平成26年度自己点検評価報告書

平成26年度
湘北短期大学
自己点検・評価報告書
湘北短期大学
自己点検・評価委員会
目
次
1
情報メディア学科
P. 1
2
総合ビジネス学科
P. 4
3
生活プロデュース学科
P. 8
4
保育学科
P.12
5
インターンシップセンター
P.15
6
グローバルコミュニケーションセンター
P.17
7
リベラルアーツセンター
P.19
8
ICT 教育センター
P.20
9
図書館
P.22
10
法人本部
P.24
11
総務部
P.28
12
財務部
P.34
13
教務部
P.36
14
学生部
P.44
15
キャリアサポート部
P.48
16
広報部
P.51
学科名/部署名
情報メディア学科
基準Ⅱ-A-2 教育課程 編 成・実施の方 針を明確 に示している 。
(a)現状
学生は、入学時は 全 員同じカリキュラム で 学習し、 1 年後期 より 、 IT、メ ディアデザイ
ン、オフィスキャリアの 3 フィールドに分かれ、各フィールドで専門的な内容の学習をし
ていく教 育体系 となっ ている。 そのた め、 1 年前期は 各フィ ールド の基礎と なる基 礎科目
(それ は、 他の フィ ー ルドで も重 要で ある ) を重点 的に 学習 する 。 この教 育課 程は シラバ
スに詳 細に 記述 され て いる。 また 、フ ィー ル ドごと に、 就職 先を 意 識した モデ ルカ リキュ
ラムを作成し、学生に周知している。
また 、コ ミュ ニケ ー ション 能力 に不 安を 感 じる学 生が 多か った た め、通 常の 授業 やゼミ
の中でもコミュニケーション能力の醸成に努めた。 26 年度は一つ以上の授業で学外の企業
や地域 など 学外 と連 携 するこ とを 学科 目標 の 一つに 据え 、各 教員 が 授業の 中で 学外 との連
携を意 識し た。 その 結 果、地 域と の連 携し た 授業、 企業 と連 携し た 授業、 商工 会議 所と連
携した授業などが実施できた。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
今後 の改 善点 とし て 、学外 と連 携し た授 業 を引き 続き 創出 して い くこと 、効 果を 検証す
ること、学外と連携した授業の体系化を始めることなどがあげられる。
基準Ⅱ-A-4 学習成果 の 査定(アセス メント) は明確である 。
(a)現状
実習 を主 体と して い る科目 が多 く、 操作 方 法の修 得や 作品 の制 作 をとお し、 学生 は学習
成果の 具体 性を 感じ て いる。 学習 内容 は年 度 ごとに 見直 され 、そ の 時点で の学 生の 能力に
応じて 習得 可能 なも の として 体系 化さ れて い る。半 期で 学習 成果 の 獲得が 十分 可能 なもの
となっている。その実際的な価値は、検定試験やコンテスト等で評価、測定される。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
検定 試験 やコ ンテ ス ト等で は測 れな い授 業 形態も ある 。グ ルー プ ワーク を取 り入 れなが
らチー ムで 課題 制作 す る授業 も増 えて きた が 、各々 の役 割が 違う 時 に、そ れぞ れの 学 生の
学習成 果は 必ず しも 同 じでは ない 。こ れら の 授業の 学習 目標 の設 定 や学習 成果 の評 価は多
面的なものとなる。各学生の達成目標を教員と考えながら設定する、振り返りや作業報告、
議論内 容な どを 評価 に 取り入 れる など の方 法 を試行 錯誤 し、 学科 で 知見を 共有 して いきた
い。
1
基準Ⅱ-A-5 学生の卒 業 後評価への取 り組みを 行っている。
(a)現状
在学 中に 付与 した メ ールア ドレ スは 卒業 後 も利用 でき るよ うに な ってい るが 、卒 業生へ
の評価 聴取 はメ ール で は難し くな りつ つあ る 。卒業 生の 企業 から の 評価は 、就 職先 企業の
人事部の方が求人で来られた時や OB・OG による企業セミナー等で、就業状況を伺ってい
る。どのような授業が役立ったか等を聴取し、授業へ反映している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
卒業後、メールによる学生への連絡・聴取が難しくなってきているので、 SNS など別媒
体を利 用し て、 卒業 生 との結 びつ きを 強く し 、授業 改善 に役 立て ら れる仕 組み を作 る必要
がある。
基準Ⅱ-B-1 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて教育 資源を有 効に活用して いる。
(a)現状
成績 評価 につ いて は 、科目 ごと に履 修要 項 に明示 され た到 達目 標 に従い 、試 験結 果や授
業への取り組み方等を総合的に判断して評価している。
各学生の学習の理解度は、授業毎に課すレポート、小テストなどによって把握している。
学生に よる 授業 評価 ア ンケー トが 実施 され 、 その結 果が 全教 員へ フ ィード バッ クさ れてい
る。全 学的 に実 施す る アンケ ート 調査 以外 に も、授 業で 課す レポ ー ト課題 に感 想や 要望を
書かせ る、 学習 管理 シ ステム のア ンケ ート 機 能を使 って アン ケー ト を取る など 、学 生の意
見を素早く授業にフィードバックできるように心がけている。
共同担 当の 授業 では 打 合せを 行い 、学 生の 理 解力に あわ せて 授業 内 容を調 整し てい る。
演習系の授業の場合、 TA や SA を配置し、つまずいている学生をサポートさせ、教員にフ
ィード バッ クす る体 制 を取っ てい る。 履修 か ら卒業 に至 る指 導は 、 ゼミ制 によ って 各教員
が明確な責任を持って指導 している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学生 の基 礎学 力や 考 え方は 年度 ごと にか な り違う 場合 があ る。 し たがっ て、 アン ケート
内容か ら次 年度 の授 業 改善を した だけ では 十 分な改 善と なら ない 場 合もあ る。 現在 でも各
回で学 生か らの フィ ー ドバッ クを 得て いる 授 業もあ るが 、学 生の 負 担を過 度に あげ ずにす
べての 授業 でフ ィー ド バック を得 るこ とは 難 しい。 何を フィ ード バ ックさ せる べき なのか
を精査し、基幹科目においてはよりきめ細かいフィードバックを得たい。
基準Ⅱ-B-2 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて学習 支援を組 織的 に行って いる。
(a)現状
学習 の動 機づ けに 焦 点を合 わせ た指 導は 、 職種を 意識 した 履修 モ デルを 配布 した 上で、
各学期 の初 めに 実施 さ れるガ イダ ンス で、 各 科目の 担当 教員 が説 明 を行っ てい る。 非常勤
講師の 科目 につ いて は フィー ルド 主任 が説 明 をして いる 。な お、 シ ラバス には より 具体的
な情報も提供している。
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基礎学力不足と就職対策のため、「キャリアベーシック( SPI)」を必修科 目とした。
学習 上の 悩み を相 談 しやす くす るた め、 各 研究室 をオ ープ ンな も のとし 、全 教員 が学生
の悩みに真摯に対応する他、「情報メディアセミナーⅠ、Ⅱ」によるゼミナール体制を取っ
ている。学科会議で学生情報共有した上で、必要に応じて学科長が面談している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
経済 的な 問題 を抱 え 、アル バイ トな どに 多 くの時 間を 取ら れ、 学 習が進 まな い学 生も複
数見受 けら れた 。こ れ らをど うサ ポー トし て いくの かは 課題 であ る 。また 、心 身に 障がい
を抱え た学 生の サポ ー トは個 別の 対応 とな る 場合が 多く 、教 員の 能 力の限 界も ある 。 どこ
までサポートしていくのかは今後の課題である。
基準Ⅱ-B-4 進路支 援 を行っている 。
(a)現状
「情報メディアセミナーⅠ、Ⅱ」では少人数ゼミ制をとっている。1 年後期から卒業まで、
指導教員が一人ひとりをきめ細かく、就職を中心とした進路指導をしている。
情報系の国家試験「IT パスポート」は、全員が受験できるよう、 1 年前期に 2 科目を対策
講座として設置している。また、夏休みには試験対策講座も 1 科目開講している。また、
PC サポートの実務的な国際資格である CompTIA Strata IT Fundamentals の対策講座を
1年後期の春休みに開講している。多くの実習科目で PC を扱うため、それが直接ワープロ、
表計算 検定 試験 の対 策 となっ てい るが 、試 験 対策を 念頭 にお いた 講 座も開 講し てい る。そ
の他、簿記検定、 CG 検定、CAD 検定などの検定について、試験対策科目を設け、資格取
得を促進している。
就職試験対策としては、SPI 試験を意識し、
「キャリアベーシック(SPI)」を必修科 目と
してい る。 また 、学 生 のモチ ベー ショ ンを 持 続させ るた め、 模擬 試 験をし 、積 極的 に試験
案内をしている。
学科会 議で は各 ゼミ の 就職状 況を 共有 し、 就 職委員 から 未内 定学 生 に向け 適宜 求人 情報
を提供し、学生に紹介している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
ゼミ では 所属 する 学 生の能 力に かな りの ば らつき があ り、 就職 指 導の負 担は 必ず しも同
程度と いえ ない 。学 生 がより よい 進路 に進 む ために 、学 科会 議で 情 報を共 有し 、指 導の負
担が重い学生については複数教員で指導する体制も検討する必要がある。
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学科/部署名
総合ビジネス学科
基準Ⅱ-A-2 教育課程 編 成・実施の方 針を明確 に示している 。
(a)現状
25 年度入学生の教育課程は、学位授与の方針に対応し、
「リベラルアーツ科目」
「外国語
科目」「専門教育科目」の 3 つの学習区分を設定。「専門教育科目」は「学科共通科目」と
5 フィールドの「専門科目」の 2 つに分かれ、就職を見据えて体系的に編成されたカリキ
ュラムとなっている。
26 年度入学生の教育課程は、学位授与の方針に対応し、
「リベラルアーツ科目」
「国際理
解科目」「インターンシップ科目」「就業力育成科目」「専門教育科目」の 5 つの学習区分
を設定。「専門教育科目」は「共通必修科目」「共通選択科目」と 5 フィールドの「専門科
目」の 3 つに分かれている。「インターンシップ科目」「就業力育成科目」を独立した学習
区分として設定したことにより、就業力の育成をより重視したカリキュラムとなった。25
年度入学生のシラバス、26 年度入学生のシラバスには、ともに必要な項目が明示され、成
績はビジネス社会で通用する知識とスキルを身につけたか否かに基づく厳格な評価となっ
ている。
26 年度の課題「社会人としての基礎力と専門性を兼ね備えた人材を育成する学習環境の
整備」と「カリキュラムのさらなる改善」については、以下の 5 点を実行した。
①「専門教育科目 」の円滑な運営。
②プラットフォーム科目との関連を考慮しつつ、「専門教育科目」の学習内容と指導方法
を改善。
③適正な科目数という観点から、フィールド専門科目数を改善。
④1 科目あたりの適正な受講生数という観点から、開講クラス数を改善。
⑤28 年度より現行の 5 フィールドに IT プログラミングフィールド・IT メディアデザイン
フィールドを加えた 7 フィールドで学科を再編するという方向性が決定したため、新た
な 2 フィールドの基礎学習という観点から、「共通必修科目」と「共通選択科目」の学
習内容を改善。
(b)課題及び改善手順( 方法・計画)
27 年度も、26 年度に引き続き、「 社会人としての基礎力と専門性を兼ね備えた人材を育
成する学習環境の整備」と「カリキュラムの改善」に 取り組む。具体的課題は次の 2 点で
ある。
①「専門教育科目」の円滑な運営。
②アクティブラーニングの導入の観点から、「専門教育科目」の学習内容と指導方法を改
善。
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基準Ⅱ-A-4 学習成果 の 査定(アセス メント) は明確である 。
(a)現状
各フィールドの学習内容は、目指す業種・職種に必要な知識とスキルを身につけること
ができる具体性に富む。各科目とも 15 回の授業で学習成果が達成できるように構成され、
シラバスには授業の具体的到達目標が明記されている。各種資格の取得も含め、学習成果
には実際的な価値があると認められる。
学習成果は成績評価と単位取得の状況から測定することが可能であり、ほとんどの学生
