デスクトップ・プレゼンスのための身体変形感を誘起する 背面タッチインタフェースの研究 石原由貴 小鷹研理 名古屋市立大学芸術工学研究科 1.Introduction 操 作 性 実 在感 3.System.A 身体構造に基くポインタ 従来のポインタ操 作 ディスプレイ内の実 在 感 薄い 自己身体をポインタとした操 作 操作に大きな動 作 必 要 操作性を上げるためには抽象 的な形 状をポインタに用いる必 要 性 ポインタ=身体と感じられる操 作 環 境 操作性と実 在 感の両 方を兼ねたポインタの制作 →高い現 実感を与えつつ実 在身体 以 上の操 作を可 能にする 2.Approach Rubber Hand Illusion (RHI) M.Botvinick et al.(1998) ・衝立にマスクされた本物の手 ・目の前に置かれたゴムの手 同時かつ同部位に同じ刺激を与える ゴムの手を本物の手のように感じる real 長すぎる腕や机の端であっても起こる rubber K.Armel et al. (2003) 空間・形態の条件に対し、柔 軟に対 応 可 能 R H Iなどのからだの錯覚を引き起こす条 件をポインタに与え、 ポインタ=操作手と感じられる操 作 環 境を制 作する 背 面タッチパッド 身体のマスキング ディスプレイ背 面の操 作で操 作 手をマスク display touchpad 身体との近 接 性 ディスプレイ背 面にタッチパッドを取り 付けることによる,ポインタと操 作 手の 距 離の短 縮 armrest 空間的相同性 感 覚 間の同 期 任 意のディスプレイの領 域に対 応するため 指同士の空 間 的 関 係 性を保 持したまま、 任 意の大きさにまで操 作 座 標を拡 大 real pointer real 身体のマスキング pointer 身体との近 接 性 real pointer 運 動 感 覚 - 視 覚の同 期において取り入れた「 空 間 的相同性」が ポインタに対する身体イメージの投 射にどのような影響を与えるか 感 覚 間の同 期 運 動 感 覚 - 視覚 4.Experiment → 線のバリエーションを変 数として実 験 ほうき型の成績のみが著しく低く、他では差が見られない Reaction Time 0.70 0.65 20 0.60 曲線ヒトデ型 直線ヒトデ型 中点ヒトデ型 マリオネット型 ほうき型 15 0.55 10 0.50 形態的類似度 Error 25 5 0.45 自身が身体と認 識する物体近辺に現れる光点に対しては、 それ以 外の場 所に提 示される光 点よりも早く検出が可能であるとする光点認識課題 R.Hari, et al.(1996) F.Short, et al.(2009) 一 定の操 作後に赤く表示されるポインタに対 応する指を判 別するタスク (s) 0.40 (%) 0 ** : p < 0.01 曲線ヒトデ型 マリオネット型 基部-五指のイメージを持つものは * : p < 0.05 直線ヒトデ型 ほうき型 中点ヒトデ型 (n=11) 抽象的表現であっても成績の悪化がみられず、 基部-五指の空間的関係性 崩れたものは成績が悪化した 空 間 的 相同 性を用いた環 境においては、線の抽 象 度と関 係なく、 「 基部-五指」 のイメージと可 換 性のある場 合において、身体イメージの投射が起こる A30 Sys tem.Aのポインタでは基 部 -五 指のイメージが必 要となり、 1つのポインタを想定している現 在のGU Iには適 合しづらい部 分がある 操 作 手との類 似 度が減 少し、身体イメージの投 射が弱くなる可能性 感 覚 間の同 期 より抽 象 度の高いポインタを検 討 5.System.B 抽象的構造を持つポインタ 運動感覚-視覚 + 視覚-触覚 ポインタ形状 Hand Circle Stretch Contraction 操 作 指との空 間 的 相同性を持ちながらも、 よりプリミティブなポインタを制 作 視触覚のマッピング 2点の触覚刺激の強度差によって 中間の任意の点に触覚を与える触錯覚 G. Bék ésy(1959) 身体が存 在しない部 位にも 触覚を与えられないか? イベント位置に応じた 振 動 付 与 時 間の振り分け 251ms 208ms ④ ③ 操作手の形状変化が起こる操作環境 ポインタに対して身体イメージが投 射がなされたならば 意識的な手の形 状 変 化が起こると考えられる 本研究の一部は、JSPS科研費25540090の助成を受けたものです。 振動モータ Thumb 80ms Index 80ms 128ms ③/(③+④) 208ms 171ms ④/(③+④) 251ms Time(s) Yuki Ishihara, Kenri Kodaka Nagoya City University School of Design & Architecture
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