ISH

ブレインアトラスアイデアソン2015
2015年7月16日
Brain Transcriptome Database (BrainTx)
-マウス脳の遺伝子発現アトラス-
東京理科大
BrainTx PF委員会
佐藤 明
Brain Transcriptome Database
(BrainTx)
2015年4月よりデータベース名を変更
Cerebellar Development Transcriptome Database (CDT-DB)
→ Brain Transcriptome Database (BrainTx)
DNA 遺伝子発現
↓ Transcription (転写)
RNA (mRNA)
↓ Translation (翻訳)
Protein
BrainTxプロジェクトでは、小脳以外の脳領域にも注目し、また、
脳神経系の様々な局面(脳の発達、機能、機能障害、疾患など)の遺伝
的基盤となる脳トランスクリプトームに関するビッグデータを可視化した
り解析したりするための統合的なプラットフォームの創出を目指す。これ
により、広く分子神経科学関連分野の情報も包含し集大成化した統合
的な脳神経遺伝子データベースを構築することで、新知識の発掘に役
立つことを目指す。
トランスクリプトーム(transcriptome)
とは、通常もしくは特定の状況下におけ
る、細胞中に存在する全てのmRNA
(ないしは一次転写産物、 transcripts)
の総体を指す呼称であり、遺伝子発現
のプロファイル全体を指す。
BrainTx Data Collection
遺伝子の時空間的発現情報
BrainTxデータベースは、遺伝子毎に各情報データページが体系的に構成されている。
Gene X
Gene information page (遺伝子関連基礎情報)
(遺伝子名、遺伝子オントロジー情報、遺伝子発現情報、リンク情報、文献情報など)
Links (遺伝子の他のデータベース情報サイトへのリンク)
(NCBI、MGI、GEO、Allen Brain Atlas、ViBrism、J-Node横断検索、RIKENデータベースなど)
Temporal information page (遺伝子の時間的発現変化)
(生後から成獣までの発達期間のRT-PCR画像、マイクロアレイ (GeneChipとカスタムマイクロアレイ) のグラフ)
Spatial information page (遺伝子の脳内各領域における発現変化)
(生後から成獣までの発達期間のIn situ Hybridization法による、全脳、小脳、海馬などの脳組織画像)
Tissue information page (遺伝子の体内各組織における発現変化)
(生後から成獣までの発達期間のRT-PCR画像、マイクロアレイ (GeneChip) のグラフ)
Category information page (遺伝子の神経機能的カテゴリー分類情報)
(遺伝子の神経機能的カテゴリー名と、そのカテゴリーグループに属する遺伝子群リストとマイクロアレイグラフ)
Bdnf (brain derived neurotrophic factor)
Spatial Info (小脳)
ISH脳組織画像
Gene Info
Temporal Info (小脳)
Tissue Info
RT-PCR
RT-PCR
マイクロアレイ
マイクロアレイ
Spatial Info (海馬)
時系列 E18 P7 P14 P21 P56
ISH脳組織画像
脳、心臓、肝臓、など
In situ Hybridization (ISH)
マウス脳の遺伝子発現ISHアトラス画像の作成
遺伝子A 遺伝子B 遺伝子C
parasagittal plane
(傍矢状平面)
マウス脳を上から見た図
前側
後側
sagittal
(矢状面)
脳の前側から後ろ側までの脳
の主要な各領域が、一枚の組
織切片で網羅される。
まず、スライド全体1枚毎に
画像情報として読み出し、
coronal (冠状面)
1スライドガラス毎に、
1遺伝子のISHの実験
を行う。
1遺伝子につき、1画像(Tiff)作成
(これを2ステージ(P7とP21)行う。)
その中より、1切片分の
画像を切り出す。
保存管理用の脳画像
保存管理用のマウス脳組織ISH画像 (BrainTxから提供可能)
P7
P7: 生後7日目
P21: 生後21日目
1遺伝子分の画像
(2枚; P7とP21)
P21
フォーマット
tif
サイズ
6144 x 3840
容量(1画像当り)
約 65-70 MB
これが約2800遺伝子分ある(約5600画像)。
Spatial information page
