キャリア教育から授業改善へ 多様な「共有」の姿

●特集 高校教育フォーラム 2015
キャリア教育から授業改善へ
多様な「共有」の姿
多は「学業への興味関心の欠如」。
小杉氏は各種調査に加え、厚
生労働省「 世紀成年者縦断調
特に理系は「学業不振・無関心」
査」を報告。2002年に 代
が目立つ。人文科学・教育系は
だった人を 年まで継続調査し 「家庭・経済的理由」が多い。
たところ、「中退者は最初の仕事
「 中 退 時 の 悩 み 」 で は「 求 職
を得るのに時間がかかり」、「中
活動・仕事」が最も多く、自由
退者の 割前後が一度も正社員
回答にも「大学の就活の流れか
を経験しておらず、特に女性で
ら完全にはみだしたので不安が
比率が高い」などの結果だった。 大きかった」などがあった。
また大学・大学院中退者の「時
以上から小杉氏は「大切なの
間当たり収入」は卒業者の約
は中退しない進路選択。大学の
割で、収入差は長期に及ぶ。
授業や学問への興味関心と同時
大 学 中 退 者 は 各 種 調 査 か ら、 に、勉学についていける基礎学
女 性 よ り 男 性、 国 立 よ り 私 立、 力も大事です」と指摘。「学業継
◆基調講演◆
特に「入りやすい大学」に多い。 続を可能にする大学選びや、中
●中退で生涯、不利益
またハローワークを通じた「大
退した時に、外部の就労支援機
学等を中途退学された方の働き
関につなげるのも大切」と語る。
初めにフォーラムの主催=学
研教育みらい・大堀精一が、今
方 と 意 識 に 関 す る 調 査 」 で は、
そして「誰かが大人にしなけ
年 の フ ォ ー ラ ム の 位 置 づ け と、 「 年 時 と 年 時 」 に 多 く、 在
れば。世間知を知り、他者と交
高校関係参加者の紹介を行った。 学生全体の学部・専攻比率から
渉し、自分の身を守れる生徒を
見ると「理・工・農、人文科学
育ててください」と結んだ。
そして本プログラムは、独立
行政法人労働政策研究・研修機
系」に多かった。中退理由の最
◆大学の部◆
構特任フェロー・小杉礼子氏に
●主体的な学習に向けて
よ る 基 調 講 演「 大 学 進 学 後 の
キャリア形成を考える―大学中
大学の部は、京都大学高等教
育研究開発推進センターの溝上
退問題を中心に―」でスタート。
慎一教授による「主体的な学習
大学・短大・高専の中退者は
からアクティブラーニングを理
近年、増加傾向にあるが、その
解する」からスタートした。
後のキャリアは困難を極める。
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7
労働政策研究・研修機構
特任フェロー 小杉礼子 氏
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4
功教授が「地域での学びと地域
「主体的な学習」とは、
「行為
習 」 は、「 自 分 は 何 の た め に 学
究にも参考になるところだ。
者(主体)が課題(客体)に進
ぶのか時間的な流れを組み込み、 で活躍できる人材の育成」を講
●好奇心とチャレンジ精神を
義。日本文理大学は文科省の「地
んで働きかけて取り組まれる学
学
習
の
意
味
を
考
え
て
課
題
に
取
り
最後に首都大学東京大学院理
) 工学研究科・福田公子准教授が
習」で、大学の学びに不可欠だ。 組む」こと。ポイントは「自己」。 ( 知 ) の 拠 点 整 備 事 業 」( COC
主体的な学習は
「課題依存型」 「 高 校 時 代 か ら 自 分 の『 過 去 』 に採択され、「おおいた、つくり 「 ゼ ミ ナ ー ル 入 試 と 自 主 研 究 ―
びと」プロジェクトを展開する。 興味探索とチャレンジが導く自
→「自己調整型」→「自己物語
と『将来』をつなげ学習を深め
大分は少子化が進み、様々な
型」という三層で深化する。最
る作業が必要です」と溝上教授。
主性―」について講演した。
地 域 課 題 を 抱 え て い る も の の、
後の「自己物語型の主体的な学
