【公園の進化を考える JLAU × プレーパークせたがや】 vol.2

JLAU 公園活性化セミナー2015 実施レポート
【公園の進化を考える
JLAU
×
プレーパークせたがや
】 vol.2
冒険遊び場から探る遊びと憩いのアイデア ~二子玉川公園 プレーカーの事例紹介~
造園 CPD 認定プログラム
2.0 単位(認定番号:15-0213)
JLAUと NPO 法人プレーパークせたがやが協同して公園の活性化を考える合同セミナーを開催しまし
た。一年目の今年は「公園の進化を考える 冒険遊び場のデザインに学ぶ」をテーマとし、身近な公園にお
ける子どもの遊びや日常の利用から見えてくる公園の課題と可能性を共有し、課題の解決に向けた糸口を探
っていきます。
今回は、プレーパークせたがやのプレーワーカー:大垣内弘美氏に「冒険遊び場から探る遊びと憩いの場
のアイデア ~二子玉川公園 プレーカーの事例紹介~」をテーマに、二子玉川公園で取り組まれているプ
レーカー※による冒険遊び場の「出前」事例から、公園設計段階からのワークショップにより実現した施設、
地域動線をふまえた諸機能の配置の工夫、「遊び」と「遊び」「見守り」「憩い」の場の領域と関係において
配慮していること、公園の特長に配慮した遊び空間のしつらえ方、遊びの幅を広げる空間のあり方や道具の
工夫など、計画・設計・運営管理の参考になる豊富な実例をご紹介いただきました。
冒険遊び場の運営に参画されている方、行政、造園建設業、公園施設業、計画・設計業の実務者の方々に
ご参加いただきました。本セミナーを、公園にかかわる方との交流や、課題や知見、技術を共有する機会と
するために、今後もより多くの方にご参加いただけるセミナーにしていきたいと思います。
※プレーカー:常設の冒険遊び場の運営が困難な地域、公園において、
〈NPO プレーパークせたがや〉が仮設による冒
険遊び場の実施を支援するために資材、遊び道具等を運搬する車及びそのプログラム。
〈実施概要〉講師:大垣内 弘美氏 氏(NPO 法人プレーパークせたがや プレーワーカー)
日時:平成27年9月3日(目) 18:30~20:30
場所:国立オリンピック記念青少年総合センター カルチャー棟 美術室2
主催:
(一社)ランドスケープアーキテクト連盟(JLAU)、NPO 法人プレーパークせたがや
企画:石井裕子、鈴木良、宮川忠之(以上JLAU)、大垣内弘美(プレーパークせたがや)
参加者
20 名(講師、スタッフ含む)
〈講演概要〉
1 二子玉川エリア、二子玉川公園の概要及び特長
周辺環境/
公園及び地域の動線/地域住民との関係
/ 公園の地形、施設等/ 住民参加の成果(斜面を活
かしたすべり台、斜面に残された草原、トイレの配置、
足洗い場など)
2 冒険遊び場のしつらえにおいて配慮していること
場の観察/ 周辺情報・敷地情報の整理/ 遊び場づく
りのイメージづくり・かたちづくり
3 利用の配置の工夫、領域性への配慮
人を集める工夫と輪に入りやすい工夫:人目を引くシ
ンボル(プレーカー)、案内サインの設置、
「特別な日」
を感じる「火の使用エリア」、学童に人気のある「木工コーナー」の配置/ 憩いの場に必要なこと:日
除け(公園に緑陰が少ない)、囲われ感、気兼ねの要らない自由さ/ 事故防止及び発生時への備え:救
急対応、火の使用エリアの配置/
遊びの魅力を増すしつらえ:でこぼこ、自由に使える自然素材、木
登りできる木、自然が作る隙間、隠れ家的空間、道具とうまく付き合い愛着をもたせる工夫
4 遊びの可能性を広げる要素、工夫
創って壊せる/ 子ども達が物語をつくれる場と材料/ 多世代交流/ 「おもいっきり」が出来る遊び
5 本セミナーを通じて考えて行きたいこと
子どもが子どもとして過ごすための環境整備/
ネット社会では体験できない五感を使う場/
果たす役割と機能の見直し/ いろいろな立場の人の智慧の共有による公園の活性化
公園が