放射線技師を 目指す学生さんへ

放射線技師を目指す学生さんへ
~医療で扱う放射線の安全性と重要性~
公益財団法人 星総合病院 医療技術部 放射線科
診療放射線技師 影山さゆり
・診療
・放射線
・技師
:診療所・病院等の医療機関において、医師や歯科医師の指示のもと、人体に対し
:X線やɤ線などの放射線を用いて
:撮影、照射、画像解析を業務とする、国家資格を有する医療職である。
放射能・放射線・放射性物質の違い
・例えば・・・
放射性物質を懐中電灯に置き換えてみます。
・懐中電灯➡放射性物質(放射線を出すもと)
・光を出す能力➡放射線を出す能力(放射能)
・懐中電灯の光➡放射線
・ベクレル(Bq)・・・放射能(放射線を出す能力)の強さを示す単位
・グレイ(Gy)・・・物が吸収した放射線のエネルギーを表す単位
・シーベルト(Sv)・・・放射線による人への影響の程度を表す単位
放射線の受け方、放射線の種類やエネルギー等の違いに
よって人への影響が異なることから、ベクレルの値が大きく
なっても、必ずしもシーベルトの値が大きくなるとは限らない。
シーベルトの値は、グレイの値に放射線の種類による係数
と、放射線を受けた肺や胃、皮膚など体の部位毎に定まった
係数を掛けて求めます。
通常、『シーベルトの値≒グレイの値』として扱う
・除染・・・放射性物質や放射性物質が付着した物を
除去し、もしくは遮蔽物で覆うなどして、人間の生活空
間の線量を下げること。
・人体の除染・・・放射性物質が付着した衣類を脱
ぐことで汚染の90%以上が除去される。汚染された
衣類や頭髪は洗濯・洗髪によって除染する。皮膚
(開放創が無い場合) は拭き取りの他、汚染の程度
によって界面活性剤や油脂を使って拭き取る。
・土壌の除染・・・一般的な方法は、表土や芝・草の
削り取りである。
環境中にある放射性物質による被ばく線量を低減するための方法には、放射性物質を、
① 「取り除く」
② 「遮(さえぎ)る」
③ 「遠ざける」
の3つがあります。これらの方法を組み合わせて対策を行うことが「除染」です。
放射線(電離放射線)
電磁波
診断用
X線
治療用
X・ɤ線
α線
β線
電子線
陽子線
重粒子線 中性子線
・X線:一般撮影系、透視
・ɤ線:核医学(RI)検査
・β線:放射線治療
・中性子・陽子・重粒子線:放射線治療
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一般撮影(胸部・腹部・骨撮影)
骨密度測定[DEXA]
マンモグラフィー(乳房撮影)
透視撮影(主に消化管造影撮影)
アンギオ(頭部・腹部血管撮影)
心臓カテーテル検査(冠動脈撮影)
核医学検査[RI ]
CT 検査
MRI検査
超音波検査[Echo] (頚部・腹部)
放射線治療
WS [workstation]による画像解析
画像サーバー管理・検像
X線
X線
X線
X線
X線
X線
γ 線
X線
磁気
超音波
X線・電子線・陽子線など
・胸部、腹部、椎体(頚椎・胸椎・腰椎・仙骨・尾骨)、頭部(主に脳外科・耳鼻科・眼科・歯科領
域)、骨盤、躯幹、四肢(両上肢下肢)など全身の単純撮影。
・造影剤を使用した点滴静注胆嚢造影(DIC)、点滴静注腎盂造影(DIP)などのX線撮影も行う。
・病室や手術室へ移動型の撮影装置を持って行き、移動が困難な患者様に対してその場
で撮影する。(ポータブルでの胸部撮影時に、1.5m離れた所で0.25μSv!)
なんと…
小指でいけちゃう
んですね!!
