ラムサール条約第12回締約国会議 - Wetlands International Japan

ラムサール条約第12回締約国会議
-NGOオブザーバーとしてー
柏木 実
ラムサール・ネットワーク日本
共同代表
アウトライン
• ラムサール条約とNGO・地域住民
• ラムサール・ネットワーク日本として
• 世界湿地ネットワークの活動
• サイドイベント「水田決議、その後」
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ラムサール条約第12回締約国会議報告会
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ラムサール条約とNGO・地域住民
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開会式
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ラムサール条約第12回締約国会議報告会
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ラムサール条約
採択:1971/2/2(於・イラン・ラムサール)7か国
(世界湿地の日)
発効:1975/12/21 締約国7か国
締約国会議:3年毎(次回 CoP13:2018年 アラブ首長国連邦)
現在:2015/6/09 (括弧内2008/11)
締約国
面積
168か国(158)
日本
ha
英国
1,278,923 ha
韓国
ha
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登録湿地数
登録地
2,208 湿地
210,734,269 ha
50 湿地
(131,027)
170 湿地
(917,988)
21 湿地
(8,149)
(1,831) (170,040,380)
(37) 148,002
ラムサール条約第12回締約国会議報告会
(166 )
(8) 18,624
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ラムサールとNGO ‐1
ラムサール条約はNGOの提案によって作られた「先
駆的な」国際環境条約
• 出発点:MAR計画(1960)
• 干拓によるヨーロッパの湿原、湿地の急速な消失とそれ
に伴う水鳥の個体数の減少に対処
• 国際自然保護連合(IUCN)
• 国際水禽湿地局(現 国際湿地保全連合WI)
• 国際鳥類保護協議会(現 バードライフインターナショナルBLI)
→国際条約の必要性→1971年に調印
条約の主体は締約国政府 (それ以外はオブザーバー)
 国際団体パートナー (上記団体の位置づけ)

IUCN, WI, BLI, WWFインターナショナル, 世界水管理研究所IWMI
(今回承認) Wetland and Wildfowl Trust (WWT)
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ラムサール・ネットワーク日本として
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COP12のラムネットJ
COPにおいて
• オブザーバーのできること:
展示ブース
サイドイベント
議論への貢献
•
•
•
決議案の準備(提案は締約国またはSTRP。)
ロビイング
発言(締約国の支持を得て)
•
•
•
•
オブザーバーのできないこと:
•
採決への参加
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COP12のラムネットJ
目標:
条約実施における地域住民。NGOの貢献を示す
(戦略計画案に位置付けられてない)
水田決議実施の報告およびその後の展開の見通し
活動:
・展示スペース 「各湿地から世界に伝えること」
・世界湿地ネットワーク 「プレCOP NGO会議」「NGO
ステートメント」
・サイドイベント 「水田決議その後と今後」
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展示スペース
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展示スペース
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世界湿地ネットワークWWNの活動
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ラムサールとNGO、先住民・地域住民‐2
非政府組織 (NGO) の役割
COP5 (1993)
勧告5.6:ラムサール条約における非政府組織 (NGO) の役割
・締約国が、湿地の保全と賢明な利用を目指す国内および国際NGOが発展
し、機能することを強力に支援し、特別な注意を払うよう勧告する
・締約国に対して、NGOと協議し、適切な情報を提供し、NGOが政府の湿地
政策の策定と実施に向け貢献するための十分な機会を提供することを奨
励する
勧告5.7:国内委員会
・締約国に対して、各国の必要性に応じ、条約の実施に関する国内のとりまと
めを行なうために、国内委員会の設立、または設立の承認をすることを奨
励する
・上記が行なわれる際には、政府および非政府組織・個人の双方からの情報
提供の機会が提供されるよう強く要請する
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ラムサールとNGO、先住民・地域住民 ‐3
地域住民・先住民の評価 パートナー
勧告6.3
決議Ⅶ.8
湿地管理への地域住民及び先住民の参加
地域社会・先住民の湿地管理参加のガイドライ
ン
決議Ⅶ.15 賢明な利用原則促進の奨励措置.
