スイスのバイオクラスター

数字で見るデータ
252
スイス
企業数
14,131
スイスのバイオクラスター
概要
スイスは欧州で最大規模で最も革新的なバイオテクノロジーの拠点となっています。国
内の企業は多くの分野で最高レベルに達し、全世界から資本や研究者を引きつけていま
す。優れた大学、先端分野の中小企業、強力な多国籍企業などが担っている研究と開発の
ネットワークが成功の基礎となっています。現代のインフラストラクチャー、便利な財政環
境、優秀な労働力、さらにはスイス自体の魅力が世界中の技術をひきつけています。
従業員数
分野別の内訳
スイスのバイオテクノロジー企業
47億
スイスフラン 売上高
国内総生産の0.73%
6.2%
4.1% 0.7%
21.2%
14億
スイスフラン
研究開発投資額
67.8%
健康及び医薬
その他
産業
バイオインフォマティクス
農業
出典: スイス・バイオテク部門, 2013年
バイオテクノロジー関連企業146社が調査対象 (OECDの定義に基づく)
トップ10企業
出典: スイス・バイオテック・レポート, 2014年
スイスのバイオテクノロジー産業
Actelion
CSL Behring
Santhera
ucb-Bulle
Molecular patmers
Baxter
AC-Immune
Glenmark
Telormedix
Geistlich
出典:スイス・バイオテクノロジー・レポート, 2014
研究と開発
•
•
スイスでは研究開発の分野で高い民間投資が行われていま
す。2012年には国内企業が128億スイスフランが研究開発に費や
されましたが、そのうち47%に相当する60億フランを薬剤、化学、
バイオテクノロジーの分野です。
•
742社あるライフサイエンス企業のうち、資本力が高い世界トッ
プの薬剤会社(ノバルティス、ロシュ)はライセンス商標、特許
販売、戦略的パートナーシップなどによる知的財産取引ビジネ
スの多様な可能性を開きました。
•
製薬、化学、メディカル製品に必要な研究ラボ及び製造設備が
数多くあります。
•
欧州特許庁や世界知的所有権機関(WIPO)など国際知的財産
保護システムへのアクセスによって、各州の地方代理人からの
中央登録手続き利用が可能になります。
•
簡単で効率的な知的財産保護の登録手続きのおかげで、スイス
はバイオテクノロジー分野の特許数は人口比の国際比較で世
界一を誇ります。
世界でも注目を集めるトップレベルの学術機関(スイス連邦工
科大学チューリッヒ校、スイス連邦工科大学ローザンヌ校、4つ
の研究施設、7つの州立大学)でバイオテクノロジー分野にお
ける公的な基礎研究を牽引しています。
分野別国家番付
研究分野 (2005年-2009年) / 第三者による出版物における引用頻度
研究分野 / 順位
1
ライフサイエンス
物理, 化学, 地学
テクニカルエンジニア, 情報技術
スイス
スイス
スイス
2
3
4
5
米国
英国
ノルウェー オーストリア
゙
オランタ
米国
デンマーク
ドイツ
゙
米国 デンマーク オランタ シンガポール
農業, バイオロジー 環境科学
オランダ
デンマーク
ベルギー
スイス スウェーデン
臨床医学
米国
オランダ
ベルギー
デンマーク
スイス
出典: Thomson Reuters (SCI/SSCI/A&HCI), 編集 SBFI
•
•
•
チューリッヒ工科大のシステムバイオロジー研究所には、15人の
教授と300人の職員が働いています。2013年度には連邦工科大ロ
ーザンヌ校で956人がライフサイエンスの分野で学位、修士、博
士号を取得しました。同年、1,326人が単科大学でライフサイエ
ンス科で学びました。
人口1万人あたりのバイオテク特許
0.35
国際比較でスイスは外国人専門技術者にとって最も魅力があ
る国です。その結果、才能のある人を採用するのは困難ではあ
りません。(出典: IMD 世界競争力年鑑).
