Master Frog's Library - 東洋医学概論 第 15 講 第 15 講 【 蔵象 Ⅷ 】 蔵象 Ⅷ 六腑と奇恒の府 教科書 P.47~50 『 三焦 』 [ 別称 ]決瀆の官『 素問 』 [ 位置 ]背の第 13 椎に付く [ 定義 ] 三焦とは特定の器官・臓腑を指すものではなく、水穀の消化・吸収、気血 津液の代謝とその促進一連の機能を指すものである。 また“上焦・中焦・下焦”の総称。 [ 特徴 ]「有名にして無形」:名称はあるが具体的に形はない。 「一腔の大腑」:五臓六腑を納める最大の腔。 [ 生理機能 ] 1. 気血津液の調整 2. 体温調節 3. 輸瀉作用:水穀の運輸と排泄 [ 分断 ] 代表的な三焦の分断方法 ①教科書 上焦 中焦 ② 膈(横隔膜) 臍水位 下焦 上焦 中焦 骨盤腔 下焦 《上焦の働き》 心・肺 : 気の循環や体表の栄養・体温調節 《中焦の働き》 脾・胃 : 水穀の消化・吸収 《下焦の働き》 腎・小腸・大腸・膀胱 : 水穀の消化・吸収・排泄 - 42 - Daisuke watanabe Master Frog's Library - 東洋医学概論 第 15 講 蔵象 Ⅷ 六腑と奇恒の府 『 水穀の代謝 』 飛門 [水穀] ] 戸門 (唇) (歯) 口 腔 心・肺 吸門 (咽喉) 胆 [気血津液] ] 噴門 [水穀の精] ] 胃 幽門 昇清 [水穀の濁] ] [ 精 汁 ] 小 腸 (脾) [濁中の精] ] [濁中の濁] ] (水 分) 膀 胱 (個体糟粕) (水 分) 闌門 大 腸 魄門 (粕門とも) [尿液] ] [糞便] ] - 43 - Daisuke watanabe Master Frog's Library - 東洋医学概論 第 15 講 蔵象 Ⅷ 六腑と奇恒の府 【 奇恒の府 】 :“骨・髄・脳・脈・胆・女子胞”の総称。 奇:同じでない・異なる 一般の腑(六腑)と異なる腑 恒:常・一般の [共通項目] 属 性 : 陰 構 成 : 中空性器官 (五臓と同じ) (六腑と同じ) 機 能 : 精気を蔵す (五臓と同じ) 骨 ―― 水 [五行属性] ; 髄 ――― 無し 脳 ―― 無し; 胆 ―― 木 ; 脈 ――― 火 女子胞 ― 無し * 骨・髄・脳・脈は教科書 p.49 参照、胆は六腑を参照 『 女子胞 』(胞宮) [ 特徴 ] 奇恒の府は「蔵」の作用を持つが女子胞には「蔵」と「瀉」の作用がある。 [ 生理機能 ] 1. 月経を主る 2. 胞胎(妊娠)を主る * 詳しい内容は「月経の形成機序」で紹介する。 「蔵」の表現:月経後~月経前;妊娠期 「瀉」の表現:月経期;分娩時 - 44 - Daisuke watanabe
© Copyright 2024 ExpyDoc