が必要な単位を取得し卒業している。
26 年度の課題は、「(1)職業に役立つスキルを身につける、( 2)社会人として必要なマ
ナーや社会常識を身につける、( 3)専門的知識を身につけるという観点から学習成果の実
際的価値をさらに高める」であった。これについては、以下の 2 点を実行した。
①「インターンシップ科目」
「就業力育成科目」と学科の「専門教育科目」の関係を精査し、
各科目の学習内容と指導方法を改善。
②「共通必修科目」「共通選択科目」と 5 フィールドの「専門科目」の関係を精査し、各
科目の学習内容と指導方法を改善。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
27 年度は、CS 部との連繋のもと、 5 フィールドの「専門科目」の学習内容と指導方法
を改善し、学習成果の実際的価値をさらに高める。
基準Ⅱ-A-5 学生の卒 業 後評価への取 り組みを 行っている。
(a)現状
学内合同企業説明会、企業懇談会、インターンシップ先訪問の際に、企業の人事担当者
から卒業生の状況を聴取している。また、卒業生の就職先の方に特別講師を依頼する授業
を複数設置し、卒業生の情報を得られるようにしている。
卒業生の進路先からの評価については、学科内で適宜情報交換し、教育課程の改善に活
かしている。インターンシップ先からの意見聴取によると、人間力の育成についても企業
から高く評価されていることがわかる。
26 年度は、23 年度以来の継続課題である「 聴取した企業の意向をより効果的に教育課
程に反映させる」取り組み として、各企業の方に特別講師を依頼する回数を増やし、教員・
学生がともに企業の意向を聴取した 。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
27 年度も、23 年度以来の課題「聴取した企業の意向をより効果的に教育課程に反映さ
せる」取り組みを継続する。また、 CS 部との連繋を強化して 、本学科卒業生の情報と企
業の意向を聴取する場をさらに増やす 。
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基準Ⅱ-B-1 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて教育 資源を有 効に活用して いる。
(a)現状
教員は学生の学習成果の獲得状況を適切に把握するよう努め、シラバスに記載した授業
の具体的到達目標の達成という観点から学習成果を評価している。前・後期ともに 学生に
よる授業評価 を実施し、評価結果を授業改善のために活用している。23 年度に開始した「学
習内容や指導方法に改善を要すると判断された授業を学科長が他の教職員とともに参観し
改善のためのアドバイスを行う」試みは、 26 年度も実施した。
また、授業担当者間での意思の疎通、協力・調整を適宜行い 、学習内容と指導方法の見
直しに取り組んでいる。なお、学科 の全教員が「プレゼミ ナール」
「ゼミナール」を担当し、
個々の学生の履修と学習成果の獲得を支援する体制をとっている。
26 年度の課題「新カリキュラムを円滑に運営する過程において、 授業内容と指導方法の
さらなる改善をはかる」については、 25 年度に実施した「共通必修科目」の学習内容と指
導方法の改善及び科目名変更に引き続き、「共通選択科目」の学習内容と指導方法の改善及
び科目名変更を実行した。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
27 年度は、新カリキュラムを円滑に運営する過程において、各フィールドの「専門科目」
の学習内容と指導方法の改善及び必要に応じた科目名変更に取り組む。
基準Ⅱ-B-2 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて学習 支援を組 織的に行って いる。
(a)現状
学習成果の獲得に向けて、前・後期の始めに履修指導を中心としたガイダンスを実施。
1 年生には、1 泊 2 日の「学外オリエンテーション」や「プレゼミナール」を活用して指
導の徹底をはかっている。また、フィールド主任とゼミ担当教員が担当する学生の学習支
援に責任を持ち、問題を抱える学生に対しては教務部・学生部・学内カウンセラーと連携
しながら指導を行っている。
26 年度の課題「入学後に学習意欲が低下した 学生に対する指導」については、各部門と
協力してきめ細かい学生指導を心がけた。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
27 年度も、23 年度以来の課題「入学後に学習意欲が低下した 学生に対する指導・支援
の方法などの検討」を継続する。
基準Ⅱ-B-4 進路支 援 を行っている 。
(a)現状
学科長・就職委員・インターンシップセンター長を中心に CS 部との協力体制の強化を
はかっている。
フィールドごとに就職に有利な重点資格を定め、対応する科目の履修と特別講座への参
加により資格取得のための学習ができる環境を整えている。
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「プレゼミナール」では、CS 部と連携して 就職への意識を高める内容を強化。「 ゼミナ
ール」での就職指導もさらに充実させ、 個々の学生の就職についてはゼミ担当教員が責任
を持ち、個別相談、履歴書・エントリーシートの添削、面接指導、三者面談を行ってい る。
また、各専門科目でも就職への意識を高める内容を取り入れている。今年度は、ゼミごと
の詳細な「ゼミ生就職活動状況表」を作成し、逐次内容を更新 。その情報を CS 部と共有
するようにした。これにより迅速かつ的確な就職指導ができるようになり、内定率が向上
した。
26 年度の課題は、「多様な業種・職種への就職の 推進、経理・金融フィールド学生の金
融系への就職者数の増加」であった。 CS 部の支援もあり 「多様な業種・職種への就職の
推進」は一定の成果を得たが、「 経理・金融フィールド学生の金融系への就職者数の増加」
は未達成となった。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
27 年度は CS 部との連携のもと、引き続き、経理・金融フィールド学生の金融系への就
職者数の増加に取り組む。
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学科/部署名
生活プロデュース学科
基準Ⅱ-A-2 教育課程 編 成・実施の方 針を明確 に示している 。
(a)現状
自立した女性として社会に貢献できる人材を育てることを目標に掲げている。この目標
を達成するために、さまざまな体験やグループワークを通して学生が自ら進んで学び、快
適で魅力ある生活をプロデュースする専門知識と技術、および実践力を養うことができる
カリキュラムを次のような形で提供している。
①卒業後のライフステージに向けて段階的に学んでいくための基幹科目を必修科目とする。
②生活という概念を基軸にした特徴ある学びができるコースを用意し、コースの特徴を反
映する知識や技術が習得できる体系化したカリキュラムを提供する。コースごとの必修科
目の学習によってコースに特徴的な資格取得を目指すことができる。
26 年度入学生からファッション、フード、インテリアデザイン、子どもサービスの4コ
ース編成とする教育課程をスタートさせた。
「ゼミナールⅡ 」では、各ゼミでの活動内容の
発表を、PDCA サイクルを意識した形で実施した。1年生後期の必修科目として設けた「ゼ
ミナールⅠ」では、ゼミ別の指導を色濃く行う形を実現した。 2 年生後期の「女性のライ
フスタイル論 」においては、ライフプランニングの内容を強化し、新たな授業計画策定に
向けての試みを実現させることができた。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
基幹科目である 2 年後期の「女性のライフスタイル論」において、ライフプランニング
や削除科目となった「ホームマネジメント」の授業内容を盛り込む形の新たな授業計画を
実施する年度となる。オムニバス形式で実施する部分 がバラバラにならないように、配布
用紙の形式を統一させるなどの工夫をして、一連の流れを確立させる。
基準Ⅱ-A-4 学習成果 の 査定(アセス メント) は明確である 。
(a)現状
コース毎に専門学習の体系化がなされ、履修要項には到達目標を明示している。教員は
授業アンケートにより、担当科目の成果を点検し、翌年の履修要項に反映させている。資
格取得も合格目標数を定め、その結果と照らし合わせて授業の質向上に努めている。講
義・演習系科目においては、主に知識・技術や実践能力の獲得が学習成果であるが、学期
内の小テストや学期末試験およびレポートによって、その獲得状況を測定している。実
習・実験系科目においては、具体的な作品を制作することや、講義で得た内容を、具体的
現象として理解・考察し納得することが成果であると考えられ、授業時の取り組み状況や
レポートのまとめ方などでその獲得状況を測定している。資格関連科目は資格を取得する
ことが具体的学習成果であり、取得の可否によって測定している。
上記の具体的学習成果の達成度は、成績評価により測定するが、多くの学生は合格して
単位を取得しており、学習成果は達成されている。学習内容は、生活に関わる科学 的かつ
8
具体的な知識・技術を得ることで、 現 在の日 常生活に もすぐ に役立 つという 価値が ある。 更
に、それらの 知識等を 活 用できる仕事 に就くこ とにより、社 会に貢献 す ることができ るという、
学 習 成 果 の 価 値 が あ る 。 資 格取 得の 合格 目 標 を具 体的 な人 数 も設 定 して 、目 標達 成 を目 指
し、ほぼその目標を達成している。目指す資格として受験を強く意識して学習することが、
合格率の向上につながっている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学習成果を共有するためにもイベントや発表会の充実をより一層図り、その評価を行う。
資格試験の受験を諦める学生に、努力を継続して合格できた学生の声を届けるなどの工
夫を考える。
基準Ⅱ-A-5 学生の卒 業 後評価への取 り組みを 行っている。
(a)現状
学内 合同 企 業説 明会 、 企業 懇談 会 、イ ンタ ー ンシ ップ 先 の 訪 問 時 な ど の 機 会 に 、卒 業生
の仕事ぶりなどを毎年聴取している。学内合同企業説明会のアンケートで得られた情報(採
択の理由、教育への期待など)を授業内容に反映させている。
一昨年度から実施している「卒業生の集い」等をきっかけに来訪する卒業生から直接動
向を確認している。さらに SNS を活用した情報共有も行っている。「卒業生の集い」の呼
びかけは、 Facebook を利用した情報発信を主に行っている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
「卒業生の集い」の情報を大学の Web サイトのトピックに掲載し、新規の参加者を増や
す。卒業生間でさらに情報伝達できる方法を考え、
「卒業生の集い」をより多くの卒業生の
状況を把握できる場にする。
基準Ⅱ-B-1 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて教育 資源を有 効に活用して いる。
(a)現状
教員は学生の学習成果評価を、
「湘北短期大学の成績評価方法に関する細則」に沿って実
施し適切に把握している。教員は、この学習成果の状況および全学的な学生による授業評
価結果に基づき、次年度授業計画および授業方法にフィードバックを行い、その改善に取
り組んでいる。また前後期各 1 回は教員による相互授業参観を行ない、その評価を授業担
当者にフィードバックしている。
専門教育科目の授業内容については主にその担当者間で、また学科共通科目については
全学科教員間で意思疎通と協力・調整を随時行なっている。特に基幹科目の授業では、配
布資料を統一するこ と により、これまで以 上 に学科教員 全 員 が 授 業 内 容 や学生の受講態度
などを共有・確認できる協力体制を築いた。「ゼミナールⅠ」
(1 年生)での就職指導、
「ゼ
ミナールⅡ」(2 年生)の発表会の授業時間内での実施などを通して、 学科 教員全員で 共 通
化した認識を 持ち学生 指導に当たる ことがで きた。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
ゼミごとでテ ーマの異 なる「ゼミ ナールⅡ・Ⅲ」におい て、学 ぶ目 的や獲得でき る能力を テ
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ーマによらず 共通化で きるものを明 確化する 。
基準Ⅱ-B-2 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて 学習 支援を組 織的に行って いる。
(a)現状
入学当初のガイダンスで、各コースの学習内容および資格関連科目の説明を丁寧に実施
し、学習目標や取得を目指す資格に応じた科目選択および時間割作成の支援をしている。
特に取得条件等が複雑な資格については、別時間に詳細説明の機会を設けて支援している。