一方、学校教育の目的は「力
ゼミナール入試は基本的な学
製造業も多く産業構造のバラン
強く社会生活を営める生徒の育
力は有しつつ、一般入試で掬い
スはいい。だが地元出身の学生
成」
。 現 代 は 知 識 を 実 社 会・ 日
取 れ な い、「 好 奇 心 と チ ャ レ ン
ほ ど そ の「 魅 力 」 を 知 ら な い。 ジ精神」を持つ受験生を求める
常生活の問題を解決するために
そこで大学では「地域志向科目」 もの。6月・7月・9月の「高
活用し、他者と関わる社会性が
を大幅に増やす学修サイクルを
欠かせない。これらを育むのが
校生ゼミナール」の受講が出願
アクティブラーニング(AL)。 確立。初年次は「地域での体験
条 件 に な る。「 面 白 い の は 生 徒
活動」で「気づき」を引き出す。 も私たちを選ぶこと」と福田准
溝上教授はALを「一方向的
例えば「四季の森プロジェク
な知識伝達型講義を聴く〈受動
教授。課題研究やALで自ら考
ト 」。 学 生 た ち は 山 に 入 り、 林
的〉学習を乗り越える、あらゆ
える経験を積んだ生徒は有利だ。
る能動的な学習」「書く・話す・ 業 従 事 者 の 声 を 聴 き、「 仕 事 の
後半で福田准教授は「自主研
発 表 す る 等 の 活 動 へ の 関 与 と、 や り が い や 意 義 」「 生 態 系 を 丸
究」や高大連携での「課題研究」
ごと保全する大切さ」を体感す
そこで生じる認知プロセスの外
を紹介。現在、埼玉と東京の高
る。「学生たちの人間力、ジェネ
化を伴うもの」と定義。ALは
校 が 合 同 研 究 を 進 め て い る が、
リックスキルは確実に上がりま 「 合 同 は い い。 絶 対 負 け た く な
「課題依存型の主体的学習」だ
す。リアルな社会問題や本物に
が、
「ALでもトランジション
いと競争します」と効果大だ。
(学校から仕事・社会への移行) 出会い、他人事が自分事になる。
最後に「 年での中退は主体
やりたいことを社会的意義から
を意識し、学習を深化させるの
性がないため。高校でぜひ主体
捉え直す視点も生まれます」。
が大事です」と説いた。
性 を!」。 パ ワ ー と ユ ー モ ア に
●他人事から『自分事』へ
溢 れ る 語 り 口 に、 会 場 は 終 始、
教員は「振り返り」で学生か
続いて日本文理大学工学部・ ら何かを「引き出す」ことが大
興奮気味だった。
事。高校での課題研究や地域研
人間力育成センター長の吉村充
●会場でもALを展開!
8月8日・9日、メルパルク京都で高校教育フォーラム 2015 が行われた。前
身の「高校教諭のためのシンポジウム」から5回目の今回、エントリーは全国から
284人。「キャリア教育の実践から共有へ」をテーマとした2日間を追った。
京都大学高等教育研究開発推進センター 日本文理大学工学部・人間力育成センター長 首都大学東京大学院理工学研究科
4
福田公子 准教授
吉村充功 教授
溝上慎一 教授
2015 / 11 学研・進学情報 -6-
-7- 2015 / 11 学研・進学情報
特集 高校教育フォーラム2015
●特集 高校教育フォーラム 2015
ポート」では、「本校のキャリア
びにつながる実践も報告された。
パネルディスカッションでは、 一方、「主体的な学習の自己物
会場の先生方も小グループで各
●そして、授業改善へ
語 化 の 具 体 的 な イ メ ー ジ は?」 教育」を北海道札幌旭丘高校の
大学人への質問を議論。最後に
細田季男先生が報告した。
に 溝 上 教 授 は、「 教 科 学 習 で も
「 城 南 高 校 で あ る た め に 変 わ
2人が発表するALも行われた。 将来を踏まえ、自己の物語につ
札幌旭丘高校では 年の単位
り続ける、それをやってきまし
た 」。 こ う 切 り 出 し た の は、 福
なげていくのが大事」と語った。 制の導入を機に、 世紀「進学
例えば「地域を相対化する視
構想」を掲げた。「課
点は?」との問いに吉村教授は、
岡県立城南高校主幹教諭・下田
ADVANCE
