言論・報道の自由を擁護する声明 2015 年 6 月 29 日 6月 25 日、自民党所属議員らの勉強会「文化芸術懇話会」で、出席した国会 議員が「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番だ」と発言し たと報道されている。自分たちの主張に沿わない報道は圧力をかけ規制すると いう政治家の考え方は、民主主義の根幹であり、憲法で保障された言論の自由 と表現の自由を脅かすものである。 私たち日本記者クラブは、全国の新聞、放送、通信社など報道機関136社 と記者が集まり、記者会見を開いて、国民の知る権利に資する活動を行ってい る。国民が多様な情報を自由に知り、民主的で健全な社会をつくるうえで、言 論の自由、表現の自由と報道の自由は必要不可欠である。私たちは、みずから に批判的な報道は規制し、排除してもいいという考え方に反対する。 また、この勉強会に招かれた講師が「沖縄の二つの新聞はつぶさないといけ ない」と発言したことも報道されている。沖縄二紙の存在を否定しようとする 発言は私人のものとはいえ、自民党の党本部で開かれた会合で行われたもので あり、遺憾である。 私たちは言論・表現・報道の自由を擁護することを改めて表明する。 公益社団法人 日本記者クラブ 理事長 伊藤芳明
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