モデルとなる時間割を配布し、学生一人ひとりの学習目標に応じた時間割作成に対応して
いる。近年、基礎学力が不足する学生も増え、進度の遅い学生や欠席者に対し、各教員が
授業中や時間外に個別指導を実施している。
専任教員1人に学生 12~15 名程度のクラス(1年次前期)およびゼミナール( 1 年次
後期から 2 年次通年)で、指導助言を行なう体制を整備している。授業時間内に個別面談
を年数回行なうと共に、昼休みや放課後、また 週に数コマ設 定された オフィスアワ ーなどに 、
学生が 研 究室に 自由に相談に来やすい状況を作り出している。学習体制にうまくなじめな
い学生や、入学後に学習目標を見失う学生については、担当教員を中心にして指導を行な
い、学科教員間で情報を共有し、連携を密にすることで対応している。
進度の早い学生や優秀学生には、さらに学習を深める追加の課題を出す、授業内で発表
の機会を与える、他の学生の相談に乗る役割を与える、また授業以外のイベントで、学ん
だことを活かす機会を与えている。
学生の文章作成能力を向上させるため、 2 年生後期の必修科目である 「女性のライフス
タイル論」で、昨年度に引き続き毎回作文の課題を提出させた。
精神的な悩みを持つ学生や、家庭の経済的状況が厳しい学生など、学習に困難をきたす
学生について毎月の学科会議で情報共有を密にして早めの対応を図っている。また、全学
生の状況を一覧できる形 の表を作成して学科内での学生情報の共有に役立てた。ゼミおよ
びコースの学生への個別の指導により、進路や学費に対して不明確な学生が年度末にはい
ない状況であった。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
全学生の状況を一覧できる形の表を学科内での学生情報の共有を目的として活用してい
るが、記入にあたってのルールが明確でない。学生カルテも含め、どのタイミングで何を
入力するかを決めて、情報共有ツールのより一層の有効活用を図る。
基準Ⅱ-B-4 進路支 援 を行っている 。
(a)現状
1 年生の就職支援では、「生活プロデュース学科ハローワーク」(卒業生たちの企業での
活躍例を示した冊子)を作成して配布した。基幹科目の「ゼミナールⅠ 」(1 年生)では、
卒業生から話を聞く会、模擬面接会を実施した。
専門科目の中で、企業の人事担当者や卒業生を招いて、実際の業務内容等の話を聞く機
会を設けた。また、個人面談による進路検討や履歴書添削なども実施した。保護者には就
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職活動への理解と支援を求めるべく、保護者に向けた「就職のしおり」を作成、12 月実施
の保護者懇談会で配布・説明し、欠席者へも送付した。
2 年生の就 職支援は、各ゼミにおける学生との個別面談によって行っている。また隔月
に就職活動状況の確認・分析をし、その情報を学科内、CS 部と共有化することによって、
一人一人の学生指導に活用している。
本年度から設 けられ た就業力育成科 目群の 中の選択科目「 キャリ アベーシック ( SPI)」
で SPI 試験の対策講座が行われた。模擬試験の結果から履修者の点数の向上が確認できて
いる。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
就職活動時期のガイドラインが次年度から異なるため、それに伴う就職活動の流れの変
化を注視して、それに応じた指導体制に変えていく必要がある。
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学科/部署名
保育学科
基準Ⅱ-A-2 教育課程 編 成・実施の方 針を明確 に示している 。
(a)現状
保育学科の教育課程は、学位授与の方針に対応しており体系的に編成されている。履修
要項は、リベラルアーツ科目、外国語、保健体育、専門基礎、専門科目に区分され、さら
に専門科目は、
「目的理解」、
「対象理解」、
「内容・方法」、
「基礎技能」、
「総合演習」、
「実習」
に区分されている。1 年次には保育に関する学習の中でも基礎的な内容の科目を配置し、
その履修を前提に応用的・実践的内容の科目を配置するなど、学習成果に対応した分かり
やすい編成を行っている。
成績評価は、保育士資格、幼稚園教諭免許の授与に直接結びついていることから、 その
基準は厳格に設定されている。教育課程における教員の配置は、業績を確認して行われて
おり、各科目が十分な専門性を有した教員で担当できるような体制となっている。
教育課程の見直しは、保育士資格、幼稚園教諭免許関連のカリキュラム改正のたびに行
われるだけでなく、十分かつ効率よく学習効果を得るために毎年見直しを行っている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
成績評価について、やむを得ない事情による欠席等で、単位取得に支障が出ないように
補講、課題等で対応しているが、学生の多様化に伴い、個々の学生の状況に合わせたよ り
丁寧な指導が必要である。
基準Ⅱ-A-4 学習成果 の 査定(アセス メント) は明確である 。
(a) 現状
学習成果の査定(アセスメント)は明確に行われている。試験に際しては、
「湘北短期大
学の成績評価方法に関する細則」の評価基準に則って学習成果の評価がなされている。受
験欠格については未然に防ぐよう、専任・非常勤講師の連携の下、学生の出欠管理・指導
を徹底している。
過年度実施した「卒業生アンケート」の結果を生かし学科運営に当たっておりオープン
キャンパスにおいては、卒業生の参加を得、来学者に「現場体験を通した学科観」を伝達
する場を設けているが、本学科への評価の一部として受け止めている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学習成果の評価自体については、現状では問題がない。今後も「卒業生アンケート」を
実施し、卒業生の満足度評価、教育効果、卒業後に必要な育成すべき力、授業内容を含め
た学科運営への提言などを反映させる取り組みを実施する予定である。
基準Ⅱ-A-5 学生の卒 業 後評価への取 り組みを 行っている。
(a)現状
学科では卒業生に対して、アンケート調査を行い保育現場、各施設の現状を調査し学生
12
の指導に反映させている。調査結果は、授業内容及び指導に活用される。教員が実習巡回
を行った際も、現場から卒業生の状況報告を得ることも多く、卒業生が頻繁に尋ねてくる
ことから様々な現場での状況を把握することができている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
保育現場からは概ね高い評価を得ているが、職場で何らかの問題を抱える学生も年々増
加しており、時間の許す限りの相談やアドバイスを行っている。卒業生の資質も様々であ
り、職場に対し責任を持つことは難しい場合も生じる。
基準Ⅱ-B-1 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて教育 資源を有 効に活用して いる。
(a)現状
学習成果の獲得に向け、履修要項により各教科の到達目標と授業計画及び評価基準を明
確にしている。学習支援は、一般教室、専門教室( OA 教室、図書館、音楽室、ミュージ
ックラボラトリー室、ピアノレッスン室、個人ピアノレッスン室、表現体育室、幼児体育
室、造形室、乳児保育室)を用いることにより、専門的な内容を具体的かつ実践的に教授
するよう努めている。
学習成果の状況は随時、小テストやレポート、模擬授業や実技試験、作品提出などを課
し、多面的に評価することにより把握に努めている。また、授業評価を定期的に実施し、
その結果をもとに授業内容及び授業方法についての改善を図るなど、教員は学習成果の獲
得に向けて、責任を持って指導にあたっている。
(b)課題及び 改善手順(方法・計画)
新カリキュラムの導入から、少人数での授業体制は時間割上過密となることから、計画
的に時間割の見直しを行い学生にとって有効な授業の展開が図れるよう調整を進めている。
基準Ⅱ-B-2 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて学習 支援を組 織的に行って いる。
(a)現状
学習成果の獲得に向け、履修科目ごとに過年度の学習内容および今年度の学習計画を具
体的に提示する事により、見通しを立てさせ、学習意欲を喚起している。その際、各科目
担当者は映像資料、統計資料、また参考資料、視聴覚教材を使用して、よ り理解しやすい
ように工夫している。
実技、演習科目については可能な限り少人数クラスを編成し、基礎学力が不足している
学生、理解に時間がかかる学生、つまずきが見られる学生、または作業が遅い学生につい
て、授業内では、チームティーチングによる個別指導や補講を行い、きめ細やかな指導が
行われている。
授業外では教室を開放し、学生が自主的に課題に取組めるよう環境を設定し、支援して
いる。教員は授業時間外又、オフィスアワーを活用し学生の質問や指導の要望に応じ、学
習成果の達成に努めている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
多くの学生が資格取得等を含めた学習への意欲が明確であるが、 1 年次後期から又実習
13
後にそれが低下する場合が見受けられる。このような学生に対しては学科内で連携をもっ
た指導・支援が必要である。
又、家庭の経済的状況が厳しいことから、学費等への充当を目的とするアルバイトに多
くの時間をとられるため、家での学習時間が不十分となる学生が増えつつある。これらの
学生への指導方法については、これからの課題である。
基準Ⅱ-B-4 進路支 援 を行っている 。
(a)現状
学生の就職活動においては、マイスターの教員が中心となって進路指導を行い、採用試
験のための履歴書作成、面接指導、作文添削を個々に行い、実技試験については学生のレ
ベルに合わせて補講を行うなどの細やかな支援を行っている。学生の就職活動の動向につ
いては、学科教員が随時確認をとれるようシステム化し教員間の連携を第一に、一人の学
生を複数の教員でサポートする体制を実行している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学科では徹底した進路支援を行っているが、学生の中には社会に出る心の準備が育って
いない者もおり、資格は取得し たものの、就職活動までに多くの時間と手間がかかるケー
スや逆に早期に就職内定を受けた場合に進路変更をする者がいる。
学科教員だけではなく保護者に対しても、現状の認識と指導の理解を促す必要がある。
いづれにしても 2 年間という期間で資格を習得させることの難しさは年々大きくなってお
り、専門科目と並行して、社会人としての育成教育を充実させる努力が重要と考えられる。
14
学科/部署名
インターンシップセンター
選択的評価基準
3.インターンシップによる職業教育の取り組みについて
(a)現状
26 年度は、インターンシップ参加学生人数が年間延べ 394 名、実人数で 295 名とな
り、対象学科の情報メディア、総合ビジネス、生活プロデュースの 3 学科で、93.1%の
学生が参加するという他大学に類を見ない成果を挙げることができた。特にソニーグル
ープ各社での実習生の受け入れ人数の増加が著しく、また新規の実習先も 27 件となり、
インターンシップを希望する学生の要望に応える体制を整えることができた。また、翌
年度の就職採用試験の説明会実施解禁時期が 3 月となったこともあり、多くの学生がイ
ンターンシップを経て就職活動をスムーズに スタートさせたいと考え、インターンシッ
プから就職活動開始の流れが鮮明になったことも今年度の特徴であろう。
一方、例年同様に、 1 年次後期に事前学習科目「インターンシップリテラシー」の一
環で実施している「プレゼンテーション面接」によって、インターンシップに向けての
各学生の心構えが明確になり、半年間の事前学習を引き締める効果が出ている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
職業教育におけるインターンシップの位置付けと目標に関しては、インターンシップ
の事前学習科目「インターンシップリテラシー」がインターンシップのみにとどまらず、
就職活動に向けてのトレーニング科目の役割も果たしており、さらに 3 学科の専門科目
授業との相乗効果によって、インターンシップが職業教育として位置付けられる。イン
ターンシップを終えた学生の目標は自ずと就職活動となり、インターンシップセンター
はそのファシリテーターとしても機能している。
26 年度より、インターンシッププログラムは、全学規模のプラットフォーム体制の 中
のインターンシップ科目と位置付けられ、3 学科による完全統一の授業実施が実現した。
また、インターンシップセンターの体制として、専任職員であるオフィスコーディネー
ターが常駐し、実習先との連携や学生からの相談に応じている。オフィスコーディネー
ターは、他大学からも注目される存在となっており、他大学からもたびたび問い合わせ
を受け、アドバイスするなど、他大学のインターンシップ体制の整備に貢献している。
インターンシップの具体的活動と成果については、実習職種として、事務系、技術系、
販売系、サービス系とし、また実習期間 は短期(1~2 週間)及び長期(3~4 週間)と、