BrainTx上での脳画像表示の紹介
・Three-panel viewer
クリックで各脳領域の拡大画像が見れる。
・Detailed viewer
クリックでviewerが表示され、脳の詳細画
像が見れる。
(5段階の大きさの拡大画像、カラー画像、
グレー画像、色反転画像)
・Simple zoom
横6 x 縦7の網目に全脳を分割し、それぞ
れの網目領域をクリックで拡大画像を表示
実際のサーバーに登録する際の(ウェブに表示する際の)画像について
Three-panel viewer
ImageConverter + ActivePerl で画像処理
(サイズ変換2種類、フォーマット変換、コピーライト文字とスケールバー挿入)
全脳および全脳画像
より切り出した脳領域
拡大画像
Whole brain
クリック
cerebellum
cerebellar cortex
種類 (フォーマット)
サムネイル画像
(png)
拡大画像 (png)
サムネイル画像
(png)
拡大画像 (png)
サムネイル画像
(png)
拡大画像 (png)
サイズ
容量(1画像当り)
100 x 75
400 x 300
10-30 kB
100-200 kB
100 x 75
400 x 300
10-30 kB
100-200 kB
100 x 75
400 x 300
10-30 kB
100-200 kB
以上の画像処理を遺伝子毎に2ステージ(P7とP21)について行う。
実際のサーバーに登録する際の(ウェブに表示する際の)画像について
Detailed viewer
カラー画像
ImageConverter + ActivePerl で画像処理
(サイズ変換6種類、カラー変換、フォーマット変換)
反転画像
種類 (フォーマット)
グレー画像
拡大画像 (5段階)
サイズ
容量(1画像当り)
カラー画像、グレー画像、
150 x 94
反転画像 (jpg)
(サムネイル用)
約 20 kB
480 x 300
カラー画像、グレー画像、 1200 x 750
反転画像 (jpg)
2400 x 1500
(拡大縮小用)
3840 x 2400
6144 x 3840
25-30 kB
80-110 kB
300-400 kB
800-1000 kB
1.7-2.5 MB
以上の画像処理を遺伝子毎に2ステージ(P7とP21)について行う。
実際のサーバーに登録する際の(ウェブに表示する際の)画像について
Simple zoom
ImageConverter + ActivePerl で画像処理
(サイズ変換2種類、横6x縦7に分割切り出し、フォーマット変換)
種類 (フォーマット)
サイズ
サムネイル画像 (横6 x 縦7
の網目入り) (jpg)
120 x 75
拡大画像 (網目毎の計42画
像) (jpg)
480 x 300
拡大画像
容量(1画像当り)
30 kB
20-60 kB
クリック
以上の画像処理を遺伝子毎に2ステージ(P7とP21)について行う。
BrainTxのデータと他のデータベースとの画像関係での連携
ViBrismデータベースとの連携
2次元(2D)での遺伝子発現情報
3次元(3D)での遺伝子発現情報
ISH法による遺伝子発現の脳組織画像
マイクロアレイ法による脳内各フラクション毎の遺伝子発現量の数値デー
タの大小を色に置き換え、それらを仮想のマウス立体脳にマッピング
BrainTx遺伝子検索後の画面
ViBrism遺伝子検索後の画面
Linkアイコン
クリック
ViBrismデータベースと、遺伝子-遺伝子レベルの双方向のリンク
遺伝子の発現3Dデータ
BrainTx遺伝子検索後の画面
BrainTx Gene information画面
Links
Gene infoアイコン
ViBrism遺伝子検索後の画面
遺伝子の
発現3Dデータ
開発ツールについての提案
・全脳の画像から例えば大脳皮質、海馬、小脳などの各脳領域を形態構造認
識し、遺伝子の発現領域を同定する。(大量画像枚数のバッチ処理。発現量
について全か無か、または強中弱レベルの同定。)
・大脳皮質、海馬、小脳などの画像から(もしくは全脳画像からでもよい。)それ
らの各脳領域内のさらなる詳細脳領域(海馬ならCA1、CA3領域など)を形態
構造認識し、遺伝子の発現詳細領域を同定する。(大量画像枚数のバッチ処
理。発現量について全か無か、または強中弱レベルの同定。)
・発現パターンに応じて、クラスタリング(画像の分類)をする。
・可能ならエントリーレベルのスペックで動くこと。GUI。クロスプラットフォーム。
・色々なツールのまとまった紹介ホームページの作成