気のむくままに

■放出地区のあゆみ
気のむくままに
JR 学研都市線・おおさか東線放出駅前に公設市場のある商店街が広がっている。放出駅は大阪市、鶴見区内にある。このあたりは、近年 JR おおさか東線が開通し、大阪中心部へのアクセスが身近になり、
マンション開発が進み、人口が増えつつある。
〜地域密着型、新しい商店街の在り方〜
そして、鶴見区内には鉄道が2線だけでまた、駅同士の距離が広いため、放出駅を利用する人は多く、人の流れは多い。しかしその人の流れは商店街には全く感じられず、活気を失い、空き店舗が目立って
いる。
その状況は街の雰囲気を悪くし、この地域を危険な場所にしている。かつて商業と住宅が混在している場所と言われていたが、今は商業機能が薄れていきつつある。また、このあたりは古くからの歴史ある
街であり、大阪独特の雰囲気も残り、古いものと新しいものが混ざり合っている。
そして、阿遅速雄神社をはじめ、伝統あるお寺や神社が残っている。本来、地域の財案であるはずのお寺や神社は、地域のものとして機能していない。 昭和7年
大正 10 年
放出駅周辺のみ、
大正 10 年に比べて、
建物がある。
南側に街が広がって
今の駅の位置より、
いっている。
やや東側に駅がある。
神社に付随するように
神社周辺はまだ
商店が出来初めている。
発展していない。
神社を中心に
オープンスペースが
昭和 27 年
徐々に街が
形成されていく。
神社の周りに
オープンスペースがあり、
神社を中心に
広がっている。
出来ている。
阿遅速雄神社
阿遅速雄神社
阿遅速雄神社
■商店街再生ぷろせす
野菜
洋服
かばん
お肉
お魚
お菓子売場
生活雑貨
魚売場
乳製品
商店街
大型店舗の進出により、価格競争に閉店していく店舗が
■すとーりー
目立ち、シャッター商店街になりつつある。
野菜売場
近年、日本各地の街の商店街の活気が薄れていっている。
公共施設
駅
肉売場
商業施設密集地
公園
民間スーパー
本来、人の流れを生むはずである、街の商業部分の衰退により、街自体に活気が失われ、今後もさらに衰退していくことが予想される。
また、活気のある商店街や市場はその地域の観光スポットになっている。
区画整理を受けていない場所
一点で完結しており、街に対して
地域 地区
閉ざしている。
では、観光スポットになり得ない商店街の今後はこれから先衰退していくしかないのだろうか。
今回の提案では、人の流れを生む、商業に新たな要素を入れ、地域密着型での商店街の再生プロセスを提案する .
公共施設
一点に集中しており、地域、地区に対して
閉ざしているイメージが強い。
■さいと
住宅 現状のアーケード
空き店舗
乳製品
魚売場
公共施設
住宅側、商店街の入り口
肉売場
商店街に分散して、ちらす。
民間スーパー
N
お魚売場
1/1000
アーケードの意味をなしていない。
一つの建物内にある、各売り場を一個のボリュームとし。
野菜売場
商店街の隙間
駅前に行くための道になっている。
野菜
○○事業部
お魚
かばん
洋服
商店街
個人経営の商店も分散する。
○○事業部
商店街に様々な要素が加わり、
地域の核になる。
地域に必要な事業部を小さく、分散させる。
N
公共施設は区内の一部にかたまって配置されている。
区内には3つの駅があるが一駅ずつの距離が離れているため、
一駅ごとの利用者者多い
住宅 商店街に住むべき人、単身者・
学生・お年寄りの住宅を
商店街の中に入れ、地域との関わりを
より強くさせる。
小さくなった公共施設を商店街に入れ込む。
閉店した商店街
鶴見区全体地図 1/15000
お肉
閉店した商店が連なっている。
ところどころ開いている商店がある。
■くうかんこうせい
周辺の住宅
古い住宅が連なっている。
そして、表出が多い。
商店街の各店舗は道路やアーケードに
並んでいた店舗同士を離したり
所々、店舗同士をくっつける
沿って直線状に並んでいる。
ずらすことで店舗同士に空間を与える。
ことで大きな隙間や小さな隙間が
また、店舗に表と裏があり、
商店街にある、表裏の関係はなくなる。
出来、そこに広場や中庭が出来る。
人の通ることの出来ない隙間がある。
■この場所での提案
■すきま
阿遅速雄神社
駅前、商店街の入り口
①
商店街は商業の機能を失いつつあり、
①広場
創立年不明。 木々が魅力的な神社。
生活の道になっている。
④
天然記念物のくすの木がある(神木)。
②
放出駅
③
現状では、すべての要素の関係が切れてしまっている。
駅前のマンション
駅から、神社への道。
交通の便が良くなり、
地元の人がたまに使っているだけ、細くて、
開発が進んでいる。
商店街
道路
使われて
児童公園
神社
街の核になるところ。
中庭を囲っている
道でもあり、
初めて来た人には方向感覚を
人々が集まり、
ものたちの
広場でもある。
失わせるもの、そして危ない場所。
おしゃべりしたり、遊んだり、
中間領域。
様々な時間が
しかし、地元の人にはなじみの
時には安らぎを与えてくれる。
誰のものでもないが、
流れている場所。
ある場所、プライベートな場所。
また、儀式や集会、
囲っているものたち
立ち止まっていたり、
祭りが行われる。
のものという意識に
せかせか歩いていたり。
させる。
小道
暗く危ない場所になっている。
いない小屋
N
④路地
③小さな隙間
②中庭
■ルーフダイアグラム
屋根はボリューム同士を繋ぐもの
北立面 1/200
歩くことの出来る屋根
住宅からは神社の木々を見ることができる。
東立面図 1/200
南立面図 1/200
西立面図 1/200
■配置ダイアグラム
■平面ダイアグラム
神社の軸に沿ってすべてのボリュームを配置。
様々な隙間をもうける。
SOHO
住民活動の場
飲食
個人ショップ
スーパー
住宅
区役所
機能
全く関係のない要素に屋根がかかる
ことで空間に繋がりができる。
同じ要素を離れて配置する。
建物間の隙間に動きが生まれる。
バックヤードなど
建物同士、共有できる
同じ要素が近くにあるとき、
空間がつながる。
神社の裏に大きなオープンスペースを
もうけることで、
神社でお祭りがあるときは
商店街が出店の働きをする。
商店とともに盛り上げる。
一体感のある空間が生まれる。
その空間は日々変わっていく。
鶏肉
C-C
レストラン
チョコ
ディケアルーム
D-D
住宅
区役所
キッチン
個人事務所
鮮魚
バスルーム
レストラン
アクセサリー
くすり
惣菜
レストラン
バックヤード
生活雑貨
キッズルーム
プレイルーム
美容院
洋服
B-B
カフェ
バックヤード
洋服
洋服
soho
お花
教室
タバコ
アイス
野菜・果物
soho
区役所
soho
しゃしん
暗室
soho
ステージ
E-E
洋服
パン
公民館
給湯
soho
控え室
とうふや
レストラン
区役所
スタッフルーム
惣菜
トイレ
乳製品
生活の道へ
豚肉
花屋さん
ストックルーム
洋服
カフェ 牛肉
本屋さん
キッチン
レストラン
A-A
商店街への入り口
2 階の屋根につながる。
放出駅
二階平面図 1/300
配置図 一階平面図 1/200
N
三階平面図 1/300
N
N
3500
GL
既存商店街
C−C 断面図
GL
GL
A-A 断面図
B-B 断面図
GL
D−D 断面図
E-E 断面図
GL
GL