前年度と比較して大きな変化はないが、事前授業において、希望者を全員参加させる方
針のもと、インターンシップ担当教員ならびにインターンシップセンターメンバーの活
動は実に幅広い。実習内容から生活指導に至るあらゆる対応を迫られる。事前学習途中
での脱落者は皆無であり、そのことが大きな成果の一つに数えられる。
学生のインターンシップ経験により達成される学習の成果に関する評価の確立につい
15
ては、評価基準はシラバスに明記し、事前学習授業においても詳しい説明を加えている。
事前学習授業と並行して実施しているガイダンス等の取り組み姿勢や提出物の状況、そ
して実習先の担当者による評価、事後のレポートやプレゼンテーションを全て総合して
評価している。なお、実習先の担当者による評価基準が完全に統一されているとは言い
切れず、その基準設定と本学独自のインターンシップに対するより一層の理解を求める
ためのプログラム作りが課題となっている。
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学科/部署名
グローバルコミュニケーションセンター
選択的評価基 準
5.グロ ーバル社 会へ の対応に向け た英語教 育と交換留学 等を利用 したコミュニ ケーショ ン
教育
(a) 現状
グローバルコミュニケーションセンターは、本学国際理解教育の中核として、外国語教
育及び、異文化理解教育を展開している。特に今年度は、カリキュラムのプラット フォー
ム化に伴い「外国語科目」が「国際理解科目」としてリニューアルされた。英語教育につ
いては、21 年度に刷新した英語教育カリキュラムに基づき、 1 クラス 18 名クラス編成で
少人数・双方向型授業を実施した。もっとも習熟度の低いクラスでは CALL システムを利
用し、PC を使用することで英語に対する苦手意識を払拭することに成功している。グロ
ーバルコミュニケーションルーム( GC ルーム)を中心とする普通教室の授業では、ペア
ワークやグループワークなどアクティブラーニングが実施された。
異文化理解教育に関しては、姉妹大学オーストラリア国立ニューカッスル大学学生及び
教職員との相互交流を実施。前期には同大学から Elizabeth Woods 先生を招聘し、授業お
よび学生指導を行ってもらった。豪州教員は帰国後 3 ヶ月留学の学生を現地で指導するこ
とになっている。短期海外研修には、本学か ら 31 名、松本大学・松商短期大学 部から 3
名、合計 34 名の学生が参加した。特筆すべきは、前年度エクスチェンジプログラムで本
学に来学した学生が、授業の空き時間や休みに駆け付けてくれて、本学学生たちとの交流
の時間を持ったことである。また、本学卒業生が Student Guide として現地でサポートを
してくれた。
後期には 3 ヶ月留学を実施。また、ニューカッスル大学から Jacky Worsdell 先生を 4
週間招聘し交流を実施した。 Worsdell 先生には English Lounge をはじめ、中学校・高等
学校教員を対象とした「英語教授法特別講座」、 24 時間英語のみを使用言語として、ゲー
ムやグル―プワーク、日本の文化に関するプレゼンテーションを行う「 English Camp」
といった事業に参画してもらった。English Camp には 19 名の学生が参加。特に 2 日目に
行われたプレゼンテーションは素晴らしく、
「 英語で物事を考え発信するスキルを身に付け
る」という目的は予想以上に達成された。また、英語教授法特別講座では 12 名の中 学校 ・
高等学校の先生が参加され、招聘教員による講義及びモデル授業が実施され、その後の昼
食会では活発な意見交換が行われた。
エクスチェンジプログラムでは同大学学生 14 名が本学で日本語及び日本文化を学んだ。
同時期に実施された第 17 回英語スピーチコンテストには、高校生部門 14 校 14 名、大学
生部門 10 校 10 名が参加し、自分の意見を英語で披露した。留学生たちは、このスピーチ
コンテストや国際交流委員会学生による様々な企画を通じて、日本学習のみならず、同世
代の日本人の意見や考え方に触れた。
17
今年度もっとも特筆すべきは、エクスチェンジプログラムにおける様々なアクティビテ
ィを運営している学友会国際交流委員会学生の活動である。 4 名のリーダーを中心に 2 年
生が総勢 180 名という委員学生を指揮しながら様々な企画を実施してきた。前期中から準
備を始め、夏季休暇中の合宿( 58 名の学生が参加)で議論を行い、GC センター教職員の
指導を受けながら企画書および英語原稿を作成する。リーダー中心に 2 年生一人ひとりが
責任感を持って 1 年生に接し、企画のサポートをしていたのが印象的であった。本プログ
ラムを通じて、学生達は PDCA サイクルによる運営や報告・連絡・相談はもとより、リー
ダーシップやメンバーシップ、軋轢をどのように回避するかなど、実践の中から学んでく
れた。また、例年見られることだが、国際交流委員会学生が、決して英語が得意なわけで
はないにもかかわらず、積極的に留学生とコミュニケーションを図り、楽しんでいる様子
も印象的であった。
以上のように、本学国際理解教育活動は、外国語教育と異文化理解教育を通じて、多く
の学生に自分の考えや意見を、英語でアウトプットする場を与えている。これにより多く
の学生が異文化を学ぶと同時に、臆せず英語を話すことができるようになるのである。
多くの学生にこの体験をさせるべく、学生のすべての活動を GC センター教職員が一丸と
なってサポートする実施体制が整っている。 GC センターが中心となり学生指導のみなら
ず、学科間の調整、大学との調整が的確になされることにより、国際交流活動などに関す
る学生の柔軟な発想を実現させることが可能となっている。さらに、夏季海外研修、
English Camp に対しては、今年度もソニー(株)からの「国際理解奨学金」が適用され、
参加学生の経済的負担を軽くすることができた。本奨学金に関しては、対象となる活動を
整理し、より多くの学生が国際理解教育活動に参加できるようにしたいと考えている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
「国際理解科目」完成年度となる来年度に向けて、各科目の教育効果の検証が重要な課
題になると思われる。
学友会交際交流委員会学生については、現 1 年生の在籍者数が非常に多いため、より高
度な組織的活動を実施すべく、学生指導を的確かつ徹底して行いたい。
「国際理解教育奨学金」の運用については、引き続き対象活動や金額、人数などさらに
精査するとともに、目的に沿った選考方法などを整備していく。
18
学科/部署名
リベラルアーツセンター
選択的評価基 準
1.教養教育の 取り組み について
(a)
現状
社会人としての基礎能力を身につけさせることを目的として、下記 3 つの能力目標を達
成するために、リベラルアーツ科目を設置している。
1)
社会や人との関係を作るためのコミュニケーション能力
2)
対象に興味を持ち、問題を発見し、論理的に考える能力
3)
状況を的確に把握し、主体的かつ柔軟に行動する能力
具体的な科目の実施内容は次の通りである。
・「コミュニケーションリテラシー 」:入学事前学習であり、早期から学生生活に慣れて 2
年間での学修目標をたてさせるために、グループワークを多く取り入れている。
・
「 日本語リテ ラシーI,II」
:20~25 名程度の少人数クラスで共通のテキストを用いて話す・
書くというコミュニケーションの基本を双方向の授業で実施している。
・「情報リテラシー、同演習」:TA、SA を配置して、進度を合わせる工夫をしている。
・「生涯スポーツと健康 I,II」:身体感覚を養うことや、グループでのコミュニケーション
の取り方などを気づかせるアドバイスを適宜行っている。
効果の測定と評価は、とくに入学事前授業である「コミュニケーションリテラシー」で
行っている。入学予定者に対する受講者の割合は、昨年度を上回り 98%となった。
4 グループ(約 130 人/グループ)で開講した。
①独自の受講生アンケート:受講生が獲得したものや勉学意欲の確認をするだけでなく、
満足度を調査している、 95%を超える 受講生が「他者にすすめる」と回答している。
②「社会人キャリア力育成アセスメント」:社会人として必要な能力を受講生に気づかせ、
また客観的に評価するために実施した。受講前と受講後に行い、成果を検証している。
26 年度は、
「情報リテラシー 」における ミニマム・リクワイアメント を確立させた。
「情
報リテラシー 」については独自テキストも作成し、 27 年度から使用することとした。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
情報リテラシーにおいて、27 年度から全クラスでルーブリック法を導入することを決め
ており、適切に運用できることを目指す。選択科目については、リベラルアーツとして掲
げている 3 つの能力目標を確実に養える形となるには未だ至っているとはいえない。引き
続き、授業内容および教授法についてのさらなる検討を要する。
19
学科/部署名
ICT 教育センター
基準Ⅱ-B-1 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて教育 資源を有 効に活用して いる 。
(a)現状
一般的な環境を備える OA 教室、情報メディア学科向けの情報メディア演習室( 144 教
室)、アクティブラーニング向けの教室(グローバルコミュニケーションルーム)などの、
ICT に関する教育環境は、授業だけではなく、自治体との協働セミナーや Global Game
Jam などの学外イベント、中学・高等学校教員向け講座にて利用されている。
また、e ラーニングシステム利用推進活動により、授業での利活用数が僅かに増加して
いる。今年度の同システムへの学生ログイン回数は、前年度の 18,517 回から約 7%増加し、
19,813 回となった。
また、教職員が学内外の ICT 環境を十分に利活用できるよう、 FSD 活動として ICT ス
キルアップのための講座を実施した。
(b) 課題及び改善手順(方法・計画)
学 外 一 般 の ICT に 関 す る 状 況 の 変 化 と し て 、 ソ フ ト ウ ェ ア の ク ラ ウ ド 化 、 Microsoft
Windows OS、Office 製品のグレードアップ、個人用デバイスの利用拡大 が進んでいるが、
大学の教育環境として、これらの状況に追い付いておらず、インフラ環境の整備やサポー
トの両面で、現状に適応できるようにしなければならない。この点について、コンテンツ
やシステムの更新を 27 年度事業として実施する予定である。
また、学内既設の ICT 資源についても、その認知度が依然として不十分であり、ICT 活用
推進の阻害要因となっている。この認 知度向上のための情報公開については、昨年から今
年度に引き続き、27 年度の事業においても強化を図り、ICT 教育環境利活用の効率向上を
目指す。
基 準 Ⅲ -C-1 短 期 大 学 は 、 学 科 ・ 専 攻 課 程 の 教 育 課 程 編 成 ・ 実 施 の 方 針 に 基 づ い て 学 習 成 果
を獲得させる ために技 術的資源を整 備してい る。
(a)現状
26 年度も、前年度に引き続き 7 つの OA 教室、図書館での貸出ノート PC、3 か所のフ
リーPC スペースを運用している。もっとも自習利用の多い図書館オープンスペースには、
IT に関する IT コンシェルジュが常駐しており、PC を利用した学習の支援を行っている。
上記教室の PC ついて、ログインにかかる時間が長いとの苦情が増えている。また、プ
ロジェクター等教材提示環境の老朽化が目立ち、表示が見えにくいとの指摘が増えている。
PC 教室については中長期計画に沿い、年度ごとに個々の設備を吟味し、更新を進めてい
る。教育で使用するソフトウェアについては、学科教員が授業等で使用するソフトウェア
を提案、確認し、 ICT 教育センターで情報を集約、共有している。
今年度の主な更新内容として、CALL 演習室 PC、411 教室、611 教室、イベントホール
プロジェクター、基幹サーバハードウェアの更新を行った 。
20
(b) 課題及び改善手順(方法・計画)
PC ログインにかかる時間が長いとの指摘に対し、調査検討を進め、ログイン時間の短
縮化を計画した。学内外のネットワーク回線については、ユーザの所有デバイスやクラウ
ド利用の拡大を見越し、インターネット向け回線の速度向上と、構内における無線 LAN
環境の強化を計画した。学生・教員向けファイルサービスのクラウド化を各学科・センタ
ーと共同で検討し、導入計画を立てた。
昨年度から持ち越しの課題として、学 内 ICT 資源の 利活 用不足 がある ため、 引き 続き 、
ICT 教育センター Web サイト充実によりシステム環境の可視化を行い、認知度の向上をは
かる。
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学科/部署名
図書館
基準Ⅱ-B-1 学科・専 攻 課程の学習成 果の獲得 に向けて教育 資源を有 効に活用して いる。
( a )現 状
図書館では、学修に必要な各種図書館資料の整備をはじめ、資料検索システムの整備、
