根拠に基づいた標準的な看護手順により より少ない労力で看護の質の

活用事例
http://www.nursingskills.jp/
根拠に基づいた標準的な看護手順により
より少ない労力で看護の質の保証を実現
東京大学医科学研究所附属病院
所在地:東京都港区白金台 4-6-1
病床数:135 床
看護師配置基準:7 対 1
看護師数:約 80 名
副病院長 / 看護部長 武村 雪絵様
看護師長 久原 みな代様
副看護部長 佐藤 博子様
看護師長 小粥 美香様
導入背景
導入結果
看護手順の作成・管理・更新に
最小限の手間と時間で、最新の看護手順を
小規模施設のため教育準備の稼働を
動画やチェックリスト、テストを
大病院ほどの労力が割けない
いつでも確認可能に
確保するのが大変
そのまま使うことができ、準備の業務を大幅削減
中途採用の看護師が多く、個々の経験に基づく
根拠に基づいた標準的な看護手順により
多様な看護技術が散在していた
導入背景
「前の病院では」から脱却
小規模施設における看護手順作成・更新の負担軽減
東京大学医科学研究所附属病院では 2011 年にナーシング・スキル日本版を導入しました。導入前から看護
手順は活用していましたが、自分たちで作成した看護手順が国際標準やわが国の標準に合ったものなのか分
からないことや作成したファイルのデータが整理されておらず、どれが最新なのか、どれを更新したら良いのか
が分からない状態となってしまっていること等の課題がありました。また、中途採用の看護師が多く、個々の
経験によって看護技術が多様化しており、標準的な手順に統一する必要性を感じていました。
これらの課題を解決しつつ最新の情報を収集し、看護手順を更新し続ける作業は、小規模施設には負担が
大きく、ナーシング・スキルを導入することにしました。
看護部長 武村 雪絵様
活用方法①
看護手順更新の膨大な手間を削減
看護手順更新の際はナーシング・スキルに入っている手順と実際に行っている手順との違いを確認して
いくだけで済むため、時間が大幅に削減できました。ナーシング・スキル導入後は、独自に作成していた
看護手順はほとんどなくなりました。
当初は、看護手順を担当する看護部業務検討委員会が編集を行っていましたが、作業に時間がかかっ
たため、今は、パソコンが得意な看護師が週 1日、情報担当者として、ナーシング・スキルも含めた情報
管理の活動をしています。情報担当者が配置されてからは、業務検討委員は看護手順の見直しに集中で
き、全体の効率がよくなりました。
情報担当者による更新作業
また、医療監視の対応に時間をかけなくて済むようになったというメリットもあります。医療監視では最新の看護手順がアップデート
されていて、それが各部署で使える状態にあるかどうかということを確認されます。このような看護手順の管理は小さい病院でも大き
い病院でもかける労力が変わらないため、人数の少ない小さな病院では負担が多くなります。この手順管理に時間をかけなくてすむとい
うことは管理者として最大のメリットです。
活用方法②
採用者教育の事前学習に使用し、実習時間を効果的に活用
技術研修では、初日のオリエンテーションでナーシング・スキルの手順の印刷方法を
教えます。研修前にスケジュールに沿ってナーシング・スキルでの予習と手順の印刷をし
てきてもらい、研修では 3 人 1 組になって、1 人が手順を読み、1 人はそれに沿って実
技を行い、もう1 人はできているかの確認を行っています。
看護手順を事前に見ることができるため、研修で最初から説明する必要がなくなり、
ポイントだけを説明して実技の時間を長くとることができるようになりました。また、事
前学習がきちんとできているので、研修する側の人数も少なくてすむようになりました。
研修が終わってからも、病棟で印刷したものを持ち歩いている人が多いです。先輩か
看護師長 久原 みな代様
看護部業務検討委員会 委員長
看護師長 小粥 美香様
教育担当師長
ら注意されたことや必要なものが置いてある場所など細かいことを書き加えてマイボードに持っておき、次に同じ手技を行う場合に見返
しているようです。最近は大学で使っていたという方もいるようで、学生の時と同じものを使えるので安心するという話も聞きました。
活用方法③
教育の準備の時間短縮で担当者の負担を軽減
教育においてナーシング・スキルを使用するもう1つのメリットは、教育をする側の準備時間が削減できたことです。採用時にプログ
ラムを作り、その看護手順をすべて確認して、資料を作成し、こちらが話す内容を考えて、チェックリストや事後課題を作成してという
ことをやる必要がなくなりましたので、教育担当者の業務はかなり減りました。事後課題にもナーシング・スキルのテストを使用してい
るため、点数を画面で見ることができ、テストをきちんと行っているか等の確認もできます。
活用方法④
経験者への根拠を示すためのツール
以前は新卒者を採用しておらず経験者が色々な病院から来ていたので、看護技術を統一することが大変でした。様々な教育背景
の方がいて、色々なやり方をされる場合に「当院の手順はこれです」と示せることが大切です。そのためのポイントは看護手順をナー
シング・スキルに潔く統一してしまうことだと考えています。
既卒者や中途採用者は「前の病院のやり方」が身についていますが、中には、根拠が分からないままでやっていたということがあ
ります。ナーシング・スキルを使えば根拠を再確認できますし、経験者の方にもとても良いのではないかと思います。
また、各部署ではいつのまにか細かい手順ができてしまい、それをやらないと間違っているかのように指摘される場合がありますが、
根拠がないものも多くあります。基本が守れていれば裁量がある部分はあっても良いと考えています。このようなローカルルールに気
づいてもらえるというところもナーシング・スキルの良い点だと思います。
まとめ
当院のような小規模施設は管理専任の人員配置が難しく、委員会や中央管理の業務は看護師が 兼任で行っています。そういう病院
だからこそ、標準化された最新の手順が常に使え、質の保証ができる体制を取ることが大切だと思います。
本来の看護手順の目的は、教育や現場の質の保証です。根拠に基づいた標準的な看護手順を当院の手順とし、現場や教育に使用
することにより、看護の質の保証ができると考えています。
ナーシング・スキル日本版 概要
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