◆ 題や現象の本質をきちんと受け
「同じ県内の異なる地域を見る
浩 一 先 生。「 城 南 高 校 が 目 指 す
月 日は長崎原爆の日であ
止め、未来志向で物事を展望す
だけで違いがわかります。講義
キャリア教育 ドリカムプラン
る。原子爆弾が投下された 時
で学んで地域で展開する、逆向
の変遷と今」の報告である。
2 分、 参 加 者 全 員 で 黙 祷 し た。 るとともに、大学合格への確か
な実力と学問研究への興味関心
きのやり方もあります」と回答。 発声は昨年登壇いただいた、長
年、 学年担任団の危機感
で始まったドリカムプラン。学
崎県教育センターの舟越裕先生。 や幅広い教養の育成を目指して
また「ゼミナール入試の評価
ほしいとの思いです」。
は 先 生 方 で 一 致 し て い る か?」 「 被 爆 者 の 平 均 年 齢 が 歳 を 超
習意欲を高める「生徒主体の進
に 福 田 准 教 授 は、
「成績中位層
路活動」で国公立大合格者は飛
えるなか、被爆体験をいかに継
生徒は 教科171講座から
科目を選択する。生徒の自主性・ 躍的に伸びた。だが教職員の大
は多少分かれますが、全体に変
承していくのかが大きな課題で
自律性を涵養するのが「時間割
わりありません」と答えた。
量異動やシステム疲労など環境
す」「未来志向の平和学習を進め
が変化。 年に福岡県重点課題
るため、ALも行わなければ」。 作 成 」。 生 徒 の 希 望 を 実 現 す べ
く、HR担任二人が面接(ガイ
キャリア教育領域研究指定を受
舟越先生の言葉に、会場の先
ダ ン ス ) を 複 数 回 行 う。「 と こ
けた年、「存続の危機」にあった。
生方も思いを新たにした。
村 上 育 朗 先 生 の 特 別 企 画 後、 とん付き合います」と細田先生。 下田先生はこの年同校に赴任、
ランチタイム・ミーティングに
科目選択に影響を与えるのが、 キャリア教育研究委員会委員長
」。
総 合 学 習「
を任された。熟議の結果、ドリ
入 る。「 参 集 さ れ た 先 生 方、 地
Sunrise Time
年次は大学入試システム研究か
カムプランは「総合的な学習の
域を越えて、熱く語り合ってく
時間」にスリム化。その後 年
だ さ い 」 と 主 催 者 を 代 表 し て、 ら始まり、エントリーシートを
作成、 年次以降は志望系統に
がかりで「城南高校のキャリア
上村直之(学研教育みらい・学
応じたゼミに所属しつつ個人課
教育」を再構築。部活動に力を
力開発事業部長)が挨拶した。
題研究を行う。
入 れ て い た 先 生 の「 部 活 動 も
◆高校の部◆
キャリア教育」との言葉に、多
この他、「出前講義(学問研究
会 )」 や「 大 学 で の ノ ー ト テ イ
くの先生方が「合点がいった」。
キング技法」など、大学での学 「 全 て の 学 校 活 動 が キ ャ リ ア 教
9
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●自主自律の実現に単位制
次に高校の部。まず「実践レ
8
村上育朗 先生
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1
94
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2
か ら の 脱 却 を 目 指 し、「 教 科
り ま し た 」。 年 前 か ら は 生 徒
カムプラン立役者の一人、福岡
型の受験と後期まで受けきる指
か ら「 な ぜ 学 ぶ の?」「 な ぜ 仕
県教育センターの和田美千代先
事 に 就 く の?」「 な ぜ、 生 き る
生が質問に答える一幕もあった。 導」を展開。県外の国公立大に目
を向けて合格する生徒も増えた。 の?」と「なぜ?」が溢れ出てき
●それぞれの「現場」で
課 題 の 一 つ が「 年 齢 構 成 」。 た。価値観が崩壊したため、作
続 く「 高 校 現 場 か ら の 報 告 」 歳代の先生が多く、 ~ 年
