応募代表者 木暮 貴政 所 属 パラマウントベッド株式

応募代表者
所 属
題 目
概 要
木暮 貴政
パラマウントベッド株式会社,パラマウントベッド睡眠研究所
寝返りしやすさと寝心地を重視したマットレス・枕 (スタイルポート、スマート
スリープアクア、スマートスリープベーシック、エバーフィット、スマートフィット
ピロー)
マットレスにおいては寝返りしやすさ 1,2)と寝つきの姿勢での寝心地 3)が睡
眠に影響を及ぼすことが明らかになっている。寝返りは睡眠中に必要不可欠
な生理的行動であるが、寝返り時は睡眠が一時的に浅くなり目が覚めやす
い状態である。マットレスがやわらかくて寝返りするのに力が必要であったり、
マットレスがかたくて寝返りすると痛かったりすると寝返りする時に目が覚める
確率が上がると考えられている。
パラマウントベッドでは、「かたさ・やわらかさの等しいもの同士は力が伝わ
りやすい」というインピーダンスマッチング理論をマットレスに応用し、マットレ
スの弾力性を体の弾力性に近づけることで寝返りしやすく寝心地の良いマッ
トレスを開発している。(http://www.smartsleep.jp/technology/index.html)
このようなベースとなる特性
「スタイルポート」は、3 層構造の中間層が 7 分割されており、3 種類の硬さ
から個人に合わせて部位(7 分割)ごとに硬さを選ぶマットレスである。
(http://www.smartsleep.jp/products/styleport/index.html)
「スタイルポート」の 3 の 7 乗=2187 通りある組合せの中から最も多くの人
が選んだ組合せ(標準配列)の物を既製品としたマットレスが「スマートスリー
プベーシック」で、この標準配列のマットレスで良好な睡眠が得られることが
報告されている 4,5)。
(http://www.smartsleep.jp/products/matress/index_01.html)
人それぞれに異なる体型に合わせて水が流動しフィットする水のパッドを
「スマートスリープベーシック」に加えたマットレスが「スマートスリープアクア」
である。(http://www.smartsleep.jp/products/aqua/index.html)
「エバーフィットマットレス」は医療介護用のマットレスで、両面で異なる硬さ
を持ち、使用者に応じた硬さを選ぶことができるリバーシブルマットレスであ
る。入院患者を対象とした睡眠研究で「エバーフィットマットレス」は従来マット
レスよりも良好な睡眠が得られることが報告されている 6)。
(http://www.paramount.co.jp/product/detail/parts/30/2374)
(http://www.paramount.co.jp/product/detail/parts/30/2379)
「スマートフィットピロー」は寝返りしても頭が枕から落ちないように 80cm の
幅広設計で、寝返りしやすいように枕上面がフラットな構造になっている。枕
全体の高さを横向き姿勢にあわせているため、仰向け時はショルダーサポー
トにより背を少し起こした状態になるが、この背を少し起こした姿勢は寝心地
が良く寝つきに良い影響を及ぼすことを示唆する研究結果 7)が報告されてい
る。
(http://www.smartsleep.jp/products/smartfit/index.html)
1)
2)
3)
4)
木暮貴政, 郭怡, 西村章, 白川修一郎. マットレスの弾力性が睡眠感に及ぼす影
響. 日本生理人類学会誌, 10(特別号 2): 154-155, 2005
木暮貴政, 白川修一郎. マットレスの幅が睡眠に及ぼす影響. 日本生理人類学
会誌, 12(3): 147-151, 2007
木暮貴政, 西村泰昭, 西村章, 白川修一郎. 入眠姿勢での寝心地が睡眠に及ぼ
す影響. 日本生理人類学会誌, 12(4): 171-176, 2007
木暮貴政, 久保田富夫, 村山陵子, 新村洋未. マットレスの寝返りしやすさと寝心
5)
6)
7)
生理人類学的
視点
生理人類学的視
