富士急石川タクシー事件不当解雇撤回裁判原告団声明

富士急石川タクシー事件不当解雇撤回裁判上告棄却を受けての声明文
富士急石川タクシー事件不当解雇撤回裁判原告団
最高裁判所は、平成27年 7 月 14 日石川タクシー富士宮株式会社、石川タクシー富士株
式会社、または株式会社静岡ホールディングに対し労働契約上の権利を有する地位にある
ことの確認と解雇から現在までの未払い賃金と慰謝料を求めた裁判で上告を棄却しました。
ここに御報告かたがた、ご支援頂きました皆様に、上告棄却を踏まえての原告団の見解と
決意をお伝えいたします。
富士急グループの石川タクシー富士宮は、平成 22年 2 月 9 日まったく突然に会社の解
散、40 人の従業員の全員解雇が通告されました。事前に労働者に何の相談もなく、予告も
なく、深夜に秘密のうちにタクシー車両を撤去して会社を封鎖した上で当日の朝に解雇を
通知するという非常識なやり方を強行し、生活の保障も就職の斡旋もありませんでした。
早朝、電話で解散を聞いたときの衝撃。そしてバリケードで囲まれた自分達の会社を目
にしたときのあの悔しさは、何年たっても忘れることができません。
会社存続時、私達の組合は、少数組合でしたが、自交総連本部、静岡地連の指導のもと
に団結して、会社に法律違反を止めさせてきました。組合員も過半数に増え、お客様から
信頼される安心安全なタクシーのスタートラインにたった矢先、会社は姑息なやり方で会
社解散全員解雇を強行しました。会社が行なった労働者を虫けらのように投げ捨てるかの
ような解散により私達は突然、生活の基盤を失い路頭に迷うことになりました。
石川タクシー富士宮の社長は、富士急からの出向です。富士急は、法律を順守させ、健
全な会社経営を行なうなどグループ会社に対し、指導をする責任があります。企業の社会
的責任をまったく果たしていません。このような社会的に見ても例がない卑劣な解散、全
員解雇が許されたら労働者は安心して生活できません。
平成22年5月31日解雇無効、未払い賃金、慰謝料請求の裁判を起こしてから毎回、
裁判の傍聴席には多くの支援者が入り切れないほどお集まり下さいました。皆様からの御
支援そして温かな励ましの言葉のおかげで、5年以上に及ぶ裁判闘争を続けることができ
ました。誠にありがとうございます。全国の支援者の皆様に心より感謝申し上げると共に
厚く御礼を申し上げます。
最高裁判所の上告棄却の判断は到底納得のいくものではありません。すでに静岡県労働
委員会に団体交渉拒否の不当労働行為救済申し入れを済ませ、裁判の終了後は、労働委員
会に場を移し一致団結し、問題解決に向け闘争を続けてまいります。全国の支援者の皆様、
私達は、引き続き会社敷地内の組合事務所に寝泊まりながらより一層強固な闘争を続け、
納得のいく解決が図れるよう全力を尽くす決意です。どうぞ
これからも労働者の権利を
守る闘争に皆様の温かい御支援御協力を宜しくお願い申し上げます。
以上