0.30
研究と開発の進化による学術と技術の変革、さらには、大学と民
間企業の密接な協力関係のおかげで、バイオテクノロジー分野
で高い生産性を生み出すことができます。研究開発パイプライ
ンの化合物数でスイスは世界一を誇ります。
0.20
治療製品及び応用製品
0.25
0.15
0.10
2008
研究開発パイプライン, 2013年
スイス
イスラエル
スウェーデン
英国
スイス
ドイツ
出典: OECD, 2012年
イスラエル
フランス
スウェーデン
0
100
予防医学
第一予防
出典: Ernst & Young /Medtrack, 2014年
200
300
第二予防
第三予防
400
500
2009
2010
2011
デンマーク
米国
オランダ
2012
予算と財政
•
ベンチャー投資と未公開株式­­投資は簡単です。バイオテクノ
ロジーのベンチャーキャピタルは45%を占め、2013年で最も
外資調達に成功をした分野です。1億8,500スイスフラン(その
うち、アウリスメディカルに4,710万スイスフラン、Covagenに
4,200万スイスフラン)がバイオテク分野の立ち上げに費やさ
れました。
バイオテクノロジー企業の外貨準備高 2013年
ベンチャーキャピタル/企業数 (単位: 100万米ドル)
2.5
2.25
2.0
•
テクノロジー及びイノベーションパークのすぐれたインフラが新
規事業やスピンオフを支援します。ジュネーブのキャンパス・バイ
オテク、ローザンヌの連邦工科大(EPFL)イノベーションパーク、
チューリッヒのバイオテクノパーク、ローザンヌのバイオポール社
も支援に協力しています。
•
外国企業の起業や移転には、多くの州で最大10年間、完全また
は一部の法人税及び資本税が免除されます。
•
ニトヴァルデン準州は知的財産所有者の税負担軽減が保証され
ており、最低税率は12・7%から8・8%に軽減されます。
•
化学及び製薬品の付加価値税は2・5%に軽減されています。
1.93
1.5
1.0
0.55
0.5
0.77
0.80
FR
UK
0.94
1.04
1.10
1.17
AT
NL
DK
NO
基本条件と市場アクセス
1.40
•
EU及び38カ国と結んでいる自由貿易協定のおかげで、中国を含
む重要な輸出市場へのアクセスが保証されます。製薬及び化学
製品のドイツ、フランス、オーストリア、英国への輸出だけで年間
1億9,250億ユーロが節約できます。
ドイツと中国に次ぐ3番目に大
きい2カ国間の投資協定を結んでいます。
•
基準及び品質管理における双方の認識により、EU、欧州経済機
構、EFTA加盟国及びカナダとの貿易でかなりのコスト削減が実
現しています。製薬会社だけで年間1億5千ユーロから3億ユー
ロが節約できています。
•
高品質が国際的に認識されているおかげで、スイスは新バイ
オテクテクノロジー製薬導入の戦略的実験市場(「早期導入市
場」)に適しています。
•
外国に対するバイオテクノロジー及び遺伝子技術申請のための
唯一の承認機関(連邦バイオロジー連絡事務所)がありますが、
手続きは簡単です。
•
連邦輸出信用機関(SERV)の公的ガイドラインはリスクの高い輸
出ビジネスの保護を保証します。2013年には、化学及び製薬企
業は保険証券及び保険料17億スイスフランを拠出しました(参
照 www.serv-ch.com)。 0
DE
BE
CH
IR
出典: Ernst & Young /Medtrack, 2014年
•
•
•
技術革新委員会は産業と大学による協力により研究開発の支出
の最大50%を予算支援することができます。年間、約1,000の研究
機関が補助を受けています。
スイス以外の機関でも公的資金援助の受給は簡単です。2007
年から2012年の間、欧州連合の第7次研究支援プログラムで
スイスの企業と大学は1億5,600万スイスフランの支援金を獲
得しました。国際比較で、スイスはプロジェクトの成功率が世
界で4番目に高くなっています
スイスは世界で最も重要な銀行立地であると同時に欧州のライ
フサイエンスの証券取引所であり、資本調達の可能性は幅広く
なっています。スイス証券取引所(SIX)が取引する資本の40%は
ライフサイエンスプロジェクトに関するものです。
欧州における主要ライフサイエンス証券取引所
5
1
EUR (単位100万)
1 SIX スイス証券取引所
350,000
