近年オゾンを中心としたスーパオキシド(以後SPO)やヒドロキシラジカル

近 年 オ ゾ ン を 中 心 とし た ス ー パ オ キ シド( 以 後 S P O) や ヒ ドロ キ シラ ジカ ル ( 以 後 O H R )
を 利 用 し た 処 理 方 法 が 注 目 さ れ てい る 。 オ ゾ ン ( 以 後 O 3 ) Y A O H R を 効 率 よ く 生 成 す
る 方 法 に つ い ての 特 許 で あ る 。 ま た 、 本 来 長 期 保 存 の 利 か ない O 3 に い ても 長 期 間
オ ゾ ン 活 性 を 保 存 出 来 る 手 法 に つ い ての 特 許 で あ る 。
食 塩 水 に オ ゾ ン を 注 入 す る と 以 下 の 反 応 が 起 き て次 亜 塩 素 酸 ナ トリ ウ ム ( 以 後 次 亜
ソー ダ )が生じる 。 そ の反応は 以下の通りです。
O2 + O*
O3 NaCl + O
*
N aClO
*
この反 応には 過 酸化水素 (H 2O2)の添加が有効である 。
つ ぎ に 次 亜 ソ ー ダ 水 に オ ゾ ン を 注 入 す る と次 亜 ソ ー ダ の 活 性 化 と活 性 化 さ れ た 亜 塩 素
酸 ナ トリ ウ ム ( 以 後 亜 塩 素 ソ ー ダ ) が 生 成 す る 。
NaClO
NaClO
N a C l O + O
*
*
N aCl O
*
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本 来 、 次 亜 ソ ー ダ 水 の O 3 濃 度 を 測 定 し ても O 3 濃 度 は 出 てこ ない 。
しか し 、 こ う し て作 っ た 液 の O 3 濃 度 を 測 定 す る と O 3 濃 度 は 測 定 さ れ る 。
さ ら に 興 味 深 い 事 は 、 普 通 水 中 の O 3 の 半 減 期 は 1 0 分 程 度 なの で し ば ら く
放 置 す る と オ ゾ ン 濃 度 は 検 出 出 来 なくなる 。 とこ ろ が こ の 水 の O 3 濃 度 は
長 時 間 放 置 し ても O 3 濃 度 の 減 少 は 無 か っ た 。
こ れ よ り 、 O 3 注 入 に よ り以 下 の 反 応 か ら活 性 化 次 亜 塩 素 酸 イ オ ン が 生 じた
と考 え ら れ る 。
S P O の 注 入 を 留 め る と、 水 溶 液 中 で は 以 下 の 様 に 除 々 に 反 応 してオ ゾ ン が 生 成 さ れ る
と考 え ら れ る 。
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是 は オ ゾ ン を 長 時 間 貯 蔵 出 来 る 事 に なる 。
理 論 的 に は 反 応 は 以 下 の 様 に 連 続 反 応 と し て考 え ら れ る 。
SPO注入時は 以下の様に反応は 左から右に反応が進む
オ ゾ ン の 注 入 を 停 止 す る と 、 オ ゾ ン は 分 解 を は じ め 酸 素 に なる が
酸 素 分 子 と反 応 して以 下 の 様 に 反 応 は 右 か ら左 へ 移 行 す る 。
オゾ ンが再合成 され 、長期 間オゾ ンが存在
す る こ とと なる 。
従 来 塩 素 は こ の サ イ ク ル の 連 続 反 応 で オ ゾ ン を 分 解 す る とさ れ てき た 。
オ ゾ ン 層 の 破 壊 の 最 重 要 物 質 で あ っ た 。 そ れ は 生 成 さ れ た S P Oや OH R が 反 応 す る
他 の 物 質 が 存 在 す る と き で あ っ て、 O , H , C l の み 存 在 す る 溶 液 内 で は 進 行 が 進 ま ない 。
よ っ て、 長 期 保 存 が 可 能 となる 。 逆 に 、 反 応 物 質 が 注 入 さ れ る と 激 し く反 応 す る 。
さ ら に 、 水 溶 液 は 水 分 子 よ り 以 下 の 反 応 が 起 き ヒ ド ロ キ シラ ジカ ル が 発 す る 。
OH R の 酸 化 力 は 周 知 の 通 りで あ る 。
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又 塩 素 酸 の 水 溶 液 中 に S P O を 注 入 しなが ら処 理 を 進 め る 場 合
以 下 の 様 な右 か ら 左 、 左 か ら 右 の 連 続 反 応 で あ た か も 反 応 サ イク ル が 起 き
OH R が す み や か に 生 成 さ れ る 。
OH R に よ っ 反 応 が 急 激 に 起 き る 。 前 述 の 通 り 反 応 物 質 が 存 在 す れ ば 激 し く
反 応 す る こ と となる 。 是 は 促 進 酸 化 法 の 一 手 法 と なる 。
一 連 の 反 応 の 起 爆 剤 で あ る S P O は O 3 か ら だ け で なく 、 過 酸 化 水 素 添 加 など の 活 性
酸 素 や 超 音 波 、 加 熱 、 紫 外 線 、 電 気 通 電 に よ っ ても 作 成 出 来 る 。
実施例1 排水処理 フ ェ ノール の分解を 例 に説明する
工 業 廃 水 規 制 項 目 に フ ェ ノ ー ル 類 が 有 り 基 準 値 は 1 p p m以 下 とさ れ てい る 。
ベ ン ゼ ン 環 に 水 酸 基 が つ い た 構 造 で あ る 。 オ ゾ ン や プ ラ ズマ など を 使 っ た
分 解 方 法 が 研 究 さ れ てい る 。 フ ェ ノ ー ル の 分 解 に OH ラ ジカ ル が 有 効 で あ る
とい う 報 告 が さ れ てい る 。
次 亜 塩 素 イオ ン か らS P O が 離 れ O H R が 生 成 さ れ フ ェ ノ ー ル 分 解 が 促 進 さ れ る 。
この反 応は アル カリ 性溶液 内で起き る が次亜 塩素酸溶 液もアル カリ性 を 示すしかし
S P O が 遊 離 した も の は 塩 化 ナ ト リ ウ ム ( 食 塩 ) と なり中 性 で あ る 。 そ の 為 苛 性 ソ ー ダ など
ア ル カ リ を 注 入 す る こ とで 反 応 を 維 持 出 来 る 。 又 、 こ の 溶 液 に 酸 性 液 を 注 入 す る と 反
応は 促進 され る。
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実施例2 殺菌効果
次 亜 塩 素 酸 ナ トリ ウ ム 以 上 の 除 菌 効 果 が あ る 。 さ らに 、 次 亜 塩 素 の 分 解 反 応 が促進される た め、 残留塩 素が減少 する た め安全である。
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