決算説明会 Q&Aメモ ジャパンリアルエステイト投資法人/2015 年 3 月

決算説明会 Q&Aメモ
ジャパンリアルエステイト投資法人/2015 年 3 月期 決算説明会(2015 年 5 月 19 日開催)
ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株式会社
本メモは、2015 年 5 月 19 日開催の当投資法人 2015 年 3 月期決算説明会において、参加者の皆様から
挙がった質問事項を「Q」
、ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株式会社からの回答を「A」
とし、主な質疑応答内容を記載したものです。
なお、下記内容については、ご理解頂きやすいよう一部修正・加筆しております。
直近の決算説明会の様子については、当投資法人ホームページのトップページに掲載の「決算説明会
動画」のボタンからご覧頂けますので、動画配信とあわせて本Q&Aメモも是非ご活用下さい。
<Q1>新規物件取得が直近において分配金増加の主な要因となっているようだが、中長期的には物件取得
に加えて賃料回復により分配金はさらに増加していくと期待して良いか?それとも 2018 年の大量供
給の影響を受けて分配金の増加は楽観視できないと考えているか?
<A1>既存物件の賃料水準の上昇傾向は継続すると考えている。2016 年 3 月期の分配金予想は 7,950 円と
なったが、それ以降は 1 年以上先の話であり不確定要素は多いものの、分配金 8,000 円台が視野に
入ってきたと感じている。
また、2018 年の大量供給によるネガティブインパクトは、2017 年頃までは発生しないと考えている。
<Q2>内部成長による分配金増加が可能となった段階で、LTVは巡航速度である 30%台に戻ると考えて
いるが、中長期的にLTVはどの程度の水準まで下げる想定でいるか?
<A2>もうしばらくの間、外部成長は可能と考えているため、外部成長を継続する間は、LTVはターゲ
ットレンジの上限に近い 40%程度で推移すると考えている。外部成長が難しくなり、内部成長中心
となった際には 30%台まで下がると考えている。具体的にどの程度まで下げるかはその時の状況に
よって判断したい。
<Q3>外部成長・内部成長に対しての考え方は、半年前と変わっていないか?
<A3>外部成長が難しくなるタイミングが来るまでに、内部成長でしっかりと成長を続けられる体制を作
っておくことが必要であるという考え方に変わりはない。
<Q4>都心物件のキャップレートが低下しているが、今後も都心の優良物件の取得にチャレンジするの
か?
<A4>現在検討中の 800 億円の内訳としては首都圏が中心。ただしこれは首都圏物件の方が 1 件当たりの
金額が大きくなることが主な要因である。
都心物件の取得については、例えば 2014 年 3 月に取得した大手町FCNのキャップレートが 3.3%
であったが、同時期に取得したクイーンズタワーA・恵比寿ネオナートと合せた 3 物件の平均でキ
ャップレートは 4.6%となったように、キャップレートの低い都心物件を取得する際には、ポートフ
ォリオ全体の利回りを上げられるような都心以外の物件と組み合わせる必要があると考えている。
<Q5>2016 年 3 月期の営業収益の下落要因は、2015 年 9 月期の地方物件におけるテナント解約に伴うダウ
ンタイム・フリーレントによるものか?
<A5>2016 年 3 月期における都心物件でのテナント入替によるものである。ダウンタイム・フリーレント
ともに保守的な想定としているため、2016 年 3 月期に営業収益は若干下落する。ただし埋戻しは同
じ期中で想定しているため、月額契約賃料は増加する見込である。
<Q6>テナント入替による収益低下をカバーできるレベルまで増額改定が行えるようになるのは、いつ頃と
考えているか?
<A6>テナント入替による影響額は予測しづらい部分はあるものの、それによる収益低下は 2016 年 3 月期
以降、増額改定を積み上げることでカバーしていきたいと考えている。
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<Q7>マーケット賃料水準は 2005~2007 年頃と比べるとまだ低い水準にあるが、今後も回復していくと想
定しているか?
<A7>現在のマーケット賃料の回復は、景気回復の影響というよりも新規供給の減少による需給環境の改善
によるものと考えている。そのため、次の新規供給のピークと考えられる 2018 年頃までは、賃料水
準は緩やかに回復していくとみている。賃料がかつての水準まで回復するかは、安倍政権の成長戦
略・景気回復の動向次第だと考えている。
<Q8>マーケット賃料に先高観がある現況下において、賃料ギャップが契約賃料月額の 10%を切る水準で
あれば、今後の減額圧力は気にする必要はないと考えているか?
<A8>新規マーケット賃料水準が上昇している物件を中心に、増額改定や入替による貸付単価向上の実績は
着実に積み上がっており、かつて賃料ギャップが 10%を超えていたころと比べると、状況は良くな
っていると感じている。
<Q9>長期固定契約の賃料ギャップはどの程度あるか?
<A9>長期固定契約の賃料ギャップは計算していない。収益確定期間が 1 年を切ったものについては普通
賃貸借契約にカウントしており、将来 1 年分の業績予想に影響を与える賃料ギャップを開示する方
針。長期固定契約については、契約締結のタイミング、その時期のマーケット賃料、契約期間等に
よってギャップの程度は異なるが、ここ最近でギャップの大きかった契約は既に再契約を迎えてお
り、賃料ギャップは普通賃貸借契約と同様に縮小している。
<Q10>賃料増額に寄与しているのは、既存・新規のどちらが中心か?新規入居のテナントについては、ど
の程度の賃料増額を行う方針でいるか?
<A10>エリアで一律何%と決めているわけではなく、基本的には新規マーケット賃料水準を下回る契約に
ついては、マーケット賃料までの引き上げを図っていく、という考え方である。
<Q11>リーマンショック後、増額改定を 2 回以上行えているテナントはあるか?その場合のテナントの反
応はどうか?
<A11>マーケット賃料が大幅に上昇した物件ではそういった増額改定も可能であると考えているが、個別
の契約条件や交渉状況による部分が大きい。
<Q12>契約賃料月額の増減額改定のネット額は 2015 年 9 月期にほぼゼロとなるという説明であったが、実
績が見込を上回ることも期待して良いか?
<A12>保守的な想定を行っているため、結果が予想を上回ることはあり得る。ただし、大幅に予想を上回
るような状況はしばらく先になると考えている。
<Q13>2018 年の大量供給に伴う影響は、二次空室の発生を想定しているのか、それとも一次空室の発生を
想定しているのか?
<A13>可能性としては一次・二次両方を想定している。テナントのニーズを極力正確に把握し、可能な限
り空室発生を防いでいきたいと考えている。
<Q14>大型ビル・中型ビルといったビルの規模で需要の強弱はあるか?規模と言うよりは全体的に需要は
堅調と考えているか?
<A14>ビルの規模と言うより、エリアや物件のスペックによって需要は左右される側面が大きい。
<Q15>鑑定の査定キャッシュ・フロー(CF)が増加に転じたとのことだが、ネット・キャッシュ・フロー
(NCF)の実績値と比べると査定CFがNCFを上回っているか。
<A15>直近 1 年間持分変動なく稼働した 62 物件で比較すると、鑑定の査定CFがNCFの実績値を上回っ
ている。
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