第13回試験技術ワークショップ 講演プログラム 「Test Effectiveness ~challenge to the next generation~」 平成27年12月18日(金) 13:00~17:45 筑波宇宙センター 総合開発推進棟 1階大会議室 ※各発表時間は25分(発表:20分、質疑応答:5分) 題目及び概要 時間 講演者 開会挨拶 (宇宙航空研究開発機構 山本 静夫 理事) 13:00~13:05 「JAXA試験標準改定への挑戦」 13:05~13:30 宇宙航空研究開発機構 環境試験技術ユニット 髙橋 大祐 氏 梶川 隆史 氏 JAXA環境試験技術ユニットでは、より効果的かつ効率的な環境試験を目指すため試験の有効性(TestEffectiveness)の検討を推進している。本講 演では、長年の課題であった試験レベルとスクリーニング効果の技術的根拠が不明確となっている点を解決する為、コンポーネント熱サイクル数、振 動試験の適正化に触れながら、試験項目表及び試験条件の見直し等、試験標準改訂に向けた取り組みについて紹介する 「効率的衛星開発に向けた試験検証に関する一考察」 13:30~13:55 三菱電機(株)鎌倉製作所 宇宙システム第二部 世古 博巳 氏 衛星開発に於いて、短期間かつ低コストで衛星製造を完了させることが強く求められている。試験は設計・製造の検証のための一手段であるという 視点に立ち、他の検証手段と融合させて効率化を図る検証計画法に関する私見を述べる。 休憩 13:55~14:05 「高速鉄道の走行シミュレーション」 14:05~14:30 神奈川工科大学 田辺 誠 氏 高速鉄道は大規模・高速で、実験が困難である。そこで新幹線の高速走行時の大規模な非線形動的現象を効果的に解くため、FEMとMBDを併用し モーダル法を用いた、高速走行のシミュレーションプログラムの概要が述べられ、地震対策のための高速走行時の脱線を含むシミュレーション結果 が紹介される。 「小惑星探査機「はやぶさ2」の構造系開発」 14:30~14:55 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 宇宙飛翔工学研究系 奥泉 信克 氏 小惑星探査機「はやぶさ2」の構体は、はやぶさ初号機をほぼそのまま踏襲しているが、ロケットの変更や搭載機器の追加などに伴って、機械環境試 験の内容は異なるものとなった。本発表では、実施した機械環境試験の概要と今後の課題について述べる。 休憩・ポスターセッション(環境試験技術ユニット成果紹介) 14:55~15:50 「フェアリング内部騒音低減のための吸音材特性予測と最適化」 15:50~16:15 「EarthCARE/CPRプロジェクトにおける特有の試験」 16:15~16:40 工学院大学 山本 崇史 氏 打上時のフェアリング内部騒音低減のため、防音ブランケットとして吸音材が使われている。ここでは、マルチスケール解析による吸音率予測手法お よびトポロジー最適化による吸音材の最適配置手法について紹介する。 EarthCARE/CPRプロジェクトでは、センサの特徴から「システムレベルでのベーキング試験」「磁気モーメント測定」の試験を実施した。本発表では、 EarthCARE/CPRプロジェクトにおける特有の試験について、その試験概要及び結果を紹介する。 宇宙航空研究開発機構 第一宇宙技術部門 EarthCARE/CPRプロジェクト 丸山 健太氏 休憩 16:40~16:50 ASTRO-H/SXS用振動アイソレータの開発 16:50~17:15 ASTRO-Hでは、SXS(軟X線分光器)用冷凍機の機械的擾乱を絶縁するために、振動アイソレータを新規に開発した。本講演では、本振動アイソレー タの概要と、開発において用いた特殊な試験技術の例を紹介する 「ロケット用ゴム系材料の構造解析と試験 -IAの取り組み-」 17:15~17:40 固体ロケットには、推進薬をはじめ多くのゴム系材料(エラストマ)が使用されているが、エラストマは超弾性・粘弾性といった金属とは異なる構造的 特徴を持つ。そこでIAでは、エラストマに各種要素試験を行い、非線形領域も含めて試験結果と整合するFEM解析用モデルを構築、サブモデル解 析・試験との比較に繋げている。本発表ではこれらIAの取り組みについて紹介するとともに、エラストマ構造解析の今後の方向について示す。 