今年の
新人
渡邊は…
測定結果
・骨に含まれるカルシウム、マグネシウムなどのミネラル
成分の量を測定することで、骨粗鬆症の診断と骨折リス
クの評価を行う。
・当院では、腰椎と大腻骨頚部の測定・解析を行う。
・乳がんを診断する方法の一つで、乳房専用のX線撮影のこと。
当院では女性技師が対応。検査は上半身裸になってもらい、乳房を片方ずつ圧迫して撮影。
・X線透視装置では、体を透過したX線をTVモニターで、リアルタイムに動画として見ることが
出来る。
・食道・胃・小腸・大腸などの消化管造影検査、脊髄造影、関節造影、神経根造影(ラジクロ、
ブロック注射)、骨折の整復、尿路系造影検査、生殖器系検査、内視鏡併用の胆道系の造
影検査・治療など。
・カテーテルを使ったlVR(Interventional Radiology)と呼ばれる血管内検査・治療法。X線透視
や超音波像、CT画像などを見ながら体内に細い管(カテーテルや針)を入れて行う。造影剤を
用いてリアルタイムで血管像を描出する事ができ、血管の異常や血流の豊富な病変等を見る
のに適する。手術を必要としないため、身体に与える負担が少ない。
ここを塞栓!
・・・癌への栄養ストップ!
・心臓カテーテル検査は、鼠径部、肘、手首などから血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を
入れ、造影剤を流して、X線で冠動脈(心臓の血管)の写真を動画像で撮影する検査。冠動脈
の造影(CAG)を行い、検査・治療を行う。
・低侵襲治療法。手術を必要としないため、身体に与える負担が少なく、病気の場所だけを正
確に治療でき、入院期間も短縮できるなど優れた特徴を持っている。
・微量の放射性医薬品を体内に静脈注射することにより,体内の臓器に集積した放射能を
ガンマカメラという装置で検出。核医学の特徴は、放射性医薬品が体内の働きに応じて集
積することを利用しているので,体内の機能が画像化できること。
・CT検査では、X線を使用して身体を水平方向に輪切りにした断面画像を作成し、単純X線
検査では判らない内部の状態を検査する方法。主に、骨などの硬い組織を検査するために
使用。撮影したデータを元に、断面画像や立体画像などを作成。
・病変部を分かりやすく表示!
医師の診断をサポート!
・CTで撮影したデータをもとに、『WS』というソフトを使用して、画像解析(医師が見やすいよう、
画像を編集)を行う。
・・・長軸方向に大動脈が裂けること。
・緊急手術が必要!
処理も迅速かつ丁寧に!
・・・病変を立体的に表現できるので、手術前のシ
ミュレーションや患者さんへの説明などに有用!
・MRI検査はX線を使用せず、強い磁気を使用し体内
の状態を断面像として描出する検査。CT検査では骨な
どの硬い組織を検査対象としていましたが、MRI検査
では逆に筋肉や脂肪などの柔らかい組織を対象。
・(注意)MRI検査はX線を使用していないので、
被曝の心配はない。しかし、とても強い磁場の中
で検査を行うため、金属に関する細心の注意が
必要。心臓ペースメーカーや脳磁性体クリップ、
人工内耳などを身につけている方は検査が行え
ない。
体軸断像
冠状断像
矢状断像
・超音波を身体に当て、その反射波を画像化する検査法。X線を使用しないため被曝はない。
腫瘍などの有無だけでなく、その大きさや深達度(どのくらいの深さまで達しているか)も調べ
ることができる。また、リアルタイムで臓器をみることが出来る。
・しかし、MRI検査と同様に検査対象が柔らかい組織のため、肺や気体のある部分と骨の奥の検査には適さない。
・検像とは、各種検査装置からDICOM画像を受信し、画像をサーバ(PACS)へ転送する前
段階に、患者・検査属性情報、撮影部位、表示条件、画質等の確認を行う作業。いわば検査
画像をチェックする業務。
院内全体
放
射
線
科
検
査
機
器
星
総
合
星
ヶ
丘
三
春
D
I
C
O
M
デ
ー
タ
検
像
シ
ス
テ
ム
端
末
P
A
C
S
サ
ー
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(医
療
用
画
像
管
理
シ
ス
テ
ム
)
外 来
画
像
表
示
端
末
病 棟
読影室
・撮影した各部門の画像データに対して、放射線科医師が読影をする。
・・・その結果を踏まえて、各科の医師が診断する。
• 公衆被ばく・・・一般公衆
– 実効線量 1mSv/年
法律により、線量限
度が定められている。
• 職業被ばく・・・職業人(放射線業務従事者)
– 実効線量 100mSv/5年
職業被曝でも
(ただし、いかなる1年も50mSvを越えない。)
1mSv/年以下が
※女子・・・5mSv/3ヶ月
ほとんど!
