ニューカレドニア・カナック族の現代ダンス における「芸術」の意義 -Wetr

研究課題
ニューカレドニア・カナック族の現代ダンス
における「芸術」の意義
-Wetr Kréationの考察を通して-
山追手門学園大学
社会学部 社会学科
富田
大介
研究要旨
フランスの海外領土ニューカレドニアには、カナック文化を再生することに貢
献した幾つかのダンスグループがある。中でも、1992 年に発足したグループ Wetr
には、現在、若手主体の創作チーム Wetr Kréation が存在する。
本研究は、このチームとそのメンバーの諸活動を辿りながら、カナック族の現
代ダンスにおける「芸術」の意義を検討するものである。具体的には、2014 年
1 月からそのチームの中心メンバー3 名が、フランス本国の舞踊センターでダン
スの国家資格を取得しようとしている事実に注目し、その芸術的ダンスのディ
シプリンによって、彼らの運動性はどのように変化し、またその帰国後には地
元でどのように創作や教授を為すのか(どのように従来のカナックのダンスを
指導するのか)を辿りながら、その現代ダンスにおける「芸術」の意義を問う
ものである。