第４章　海外展開―成功と失敗の要因を探る― つまり成功と失敗の分かれ道と考えている取組を一方で、輸出の開始をしても売上高の増加につ 12 も約 3 尋ねたものである。これを見ると、「販売先の確割いることにも目を向けるべきであろう。売上高保」、次に「信頼できる提携先・アドバイザーのが増加した企業と増加しなかった企業では、どの確保」と回答する企業が、売上高が増加した企業、ような違いがあるのであろうか。第 3-4-15 図は、売上高が増加しなかった企業のいずれでも多い。ながったとはいえないと回答する企業輸出を成功させるために最も重要と考えている、輸出を成功させるために最も重要と考えている（成功と失敗の分かれ道となる）取組（輸出の開始によって売上高が増加した企業と増加しなかった企業）第 3-4-15 図（%） 35 30 25 売上高が増加した企業（n＝1,680）売上高が増加しなかった企業（n＝722） 29.1 25.8 20 16.8 16.2 15 13.9 13.2 10.6 10 10.2 8.0 7.7 6.6 7.5 4.2 4.7 5 4.6 3.0 4.8 2.7 4.2 0.8 1.7 その他必要資金の確保リスク・トラブルへの対応現地の法制度・商習慣の把握外国語や貿易関連事務ができる人材の確保採算性の維持・管理海外向け商品・サービスの開発海外展開を主導する人材の確保現地の市場動向・ニーズの把握信頼できる提携先・アドバイザーの確保販売先の確保 0 3.7 資料：中小企業庁委託「中小企業の海外展開の実態把握にかかるアンケート調査」（2013 年 12 月、損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント（株））「売上高が増加した企業」とは、輸出の開始が与えた「売上高の増加」への影響として、「良い影響」、「やや良い影響」と回答した企（注）業をいう。また、「売上高が増加しなかった企業」とは、売上高への影響として、「どちらとも言えない」、「やや悪い影響」、「悪い影響」と回答した企業をいう。 12 308 輸出の開始が与えた「売上高の増加」への影響として、「どちらとも言えない」、「やや悪い影響」、「悪い影響」と回答した企業を指す。中小企業白書 2014