2015 年 07 月 27 日 プレスリリース 地球環境戦略研究機関(IGES) IGES 白書Ⅴ「グリーンなアジア地域統合を目指して」を発表 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)は、7 月 29 日(水)、IGES白書Ⅴ「グリーンなアジア地域統合を目 指して~いかにアジアの地域統合を人々と環境への便益につなげるか~」の英語版フルレポートと日本語概要版を 「第 7 回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム【ISAP2015】」(パシフィコ横浜)にて発表いたします。 本書では、今年末を目標とするアセアン共同体の設立や環太平洋経済連携協定(TPP)交渉など、アジア太平洋 地域における地域協力・統合の動きが加速する中、それらの動きをどのようにグリーン経済と持続可能な開発の牽 引力としていくかについて、木材貿易、大気汚染、使用済み家電製品の貿易、メコン地域の水管理、低炭素技術 移転等、地域統合と持続可能な開発が交差する幅広いテーマを取り上げ分析しています。そのうえで、各国の相互 依存が高まるなかで、地域協調を一層進め、環境保全や社会保障と経済成長の相乗効果など地域レベルで存在 する様々な機会を積極的に活用していくことを提案しています。 具体的には、アジア太平洋地域における所得格差の指標や環境指標の経年変化に基づき、高度成長による CO2 排出量及び資源・物質消費量の増加による大気汚染や森林破壊の蔓延や、労働者よりも資本所有者、内陸の農 村部より沿岸の都市部に有利に働く傾向がある現行の経済発展パターンが東アジア各地での所得格差の拡大を招 くことにより、持続可能な開発の要件を満たしてないことを示しています。また貿易と投資の自由化を通じた経済統 合に重きを置く、現在の地域統合プロセスにおける経済成長の偏重の問題点を指摘し、貿易協定あるいは投資協 定を新規に締結または見直す場合持続可能性影響評価(SIA)の実施を義務付ける等、①貿易と投資の持続可能 な開発への活用、②地域機関の強化、および ③国家レベルおよび準国家レベルでの能力開発の3つにまとめた 上で、持続可能な開発の促進につながるグリーンな地域統合のあり方を提言しています。 なお、日本語版サマリーレポートでは、全体の概要と、イントロダクション(第 1 章)と結論(第 11 章) 以外の各章における主要メッセージを掲載しています。 IGES白書Ⅴダウンロード (英語版フルレポート・日本語概要版): http://www.iges.or.jp/en/pmo/wp5.html 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES: Institute for Global Environmental Strategies)について IGES は、アジア太平洋地域における持続可能な開発の実現に向け、国際機関、各国政府、地方自治体、研究機関、 企業、NGO 等と連携しながら、気候変動、自然資源管理、持続可能な消費と生産、グリーン経済などの分野において 実践的な政策研究を幅広く行っています。1998 年、日本政府及び神奈川県の支援により設立。本部は神奈川県葉山 町に所在し、約 100 名の研究者を擁し、その約 3 分の 1 は外国籍です。関西(兵庫県)、北九州、北京、バンコクの各 センター・事務所と共に、グローバル及びアジア太平洋地域のネットワークを生かした戦略研究を展開しています。 第 7 回持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム【ISAP2015】について: http://www.iges.or.jp/isap/2015/jp/ 【本件に関するお問い合わせ】 公益財団法人 地球環境戦略研究機関 (IGES) プログラム・マネージメント・オフィス 広報担当:乾 由佳 Tel: 046-855-3734 Email: [email protected] www.iges.or.jp
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