一人を粗末にするとき、教育はその光を失う

石ヶ瀬小学校だより 2015年2月6日(金)
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一人を粗末にするとき、教育はその光を失う
校長 冨 田 良 平
私は常々先生方に、一人の子も粗末にすることなく一人一人を大切にして日々の教育に当たって
下さいとお願いしています。これは、私がこれまで「一人を粗末にするとき、教育はその光を失う」
という言葉を教育信条としてきたからです。この言葉は、私が過去に赴任した学校の会議室の片隅
にかけられた額の中にありました。それまでも担任する学級の子ども一人一人を大切にすることを
心がけてきた私には、とても心を打たれる言葉でした。教員にとってみれば当たり前のことですが、
忙しい日々の業務の中では初心を忘れがちになります、時々は確認をしていきたいと思います。
教員としての人生が終わりに近づき、これまでに出会った子どもたちとの思い出に浸ることがあ
ります。学級に丌登校の子がいました。毎日のように家庭訪問をして、家族と師弟一緒になって乗
り越えようと努力したこと。問題行動が絶えず、信じては裏切られ、再び
信じても裏切られ、それでもなお信じ続け、卒業する時の「先生、ありが
とう。お世話になりました」の一言で、涙が止めどなく流れたこと。体育
祭や球技大会、合唱コンクールで頑張って入賞して、子どもと一緒になっ
て大喜びしたこと。部活動の大会では、勝ったり負けたりしながら、子ど
もと一緒に成長できたこと。数学嫌いをなくそうと努力して、子どもから
「先生のお陰で数学が好きになりました」という言葉をもらい感動したこ
と。38年も教員をしていれば、紙面がどれだけあっても思い出は語り尽くせません。
教員生活の中で様々な個性を持つ子どもと出会いました。子どもが10人いれば10通りの個性
があります。誰一人として同じ子どもはいません。丌登校の子ども。問題行動を起こしがちだった
り、発達障害傾向があったりして、人一倍担任の支援を必要としている子ども。担任や顧問をサポ
ートするかのように、学級や部活動で集団をリードしていける子ども。授業が終わると、我先に先
生や友達のところに駆け寄り、話しかけることができる積極的な子ども。決して目立つことはない
が、一言指示するだけで自分のことは自分でしっかりとすることができる子ども。集団のムードメ
ーカーとなれる子ども。学校とは、そのような様々な個性を持つ子供たちが、同じ屋根の下で生活
を営む小社会であるから楽しくもあり、苦しくもあり、愛おしくもあるのではないかと思っていま
す。
私が担任をしていた頃、学級の子どもたちから「先生、えこひいきはしないで下さい」と注意さ
れた経験があります。自分ではひいきをしているという意識はありません。よく考えてみると、特
別に支援を必要としている児童が学級に在籍して、その子には他の子とは違った特別な支援をして
いました。そのことが「ひいきをしている」と映ったようです。自分の担
任は、クラスの子一人一人をとても大切にしてくれるということを、全員
に分かってもらうことの難しさを学ばせてくれました。
ご家族に置き換えると、いかがでしょう。家族一人一人を大切にしてみ
えますか。親は意識などしていなくても、兄弟姉妹の中には自分は家族か
ら疎まれているのではないかと丌安になる子がいるかもしれません。決し
てひいきなどしていなくても、多感な子どもの目には自分は可愛がられてはいないのではないかと
心配になることがあるかもしれません。また、ご家族の祖父母に対してはいかがですか。お子さん
の前で祖父母の悪口など口にしていませんか。私はおじいちゃんおばあちゃんが大好きなのに、ど
うしてお父さんお母さんは嫌うんだろうと悲しんでいるかも知れません。親が思っている以上に子
どもは敏感に感じ取っています。ご注意ください。
<自分たちで育てた大豆で豆腐づくり>
2月4日(水)~6日(金)
の3日間、3年生がJA女性部
の方に豆腐づくりを教えていた
だきました。総合的な学習の時
間「豆ってすごいぞ」の一環で、
自分たちが育ててきた大豆を使
って作りました。作りたてで、
まだ湯気が立っている豆腐を「おいしい」
「甘い」と言いながらどの子もおいしくいただきました。
JA女性部の皆様、準備から当日の指導、片づけまで本当にありがとうございました。
<中学生が職場体験学習を行いました>
2月4日(水)から3日間、大府南中学校2年男子1名が、本校
で職場体験学習を行いました。県主催「あいち・出会いと体験の道
場」の事業で、働くことの意義、礼儀や気配りの大切さなどを学習
してもらうことがねらいです。4年生の体育の授業のお手伝いをし
たり、子どもたちといっしょに遊んだりしてくれました。前向きに
取り組んだ今回の体験は、生徒さんにとって自分を知る大切な機会
となったと思います。
<アンサンブルコンサート開催>
2月5日(木)の大放課に第1
音楽室で、校内のアンサンブルコ
ンサートを開催しました。会場に
は、100人を越える子どもたち
や保護者の方が集まってくれまし
た。はじめの言葉で始まり、Bチ
ーム、Aチームの順に、7日に出
場する大会での曲目を演奏しました。やや緊張した様子でしたが、心のこもった立派な演奏を披露
することができました。演奏が終わると温かい拍手が鳴り響き、部員たちの顔にも充実感・達成感
が表れていました。当日は、今までの練習の成果を思う存分発揮してもらいたいものです。
【第42回小学校管楽器アンサンブルコンテスト知多地区大会】 迫る!
2月7日(土) 9:30開場
場所 常滑市民文化会館
Aチーム 金管六重奏「旅愁」 演奏開始予定 12:00
Bチーム 金管六重奏「この重荷をおろしたら」 演奏開始予定 11:00
『メンバー全員、心を込めて楽しんで演奏します。忚援をよろしくお願いします。
』
【各種コンクール・大会でがんばりました おめでとう】
○第60回青尐年読書感想文コンクール 愛知県教育委員会賞 3年1組 古野 真滉
○読書感想画愛知県コンクール 佳作 2年3組 石垣 和真
○第16回ゆめたろうスマイルマラソン
小学女子3・4年 第3位 4年4組 寺戸 彩結、小学男子5・6年 第 10 位 5年2組 中島 海翔
○市長杯駅伝大会 第2位 5年2組 中島 海翔