• 医療被ばく・・・患者,検診受検者,介助者
– 限度がない。
(正当化,最適化が保証されているため)
・・・個人の外部被ばく線量を測定する為の線量計。
※放射線業務従事者には、法規により外
部被ばくによる線量当量の測定及び記録
が義務づけられている。
星 花子
・放射線業務従事者の胸(主として男子)又は腹部(主と
して女子)表面に装着して使用する。
・着用期間は、1ヶ月間。一か月毎にクイクセルバッジを
交換して、測定サービル機関に送り返して測定結果の
報告を受ける。
※外部被ばくで
有効な防護
『防護の三原則』
①距離
・・・放射性物質から距離をとる。
②時間
・・・放射線を受ける時間を短くする。
③遮蔽
・・・放射線をコンクリートや鉛で遮る。
・小児撮影や体が不自由な患者様と
一緒に撮影する際は・・・
患者さんの為に放射線を使用すると…
患者さんに利益がある。
・画像診断など
病気を見つける、病気の状態を知る
・放射線治療
患者さんに被ばくがある。
(医療被ばく)
患者さんへの放射線の使用は、患者さ
んへの利益の大きさが医療被ばくによる
影響の大きさより十分に大きいと考えら
れる時に行う。
1年間当たりの世界平均の自然放射線による被ばく線量
線源の種類
被ばく線量
備考
宇宙線
0.39mSv
海抜0~200m*
大地放射線
0.48mSv
地殻に含まれる放射能
40K,食物に含まれる
体内の放射能
0.29mSv
空気中の放射能
1.26mSv
ラドン・トロン
合計
2.4mSv
日本は1.5mSv
放射能
*飛行機(高度12,000m)で「0.005mSv/1時間」の被ばく。
東京ーホノルル間の往復で、約0.075mSv被ばくする!
7000mGy
1000mGy
死亡
悪心、嘔吐(10%の人)
500mGy
末梢血中のリンパ球の減少
これより低い線量での臨床症状は確認されていない。
100mGy以下
・X、ɤ線を全身に受けた時、mGyはそのままmSvに換算できる。たとえば、100mGyは100mSv。
※原子力発電所周辺の線量目標値(年間)・・・0.05mSv
・・・目安として
CT検査
一般撮影検査系
胸部
0.05mSv
頭部
0.59mSv
腹部
0.29mSv
胸部
6.85mSv
腰椎
0.60mSv
上腹部
3.78mSv
骨盤・股関節
0.25mSv
下腹部
7.13mSv
X線透視検査系
上部消化管
1.20mSv
下部消化管
2.00mSv
核医学検査
骨シンチ(Tc-99 MDP)
5.6mSv/700MBq
心筋シンチ(Tl-201)
23mSv/10MBq
腫瘍シンチ(Ga)
12mSv/700MBq
乳房X線検査
マンモグラフィー
0.05~0.15mSv
※放射線診療での被ばく線量は、同じ検査
でも検査目的や検査手法、さらに対象となる
人の体格や部位、使用する機器(病院によ
り)等によって変化する。
高校卒業→技師養成校(大学など)卒業で受験資格取得→国家試験→合格
合格→ 診療放射線技師へ
国 家 試 験 受 験
大
専門
短
専門
学
学校
大
学校
4
(夜間)
3
(昼間)
年
4年
年
3年
高
校 (理系専攻)
《技師養成学校(大学など)で学ぶこと・内容》
• 診療放射線技師に必要な知識や技術(撮影方法
【放射線を安全に取り扱う方法も含む】、原理、解
剖etc)。
• チーム医療に必要な知識。
• 病院実習もあり。
• 医療系学部は、理系より更にハード
(実験、レポート提出あり)
1年次
・数学、生物、物理、化学、英語などの基礎科目。
・基礎実験(実験の進め方、レポートの書き方)。週に1回程度。
2年次
・毎週2回で、4科目の実験。
・国家試験科目などの専門科目を主に取得。
3年次
・毎週2回で、4科目の実験。
・専門科目の取得、10週間(約3ヶ月)の病院実習。
