貧血について知ろう

9月 健康だより
貧血について知ろう
貧血は、体中に酸素を運ぶ役割である赤血球の主成分であるヘモグ
ロビンの量が少ない状態のことです。
つまり貧血になると、体の組織が酸欠状態になってしまいます。
貧血の原因
貧血のほとんどは体内の鉄の不足により、ヘモグロビンの産生が低下しておこる「鉄欠乏性貧血」
です。その原因は・・・
偏食やダイエットなどによる
鉄の摂取不足
胃の切除や、胃散分泌低下などによる
鉄の吸収低下
成長や妊娠・授乳などによる
鉄の必要量の増加
月経過多、潰瘍、痔などの失血による
鉄の排泄増加
貧血⇒酸素不足により起こる症状
脳が酸素不足
になると・・・
筋肉が酸素不足
になると・・・
・失神
・立ちくらみ
・めまい
・肩こり
・だるい
・疲れやすい
心臓が酸素不足
になると・・・
・息切れ
・胸の痛み
・動悸
他にも、爪が反り返る・薄く割れやすくなる、抜け毛・枝毛が増える、肌がカサカサになる
などの症状が現れてきます。
貧血の治療
鉄欠乏性貧血の治療は、鉄剤などの薬物療法と鉄を確保できる食事療法が中心になります。
薬物療法
+
食事療法
⇒詳しくは裏面をご参照ください。
健診等で貧血と言われたら、
自己判断で対応せず、まずは
医療機関にご相談ください。
貧血と栄養成分
●血をつくるのに必要な栄養素
貧血は鉄の不足によって起こるものがほとんど
ですが、その他の栄養素の欠乏でも起こる場
合があるので、気をつけましょう。
鉄
赤血球のヘモグロビンの構成成分です
レバー、あさり、ひじき、大豆製品、小松菜など
銅
ヘモグロビン合成に働きます
するめ、牛レバー、たこ、かき、カシューナッツなど
葉酸
赤血球をつくります
レバー、菜の花、枝豆、モロヘイヤ、春菊、いちごなど
ビタミンB6
ヘモグロビン合成に働きます
カツオ、マグロ、鮭、サンマ、牛レバー、鯖、バナナなど
ビタミンB12
ヘモグロビン合成を助けます
レバー、カキ、サンマ、あさり、シジミ、にしんなど
鉄は吸収が悪いため、積極的に摂るように
心がけましょう
ポイント①
●ホウレン草とあさりの和風パスタ(1人分)
パスタ、玄米、そばは穀類
・パスタ
・・・100g(鉄 1.4mg)
の中では鉄分が多く含ま
・ホウレン草 ・・・1/4わ(鉄 2.0mg)
れます
・玉ねぎ
・・・1/4個(鉄 0.1mg)
・あさり
・・・10個(むき身40g)(鉄 1.5mg)
・大根
・・・5㎝分(鉄 0.3mg)
ポイント②
・大葉
・・・2,3枚
貝類、赤身の肉や魚の鉄
・ポン酢
・・・大さじ3
は吸収のよい鉄分です
①塩を加えたたっぷりのお湯でパスタを茹でる
②油を引いたフライパンにあさりを加える
③半分以上口が開いたら、くし切りの玉ねぎを
ポイント③
加えて炒める
青菜やひじきなどの植物
④玉ねぎがしんなりしたら、ゆでて一口大に切っ
性の鉄は酢やクエン酸な
たホウレン草、パスタ、ポン酢を加えて混ぜる
どの酸味の強い食品や
⑤皿に盛り、大根おろしと大葉を盛り付ける
香辛料などと一緒にとる
鉄 合計 5.3mg
と吸収が良くなります
(成人の1日必要量:10~12mg)
貧血対策レシピ