り変えようとしているのである。
では、まず広島市立舟入高校の
後には職員構成が大きく変化す
その中で唯一問われなかった
大 前 千 恵 先 生 が、「 舟 入 高 校
る。大前先生は「様々なノウハ
の が、「 し あ わ せ に な る こ と 」。
年目の挑戦」を報告した。
ウの継承とともに、成長した生 「 誰 も が し あ わ せ を 求 め る 権 利
舟入高校では国公立大学への
がある。大学でも仕事でも、自
進 学 希 望 が 大 半 の 一 方、 女 子、 徒から学び、先生方を巻き込む
進路指導を!」と抱負を述べた。 ら選んだことがしあわせに結び
文系の比率が高く、地元志向も
続いて「被災地の学校で考え
つくように頑張ってね、その代
強かった。そこで「惜しい舟入」
たこと」を語ったのが、福島県
わり他人のしあわせに文句を言
立相馬高校の武内義明先生。武
うな、と厳しく言っています」。
内先生は生徒と共に「相馬高新
今、武内先生が大切にしてい
聞」を編集してきた。大震災後
るのは、「流浪しないように『根』
は、「冷静になろう」「被災地に
を 作 る こ と 」「 地 域、 人 を 支 え
あるのは『真実』でなく、複雑
ることが『しあわせ』と感じら
で 多 面 的 な『 事 実 』。 そ れ を 積
れる感性の再生」「いつでも発信
み重ねることが大事」と呼びか
できる表現力」と「他と連帯で
けてきた。震災 日後に新聞発
きる協調性」の育成である。淡々
行 を 再 開。「 読 み 手( 生 徒 ) を
と語られる言葉の重さと深さに、
励ますもの」を心がける。
私たちは強く、心を打たれた。
●どう、共有するか
親も子も地元志向が強かった
が、大震災で従来のライフサイ
最後は、高松第一高校・片山
クルが見えなくなった。「ふるさ
浩司先生、茨城県立取手松陽高
ととは、自分が生まれた土地か
校・渡辺隆文先生、大分県立爽
らとれた食材をうまいと感じら
風 館 高 校( 部 制 )・ 太 田 恭 二
れること。これが全部ダメにな
先生、本誌・大堀精一によるパ
50
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5
5
4
3
下田浩一 先生
細田季男 先生
教育未来研究会「そうぞう」
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-9- 2015 / 11 学研・進学情報
11
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福岡県立城南高校主幹教諭
北海道札幌旭丘高校
育」という理念が共有された。
その後 年度に将来構想委員
会を設置し、CCS(国際社会
におけるコミュニケーション能
力と科学的な態度を育てるキャ
リア教育)
を打ち出し、
スーパー
サイエンスハイスクール(SS
H)1期の指定を受ける。
現在はSSH2期目で「授業
改 善 」 に 取 り 組 む。
「じっくり
時間をかけて形を作っていま
す」と下田先生。会場ではドリ
vs
05
3
09
学習で地元の石州瓦をテーマに
村上育朗 若手高校教員 「瓦プロジェクト」を展開中。「自
村上育朗先生と登壇したのは、 分で問いを立てて考え、課題を
島根県立江津高校の門脇勤先生
考える授業」を模索。
と岡山県立津山高校の野㟢拓司
一方、野㟢先生は「一度きり
先生。門脇先生は「キャリア教
の人生をいかに生きて死ぬのか
育は以前からの『生涯教育』に
が キ ャ リ ア 教 育 」。 前 任 の 夜 間
連なる。人としての生き方、あ
定 時 制 高 校 で は、「 社 会 に 通 用
り方を考えるもの」
。1年生の
する力を身に付けさせる大切
キャリア教育担当として、総合
さ」
「生徒の知的好奇心は従来
型 授 業 で 喚 起 で き な い 」 な ど、
生徒から教えられる日々だ。
そして村上先生。「常に『問い』
を 投 げ か け る」「 生 簀 教 育 に し
な い 」。 授 業 で は「 既 知 の も の
を未知のものにする大切さ」を
訴えた。