2 LSE ロンドン証券取引所 200,000
3 NYSE ユーロネクスト
125,000
4 NASDAQ OMX
100,000
5 ドイツ証券取引所
45,000
4
3
2
出典: STOXX, 2012年5月
体験者の声
問合せ先、追加情報
「オーストラリアに本社を置くバイオ製薬大手の
CSL社はベルン州に新しい工場を作りましたが、
スイスは最適な場所だと認識していました。数百
人の雇用を伴う投資を決断するにあたって重視し
たのは、質の高い労働力が確保できること、最新
のインフラ、優れた教育機関があるということでし
た。また、関係機関や地域との効率的な協力、
さら
には、メディカルクラスターとバイオアルプスクラスターと精密
機械工業にみられるような関連産業とクラスターとの相乗効果
の期待が大事です
官公庁
連邦教育研究
協会、ネットワーク
www.swissbiotech.org
イノベーション庁
www.sbfi.admin.ch
www.scienceindustries.ch
www.gensuisse.ch
www.switt.ch
www.swisstestinglabs.ch
連邦バイオセーフティ委員会
www.efbs.admin.ch
スイス国立財団
www.snf.ch
ウーヴェ・E・ヨハム
CSLベーリング株式会社 CEO
www.cslbehring.ch
連邦技術革新委員会
www.kti.admin.ch
最新の動向
知的財産庁
www.ige.ch
•
•
連邦政府は国立イノベーションパーク (www.swissinnovationpark.ch)を建設、多種多様なハブ、ネットワークを通して技術革新
及び研究立地としての地位を確固たるものにします。最初の施設
は2016年に完成します。
2013年の9月中旬にはバイオ製薬の研究・技術のマスタープラ
ンが連邦政府で承認されました。バイオテクノロジー分野の研
究立地としてのスイスの魅力を長期にわたって保証するもので
す。
•
スイス国会は未来ファンド (www.zukunftsfondsschweiz.ch) を
設立する提案を全州議会に要求しました。年金資金をバイオ
テクノロジー分野など将来を担う経済セクターのベンチャー
キャピタルに投資するものです。
•
連邦政府は法人税を現在のOECD諸国における国際標準に適応
させる改革プロセスを発議しました。改革の重要なポイントは、バ
イオテクノロジー企業に有利なパテントボックス税制を通した研
究開発の課税優遇です。
スイス連邦医薬品庁
www.swissmedic.ch
イノベーション及び
起業支援
www.agire.ch
www.bioalps.org
www.biobank-suisse.ch
www.biopole.ch
www.biotechnet.ch
www.biovalley.ch
www.bio-technopark.ch
www.campusbiotech.ch
www.lifescience-zurich.ch
www.lsnb.ch
www.swissparks.ch
www.tzw-witterswil.ch
金融
www.cti-invest.ch
www.ctistartup.ch
www.six-swiss-exchange.ch
www.seca.ch
www.venturefund.novartis.com
www.newventuretec.com
www.devigier.ch
www.hbmhealthcare.com
www.bbbiotech.ch
Switzerland Global Enterprise
T +41 44 365 51 51 | [email protected] | s-ge.com/invest
出版物
スイスバイオテクレポート2014年
www.swissbiotech.org/
swiss_biotech_report
ヨーロッパ・ライフサイエンス
クラスター・レポート2013年
www.kpmg.com/ch/en/library/
articles-publications/pages/
cluster-report-2013.aspx
健康に関する法律集
www.bag.admin.ch/
dokumentation/gesetzgebung/
S-GE 資料
投資用ハンドブック
s-ge.com/handbookforinvestors