17:40~17:45 閉会挨拶 (宇宙航空研究開発機構 環境試験技術ユニット長 中尾 正博) 18:00~20:00 意見交換会 宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 第二研究ユニット 安田 進 氏 株式会社IHIエアロスペース 基盤技術部 基盤技術室 荒船 国之 氏 第13回試験技術ワークショップ ポスターセッション概要 筑波宇宙センター 総合開発推進棟 1階ロビー 出展者: 環境試験技術ユニット職員 題目及び概要 番号 出展者 熱真空試験の有効性検討(Test Effectiveness) WS13-P01 効果的かつ効率的な環境試験を目指すTestEffectiveness活動として環境試験技術ユニットが行っている、 ①コンポーネント熱サイクル数の適正化、②コンポーネント熱真空試験項目表の見直し及び③システム熱真 空試験条件の適正化について紹介する 機械環境試験の有効性検討(Test Effectiveness) -不具合確率モデルの構築による試験最適化への挑戦- WS13-P02 JAXA宇宙機一般試験標準では受入試験においてワークマンシップ又は材料欠陥不具合のスクリーニング を要求しているが、試験レベルと不具合スクリーニング効果の関係に関する技術的根拠は不明確となってい る。本発表では、過去30年以上に渡って蓄積されたコンポーネント機械環境試験時不具合の統計分析から、 試験レベルと不具合スクリーニング効果の関係について報告する。 設備保全の有効性検討(Maintenance Effectiveness) -保全方式の定量評価による最適保全への挑戦- WS13-P03 保全頻度・保全項目を見直していくことで、最適なリスク・コストバランスの設備保全を実現することが可能に なる。本発表では、筑波宇宙センター音響試験設備の過去10年分の不具合の統計分析から、設備の信頼 性と点検周期の関係について報告する。 ○髙橋 大祐 森 研人 ○梶川 隆史 嶋崎 信吾 ○嶋崎 信吾 梶川 隆史 打上振動環境アイソレーターに関する基礎的検討 WS13-P04 近年の宇宙機軽量化や開発コスト削減の観点から,振動環境の低減による設計制約の緩和や試験省略は 重要な課題である.しかし,宇宙機の振動環境低減技術は個々に対するオーダーメイドの形でしか提案され ていない現状にある.したがって,本研究では様々な搭載機器に汎用的に利用可能な防振アイソレーターの 開発に向けた基礎検討を行った結果について報告する。 ○戸高 大地 上田 明人 磁気試験設備 零磁場試験空間の特性向上についての研究 WS13-P05 磁気試験設備は周辺の建造物や車両等による磁気外乱の影響を大きく受けることが知られており、総合開 発推進棟等の建設に伴う磁場環境の変化により零磁場試験空間の縮小が確認されている。本研究では現 状の磁場環境中において零磁場試験空間の特性を向上させる手法の確立を目的としており、その検討状況 について報告する。 ○村田 直史 フォースリミット振動試験の適用事例 WS13-P06 フォースリミット振動試験は、供試体と加振台のI/F間の荷重を制御することにより、過剰な負荷を抑制する 振動試験方法である。本発表では近年の衛星開発への適用例をもとに、フォースリミット条件の算出方法と 試験結果について報告する。 13mφスペースチャンバ ソーラシミュレータ設備改修の動向 -長寿命キセノンランプ及び均一度測定装置の開発成果- WS13-P07 ○髙橋 大祐 ○森 研人 ソーラシミュレータを用いた熱真空試験は宇宙機の設計検証を実施する上で重要な役割を 天田 剛 担っている。そのため、当ユニットでは関連する設備開発を継続的に実施している。本発表で は開発が完了した長寿命キセノンランプ及び均一度測定装置の開発結果について報告する。 18トン級振動試験設備の新設-JAXAインテグレーションによる新規設備開発と整備- WS13-P08 環境試験技術ユニットが保有する振動試験設備の老朽化に伴い、総合環境試験棟に18トン級の振動試験 設備(小型振動試験設備)の整備を行った。新規設備の導入経緯、JAXAインテグレーションによる開発、設 備諸元等について報告する。 ○邊田 誠 梶川 隆史 電波第2ファーフィールド試験設備の更新-運用性・メンテナンス性の向上点の紹介- WS13-P09 電波第2ファーフィールドは屋外に面した大型設備であり、試験準備等の作業に人員や時間を要していた。 試験時間の短縮、試験人員削減等の試験効率化を目的にシステム更新時に新たに付加した機能(遠隔制 御システム、複数波同時計測システム)を紹介する。 ○各務 裕佳子 設備供用制度について WS13-P10 環境試験技術ユニットが維持・管理している試験設備の供用制度について、利用実績、利用する際の流れ 等を交えて紹介する。 ○新田 範子 ○説明者
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