4年次
・卒業研究への取り組み。
・国家試験に向けての演習、自習。
・月1回の国家試験模擬テスト。
・就職活動。
• 開催団体:厚生労働省。
• 開催回数:年1回。
• 開催場所:東京都内など全国6都市。
• 60%以上の正答率で合格。
• 昨年の合格率(2013年): 66.6%
• 病院・クリニックへ就職・・・・90%
• 大学院へ進学・・・・・・・5~10%
• 医療機器関連企業へ就職・・・・5%
• 小学生の頃から、『将来は絶対医療系に就く!』と思っており、高校で文
系・理系の専攻をする時に医療系を目指すから理系を選択。高校生の時
に色んな医療職について調べていた時、診療放射線技師の仕事に興味を
持ち始めた。夏休みや春休み等の長期休みを利用して積極的に大学の
オープンキャンパスに参加したり、病院の職業見学に参加したり、ボラン
ティアに参加したりして、自分に本当に合うか見極めた。
• 早いうちに色々調べて、目標選定しておくと、将来が具体化していて、より
頑張れた。
• 理系が得意。文系は苦手。得意分野が活かせる職業に就きたかった。
• 出産後も働きたいため、国家資格を持つ専門職に就きたいと考えていた。
• 早めの目標選択が大事。目標が決まればあとはそれに向かって前進していくのみ。
• 毎日の授業に真剣に取り組む。授業中こそ集中の時。先生方は皆さんに分かりやすい授
業をする為、授業する前に事前に予習している。なので、先生が授業する内容は大事な重
要項目が盛り沢山。受験での出題範囲は1年から3年まで幅広く、3年次に全範囲を復習
するのは大変な為、毎日の授業で教わったことはその日のうちにしっかりものにする。まさ
に、『いつやるの?』『今でしょ!』ですね。
• 先生方は皆さんの強い味方。分からない箇所は積極的に質問して、分からない所をつぶ
していくのが大事。分からなくて先生に聞いたものは、意外にずっと覚えているもの。
• 基礎ができずして応用できず!受験での出題範囲は、基礎から応用まで幅広い。その為、
1・2年生の時の範囲もしっかり復習。私の場合は、学校でもらった1・2年次のドリルをひた
すら解いて基礎固めをした。そこから、応用問題に挑戦し、考える力をつけていった。
○日勤の場合
6:00
○夜勤の場合(月に2~3回)
起 床
※日中は勤務前休み
8:00
8:45
出 勤
勤 務
17:00
17:15
出 勤
勤 務
12:00
昼 食
翌朝8:45
13:00
勤 務
9:30
帰 宅
17:15
※日中は勤務明け休み
18:00
帰 宅
23:00
就 寝
○休み
• 木曜日PM
• 毎週日曜日
• 毎月第3木曜日
○勤務時間
• 日勤の場合:約7時間半
• 夜勤の場合:約9時間
○その他
• 星ヶ丘病院の1日待機あり
(2ヶ月に一度程度)
• 現代の医療技術は著しく発展しており、その最先端の医療機器を扱
う事が出来ること。
• 患者様の病態を分かりやすい画像で提供でき、医師の診断を支援
できたとき。
• 患者様にあまり無理をさせず、迅速かつ上手な撮影ができたとき。
(患者様が苦痛にならない快適な検査環境が提供できたとき。)
• 診療放射線技師は技術職なので、自分が技術を身に付ければそれ
が結果として表れてくるので、そこにやりがいがあると思う。
• 診療放射線技師は、患者様を撮影することに加え放射線の危険度や有効な
防護方法などの知識と技能を身につけている職業人です。
• 通常放射線を照射する際は、撮影室の外におり、放射線を浴びることはあり
ません。介助で撮影室内に入ることもありますが、その際は放射線防護服を
着用し作業を行うようになります。
• 診療放射線技師は個人線量計を身に付けており、法令で定められている線
量限度以下で業務することが義務付けられています。
・・・ですので、放射線を扱う恐さはないですね!
