JLAU 公園活性化セミナー2016 実施レポート 【公園の進化を考える 冒険遊び場のデザインに学ぶ JLAU × プレーパークせたがや】 vol.1 【午前】 「公園が拓く、子どもの能力満開セミナー」 【午後】「冒険遊び場を体感する(+質疑応答・意見交換」 造園 CPD 認定プログラム 4.5 単位(認定番号:16-0055) 冒険遊び場の運営に 40 年の実績がある〈NPO 法人プレーパークせたがや〉と、登録ランドスケープア ー キテクト(RLA)が中心となって発足した〈JLAU〉が、公園の進化を考える合同セミナーを開催しました。 【午前】の部では、天野秀昭氏 NPO 法人プレーパークせたがや理事)を講師にお迎えし、「公園が拓く、 子どもの脳力満開セミナー」と題して、1980 年からプレーワーカーとして活動してきた豊富な経験に脳科 学の知見を交えながら、遊びと子どもの体、心、成長との関係、遊びを通じてみえてくる公園の可能性と課 題について、講演いただきました。公園は、屋外空間であり出入りが自由である(ハードルが低い)ため、 分断化された世代・多様な人が一同に会せる唯一の施設であり、この機能を追求するのか限定してしまうの かは、造り手によるところが大きいという、技術者にむけてのお話が印象的でした。 【午後】の部では、金子哲大さんに実際のプレーパークを現地解説していただきながら、作って壊してま た作る過程の中で楽しさと安全性を追求してきた冒険遊び場ならではの遊具のかたちや配置、保護者の居場 所、子どもの動きなどを実際に見て、冒険遊び場を体感していただきました。 午前の部に関連する解説として、プレーパークに接する園路付近は、誰でも入りやすい「まず一歩入れる 場づくり」を心がけており、一歩入れば視界や音(工作エリア)匂い(たき火エリア)などが広がり、次の 遊びがどんどん展開するという、しつらえの工夫についてのお話が印象的でした。 【実施概要】 講師:天野秀昭氏(NPO 法人プレーパークせたがや理事) 金子哲大氏(世田谷プレーパークプレーワーカー) 日時:2016 年 5 月 14 日(土) 10:00~12:00 場所:世田谷ボランティア協会会議室 世田谷公園プレーパーク 主催:(一社)ランドスケープアーキテクト連盟(JLAU)、NPO 法人プレーパークせたがや 企画:JLAU:石井裕子、鈴木良、宮川忠之 プレーパークせたがや:大垣内弘美、早川直美 参加者:26 名(講師、スタッフ含む) 【講演概要】 【午前】の部 1)冒険遊び場の紹介:多様な遊びと遊び場の紹介 2)自分の身を守るためのデザイン ウォータースライダーでの事故/「あぶない」 「きたない」 「うる さい」/危険察知能力と自己防衛能力/危険対策/安全と安心 3)遊育について 情動の発達/環境がもつ力/屋外だからできること 4)責任問題を考える リヤカーでの事故/負う責任は権利/みんなの公園から「わたし」 の公園へ 5)公園の持つ可能性 子どもにとっての意義~異世代との出会い/地域にとっての意 義~多様性の具現/親子にとっての意義~共育の場 消費者か らの脱却/「私という主体者意識」 【午後】の部 1)プレーパーク現地解説 世田谷プレーパーク遊具の説明/プレーワーカーの立場/プレ ーパークのしつらえ 2)プレーパーク体感(測器を使用して遊具寸法や勾配等を計測) 〈次回お知らせ〉 第 2 回セミナー「冒険遊び場 40 年の歴史に学ぶ遊び場のデザイン」(講師:天野秀昭氏/NPO 法人プレーパークせたがや 理事)を開催予定です(8 月 25 日(木)19:00~) 。「公園の進化」にご関心のある皆様のご参加をお待ちしております。
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