雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除の要件緩和

雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除の要件緩和
給与等支給額を増加させた場合、基準事業年度からの増加額の 10%を税額控除する制度です。
平成 26 年度の法人税関係法令の改正で部分的に見直されました。
3 つの要件を全て満たす必要があります。
要件 1 : 基準事業年度と比べて、従業員への給与の総額(雇用者給与等支給額)が
一定割合以上増加していること。
(基準事業年度とは、平成 25 年 4 月 1 日以後に
開始する各事業年度のうち最も古い事業年度開始の日の前日を含む事業年度をいう。
)
要件 2 : 前年度と比べて、従業員への給与の総額(雇用者給与等支給額)が減ってい
ないこと。
要件 3 : 前年度と比べて、1 人あたりの平均給与(平均給与等支給額)が減ってい
ないこと。
主な見直し内容
◆
基準事業年度から雇用者給与等支給額増加要件を「5%」から以下のとおり改めると
ともに、適用期限を 2 年間延長します。(平成 30 年 3 月末日まで)
平成 25 年度
平成 26 年度
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
改正前
5%
5%
5%
-
-
改正後
2%
2%
3%
5%
5%
2 年間 延長
◆
「平均給与」
(平均給与等支給額)の比較対象を「継続雇用者に対する給与等」
(=退職者・再雇用者・新規採用者等を含まず)に見直します。
見直し後の適用条件のイメージ
増加額の 10%の税額控除
法人税額の 10%(中小企業等は 20%)を限度
適用
適用
不適用
雇用者給与等
4%
支給額の増加額
3%
2%
基準年度と
基準年度と
要
件
①
基準事業年度と比べて増加
割合を満たしているか?
比べて
要
件
②
前年度と比べて増加して
前年度と
いるか?
比べて
要
件
③
平均給与等支給額が増加
平均給与等支
平均給与等支
平均給与等支
しているか?
給額が増加
給額が増加
給額が増加
平成 24 年度(基準事業年度)
4%
比べて
基準年度と
2%
前年度と
増
が増加
平成 25 年度(適用 1 年目)
比べて
3%
前年度と
減
平成 26 年度(適用 2 年目)
年目)
比べて
比べて
増
が増加
平成 27 年度(適用 3 年目)
(税理士・田中)