• 放射線を利用するにあたり,そこで働く人やその事業所の周囲の人
たちの安全を保証するために設けられたもの。
• 人々の安全を守るために厳しく定められた値。
• この値を超えると影響があるという値。『しきい線量』ではない。
・病院や医院、診療所では、病気を見つけるためにX線を使うが、同じ被曝でも
原子炉事故時の被曝と違い「安全である」と言える。
・臨床的に放射線を被曝しても、100mGy以下の線量での臨床症状は確認さ
れていない。ただし、この量は、全身が一度に受ける量です。同じ線量でも分
割したり、身体の一部被曝の場合は、障害の程度はもっと軽くなる。
・X線検査の場合は、目的がはっきりしているので、胸部とか腹部とかに限られ
た部分だけの局所被曝なので使用する線量も問題にならないくらい少ない。そ
の為、後になって現れる障害をも含め心配ないと言える。安心して検査をお受
け下さい。
・・・私たちの回りに存在する様々な危険や健康阻害リスクを寿命に置き換えて比較したもの。
X線検査による被ばく
6日
• どの医療職でも医師との連携は常にある。
• 特に診療放射線技師は、画像のスペシャリスト!医師の指示のもとに診断や治療に必要
な画像を提供する為、医師の求める画像は何か、しっかり把握して検査しなくてはいけない。
病変部位を分かりやすく表現することで、医師の手術前のシミュレーションにも役立つ。
• 診療放射線技師というと、昔は男性の職業と思われがちだったが、実際に働いてみると、
女性技師も数多く活躍していた。当院では、マンモグラフィは女性技師のみで対応している。
• 先輩技師から教わって最初に行う検査は、どれも緊張。
• 緊急で一刻を争う患者様のCTやMRの撮影の際、医師も付き添いで検査を見に来た時。迅
速かつ正確な検査結果を出さなくてはいけないので、すごく緊張した。
・・・身体が成人より小さいので、その分、撮影に必要なX線の量も少なくなる。したがって、
皮膚表面線量も小さくなるので、X線による影響を心配する必要ない。
・・・胎児の被ばくが100mGy以下であれば問題はないと疫学的調査で確認されている。通
常のX線検査で胎児が受ける量は、母体の1/20程度に減少する。また、胎児にX線が直
接あたらない限り極端に減少し、胸部撮影での胎児への影響は無視できるほど小さくなって
いる。
・・・将来生まれてくる子供への影響を遺伝的影響という。これは生殖腺が被ばくした場合に
問題となる影響。生殖腺以外の部位なら、仮にどんなに大量のX線を受けたとしても遺伝的
影響が発生する可能性は全くない。また骨盤撮影等を行って、例え生殖腺が撮影範囲に含
まれていたとしても、通常の撮影で受けるX線の量は遺伝的に影響を及ぼすと思われる量に
遠く及ばないので、将来生まれてくる子供さんへの影響を心配する必要はない。
・・・医療に使用されている通常のX線撮影で、がんの発生が問題となるような量のX線を受け
ることはない。
・・・X線を受けた部位によって身体への影響は異なり、ある線量(しきい線量:mGy)を越える
ことにより身体的症状が出てくる可能性がある。通常の撮影で受けるX線の量は、このしきい
線量よりはるかに少ない(~10mGy前後)ので、身体的症状が現れてくることはない。
・・・他病院で検査を受けられた後の経過観察や新たな情報を得るために検査が行われるこ
とがほとんど。仮に、短期間に複数回のCT検査を数回受けられても影響が蓄積するわけで
はありませんので、障害の発生につながることはない。一度のCT検査で身体が被ばくする
量は少なく、より有益な診断情報が得られる。
・・・年1回のCT検査で身体に影響が生じるような線量には到達さない。X線検査程度のX線
量では、影響が現れることなく回復するとされている。
それよりも患者様が定期的に検査を受けられて、疾患を早期発見されることの方がはるかに
有益である。
・・・子供の放射線への感受性が成人より高いと言われていますが、身体が成人より小さい
ので、その分、撮影に必要なX線の量も少なくなる。したがって、CT検査でのX線による影響
を心配する必要はない。また、子供さんは将来に渡ってX線検査を受ける機会が増えますが、
それによって放射線による影響が発生したという疫学的調査結果はない。
• 医療は常に進歩し医療機器も進歩し続けるため、一生勉強、一生
努力。
• 教養と学校の勉強が大切。
《効果的な勉強法》・・・まず基礎を確実に!時間より中身を濃く!
• 今を大事に!今の努力が将来につながる!
• 親は私たちの一番の味方!親こそ私たちの応援団長!親に感謝
の気持ちを忘れないこと!