決議Ⅷ.23 湿地の賢明な利用を達成の手段としての奨励措
置
決議Ⅷ.36 湿地の管理・賢明な利用の手段としての参加型
環境管理
ラムサールハンドブック(第4版) 7 参加のための技法
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プレCOP12・NGO会議
• 場所:マルドナード市ジャンクレヴェル・パルケホテル
• 日時:6月2日(火)10:00-13:00
• 参加者: 55名
• 議題:
参加者自己紹介
• COPへのNGO参加の意義
• NGOのCOP参加のしかた
• 決議案の概要
• 水田決議と田んぼ10年プロジェクト
• コロンビアNGOからの湿地保全宣言
• NGOの開会ステートメント準備
• 戦略計画・CEPA戦略計画検討
•
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プレCOP12・NGO会議
• ジャン・クレヴェル・パルケ
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ホテル(2015/6/2)
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毎朝のWWNミーティング
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NGOステートメント (要旨)
NGO、市民団体CSOに対するラムサールアンケート分析を元に、
• NGO・CSOは長期的・継続的な関わりを
• NGO.CSOを条約実施に取り込む仕組み、手引き策定の要請
• Decision Makingの過程にNGO.CSO利害関係者を組み込むこ
• 意見聴取の機会・筋道と資金・支援の強化
• 戦略計画・CEPA計画にNGO,CSOを組み込むこと
← 議長コメント:苦い言葉だが、心していかなければ
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NGOステートメント
アグァラ・ポペ ヴィルヒニア・フエレ氏
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WWNから (IOPの後で)
• NGOはこれまでもラムサールに貢献してきたし今後もいっそう貢
献したい
• WWNは、締約国が戦略計画にNGO、CSO、地域住民、先住民の参
加の強化を瀬局的に取り入れたことを歓迎する (日本政府の発
言:「地域住民を」を評価)
• 戦略計画の中の主要な脅威を持続可能でない、一次産業とする認
識はWWNの認識と共通であり、特に石油、天然ガス、鉱山、都市
化は大きな問題である。
• 政府内の省庁間の連携、国内委員会の効率的な運営を要請する。
• Wetland for the FutureのFutureは今日から始まる
このステートメントは先住民のグループの代表からも指示を受けた
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閉会式
WWNからのメッセージ
WWN 中南米代表 ラファエラ・ニコラ氏
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水田決議サイドイベント
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水田決議・フォローアップとその先
• 水田決議:農地である水田の生物多様性向上
ラムサール決議X.31
CBD決定X/35
→愛知目標の実施
• 水田決議円卓会議準備会
環境省・農水省・国交省
ラムネットJ水田部会
• 田んぼ10年プロジェクト
活動宣言プロジェクト
• 今後に向けて
アフリカ
中南米
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決議X.31水田の生物多様性
1.
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5.
6.
7.
8.
特定の農地に注目した初めての決議。
水田の湿地機能を活かして管理すると持続可能な水田農業
が実現できることを示唆。
日韓政府がアジアから、水田という代表的湿地の生物多様
性を世界に発信
日本の農水省が、初めて決議の審議に関わった。
水田決議は生物多様性条約会議(2010年)とラムサール条
約をつなぐ。
日韓NGOの提案を日韓政府が受け止め、決議にまとめ、
採択に至ったこと。
人工湿地に初めて注目。
アジア諸国などで食糧増産目的に始まった集約的農法への
転換に歯止めをかける。
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サイドイベント
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サイドイベント
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田んぼ10年プロジェクトを中南米に
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これから
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COP13とその後に向け
• 愛知目標達成に向け、またその後にむけて田んぼ10年プロジェク
トの拡大
• 水田決議を深める決議案の追求
政府・NGOの立場を生かした条約実施への貢献
水田決議円卓会議準備会の場の活用
• 政府・自治体・専門家・先住民・NGOの協力体制の再確認
• 水田、干潟などエコトーンの生物多様性保全への貢献を強調
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ご清聴ありがとうございました
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