練られていない
戦略
戦略
募集頻度を増やす
段階的な新規案件の
応募方法を取る
※実際の適用事例から一部を抜粋
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