特別
企画
しつつ、「理数系の先生方はデー
社会人がブースを設け、生徒は
との交流を大切にしている。
タに弱い。どう伸びるのかを示
就活さながらに3か所のブース
最後に太田先生も前任校の大
す と、 必 要 性 を 共 有 で き ま す 」
を回る。目的は「視野を広げる
分県立大分豊府高校での実践を
と説得材料の大切さを語った。
こ と 」。 2 年 次 は 学 部 学 科 研 究
報告。同校が 年に中高一貫校
を行い、課題研究に入る。
一期生を受け入れるのにあたり、 一方、渡辺先生は「管理職の
理解は大きい。また模試の成績
ま た 普 通 科 7 ク ラ ス の う ち、 「 内 進 生 と 高 校 か ら の 新 入 生 の
が伸びたなど、プチ成功体験も
特別理科コースと国際文科コー
融和」を行うべく、太田先生が
大事です。ただし、時には『引
スでは、関東の研究機関や企業、
年に総合学習主任、 年に1
くこと』も必要です」と述べた。
大学を訪問したり、海外でのホ 学年主任となった。
ームステイを行うなど、さらに
今回は進路多様校の生徒の状
それまでの総合学習の理念は
視野を広げる試みを行っている。 「 自 分 と 社 会 を 理 解 し、 キ ャ リ
況も話し合われた。現在、定時
制高校に勤務する太田先生は
アを構想すること」。ここをベー
そして授業改善。同校でもS
S H 2 期 で 本 格 的 に 取 り 組 む。 ス に、「 言 語 の 獲 得 に よ る 情 報 「 生 徒 の 多 く が 家 庭 で 認 め ら れ
物理や化学でのALの模様も紹
ていないため、無理なアルバイ
収
集
と
表
現
力
向
上
」
を
重
視
。
県
介 さ れ、「 生 徒 が 身 に 付 け た 力
トも『自分が必要と認められて
の専門家によるアサーションや
は非常に大きい」と語った。
いる』と続けてしまう。知って
グループエンカウンターの手法
も入れ、 年次は「新聞づくり」 いる世界も狭い。高校で学ぶ意
次に渡辺先生は、前任校の茨
城県立竜ケ崎第一高校での実践
や「職業講演会」「ディベート」、 味を伝え、なんとか社会につな
を語った。渡辺先生は 年 学
げたい」と語った。また渡辺先
年次は「地域研究と英語での
年主任時、創立110周年の
生も「高校では中学校の授業を
プレゼン」、「豊府大学(学部学
」 科研究)」等を行った。
年 後 を 見 据 え た「 Dream2010
知らずに授業を押し付けている。
を掲げ、導入期指導「Rプログ
中高連携が必要です」と指摘。
キャリア教育の「共有」はど
ラム」や教員による「筑波大学
先述の「世間知」も含め、ど
うか。例えば太田先生。担任の
研究委員会」等を実施。難関国
負担を軽減すべく「総合学習チ う、生徒の学びを社会へとつな
ーム」を募り、企画・準備を一
公立大進学者が大幅に増えた。
げるのか。フォーラムのテーマ
元化。「アイデアも豊富で楽しか
がより、重層的に問い直されて
年 月の国公立大後期試験
ったです」。だが校内は「実績の
では、大震災に遭遇した生徒も
きたと言える。来年のフォーラ
ため授業を」の声が根強かった。 ムは8月6・7日に開かれる。
い た が、「 一 日 で 大 人 に な っ て
(構成・文/福永文子)
帰 っ て き ま し た 」。 今 も 被 災 地
片山先生も「温度差」を指摘
2015 / 11 学研・進学情報 -10-
-11- 2015 / 11 学研・進学情報
太田恭二 先生
渡辺隆文 先生
高松第一高校
08
2
10
大分県立爽風館高校(3部制)
茨城県立取手松陽高校
片山浩司 先生
1
3
ネ ル デ ィ ス カ ッ シ ョ ン で あ る。
司会は私(福永)が務めた。
今回も実践を中心に見る。ま
ず高松第一高校。同校では約
年 前 か ら、
「総合的な学習の時
間」を中心にキャリア教育を展
開してきた。
例えば 年次の
「職
業研究」
。 数 業 種 の 企 業 人・
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