集めた資料を課題やレポートにまとめるための機器類の整備を行うなど、利用者の目的に
応じた支援ができるよう環境を整えている。
入学前教育「コミュニケーションリテラシー」、入学後の 4 月にはガイダンス、LA 科目
「情報リテラシー」の一コマ、図書館と教員が連携してゼミ等で実施している「情報リテ
ラシー講習会」など、段階を追って主体的に学べる機会を提供し、利用の仕方、検索の手
順について案内している。しかし、26 年度の入館者数は僅かながら減少傾向が続いており、
図書館を利用する習慣がつくまでには達していないのが現状である。
一方、学生自身もこれまで本に親しむ経験が少なく、読書に苦手意識を持つ様子が見受
けられる。中には、
「湘北ポイント制度」に連動した「読書ノート」や図書館学生サポータ
ー「さぽーち倶楽部」の活動に参加することがきっかけとなり、本を読む面白さを知った
という学生もいる。動機は何であれ、
「本を読む」ことにつながることが重要であり、さ ま
ざまな仕掛けを図書館側で用意するという地道な活動が求められよう。
とりわけ、<授業との連携>が学生の図書館利用につながるカギであると考えている。
26 年度は初の試みとして、情報メディア学科 1 年生の「プレセミナー」において実施され
た「ビブリオバトル」の支援を行った。図書館で興味を持った本を選び、選んだ本につい
て小グループ内で発表し合い、読みたくなった本をチャンプ本として 選ぶという、ゲーム
感覚で気軽に取り組める読書会である。本を通してコミュニケーションの力、読む力、ま
とめる力、発表する力、聞く力を養うことができるので、取り組む大学や教員も増加して
いる。情報メディア学科でも教員、学生ともに大変好評であり、ゼミ内で再度行ったり、
次年度も実施を計画されたりしているようである。こうした取り組みは、図書館が支援す
る「アクティブラーニング」につながるのではないだろうか。
一方、学生たちは、授業の中で課題が出されることによって、図書館を利用する、資料
を探し出して本を読むという行動をとる。 利用せねばならない状況をつくることが肝要で
ある。それには、参考になる本や資料が図書館に用意されていることが前提となる。事前
に課題内容を把握することができれば、参考資料を準備することも容易である。学生の学
修意欲を削がないためにも、教員からの授業用参考図書の選書に期待したい。
課題の参考になる資料が準備できた好例としては、生活プロデュース学科 1 年生の「生
活プロデュース概論」における業界調査の課題である。本だけでなく、テーマに沿ったデ
ータベースも活用すれば、得られる情報が広がるのだということが理解されたものと考え
ている。多少なりとも就活のモチベーションアップ、情報検索に寄与できたのではないか
と期待して、就活の動向を静観しているところである。
「ラーニング・コモンズ」の機能を持ったオープンスペースでは、常駐する IT コンシ
ェルジュが様々な場面で活用されている。その一方で、学生が IT コンシェルジュに何で
22
も頼りがちな様子が見られる。わからないことは自ら調べる姿勢を育てるため、 PC に関
するマニュアル類を整備している。IT コンシェルジュに対するマナーも含めて、学生の自
立を促したい。ただ年々、学生には意欲をもって課題に取り組む、 テーマを深く掘り下げ
る熱意が退行している傾向がみられるのが気になるところである。
図書館の広報用ツールとして継続発行してきた「としょかん NEWS」は、27 年 3 月に
は第 96 号を数えるまでとなった。25 年 11 月発行の第 80 号からの野口館長による「館長
閑話」と題した随想、第 81 号からの教職員による「リレーエッセイ」は、みなさまのご
協力により今年度も連載することができた。刊行頻度も月刊での発行となり、よりタイム
リーな情報発信が可能となった。また、 Twitter も広報手段の一つと考えて開館日にはツ
イートするようにして いる。学生の図書館利用の様子を撮影した写真とともにツイートす
ると反響が大きい。こうした活動が注目され、 26 年度第 47 回日本看護図書館協会研究会
において、広報手段としての Twitter に関する事例発表の機会をいただいた。短期大学図
書館の地道な活動に評価をいただき、非常に喜ばしいことであった。
(b) 課題及び改善手順(方法・計画)
学生の図書館利用増に直接関連する<授業との連携>については、日頃からの教員との
コミュニケーションが重要であると考えている。図書館活動への理解を得るとともに、教
員が求める授業支援の在 り方、また、新設予定の<アクティブラーニングスペース>の活
用方法を探り、学生を図書館につなげたい。
オープンスペースの運用には、快適な利用環境の提供と効果的な学生支援の二面がある。
学生の情報リテラシー能力の伸長を第一に考えた、 ICT 教育センター、授業や教員、学科
と IT コンシェルジュとの相互理解を図ることが肝要である。マニュアル類の更新、情報
の共有化をはじめ、改善の方法を模索しているところである。引き続き、<自立した利用
者>の育成に努めたい。
どうしたら学生が図書館に関心を持ち、利用してもらえるか、これまでも繰り返し取り
組んできた課題である。特効薬があるわけではないので、試行錯誤を繰り返しながら、あ
きらめずに地道な活動を重ねる必要があると考えている。
23
学科/部署名
法人本部
基準Ⅲ-D-2 量 的な経営 判断指標等に 基づき実 態を把握し 、財政 上の安 定を確保する よう計画
を策定し、管 理してい る。
(a)現状
「社会でほんとうに役立つ人材を育てる」という教育理念のもと教育の質の向上を目指
している。事業計画策定にあたっては、毎年 12月に学長から、事業計画立案の指針である
「事業計画重点施策」が学内に公表される。各学科、各センター、事務局各部は、「重点
施策」を含む事業計画と予算案を検討し作成する。学長の主催する「事業計画審議会」(12
月~2月に合計20数回)での検討と常勤理事会、教授会での審議を経て、最終的に評議員会
及び理事会で事業計画と予算が決定される。
事業計画により志願者・入学者数が目標値として掲げられ、各部門が実行計画を立案し
ている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
帰属収 入の範 囲の 中で 収支が 均衡す る経 営を 実現す るため 、入 学者 の獲得 は勿論 、私 立
大学等経常費補助金の獲得及び経費の積極的な削減を実行し、帰属収支の改善を図ってい
く。
基準Ⅳ-A-1
理事会等 の学校法人の 管理運営 体制が確立し ている。
(a)現状
理事長は建学の精神と教育の理念の目指すところを常に説き、学園の目指すべき方向と
日々の運営に 強いリーダーシップを発揮している 。また、ガバナンスの重要性を 説き、権
限と責任の所在を明確にし、学園の経営にあたっている。
理事長は年間 3 回理事会を開催している。 3 月の予算事業計画理事会、5 月の決算理事
会及び 10 月の中間報告理事会である。 理事会は理事長が招集し、議長を務めている。
理事長は、事業報告と決算案については、毎会計年度終了後 2 ヶ月以内に監事の監査を
受け、理事会の議決を 得た上で、評議員会に報告し ている。理事会の承認を経た決算及び
事業の実績に係る書類 は、Web サイトに掲載して情報公開に努めている。
26 年度の理事会は下記のように開催された。
理事会
回数
議案等
開催日
第1回
理事長選任の 件
26 年 4 月 1 日
第2回
平成 25 年度事 業報告と 決算案承認の 件
26 年 5 月 26 日
第3回
学科再編の件
(報告事項)
第4回
事業計 画進捗状況
平成 27 年度事 業計画と 予算案承認の 件
24
26 年 10 月 13 日
27 年 3 月 24 日
理事長は寄附行為第 12 条に基づき 理事会より決定を委任された項目等については常勤
理事会に諮問して承認を得ている。なお、常勤理事会は「常勤理事会規程」に則って毎月
1 回開催されるが、急を要する場合には臨時に開催されることがある。その開催状況は 下
記のとおりである。
常勤理事会は学内の専任教職員理事 に加え、 学科長、センター長、図書館長を構成メン
バーとし、理事長・学長の諮問機関として 幅広い事項 について活発な論議が行われている。
常勤理事会
回数
第1回
第2回
諮問事項等
平成 26 年度全 学数値目 標決定の件
平成 26 年度第 1 回理 事会・評議員 会議案決 定の件
有価証券購入 の件
開催日
26 年 4 月 9 日
26 年 5 月 7 日
第3回
平成 25 年度自 己点検・ 報告書発行の 件
26 年 6 月 4 日
第4回
学科再編の件
26 年 7 月 2 日
第5回
平成 27 年度学 納金決定 の件
26 年 7 月 23 日
第6回
貢献度評価制 度改訂の 件
26 年 8 月 6 日
第7回
第8回
第9回
第 10 回
平成 26 年度第 3 回理 事会・第 2 回 評議員会 議案の件
旅費規程一部 改訂の件
「井深 大 奨 学金」規 程制定の件
教員採用の件 (生活プ ロデュース、 総合ビジ ネス)
平成 27 年度教 育課程審 議の件
公務員給与変 更に伴う 給与改定の件
平成 27 年度事 業計画重 点施策の件
26 年 9 月 3 日
26 年 10 月 8 日
26 年 11 月 5 日
26 年 11 月 19 日
「特別貸与制 度の件」
第 11 回
26 年 12 月 3 日
昇任の件
業績・貢献度 賞与制度 (支給条件等 )変更の 件
第 12 回
27 年 1 月 7 日
給与規程改訂 の件
退職手当支給 規程改訂 の件
第 13 回
第 14 回
保育演習室・ 保育ラウ ンジ室新設の 件
職員人事(昇 格)の件
平成 27 年 3 月 理事会 ・評議員会議 案承認の 件
27 年 2 月 4 日
27 年 3 月 4 日
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
理事会は法令に従った業務を的確に遂行しており、常に経営課題や大学教育に対する課題
について真剣かつ活発な議論や提言が行われている。今後はフリーに助言頂く機会を更に
確保し理事の識見やアドバイスを学園運営に活かしていきたい。
25
基準Ⅳ-C-1
監事は寄 附行為の規定 に基づい て適切に業務 を行って いる。
(a)現状
26 年度は監査法人による業務及び財産状況についての監査を年 4 回実施している。監事
は理事会に出席し、意見を述べ、また、毎会計年度、監査報告書を作成し、当会計年度終
了後 2 ヶ月以内に理事会及び評議員会に提出している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
監事の「 業務の監 査」と監査法人に よる監査 との、よ り適切な 連携 と情報交換に より監査 の
効率と品質を 高めてい きたい。
基準Ⅳ-C-2
評議員会は寄附行為の規定に基づいて開催し、理事会の諮問機関として
適切に運営している。
(a)現状
評議員定数は寄附行為第 22 条で 26 名以上 28 名以内と定められ 28 名が在任している。
期中退任があっても後任が速やかに選任されている。評議員会は理事定数の 2 倍を超える
数の評議員数をもって組織している。
評議員会は、決算(5 月)、期中報告(10 月)及び予算( 3 月)の 3 回開催されるが、
評議員会先議事項については法令・寄附行為に定めるとおり諮問されている。理事会後に
報告される事項についても脱漏は無く、適切に実施されている。
26 年度の評議員会は下記のように開催された。
評議員会
回数
諮問・議案等
開催日
第1回
(諮問)平成 25 年度事 業報告と決算 報告の件
26 年 5 月 26 日
第2回
(諮問)学科 再編の件
26 年 10 月 13 日
(報告事項) 事業計画 進捗状況
第3回
(諮問)平成 27 年度事 業計画と予算 案承認の 件
26 年 3 月 24 日
(諮問)学科 再編の件 (2)
(議案)任期 満了に伴 う監事 2 名選 任の件
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学外の評議員に対し学園活動を更に理解していただき、学園を取り巻く諸課題について
評議員会以外の場でもアドバイスを受ける機会を検討していきたい。
基準Ⅳ-C-3
ガバナンスが適切に機能している。
(a)現状
本学の教育理念である「社会でほんとうに役立つ人材を育成する」ため、教育の質を高
め「日本一の短大」を目指して学校運営を進めている。
その理念を実践するため、理事長・学長並びに各部門の長の責任と権限は決裁規程に明
確に定義され、その規程に従い必要な手続きと決裁がなされている。
26
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
本学は学納金収入の割合が高く、寄付金収入は他大学と比較しても低率であるので、記
念事業募金を積極的に推進していくことで、経済的に困窮している学生の支援と本学の経
営基盤の強化を図って行きたい 。
27
学科/部署名
総務部
基準Ⅱ-B-1 学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて教育資源を有効に活用している。
(a)現状
教育の理念は学内外に明示され、
「教員、職員ともに教育者である」という学長方針の下
で、事務職員は全学の教育目標や湘北教育基本方針を認識し、人間力向上や学習成果達成
