製品紹介……② 血液照射装置 SANGRAY ※は、輸血後 GVHD* (Graft Versus Host Disease:移植片対宿主病) の発症原因とされる血液や血液成分に含まれ るリンパ球にX線を照射することを目的として使用される血液照射装置です。 ●主な特長 1. 上下二方向からの照射方式により、X線照射線量の均一化 を図っています。 2. 大 型の血液バック収納トレイ (φ350mm×70mm)のため、 400mlバックであれば同時に7バックまでの照射が可能です。 3. 照射 X線線量が従来装置 (MBR-1520A-TW) の 1.5 倍のた め、照射時間の短縮が図れ、照射作業の効率を向上できます。 4. チ ェック機能として線量計測バックアップタイマー機能が組み 込まれています。線量計や制御器が正常な動作を行わなかっ た場合の管理に有効です。 5. 手がふさがっている等でタッチパネル操作を行えない場合、 フットスイッチにより試料室の開閉が可能です。 6. 操作者 I Dを装置に登録することにより、使用者を制限するこ ●装置の主な仕様 項 目 トレイサイズ 線 量 設 定 仕 様 厚:φ350mm×70mm 薄:φ350mm×35mm 15Gy、20Gy、25Gy (1〜25Gy の任意設定も可) X 線 条 件 150kV 30mA(20mAも可) オ プ シ ョン ラベルプリンター ●必要な設備 項 目 仕 様 所 要 電 源 単相 200V±10% 18kVA D 種接地工事 給 20 l /分以上 25℃以下 水 とができます。 7. 照射データ (実照射線量や日付など) をラベルプリンターで印 字することが可能です。 (オプション) 8. 放射性同位元素を使用していないため、災害時の汚染リスク や放射性物質の盗難の心配がありません。 * 輸血後 GVHDとは 輸血血液中に含まれる供血者のリンパ球が、患者の体組織を攻撃、障害 することによって起きる病態です。輸血後 1〜 2 週間で発熱・紅斑を認め、 最終的には骨髄無形成・汎血球減少症、多臓器不全を呈し、輸血から 1カ月以内にほとんどの症例が致死的な経過をたどります。治療方法は確 立されておらず、輸血前の放射線照射は予防方法の1つです。 日本における株式会社日立メディコ ※ SANGRAYおよびSANGRAYのロゴは、 の登録商標です。 装置外観図 〈MEDIX VOL.63〉 59
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