平成27年9月23日 コープネットグループ 理事長連名の呼びかけ 生活協同組合コープみらい理事長 いばらきコープ生活協同組合理事長 とちぎコープ生活協同組合理事長 生活協同組合コープぐんま理事長 生活協同組合コープながの理事長 生活協同組合コープにいがた理事長 生活協同組合連合会コープネット事業連合理事長 新井ちとせ 佐藤 洋一 古口 葉子 梅澤 義夫 上田 均 小林 昭三 赤松 光 安全保障関連法の成立にあたって 9月19日、 「安全保障関連法」が参議院で可決・成立しました。私たちは、7月18日に国 民の理解も合意もないまま成立を急ぐ政府に対し、今国会での廃案を求める意見書を提 出し、主権者である国民による議論を尽くすことを求めました。しかし各種世論調査で は、依然として政府の説明は不十分であり、今国会での成立に反対する意見が多数とな っています。また、国会審議を通じて、国民の疑問や不安がさらに増しています。国会 前をはじめ全国各地では、学生など若い世代や子育て中の母親など幅広い層の国民が参 加し、反対運動が広がっています。そのような状況にも関わらず、政府は十分な審議時 間を取ったとして、世論を軽視し採決を強行しました。私たちは、9月23日に安全保障関 連法案の採決に対し強く抗議する旨の意見書(添付資料)を、政府に提出しました。 「安全保障関連法」は、自衛隊法や武力攻撃事態法など 10 本の法案を束ねた「平和安 全法制整備法」と、他国軍の後方支援を随時可能にする「国際平和支援法」の 2 つの法 律からなります。これからの自衛隊は、日本に対する武力攻撃がないにもかかわらず、 集団的自衛権に基づいて他国とともに武力行使が可能になります。後方支援の範囲も広 がりました。活動範囲は地球規模に拡大し、国連平和維持活動(PKO)の武器使用基 準も緩和されました。米軍との一体化も加速していきます。また、武力行使に踏み切る 基準などについて、政府の裁量の範囲が大きいことも特徴です。これにより戦後日本の 安全保障政策は、大きく転換することになります。 しかし、これで日本の安全保障について議論が終わったわけではありません。大多数 の憲法学者や元最高裁判事などが「安全保障関連法は、憲法違反である」と、指摘して います。今後、違憲訴訟が出されることも想定されます。日本国憲法は国民の権利・自 由を守るため、国家権力を制限するために国民が定めた最高法規です。今こそ、憲法に ついて真剣に考えることが求められています。 また、政府は安全保障関連法の施行に向け準備を進めていきますが、この法律がどの ように運用されるのか、これまで以上に国民一人ひとりの意思表示が重要になります。 今、安全保障の環境変化に対して日本が求められていることは、軍事的抑止力の強化に 偏ることではなく、憲法で定めた戦争放棄と平和主義に基づく平和外交を貫き、相互理 解と信頼に基づいた未来志向の協力関係を構築することではないでしょうか。 私たちコープネットグループは、人と自然が共生する社会と平和な未来を追求してい ます。平和は生協の活動の前提であり土台です。日本の安全保障に関する問題について 関心を持ち、私たちと一緒にみんなで学び考え、平和なくらしを目指していきましょう。 以上 平成27年9月23日 内閣総理大臣 安倍 晋三 様 生活協同組合コープみらい理事長 いばらきコープ生活協同組合理事長 新井ちとせ 佐藤 洋一 とちぎコープ生活協同組合理事長 古口 葉子 生活協同組合コープぐんま理事長 梅澤 義夫 生活協同組合コープながの理事長 上田 均 生活協同組合コープにいがた理事長 小林 昭三 生活協同組合連合会コープネット事業連合理事長 赤松 光 安全保障関連法案の採決に対し、強く抗議します 9 月 19 日、政府は安全保障関連法について参議院本会議において可決・成立させました。私たち は、7 月 18 日に国民の理解も合意もないまま成立を急ぐ政府に対し、今国会での廃案を求める意見 書を提出し、主権者である国民による議論を尽くすことを求めました。しかし各種世論調査では、 依然として政府の説明は不十分であり、今国会での成立に反対する意見が多数です。国会前をはじ め全国各地では、学生など若い世代や子育て中の母親など幅広い層の国民が声を上げています。そ のような状況にも関わらず、政府は十分な審議時間を取ったとして、採決を強行しました。 国会では、 「安全保障関連法は、憲法違反である」との大多数の憲法学者や元最高裁判事などの指 摘に対し、政府は国民が納得する説明を示すことなく、この法案の抱えるリスクについては、答弁 が二転三転する場面が散見され、国民の不安や不信はより高まりました。 私たちコープネットグループは、人と自然が共生する社会と平和な未来を追求しています。平和 は生協の活動の前提であり土台です。国民の理解も合意も十分に得られていない状況で、安全保障 関連法案を採決したことに対し、強く抗議します。 以上
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