を意識しながら、丁寧な支援・指導を行っている。
事務職員による学生支援では、履修科目の登録・卒業単位数や欠席日数のチェック・各
種証明書の発行、学生生活全般の指導と相談、一人暮らしや奨学金・学費納入に関する相
談、就職活動支援、図書館での支援、心身両面に関わる健康相談、あるいは国際交流、湘
北祭、SHOHO やクラブ活動などといった課外活動支援、また、ワークスタディ・プログ
ラム、オープンキャンパスや母校訪問といった広報活動などで学生が活躍する場を設けて
おり、職員が学生と接触する機会は多く、学生中心の視点を持って全職員が懇切丁寧な対
応と指導を心掛けている。また各セ ンターや学生委員会、サークル顧問などにも事務局各
部門から職員が任命され、直接的な学生支援に参画している。事務職員は、進路決定状況、
学納金納付状況、欠席の多い学生、精神的に問題のある学生の状況などについて教員とも
連携し、勉学継続への支援を行っている。障がいを持ちながらも本学で学ぼうという意欲
ある学生が多くなってきている。そのため、全学共通認識の下で修学支援に取り組む為の
基盤とするため、 25 年度に「湘北短期大学 障がい学生の修学支援に関する基本方針(ガ
イドライン)」を制定し、全教職員及び関係部署が緊密に連携・協 力し個別対応による修学
支援を行うものとした。
また、総務部や ICT 教育センターを中心に学習環境(施設設備)の整備、送迎バス、レ
ストランなど学生サービスで学習成果の獲得に向けた各種支援を行っている。
FSD 活動については後述する。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学力や精神面で不安を抱える学生が顕在化し、職員も学生指導への対応能力が一層求め
られている。これら学生の指導に活かすため、
「なんでも相談室」カウンセラーなどの外部
専門家との連携・協力体制の強化や事務局と学科間の連携強化を図っている。また、職員
が専門的知識を習得する機会(研修や他大学の事例見学など)の提供を継続して行なって
いく。
基準Ⅲ-A-1 学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて教員組織を整備して
いる。
(a)現状
27 年 2 月1日現在、本学の専任教員数は 40 人(学長を含む)であり学科あるいは 本学
全体いずれの単位においても、短期大学設置基準に定める必要人数(教授の所定数を含め)
を充足している。また、各学科の教育課程の編成・実施の方針に基づき、26 年度は非常勤
教員 103 名、授業や教員を補佐する教務補助職員 6 名、授業補助の TA5 名を配置してい
28
る。
専任 教 員 の任 用 は、「 湘北 短 期 大学 専 任教 職 員採 用 選 考規 程 」及 び 「湘 北 短 期大 学 専任
教員の任用及び昇任規程」に基づいて行っている。専任教員の昇任に際しては、前述の規
程に昇任の条件(教育経験年数及び研究業績並びに教育業績等)が定められ、これらの条
件を 満 たし た 者か ら 、 所属 長 (学 科 長) が 人 格・ 識 見、 学 会・ 社 会 活動 な どを 勘 案し て、
学長に候補者を推薦し、教授会・常勤理事会の議を経て決定される。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
設置基準から見れば余裕のある教員数だが、個々の学科を単位にした教員構成で、採用
以降は学科間の流動性はほとんどない。26 年度からの教育課程のプラットフォーム化に伴
い、複数学科で重複する専門分野や授業科目の整理がなされ、全学科均一の授業展開が行
われることで、学科の枠を超えた教員の能力の活用も期待される。また 、専任教員の持ち
コマ数、非常勤講師への科目 依存率などの観点からの検討が今後必要とされる。
基準Ⅲ-A-2 専任教員は、学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて
教育研究活動を行っている。
(a)現状
研究活動は、教員個々の専門領域の研究のほか、授業と直結した研究あるいは課外活動
に関する研究なども行われている。研究成果は、教員個々の所属学会や湘北紀要、自己点
検データ集(毎年1回発行)で公表されている。
教 員 の研 究 活動 を支 援す る 規程 に は、「教 育職 員 の勤 務 に関 する 規程 」、「教 員 研究 費 規
程」、「教員の海外研究出張規程」があり、週 2 日以内の研修日(及び学外出講)、個人研
究費(年 30 万円)、学内助成金制度(総額 150 万円以内)、長期及び短期の海外研究活動
等を行うことができる。
26 年度の科学研究費助成事業は、新規採択 2 件、継続 3 件で間接経費を含めた交付金額
は 6,500 千円となった 。学内研究助成金は、採択 4 件 1,400 千円である。科学研究費助成
事業、学内助成金、海外研究出張等による研究成果は、全教員が出席する拡大教授会で成
果を報告している。
科学研究費助成事業の管理は、
「公的研究費マニュアル( 26 年 4 月改訂)」に従い、財務
部が中心になって 公正に行っている。
なお、全専任教員に個人研究室が与えられている。
FD 活動については、「事務組織・業務分掌規程」において、教務部の所管事項としてい
る。本学では原則として FD と SD を区分することなく、全ての活動を「 FSD」という教
職員一体の活動として実施している。
FSD 活動として、授業方法の改善や教職員のスキル向上のため、「学生による授業 評価
アンケート」
( 前後期に実施。26 年度後期からは全授業で実施)、
「相互授業参観週間」
(前・
後期に教職員が参観できる授業参観週間を設定)、
「全学講演会」、
「 FSD 研修会」を実施し
た。
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全学講演会
日時
7 月 23 日
10 月 22 日
2 月 25 日
テーマ
講演者
当行の人財育成への取り組みにつ
いて
株式会社横浜銀行
人財部金融ビジネススクール校長
山口尚孝 氏
グローバル社会において活躍でき 株 式 会 社 三 井 住 友 銀 行
る人材
執行役員
横浜法人営業本部本部長 中野治 氏
人 材 マ ネ ジ メ ン ト の 変 化 と こ れ か 株式会社タイムズコア
らの評価、育成、動機づけ
代表取締役
川上真史 氏
FSD 研修会
日時
テーマ
講演者
7 月 16 日
クラウドサービスの業務活用
総務部 ICT 担当
10 月 3 日
教育の質的転換に関する SD
事務局次長
1 月 21 日
サイボウズの活用方法の紹介
総務部 ICT 担当
係長
岡原武
佐藤清彦
係長
岡原武
各学科からは各センターや専門委員会にメンバーが選出されており、学習成果の向上
(学業支援、就職支援、経済的支援、課外活動支援等)に資するため、センターや専門委
員会の検討内容や決定事項を学科にフィードバックする体制が出来ている。また学科長お
よび各教員とも、事務局各部門及び他学科教員とも協力連携を図っている。
また、精神的に問題を抱える学生、障がいを持つ学生の修業の指導などについては「な
んでも相談室」のカウンセラー・教務部・学生部・健康相談室との連携が図られている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学内研究助成金制度や海外研究出張時の経費補助など、本学独自の研究活動の支援制度
を有しているが、さらなる潤沢な助成制度の構築は収支状況の見込みからは厳しい。科学
研究費補助金を始めとする外部研究資金の更なる獲得に向けて体制を整え実行したい。
基準Ⅲ-A-3 学習成果を向上させるための事務組織を整備している。
(a)現状
27 年 2 月末現在の専任事務職員の総数は 35 名である。各部門の業務・責任は「事務組
織・業務分掌規程」により定められている。事務局長の下に総務部、財務部、広報部、教
務部、学生部、CS 部、図書館情報サービス課が配されている。
各部門の責任者として部長(図書館長は教員兼務)が任命され、所管事務を統括してい
る。事務局部長以上による「事務局運営会議」が、学長の諮問機関として組織され、月1
回定期的に諸議題が討議されている。
事務組織は、総務、財務、広報、教務、学生支援、就職支援等の機能を通して各学科・
センターの学習成果の向上の取り組みを支援している。
「入試総合」、「学生」、「教務」、「就職」、「学生募集」、「図書館」、「安全衛生」、「自己点
検評価」からなる 8 つの専門委員会は、事務局各部が学科・センター及び他の部との連携・
30
協力を通して全学的見地から横断的に業務遂行を行うための組織として位置づけられ、各
部の部長が委員長(自己点検・評価委員会は副委員長)となっている。
防災対策については、消防計画により防火および地震防災管理事項を 定めている。
26 年度は、防寒具を中心とした備蓄品の継続拡充を図ったほか、全学避難訓練( 5 月)、
災害対策組織本部員による防災備蓄品・施設の巡回( 5 月)、学生への啓蒙活動(4 月、5
月、11 月)、
「救急救命講座」
(2 月)を行った。また、総務部の事業計画として掲げた「安
否確認システム」の全学導入について、学生・教職員・保護者への周知、登録指導他を行
い、9 月から正式に稼働させ、災害時以外の場合の緊急連絡メールとしての活用も図った。
情報セキュリティ対策では、個人情報保護規程、プライバシーポリシー、情報セキュリ
ティ管理規程、情報セキュリティポリシーを制定し、それらの規程に基づき各学科・部署
に保護管理者、保護担当者を置き個人情報管理に努めているほか、新入職者等に対して学
生カルテシステム利用に関する研修を行った。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
本学の事務職員に求められる専門性は多岐に亘っている。事務職員は、教員と協働して
教育に携わる責務を有しており、大学運営への積極的な参画が求められている。
一部署の業務に止まらず、幅広く専門的知識を身に付け能力を向上させていくため、近
年中堅クラスの職員を中心に行われてきた部門間ローテーションを更に拡充していきた
い。また、27 年度には、業務の関連する資格取得を奨励し、費用を支援するための仕組み
作りを行う予定である。
業務の効率化を企図し、学内ネットワークを利用した電子的処理への移行が進展してき
ている。徐々に環境が整う一方で、 TOOL の混在や PC 処理の複雑さなどから、負担感が
生じている部分もあり、効率性の評価と改善を行っていく必要がある。
基準Ⅲ-A-4 人事管理が適切に行われている。
(a)現状
教職員の就業に関する事項は、
「就業規則」を始めとする諸規程に定められ、これに基づ
いた運用がなされている。ソニー学園規程集は学内ネットワーク上でも常時閲覧できるよ
うになっている。入職時のオリエンテーションで、就業に関する規程や学内ルールをはじ
めとする大学概要・施設 (総務部)、建学の精神・教育の理念、教育方針(学長)、各部門の
組織・業務説明(各部長)等について説明を行っている。主要規程の改訂にあたっては、
全学会同等の教職員全員が集まる場で説明・連絡を行っている。
業務内容の多様化を受けて、任期付教員( 25 年度~)、契約常勤職員(24 年度~)など
の新しい雇用区分を取り入れている。そのため、総務部において雇用区分に応じた各就業
規則及び関連規程の体系的整備を 23 年度から継続的に実施している。
26 年度は、「教育職員の勤務に関する規程」改定により、研修日(及び学外出講)の扱
いを整備した。この他、「非常勤講師就業規則」改定により、雇用条件を整理した。 27 年
4 月からは、
「退職手当支給規程」、
「給与規程」、
「通勤手当支給規程、育児・介護休業規程
等を改定し施行する予定である。貢献度評価制度を変更し、数値評価項目を加えることで
31
評価の客観性と明確性を高めるとともに、評価結果を昇給号数にも反映することとした。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
年間行事の増加、学生募集活動の休日対応など、教職員の就業に関して、通常の勤務日
や時間を変更して対処せざるを得ない機会が多くなっている。代休の確保、担当者の分担
協力体制など、著しい負担の集中を避けるため一定ルールの策定が必要となる。
基準Ⅲ-B-1 学科・専攻課程の教育課程編成・実施の方針に基づいて校地、校舎、
施設設備、その他の物的資源を整備、活用している。
(a)現状
本学のキャンパスは、神奈川県厚木市温水所在の 1 か所である。校地・校舎面積は、校
地 27,496.02 ㎡(うち駐車場 976.14 ㎡)、校舎 17,281.98 ㎡で短期大学設置基準面積(校
地 10,000 ㎡、校舎 8,400 ㎡)を十分に充たしている。
運動施設は、5 号館 2 階の体育館( 923.13 ㎡)と「多目的グラウンド」( 1,924 ㎡)を
所有している。25 年 9 月にテニスコートを改修して竣工した多目的グラウンドは、テニ
ス・フットサル・その他多種のスポーツができるよう人工芝による施設である。
バリアフリー対策は、屋内エレベ ーター及び屋外スロープを利用して各号館を移動する
ことができる。
近年、グループワーク など双方向型、少人数 での形式での授業が多 くなってきており 、
