資料2 東京メトロ銀座線における「経験」について 1. 東京メトロ銀座線における「経験」のとらえ方 東京メトロは、東洋初の地下鉄として開業以来、東京の街をつないできました。 長年の伝統を引き継ぎ、世界トップレベルの安全・安心を守りながら、洗練された空 間とサービスにより、日本だけでなく世界中から訪れるお客様に「豊かな経験」を提供 することを目指します。 ここに言う「経験」とは、利用者の移動行動の中で行動にともなって五感で感じるも の、受けるサービス、それによりもたらされる感情などの総体を指します。 出入口を認知し、切符を購入し、改札口を抜け、コンコースを通ってプラットホーム に至り、電車の到着を待つといった一連の移動行動の中で、駅デザイン、車両のデザイ ンをはじめ、サインや広告などの視覚に訴えるもの、アナウンスや発車ベル、利用客の 話し声など五感で感じるものに加えて、利用するサービス、駅員とのやりとり、またそ れにより湧いてくる、心地よさ、喜び、発見などの感情すべてを含むものです。 2.「望ましい経験のあり方」 2. 「望ましい経験のあり方」 記載例 ユーザー像 デザイン会社に勤務する 30 代女性。5 年前まで新橋に勤めていたが転職し、現在は 銀座線で赤坂見附駅に通勤している。 望ましい経験(物語) 今日は久しぶりに汐留で会議が入った。 1時間早めに着いたので、お 気に入りだったお店でランチをしてから会議に行くことにした。 久しぶ りに降りる新橋駅。電車が新橋駅のホームに入った瞬間に「あれ、ここが 新橋駅?」 私の覚えている新橋駅と印象は違うけど、とてもお洒落に生 まれ変わっている。 ホームに降りて改札口まで、品のある空間と心地よい照明デザインがま さに私の好み。行き交う人々は様々だけど、みんなビジネスモードでピシ っとしていて「やっぱりここは新橋駅だ」と感じる。きっと、そこを利用 する人々を含めて、そのまちと空間のイメージが形作られていくのだと感 新橋駅 じた。 洗練された地下空間には「あっ、これいい!」と思わず立ち止まってし まう要素がたくさんある。思わずスマートフォンを取出して、パシャリ。 次の企画に使えそうだ!! そのようなことを考えながら、地上へ出る。 洗練された上家を見て、「地下鉄の出入口って、今まであまり気に留めな かったけど、ここはなんて印象的なのかしら」と思った。 地上に出ると、そこには昔と変わらない新橋の光景が広がっていて、逆 に安心。なんとなく、足取りが軽くなったのを感じながら、ランチへ向か う。 (文字数:494文字)
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