新し い ス テ ー ジ に向かう 地下鉄 ・ バ ス の プ ロ

■2014年度最優秀職員
新しいステージに向かう
地下鉄・バスのプロとして
写真は「マルチプルタイタンパー」という保線の大型機械です。最終電車が走り終えたあと、
始発電車の走り出すまでが、この機械が活躍する時間です。地下鉄のトンネルや線路、駅の施
設などは高度な技術を持った現場職員が保守しています。わずかな線路のゆがみ、部品のゆる
みやひび割れも見逃さない技術者の鋭い目が地下鉄の安全を守っています。
大阪交通ニュース
■2015年8月21日
ステーション
78
発行/大阪交通労働組合
代表者/中山久雄
住所/〒550-0024 大阪市西区境川1-1-54
☎(06)6581-2291 FAX(06)6581-9307
企画・編集/公営交通研究所 ☎(06)6584-1001
■2014年度最優秀職員
地下鉄・市バスの現場は、そこに携わる職員のプロ意識に支え
られています。大阪市営交通では、職員の仕事に向ける意欲を盛
り立て、より安全・安心・快適なサービスをお客さまに提供でき
るように毎年度、各部署における最優秀職員を表彰しています。
今回は、2014年度の優秀職員をご紹介します。新しいステージ
に向けて、地下鉄・市バスの職員は、今後とも仕事を通じて研鑽
を積み、プロとして技術とサービスに磨きをかけていきます。
11
出水 慎一 運転手(中津営業所)
勤続 25 年 接客部門優勝
お客さまを困らせない、誤 乗車を
させない、忘れ物をさせないこと
を意識し、マイク放送をするよう心
がけています。
宮脇 尚良 運転士(天神橋乗務所)
勤続22年 運転技能競技会優勝
事 故を起こさないために一つひとつの機
器の 確 実な操作と「一段ブレーキ階段 緩
め」のお客さまに優しい運転をめざしてい
ます。
地下鉄 運転技能競技会・
車内案内放送コンテスト
市バス技能コンテスト
現状に満足しない職場風土、職員
の満足度向上をめざし、今後1年間
の安全への取り組みの集大成とし
て、3月に市バス技能コンテストが
開催されました。各営業所から選抜
された代表選手が運転技能部門と接
客部門で競いました。
安全意識の高揚と﹁お客さま第一主義﹂のサービス
向上を図り、また業務に対する自信を深めてもらう場
として、 月に接客発表会と車内案内放送コンテスト
の本選が、1月に運転技能競技会の本選が開かれ、職
場から選抜された優秀職員が日頃培った技能を競いま
した。
高野 広宣 運転手(守口営業所)勤続23年
運転技能部門優勝
「今さら」、「あたりまえ」、「知っているから」は油断のシグナルと
思い、常に初心を大切にして運転しています。
納 綾香 車掌(中百舌鳥乗務所)勤続13年
車内案内放送コンテスト優勝
乗務に集中していると表情が固くなりがちですが笑顔を
忘れず、お客さまに優しい列車の扉操作と分かりやすく
心地の良い案内放送を心がけています。
安全に関する取り組み発表会
交通局では2月に「安全に関する取り組み発表会」
を開催し、競い合うこと、表彰することで職場全体の
さらなる安全意識と技術力の向上をめざしています。
普段お客さまの目に触れない仕事である、車両や線
路、電気設備や駅施設などの保守管理を行う部門も、
選抜チームが日頃の取り組みを発表しました。
△建築部が担当して駅トイレのリニューアルが進行中
電気部 中津電力施設区
チーム名「Passion」
工務部 谷町線南保線区
チーム名「これからも ずっと」
車両部 緑木検車場
チーム名「緑木検車場 走行班」
建築部 建築施設管区
チーム名「施設安全戦隊 エイゼンジャー!」
岡島 淳 助役(梅田管区駅)勤続26年 接客発表会最優秀賞
お酒をお召しのお客さまの転落等の安全、外国からのお客様への対応など求められるサービスは
多様化していますが、笑顔を忘れず元気な声でご案内します。
「ちょっと一駅」答え:地下鉄の列車が多数通過することで線路に生じるミリ単位のゆがみを、線路のまくらぎの下のバラスト(砂利)をつき固めて、正規の位置に補正する作業を行っています。
日本民営鉄 道協会は7月
6 日 、2 0 14 年 度 に 発 生し
た 、大 手 民 鉄 16 社・J R 6
社・大阪市他各 都市の地下
鉄など計32社局における、
駅 員 や 乗 務 員 など 鉄 道 係
員に対してお客様により加
えられた暴力行為の件数を
発表しました(左図)。
なくしましょう鉄道係員への暴力行為
昨 年 4月から今 年 3月まで の間に発 生した暴力行為 の 件 数は
800件で、昨年度の760件より40件増加し、高い水準が続いてい
ます。一日あたりの平均回数は2.4件にもなります。
私ども大阪交通労働組合は、私鉄総連関西地連、JR連合大阪
地協とともに「大阪・交通政策推進協議会」を組織し、大阪におけ
るさまざまな交通政策課題について協議しながら取り組みを進め
ています。今回は、鉄道係員への暴力行為をなくすために、2014
年12月10日、梅田・阪神百貨店西側において「ストップ・ザ・暴力
ターミナル行動」を行いました。
鉄 道係員に対する暴力行為が 発生する状況としては、22時以
降、飲酒を伴った場合に多い傾向にあり、加害者の年齢は幅広い
年代に分布しています。「突き飛ばす」、
「殴ってケガをさせる」、
「モノをなげつける」といった暴力行為は犯罪で、絶対に許されま
せん。各鉄道とも、暴力行為には毅然とした態度
で対応します。次回のターミナル行動は9月に予
定しています。鉄 道係員への、またお客さま同士
の暴力行為を根絶し、安全・安心にご利用いただ
ける鉄道を実現しましょう。
△JR・私鉄・大阪市営交通の労働組合が
活動に取り組んでいます
ちょっと一駅
Q:表紙写真の大型保線機械
「マルチプルタイタンパー」
の保線用装置の操縦席で
す。これは何をしているとこ
ろでしょう?
答えは2・3面に
△帰宅時間帯の梅田で鉄道係員に対する
暴力行為の根絶を訴えました
▶この夏、大阪市
交通局では「大阪市
戦後70年記念事業
千 羽 鶴 制 作 」として 地
下鉄の駅において多くの
お客さまに折り鶴のご協 力
をいただきました。集まりました
18万6千羽の折り鶴を「戦後70
年 平和祈念・大阪戦没者追悼式」と、
広島市、長崎市へ献納させていただきました。
皆様に、厚くお礼申し上げます。▶市営交通の
民営化に向けた議論が続けられていますが、地
下鉄・バスは、今日も、変わらず走り続けていま
す。安全・安心・快適なサービスをお客さまに提
供できるよう、大勢の職員が仕事に励んでいま
す。今回は、職場全体のレベルアップをめざし
て行われているコンテストにおいて各部門で
最優秀になった職員を紹介します。▶一方、安
全・安心・快適の実現のためには、鉄道係員に対
する暴力行為もなくさなければなりません。大
阪交通労働組合も参加している暴力行為根絶
の取り組みをご紹介します。