教室の机・椅子については可動型への更新を概ね完了した。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
校地、校舎面積とも短期大学設置基準は十分充たしているが、より充実した教育活動を
行うためには、教室の種類や共用スペースを含め、キャンパス全体が手狭であるため、施
設の汎用性の向上等、現在の物的資源を如何に効率的に運用できるか、また明らかに不用
である設備の除却などが重要となる。
さらに、障がいを持つ受験希望者の問い合わせや実際の入学者も増えてきている状況で、
状況によって学内施設設備のバリアフリー化、改善・改良を検討していく。
基準Ⅲ-B-2 施設設備の維持管理を適切に行っている。
(a)現状
施設設備・物品管理については、
「会計規程」、
「固定資産及び物品管理規程」に基づいた
処理が適切に行われている。施設設備の維持管理は、中長期計画( 5 年間)に基づき実施
している。
コンピュータシステムは、ICT 教育センターが中心となって管理しており、検疫システ
ム、ウイルス防止システム、ファイアーウォールのセキュリティ対策を講じている。
省エネルギー対策には、7~9 月の空調設定温度指針を設け、電力消費量削減の協力を全
学に促している。夏期だけでなく、冬期も学内全体に節電対策の協力依頼を行い、年間を
通した省エネルギーを呼びかけている。
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(b)課題及び改善手順(方法・計画)
施設設備は比較的良く維持管理されているが、古い建物ではファシリティ専門職員によ
る早期の予防対策が必要である。
電力消費量削減については、夏期・冬期 は効果が上がっている。恒常的に全教職員及び
学生に対して、対策の周知徹底、意識付けができるよう検討していく。
選択的評価基準
4.地域貢献の取り組みについて
基準(1)
地域社会に向けた公開講座、生涯学習授業、正規授業の開放等を実施している。
【あつぎ協働大学】
全体テーマ「希望」湘北テーマ「震災後の人々の希望」
「地域経済への希望」
(全 5 講)
8 月 23 日「景気回復への希望~決算書を 通して企業戦略の動向を探る~」
8 月 30 日「新聞連載 『被災者の声』にみられる子どもへの希望 」
9 月 6 日 「鉄道がもたらす地域活性化への希望」
9 月 13 日「震災後の作品をもとに希望をテーマとした表現について考える 」
9 月 20 日「感性デザイン」
基準(2)
地域社会の行政、商工業、教育機関、及び文化団体等と交流活動を行っている。
【厚木市】
・厚木市と市内 5 大学との相互協力及び相互支援のための覚書締結( 23 年 9 月)による、
「あつぎ協働大学」の実施、防災連携協定の実施を行っている。
・厚木市及び附属機関の各種委員への就任
26 年度 6 名(友好交流委員会、厚木市まち
づくり審議会、厚木市建築審査会、他多数)
・厚木市との連携事業に学生参加 (オーストラリア学生交流事業、厚木市市民討論会、
厚木市ミュージックフェスティバル、にぎわいアドベンチャー事業、他多数)
・厚木商工会議所との連携事業として、厚木市内の事業所・店舗の Web サイト制作(情
報メディア学科)他
基準(3)
教職員及び学生がボランティア活動等を通じて地域に貢献している。
【クリーンキャンペーン】
4 月 22 日、5 月 22 日、10 月 2 日、11 月 7 日に計画、3 回実施した(雨天のため 1
回中止)。
【その他】
ペットボトルキャップ回収、人形劇サークル、あつぎにぎわいアドベンチャー隊、
厚木防犯ボランティア、あつぎミュージックフェスティバル、
小学校でのタオル人形作成指導、 小学生学習支援ボランティア等
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学科/部署名
財務部
基準Ⅲ-D-1 財的資源を 適切に管理し ている。
(a) 現状
入学者数の減少等により、 23~24 年度は 2 期連続消費収支赤字となったものの、全学
での経費削減と債券売却を含む資産運用益の拡大に取り組んだ結果、昨年に次いで 2 期連
続黒字を達成できた。結果、26 年度末繰越支払資金は 8 億円、翌年度繰越収支差額は収入
超過で 14 億円となり、今後の教育事業の遂行に向けた財的資源は十分確保されている。
一方、総資産は 100 億円台前半を維持しており、純資産比率も 90%と財政面から見ても
健全性を維持している。
よって、フローである収支、又ストックである財政の何れの側面から見ても、本学の存
続を可能とする財務基盤は構築されている。
なお、退職給与引当金等は、最新の学校法人会計基準に準拠して適正に引当されており、
資産運用についても、規程の整備は無論、当該規程への準拠性も毎年、監査法人にレビュ
ーしてもらっており、適正意見を得ている。
更に、主な収入源泉である学生生徒等納付金収入が伸び悩む中にあっても、教育研究経
費は一定水準を確保しており、教育研究用の施設設備や図書等の学習資源に関する資金配
分も適切に行うことで、教育の質は維持できるようにしている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
上記の(a)現状でも述べている通り、現時点では財務基盤は盤石であるが、今後の入学者
数の伸び悩みによる収支赤字の慢性化などのワーストケースも想定し、リスクマネジメン
ト並びに BCP(本学の存続プラン)の双方の視点から、以下の 改善に継続して取り組んで
いくこととする。
<改善手順>
①帰属収入に見合った経費の継続的削減
②中期的人件費抑制計画の策定と着実な遂行
③学科別採算の見える仕組みの構築と有効活用
④学科の再編等構造改革の推進
基準Ⅳ-C-3 ガバナン ス が適切に機能 している 。
(a)現状
全学の基本的統制環境としての決裁 規程が整備され、基本方針の策定に始まり、人事や
財務関連に加え、投資、経費の支出など重要事項に係る決裁事項と承認権限者が定められ
ており、総務部が決裁事務局として決裁者への回覧と稟議書の保管を行っている。
こういった全学的決裁規程への順守体制の下、財務関連の規程として「会計規程」が整
備され、日常的な出納業務や資金関連業務、更には月次および年次決算等の業務がこの 規
程に則して遂行されている。
最終アウトプットとしての財務諸表の適正性については、「私立学校振興助成法」第 14
34
条第 3 項の規定に基づく外部監査が毎年実施されており、又、監事による監査もこの外部
監査人との定期的コミュニケーションを通じて毎年実施されており、今のところ、特段の
クリテイカルな指摘は受けておらず、適正性が担保されている。
なお、資産運用に関 しては、内部規程(資産運用ガイドライン)が整備され、この規程
に則して安全かつ有利な資金運用がなされている。
月次決算後の経理報告については、全学の経営状況と財政状況が一覧できる報告内容に
なっており、毎月、マネジメントのみならず、学科長、部門長などの関係者へ報告されて
いる。特に、管理会計の手法を取り入れ、各月、経営課題や改善のヒントになる事項をト
ピックスとして分析・掲載している点は特筆される。
収入確保の多様化策としての周年記念募金に関しては、 24 年 10 月より 5 年間、卒業生
を始めとしたステークホルダーに継 続して寄付を募っている。
財務情報等の公開に関しては、関連法令・規則に基づき、毎年、事業年度終了後の決算確
定後に、本学の HP で財務 3 表等を公開している。
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学科/部署名
教務部
基準Ⅰ-B-1 教育目的・目標が確立している。
(a) 現状
本学の教育目的・目標は「教育の理念『社会でほんとうに役立つ人材を育てる』」におい
て明らかにされているほか、その教育の理念に基づき作成された 4 学科の教育目標におい
ても明確に示されている。4 学科の教育目標は、21 年度に常勤理事会および教授会の議を
経て制定された「湘北教育基本方針」(26 年 4 月改定)に次のように記載されている。
本学は情報メディア学科、総合ビジネス学科、生活プロデュース学科、保育学科の4
学科からなる総合短期大学です。各学科は上記教育理念に基づき、次の人材を育成する
ことを教育目標としています。
情報メディア学科
幅広い教養と専門的な知識・技術を併せ持ち、情報社会の中で社会貢献できる、人
間性豊かな人材。
総合ビジネス学科
目指 す業 種 や職 種 に最 適な 知識 や スキ ル を身 につ け、 社 会人 と して 活躍 する た めの
基礎となる人間力を有する人材。
生活プロデュース学科
快適 で魅 力 ある 生 活を プロ デュ ー スす る 専門 知識 と技 術 を養 い 、自 立し た女 性 とし
て社会に貢献できる、豊かな人間性と特長ある人材。
保
育
学
科
保育 士、 幼 稚園 教 諭と なる ため の 知識 と 技能 を習 得し 、 実践 的 指導 力と 創造 性 を身
につけ、乳幼児の豊かな心と想像力を養うことが出来る人材。
これらの教育目的・目標は教育課程編成の基礎となり、また履修要項として学習成果を
より具体的にかつ明確に示すための基礎となっている。これらは学生には履修要項、学外
に対しては学生募集要項、本学 Web サイトなどに明記され周知を図っている。
26 年度入学生より教育課程のプラットフォーム化を行った。これは、従来、学科毎に行
われていた、英語、インターンシップ、就業力育成に関する科目について共通化を図り、
学習の体系化、効率化を推進し、教育の理念である「社会でほんとうに役立つ人材を育て
る」をより高いレベルの達成することを目指すものである。
従来はリベラルアーツ科目、外国語科目、保健体育科目、専門教育科目及び日本語科目
の 5 つの科目区分としていたが、プラットフォーム化によりリベラルアーツ科目、国際理
解科目、イン ターンシップ科目、就業力育成科目、保健体育科目、専門教育科目、日本語
科目(留学生在籍時に開講)の 7 つの科目区分とした。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
本学の教育目的・目標を達成するためには、今後、プラットフォームの効果的な運用が
36
不可欠である。効果的な運用のために、アクティブラーニングの手法の浸透・実施の拡大、
授業の成果及び課題の把握などをより進めていく必要がある。
基準Ⅰ-B-2 学習成果を定めている。
(a)現状
学習成果は教育の理念、各学科の教育目標に示されるほか、各学科別の冊子として作成
されている履修要項(シラバス)に具体的に記されている。学生にとって、より分かりや
すく、かつ明確に示されるよう毎年、改善の努力が行われている。履修要項には湘北教育
基本方針、教員組織及び担当科目、事務組織及び担当者が記載され、教育課程表と履修計
画の項では各学科の全授業科目と学生が履修計画を立てる上での注意事項が説明されてい
る。また、シラバス(授業計画)の項では授業科目別に「授業の具体的到達目標」が授業
の概要や成績評価の方法などとともに 、わかり易く記載されている。学習成果の測定は、
質を保証するうえで重要だが、基本的には中間試験、学期末試験、レポートや制作物、授
業態度などを判断材料とし、成績評価と GPA を利用している。
また、成績評価・GPA を学生と保護者に説明・通知し、学習成果と目標を設定するよ
うに指導し、以降の学習への激励に活用している。実習科目などの場合は毎回のレポート
が量的・質的データとして測定されている。また、目指す業種や職種に最適な知識やスキ
ルを身につける資格対応型の科目が多数設置され、その点数や検定の合否によって、学習
成果の達成は明確である。保育学科での保育士資格、幼稚園教諭二種免許、社会福祉主事
任用資格は、規定の単位の取得、保育実習、幼稚園実習で適切な評価を受けて、取得でき
るものであり、学習成果の達成は明快である。
「人間力」や「主体性」、
「探究心」などの陶冶は、各ゼミナールによる活動に加え、課
外活動(学友会執行部、クラブ活動、湘北祭実行委員会、ゼミ単位での学園祭参加など)
を強力に推進し、インターンシップ、各種ボランティア、地域における保育の表現分野の
活動などを通してレベルアップを図っている。
(b) 課題及び改善手順(方法 ・計画)
建学の精神と教育の理念に基づく各学科の教育目標や履修要項において、学習成果は明
確に示され、毎年点検もしているが、これらは、 学生の質の変化や社会のニーズへの対応
を必要とするため、前者は高大連携校との関係を軸に把握に努め、後者は企業や卒業生に
対する調査によって正確に把握し、各学科の教育目標、教育課程や履修要項に反映できる
よう努めたい。学科の学習成果を量的・質的データとして測定する仕組みをさらに改善・改
良する必要がある。
基準Ⅰ-B-3 教育の質を保証している。
(a)現状
本学の建学の精神と教育の理念に基づく教育を着実に実施し、また常にその向上・充実
を図るため、組織的な取り組みを行っている。その PDCA サ イク ルは次 のとお りで ある 。
1.
毎年年初に学長から、 翌年度に全学的に取り 組む事業計画の立案の ための指針である
37
「事業計画重点施策」が学内に公表される (26 年度重点施策 :① 平成 26 年度新カリ
キュラム体系を「軌道に乗せ」、より良い教育を目指す、②学生募集力の強化、③就職
力の向上、④特徴ある「湘北」の教育風土を強化する )。
2.
