長持ちする家は間取りから 家は人間関係を形つくる場所

診断チャート
たまり空間
| 玄関・
菅邸 Suga tei
省エネ
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エクステリア
・階段
たまり空間とは、日常生活を通して家族
が「おはよう」「ただいま」といったあい
さつや気軽な会話を交わしたり、もの想い
にふけったりする、ちょっとした場所です。
短い時間であっても毎日繰り返される大切
な光景であり、おろそかにはしたくない空
間です。コミュニケーション空間とプライ
バシー空間をつなぐ役割も持ちます。ぜひ
「こうしたい」という想像を膨らませ、ひ
と工夫してみてください。愛着のあるすば
らしい「家」となるでしょう。
冬に耐える
家づくり
玄関に接客スペース。
菅邸 Suga tei 仕事場も兼ねた家の
ワンポイント
薪ストーブ
アイデア。
ワンポイント
ロフトはお父さんの隠れ家。
遊び心も忘れずに。
プライベート空間
| 寝室・個室
家では家族のコミュニケーションが大切な一方、精神
衛生上も個人がプライバシーを保てる空間が必要になり
ます。しかし家族の形は常に変化しています。必ずしも
全員に大きい個室は必要なく、時期に応じて適切に仕切
ることで、むしろ家族の中に柔軟な関係を育てることが
できるでしょう。しかし音の問題もあり、仕切り方には
注意をする必要があります。親子でよく話し合いながら、
場合によっては DIY でつくることも考えてみてください。
間取りは
やはり
重要!
家は家族が仲良く住むためにあります。
そんな家をつくるためには
間取りは重要です。
「設計のプロ」菅先生の
ご自宅を参考に親子・夫婦など、
家族の絆を深める間取りのポイントを
解説していただきます。
間取り
長持ちする家は間取りから
家を建てるときにはいろいろなことが頭をよぎ
しお金のことが気になって﹁これくらいで我慢し
ります。特に資金計画は最も気になるもの。しか
よう﹂と間取りに対する思いを封じ込めていませ
んか。実は、間取りはすべての条件の基本になる
もの。間取りで解決できることは数多く、長く快
適な家が維持できることで、出費が減ることもあ
ります。間取りはやはり重要!と考え、家づくり
ができるといいですね。
家は人間関係を形つくる場所
取りによって共に生活する人の関係をどうつくる
間取りは﹁間をとる﹂と書きますが、実は、間
かが大切であり、これが家の﹁要﹂といっても過
言ではありません。最近は個室数を確保するよ
り空間のあり方を追求し、それによって家族の関
係を見直す動きも広がっています。でも一体どう
いう間取りにしたらいいの?と迷ってしまうこと
も。迷ってしまうときは、大きく空間をとってお
き、後で間仕切ることをおすすめします。
快適な空間体験が愛着を生む
ワンポイント
人間関係での快適さ、環境に合った快適さを
菅邸 Suga tei
しっかり追求して間取りを計画すると、その空間
ショールーム
体験が持続し、家に対する愛着を生んでいきま
調理器
給湯器
暖房機器
す。また住人自身が主体的に間取りに関わること
収納
で、メンテナンスすべき場所の理解もあるため、
コストダウン
家をさらに長持ちさせることにつながります。こ
見積り
水回り空間の設け方は、家全体の快適性
と大きな関係があります。臭気、湿気など、
居住環境のマイナス要素の発生源で、それ
らは通常換気扇によって排出され、別の部
屋の空気も引っ張って空気の流れを作り出
します。実は、これは外の風向きと合わな
ければうまく働きません。これらの場所は、
配置と窓の設け方が大事です。基本は風下
に配置し、他の部屋の窓からの風を逃がす
ことで家も住む人も健康で快適になり、家
全体も長持ちします。
れらが、さらに住んでいる家族の快適性やいい関
| 洗面所・風呂・
係づくりにつながる⋮。間取りを考えることは、
環境とのいい関係
坪単価
やはりいい家づくりの基本と言えるでしょう。
業者選び
さわやかな風と太陽光。
窓を通してを取り込み
ます。
キッチン
浴室
トイレ
コミュニケーション空間
スイッチ
照明
防犯
株式会社 共創
基礎/工法
屋根/外観
床/内装
建築環境に関するコンサルティング会社。施主・建
設業への環境に配慮した家づくりの企画・コンサル
ティングをを行う。
東京都文京区千駄木3-41-12
TEL: 03-3822-8009 FAX:03-6321-1140
URL:http://www.kyousou.net
MAIL:[email protected]
資金計画
| リビング・ダイニング
間取りの中心であるリビング・ダイニングは、家族が共に多く
の時間を過ごす場所です。同じ時間を共有するために、別の作業
をしていても集えるよう、リビング・ダイニングの中にそれぞれ
の居場所を用意すると、豊かなコミュニケーションスペースにな
ります。座位・立位で変わる視線の先、窓外の見え方、玄関やキッ
チンとの位置関係もよく考えて計画すると、落ち着いた、快適な
関係を築けます。違った風景を眺めることで、同じ部屋にいても
適度の距離感を楽しめます。
菅 道(すが ゆき)
住宅用語
東京芸術大学建築学科を卒業後、設計
事務所勤務を経て、早稲田大学建築学
科で助手を務める。建築環境分野で博
士号を取得した後、㈱共創を設立。
補助金
目的・用途を決めない。
菅邸 S u g a t e i そんな自由空間も用意したい。
ワンポイント
著書「完全リサイクル型住宅」シリーズ
4冊早稲田大学出版部 共著
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