3-1-1 他の分野の辞書も使ってみよう 中学校 / 社会 / 初級 / XD- B3 8 0 0 例題 歴史的分野 歴史の授業で先生が、「一生懸命」のもとの言葉は「一所懸命」だって言っていた。普段「一生懸命」と書いているけど、どちらが正しいのかな? 解答へのアプローチ 1. 【明鏡国語】を開き、「見出し語検索」欄に「一生懸命」といれてみよう。「一生懸命」という言葉は、「一所懸命」から転じてできた言葉だということがわかるね。 2. では、もとの言葉となっている「一所懸命」から調べてみよう。【複数日本語】を開き、「ひらがなで検索」欄に「いっしょけんめい」といれてみよう。 3. 大辞泉 明鏡 例解国 アクセント 全訳古語 四字 日本史 問日 の8つの辞書が出てくるよ。 4. 最初に、歴史の専門辞書【日本史事典】の説明から調べてみよう。 中世の武士が、一か所の領地に命をかけること。「一生懸命」は、これから転じて用いられた言葉。 5. 他の辞書の説明も見てみよう。 【大修館四字熟語辞典】ではどう説明されているかな。 意味:一か所の領地に命をかける。物事を命がけでやることのたとえ。 構成:「一所」は上から賜った一か所の領地。「懸命」はそれを命をかけて守ること。鎌倉時代の御家人たちの生き方から生まれた言葉。 6. 「御家人」はどんな人たちだろう。調べてみよう。シフトキーを押して離してから、ヒストリーキーを押して「さらに検索」を開き、「御家人」を検索する。 画面に出てきた4つの辞書から【大辞泉】を選んで決定を押す。画面が上下に分割されて、「御家人」の説明も一緒に見ることができるよ。 御家人:鎌倉時代、将軍直属の武士。江戸時代になるとさらに用法が限定される。 7. 鎌倉時代、将軍に仕えた武士が、将軍から土地をもらい、その土地(領地)を守るために命を懸けて働いたことから生まれた言葉だということがわかるね。 では、いつから「一生懸命」という言葉は生まれたのだろう。これも調べてみよう。 8. 8つの辞書が出た 3 . のところまで戻って、全訳古語を使って調べてみよう。 参考:近世以降、「一所」から「懸命」に語義の重点が移り、「命がけで物事をする」意として用いられるようになり、それにつれて語形も「一生懸命」に変化した。 9. 一生懸命と一所懸命はどちらも今は使われているけれど、一所懸命のほうが、鎌倉時代の武士の生活から生まれたもとの意味の言葉ということがわかったね。 10. 調べたときに出てきた難しい言葉や、授業で出てきたほかの言葉についても調べてみよう。 授業に役立つ資料 他の分野の辞書も使ってみよう(練習問題) 他の分野の辞書も使ってみよう(練習問題の解答) 出典「中学生のための電子辞書活用ハンドブック」(編著者 村田 年)
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