修学旅行 5組 進藤玲音 飛行機を降り てからの入国審 査が、今年の一 番怖いと思う体 験になりました。 雰囲気のある審 査官のおばさん からの 「 your What name?」 なぜかパスポ ートと僕の顔が 合わないのかは よくわからなか ったけどもトータルで3回も名前を聞かれました。その審査官は、名前を聞くたびにど んどん不機嫌になっていくのが伝わってきます。右手に持っているボールペンでパスポ ートの顔写真をビシビシと叩き、また今度はボールペンで指を差されるという繰り返し がつづく・・・時とともにパスポートを叩く音は大きくなり、「はぁ?」というような怒 りにも聞こえる声が徐々に大きく、鮮明に聞こえてくるのはただただしんどく、時の流 れがとても遅く感じました。隣では同級生が何なりと通過している中、なぜこんなにも 嫌がらせのようにされるのか、頭の中がこんがらがっていました。そしてその審査官も 心境に何の変化が起きたかはわからないけれども、隣に並んでいる審査官に声をかけて 今度は二人がかりでパスポートと僕の顔をにらめつけてくるのでした。そしてなぜなの か二人となっても「はぁ?」というような声が出てくるのでした。カメラを無言で目の 前に勢いよく置かれて少々萎縮してしまったところに、3度目の「What your name?」 という言葉を突き付けられました。 「進藤玲音」そう答えると二人して何かを話し合った のちに、怒った態度のままにスタンプを押されパスポートをこれでもかというくらいに、 つき返されました。その態度には、言葉・言語は異なっても同じヒトという生き物とし て通じることはこんなことにでもあることを痛感させられました。3日目の B&S の際に 僕らの班の担当となったチンさんは 「玲っていう字は台湾では女の子の名前の漢字だから、てっきり女の子がいる班だと おもっていたのに・・・」 という言葉からにして、自分なりに解釈してみると ・レノンという名前の 発 音 が 日 本 人ら し くな くてジョン・レノンに例 えられるように、米国人 な ど の 外 国 人の 発 音に 近いということ ・玲音の玲という字が 男 で は つ け るこ と のな い漢字であるのに、男の 僕 の 漢 字 に はい っ てい たということ お そ ら く お もに こ の二 つ の 事 柄 が 入国 審 査で あ ん な に も 問い た ださ れる原因だったのではないのかな?と三日目の夜から考えされられました。でも、その 二人の入国審査官から入国を認められて、通り過ぎる時に精神的にとても疲れている自 分がいました。もう一日目は入国審査で疲れ果てて、この後大丈夫なのかとても心配で した。 二日目、ホテルの朝食で初めて台湾のごはんなるものを口にしました。バイキング形 式は日本と変わりはなくて、パンやポテト、飲み物もオレンジジュース、牛乳があり、 皿にとっていざ食べてみると、やはり外国であるからか口に合わなくて、全然食べられ ませんでした。丸パンだと思ってこれなら食べられると思ったのにもかかわらず、中に とても濃い砂糖のようなものが入っていて、正直そのパンを残したくなりました。 二日目の最初に観光したのが国立故宮博物院でした。平日の金曜日であるにもかかわ らず、多くの観光客や、地元の人々でごった返していました。団体で並んでいたからそ れなりに早い周りで見られたとは思うのですが、人が多くてよく見ることができません でした。しかし、故宮博物院の目玉である「白菜」だけはしっかりと目に焼き付けたく 見たのですが、なおさら人が多くてよくは見られなかったけれども、少し見ただけでそ の素晴らしさはそのものや、展示の仕方など、多方から伝わってくるものがありました。 そのあとにお土産を買いたかったけれども、場所を探すのに時間がかかってなんにも買 えずじまいでした。 次に見た衛兵隊の徴兵交代式は、毎度同じところを通っているらしく、その日も寸分 変わらず同じところを通りながら、さらに全く同じタイミングで同じ歩幅で歩く姿に圧 倒させられるオーラがそこにはありました。 そして、お昼ご飯を挟んだのちに、九份観光でした。バスを降りて九份へ行くととて もきつい臭いがしました。たくさんの石段が細い迷路のように並んでいる町並みはまる で「千と千尋の神隠し」の舞台ではないかといわれるだけあって、そっくりでした。石 段の途中には、餓死してしまいそうな犬が2匹と、その間に犬の頭蓋骨ではないかと思 う骨がありました。悪臭が漂い体調が悪くなっていきましたが、外の景色が見えるとこ ろでは、とてもきれいな景色が浮かびました。 夜は、士林夜市散策をしました。狭い街中には、小さい専門店がたくさん並びすべて のお店に入ってみたかったのですが、時間も少なく、お店も多かったので、何も買うこ とができませんでしたが、もしまたいけるのなら、もっと散策してみたいと思いました。 そして、修学旅行 の台湾最終日は、現 地の学生さんをひ とり班に招いての B&S で、台湾を回り ました。台湾のラー メン、繁華街の散策 や、ショッピングを 楽しめました。日本 語がとても流暢で、 日本語を知ってい る人だったので、す ぐに打ち解けて、楽 しい一日を過ごす ことができました。 お昼ご飯では、牛肉ラーメンを食べました。しかし、その注文方法が日本では全く考え ることのできないものでした。メニューがあるのは変わりがないのですが、一緒になぜ か“赤ペン”が渡されました。そして、その赤ペンを用いて、メニューに書き込んでの 注文だったのでした。 「正」の字で注文個数を書くのは、日本を感じることができました。 そして、次に驚いたのが、注文をした後に、その店を一度出て、タピオカの店に飲み物 を買いに行くということでした。日本だったら、完全にアウトな行動だったために意味 不明すぎて、店を出ていいのか不安になりました。そのあと、店に戻るともともと座っ ていた席にラーメンやチャーハンが出ていて異文化なのがとても鮮明に伝わってきまし た。ショッピングは、繁華街のようなところを巡りました。買いたいものは、値下げが ほとんどできる台湾で、学生の陳さんは、とってもアグレッシブなのでどんどん値下げ 交渉をしてくれました。もう一声何とかしてほしい時に陳さんに頼むとほとんどが、も う一声安くなりました。 台湾での貴重な二日間は、みんなとともに、楽しい思い出となり、これからも思い出 す時が多々あると思える修学旅行になりました。文化の違いや、言語、食の違いも多く 感じることができる体験でした。
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