点を取り入れる際
に、工夫したとこ
ろ、苦労したところ
地が睡眠に及ぼす影響. 日本生理人類学会誌, 16(4): 171-176, 2011
木暮貴政, 西村泰昭, 郭怡, 白川修一郎. 寝返り・寝心地を重視したマットレスに
よる睡眠改善効果. 日本生理人類学会誌, 13(4): 185-190, 2008
木暮貴政, 出原陽子, 井上智子, 白川修一郎. マットレスの違いが入院患者の睡
眠に及ぼす影響. 日本生理人類学会誌, 19(4), 2014
木暮貴政, 井上智子, 白川修一郎. ベッドの背を上げて眠ることによる睡眠への
影響. 臨床神経生理学, 41(6): 505-510, 2013
睡眠はヒトにおいて多型性と多様性を示す生理人類学的に重要な生命現象
であり、日本生理人類学会誌でも睡眠に関する研究が多く報告されている。
マットレスの寝返りしやすさと寝つきの姿勢での寝心地が睡眠に及ぼす影響
についても日本生理人類学会誌で論文が発表されている。寝返りしやすく
寝心地が良いと感じる弾力性には個人差があるものの、その違いは大きくは
なく、人のからだに近い弾力性が多くの人にとって寝返りしやすく寝心地が
良いことが明らかとなった。個人差に対応する方法によって「スタイルポー
ト」、「スマートスリープ ベーシック」、「スマートスリープ アクア」の 3 種類の
マットレスをラインナップした。枕は 100cm 幅のマットレスで寝返りしても頭が
落ちないように 80cm 幅とし、枕上面がフラットになるように枕全体の高さを横
向き姿勢にあわせ仰向け時は背を少し起こした姿勢になるような形状とし
た。枕全体の高さを横向け姿勢(肩幅)に合わせるように設計したので、枕の
高さはハイタイプ(主に男性用)とロータイプ(主に女性用)の 2 種類を用意
し、それぞれ高さ調節パッドにより高さを微調整できる構造とした。
以前は、どのようなマットレスが睡眠に良い影響を及ぼすのかが明らか
ではなかったので、個人差や好みを理由に様々な持論を展開されてい
た。そこで、睡眠とマットレスの関係を科学的に検討することが必要と
考え、人への機能に着目し「寝返りしやすさ」と「寝心地」が睡眠に影
響を及ぼすことを明らかにした。長年のマットレス開発の歴史から、寝
返りしやすさや寝心地には弾力性が大きく影響を及ぼし、かたすぎずや
わらかすぎない適度な弾力性が良いことが社内ノウハウ的に知られて
いたが、
「かたさ・やわらかさの等しいもの同士は力が伝わりやすい」
というインピーダンスマッチング理論をマットレスに応用し、開発と睡
眠評価を繰り返し、どのくらいが適度であるかの精度を高めてきた。枕
は形状も重要と考え、数多くの試作と評価を繰り返し、「幅広・フラッ
ト上面・ショルダーサポート」という独特な形状に至った。
画像
画像1 スタイルポート
人のからだに近づけた弾力性をベースとし、個人に合わせたて部位ごと
の弾力性を微調整するオーダーメイドマットレス
画像2 スマートスリープ ベーシック
「スタイルポート」のオーダーメイドで最も多くの人が選んだ人のから
だに近い弾力性を持つマットレス
画像3 スマートスリープ アクア
「スマートスリープ ベーシック」に体型に合わせて水が流動しフィッ
トする水のパッドを加えたマットレス
画像4 エバーフィットマットレス
複数の人が使う医療介護用のために開発された、両面で異なる硬さを持
ち、使用者に応じた硬さを選ぶことができるリバーシブルマットレス
スマートフィットピロー
推薦者
推薦文
画像5 スマートフィットピロー
寝返りしても頭が落ちない 80cm の幅広設計で、寝返りしやすいフラッ
ト構造の枕
白川修一郎
睡眠評価研究機構代表
寝返りしやすさと寝心地を重視したマットレス・枕 (スタイルポート、
スマートスリープアクア、スマートスリープベーシック、エバーフィッ
ト、スマートフィットピロー)は、科学的研究に基づいて企画された寝
具である。これまで、このような観点からの研究は行われておらず、特
に眠る道具であるマットレスに関する睡眠研究は、ほとんど行われてい
なかった。これらの点を踏まえると、本申請は画期的なものであり PA
デザイン賞に値するものと考えたので推薦する