「加曽利貝塚と坂月川一帯の森と水辺を乱開発から守る」活動への ご

「加曽利貝塚と坂月川一帯の森と水辺を乱開発から守る」活動への
ご支援のお礼
平成 21 年 4 月
ほおじろ台自治会会長
陽春の候
皆さまには日ごろよりお世話になっております。
昨年 11 月末の「市長への手紙」提出の折には大変お世話になりまして、あり
がとうございました。
この活動も収束の方向へ向かっていますので、現在までの到達点についてご
報告させて頂き、これまでのご支援のお礼とさせて頂きます。
事業者は昨年 9 月に宅地開発許可が出された田んぼの宅地造成を断念しまし
た。加えて、新たに開発許可の申請を出そうとしていた加曽利貝塚寄りの樹林
地についても、宅地開発を断念しました。その結果、昨年 9 月に開発許可が出
された旧阿弥陀寺所有地だった台地上だけに、15 棟の宅地造成をすることにな
り、既に工事が始まっています。この工事につきましては、既に住民と事業者
との間で工事協定を締結しました。
一方、千葉市は「縄文の森基本計画」の区域については、名称を新たに「加
曽利貝塚と坂月川周辺の自然環境保全」区域と変えて、ここを特別緑地保全地
区に指定して、自然環境を恒久的に保全していく手続きに入っています。市緑
政課では地区内にある 20ha の民有地の地主 100 名に対して、特別緑地保全地区
の指定承諾のための説明を行っており、既に 80%の地主に説明を終えたというこ
とです。この特別緑地保全地区というのは、土地を民有地のままで保全し、地
主は勝手に土地を現状以外の形状には転換できない代わりに、相続税や固定資
産税の減免の利点があり、また、事情によっては市が買い取れる制度です。こ
の都市計画決定が 1~2 年かけて行われる見通しです。
私どもはこの 2 年間、皆さまのご協力を頂いて市議会への請願活動をはじめ
として、陳情書や要望書、また市長への手紙などを通して、千葉市に働きかけ
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てきました。その内容は、千葉市が平成 5 年に市民に公表しながら、その後放
置していた「縄文の森基本計画」区域を保全すること、並びに、田んぼを「千
葉市谷津田の自然の保全施策指針」に基づいて保全することでした。上記のよ
うにこれらはほぼ実現される見通しとなり、この区域での今後の連鎖的な開発
は防げる見通しとなりました。
このことは谷津田と樹林地の宅地開発がとめられたことと並んで、住民とっ
て喜ばしいことと思っております。これも皆さまのご支援、ご協力によるもの
と、感謝申し上げます。
しかしながら既に造成工事が始まっている区域だけは、「縄文の森基本計画」
にも「千葉市谷津田の自然の保全施策指針」にも含まれていない区域でした。
そのため、市街化調整区域であっても駅から 1km 以内であれば宅地開発できる
という”1km 条例”が制定されたことによって、何の規制もない区域となってし
まい、残念ながら宅地開発をやめさせることはできませんでした。この区域も
加曽利貝塚一帯の自然環境を構成している大事な場所であることから、ここの
宅地開発がこの地区の自然環境を乱さないよう、私どもは引き続き千葉市に指
導を求めていきます。
今後は「加曽利貝塚と坂月川周辺の自然環境保全」区域が都市計画決定され
ることを見守っていくとともに、この地区の豊かな自然環境を存続させるため
に、市民として協力していくことも必要になってくると思われます。
これからも引き続きご支援、ご協力をお願い申し上げます。
敬具
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