各学科、各センター、 事務部門各部は、以下 に述べる本学の査定( アセスメント)か
ら得られた情報などをもとに、 ①「自己点検・評価中間報告書」( 10 月)を作成し、
半期経過時点での成果・課題の確認を行う、②事業計画と予算案を検討・作成する( 12
月)。学長の主催する「事業計画審議会」(毎年 2 月に合計 20 回程度)での検討と常勤
理事会での審議を経て 、最終的に理事会、評 議員会で事業計画と予 算が決定される。
事業計画と予算の内容は「全学会同」で学内に周知される。
3.
この決定された事業計 画に従って各学科、各 センター、各委員会、 事務部 門などの全
学各部門において計画 が実施される。実施状 況及び重要な変更や翌 期における改善事
項がある場合は毎月開催される常勤理事会、教授会に報告され、検討される。
4.
特に教育課程の改善に ついては毎年、各学科 、各センター、教務委 員会で見直しが行
われ、この検討結果にもとづき、11 月の常勤理事会で「教育課程審議」を実施し、各
部門や他学科からの意 見も吸収し、より良い 教育課程の構築に努め ている。この結果
は翌年度の履修要項に反映される。
5.
自己点検・評価委員会 は毎年実施状況の包括 的な査定を行い、学長 に対する答申の形
で自己点検・評価報告書を作成し、提出している。
6.
下記の査定の結果が、 翌年度事業計画(重点 目標、数値目標を含む )に反映され、本
学の教育事業の改善が行われている。
学習成果を査定するための方法として、本学が実施しているものは以下の通りである。
これらの方法から取得された情報はその都度適切な部門において検討され、最終的には事
業計画に反映され、教育の改善につながっている。
①学生による「授業評価アンケート」
授業評価アンケートを前後期、各期で実施している。26 年度後期より専任・非常勤
ともに全ての授業で実施することとした。アンケートは通常の授業、ゼミナール(情
報メディア学科、総合ビジネス学科、生活プロデュース学科)、マイスター(保育学科)
で行われ、その結果は集計され、学長、学科長及び担当教員にフィードバックされる。
②教職員による「相互授業参観週間」
前・後期各 1 回以上の参観が義務付けられており、教員の授業方法だけではなく、
空調、照明、黒板や AV システムなど教室環境についても意見も取集し改善を図って
いる。
③資格取得による評価
本学は、かなり多くの資格試験に学生をチャレンジさせており、その合格率は、学
習成果を検証する大きな役割を担っている。IT パスポート、簿記、販売士やビジネス
能力、など公的性格を持つものやメジャーなものは、本学の教育目的に即した、具体
的学習成果の査定に有益であり、質保証にもつながるものである。
38
④社会人キャリア力検定
社会人キャリア力検定試験(社会人基礎力・社会人常識力)は、入学前教育として
実施されているコミュニケーションリテラシーにおいて第1回目を実施し、その 1 年
後に第 2 回目が実施されている。試験の数値を継続的 に把握することにより、また、
授業及び課外活動によって、人間力のレベルをアップする努力がなされている。
⑤全教職員に対する「業績貢献度評価制度」
19 年度より全教職員に実施されているが、教員の評価項目は本学の求める教員の資
質・能力・活動を定義し、単に授業の質のみを問うものではなく、学生支援に関する
包括的な評価が行われる仕組みとなっている。
⑥インターンシップ先企業の評価
企業インターンシップは多くの学生が履修し、本学の伝統的特色となっている。イ
ンターンシップ先からの評価が記載される「実習ノート」や、全インター ンシップ先
に教員が訪問する際、当該学生のみでなく本学卒業生の評価を聞くチャンスとして活
かしている。
⑦ボランティア活動で地域貢献している学生に対する社会からの評価
情報メディア学科の学生による、厚木市内の店舗などの事業者への「 Web サイトの
作成・提供」、保育学科の学生の保育園などでのボランティアや公演など、地域貢献活
動で外部からの評価を聞く機会がある。
⑧本学学生を採用している企業に対する「企業アンケート」
企業アンケートは毎年、キャリアサポート部が、「学内合同企業説明会」( 3 月)を
実施する際に行っている。自己点検・評価委員会においても「企業アンケート調査」
を 15 年度、20 年度に実施してきた。 前年度に引き続き 26 年度もキャリアサポート
部と自己点検・評価委員会が共同で「学内合同企業説明会」でアンケートを実施し、
本学学生の評価、各職種で求められる能力などを調査した。
⑨高校教員からの評価
高校訪問でのヒアリングや高大連携校( 27 校)との情報交換など、高校教員から本
学の評価を聞いている。
⑩自己点検・評価報告書
毎年、自己点検・評価委員会の活動によって全学的な点検・評価活動が行われてお
り、その結果は報告書として学長に提出され教育の質の向上を含む教育事業全般の改
善につながっている。
関係の各種法令についても文部科学省通達や Web サイト等を確認し遺漏のないように
努めている。教務的な内容の変更があった場合は、その都度学科長・教務委員や科目担当
者などに連絡をしている。教育課程の変更については毎年度末に次年度の学則変更の文部
科学省への届出を行なうとともに、 Web サイトでの公表を遺漏なく実施している。
各種資格(教育職員免許、保育士、全国大学実務教育協会に関する資格、衣料管理協会、
フードスペシャリスト協会など)についても、資格取得規則の改正に伴い、教育課程の見
39
直しをその都度実施している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
27 年度は、学習成果の査定をより精度の高いものとし、教育の質を保証する具体策の改
善につなげていくために、入学時に実施しているプレイスメントテストの日本語科目、英
語科目について 1 年次期末にも試験を実施し、それぞれに係る授業の効果を量り、検証を
行う予定である。
基準Ⅱ-A-1 学位授与の方針を明確に示している。
(a)現状
学位授与方針は学則において別に定めるとなっている。これに従い 21 年に常勤理事会、
教授会の議を経て「湘北教育基本方針」として、 学位授与方針を含む 3 方針(入学者受け
入れ方針、教育課程編成方針、学位授与方針) が制定された。この学位授与方針において
本学の学位授与は次のことを意味することが明記されている。
(1)所定以上の単位を取得した学生に対するものであること
(2)単位の付与は厳格な成績評価に基づくものであること
(3)本学の教育理念および各学科の教育目標に示された人材であると認定すること
(4)民主主義社会の健全な市民として活躍することが期待されていること
学位授与の方針は、履修要項や学生募集要項等の他、本学 Web サイト上で公表されてい
る。教育課程は学位授与を目的として編成されている。学習成果に対応する卒業要件単位
数は、 情報メ ディ ア、 総合ビ ジネス 、生 活プ ロデュ ース の 3 学 科は リベラ ルアー ツ 科 目 、
外国語科目、専門教育科目、合計で 68 単位以上、保育学科は 62 単位以上と学則において
定めている。
成績評価の基準は、履修要項 に科目ごとに示され、幼稚園教諭免許等の公的資格や、ビ
ジネス実務士等の資格を取得するための要件も明示されている。各種検定や資格取得は、
社会で役立つものとして学科の重要な学習成果と位置づけ、卒業後進むべき目標別に資格
等を説明し、毎年各学科の事業計画で合格目標値を決め、達成に向けて努力している。
各学科の科目は、 基礎的科目と実践力習得のための知識や技能に関する科目により構成
され、将来の職業人を目標に決定されている。したがって専門性ある職業人として活躍す
るための資格取得対応の授業や、就職試験前に企業を知るためのインターンシップ等が組
み込まれており、保育者を目指す保育学科はもちろん、全学科で十分な社会的通用性を持
つと考えられる。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
外部からの評価や情報によって、学位授与の方針の社会への通用性は確認され、次年度
教育課程を作成する際、それをカリキュラムに反映させてきたが、社会も学生の質も 年々
変化しているため、学位授与の方針を今後見直していく。
40
基準Ⅱ-A-3 入学者受け入れの方針を明確に示している。
(a)現状
入学者受け入れ方針は学則において別に定めるとなっている。これに従い 21 年に常勤
理事会、教授会の議を経て「湘北教育基本方針」として「入学者受け入れ方針」を含む 3
方針が制定された。この入学者受け入れ方針において以下が明記されている。
1.湘北短期大学は「社会で本当に役に立つ人材を育成する」ことを教育理念としてい
ます。この理念を達成するため本学では教員も職員も教育者として学生に接し、授
業においても、課外活動においても学生の成長に対する支援が十分行われる「面倒
見の良い教育」を目指しています。
2.本学は情報メディア学科、総合ビジネス学科、生活プロデュース学科、保育学科の
4学科からなる総合短期大学です。各学科は上記教育理念に基づき、次の人材を育
成することを教育目標としています。
情報メディア学科
幅広い教養と専門的な知識・技術を併せ持ち、情報化社会の中で社会貢献でき
る、人間性豊かな人材。
総合ビジネス学科
目指す業種や職種に最適な知識やスキルを身につけ、社会人として活躍するた
めの基礎となる人間力を有する人材。
生活プロデュース学科
快適で魅力ある生活をプロデュースする専門知識と技術を養い、自立した女性
として社会に貢献できる、豊かな人間性と特長ある人材。
保育学科
保育士、幼稚園教諭となるための知識と技能を習得し、実践的指導力と創造性
を身につけ、乳幼児の豊かな心と想像力を養うことが出来る人材。
3.本学は次のような人の入学を希望し、所定の試験により合格した者の入学を許可し
ます。
本学の教育理念を理解し、本学のいずれかの学科で学びたいという強い意欲と情
熱があり、一定以上の学力または それに相当する特色を有している人。
この方針は学生募集要項、本学 Web サイト等で広く周知している。
各学科とも、
「湘北短期大学入学者選抜規程」に基づき選抜を行っている。入学者選抜の
いずれの区分においても面接を重視しており、その面接のなかで強い意欲と情熱を持って
いるかどうかを捉えるようにしている。高等学校からの調査書も面接で活用し一定以上の
学力があることを確認している。
評定平均値を出願基準としていない AO 選抜では、ミスマッチを防ぐため教員との面談
を 2 回以上実施し、基礎的な学習能力・特色ならびに強い意欲と情熱を確認している。な
お、保育学科の AO 選抜では、プレゼンテーションを必須とし、保育者としての適性を判
断している。 入学前の学習成果の把握・評価についても募集要項に明示し、選抜方法では
41
全学科で面接を重視し、勉学への強い意欲と情熱について把握する努力をしている。学力
については高校の調査書をもとに面接で確認している。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
入学者がどのような学力レベルにあるかを捉えることは、入学後の教育や指導には重要
であるため、入学前教育「コミュニケーションリテラシー」や各学科が行う入学事前学習、
入学後のプレイスメントテストなどと連携し、その把握に努めたい。
基準Ⅱ-B-4 進路支援を行っている (進学、留学に対する支援)。
(a)現状
進学・留学に対する支援は、教務部内に進学・留学相談室を併設し、進学や留学希望者
に対する相談や受験のための指導を実施している。編入学の場合、多くの大学から指定校
の依頼を受けており、全学生へ周知している。また編入希望大学への連絡等も必要に応じ
行っている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
就職活動の回避など現実逃避的な理由で進学を希望する学生も見受けられる。そのよう
なケースでは、キャリアサポート部などとの連携を図りながら、適切な進路選択を行える
よう努めていく。
基準Ⅳ-B-1 学習成果を獲得するために教授会等の短期大学の教学運営体制
が確立している。
(a)現状
学長は大学運営全般にリーダーシップとガバナンスを発揮し、建学の精神と教育の理念
に基づき、大学運営の責任を担いその推進と教育の質の向上及び教育方法の継続的な進歩
を推進している。教授会は学則 46 条に基づき、8 月を除く毎月開催され、教育課程、学則
等をはじめ教育研究上必要と思われる事項を審議し認識を共有している。
また、全教員が出席する「拡大教授会」を年 3 回実施し、全教員が共有すべきテーマを
設定し情報の共有化を図っている。また年1回ではあるが、本学の 4 センター(リベラル
アーツ、グローバルコミュニケーション、インターンシップ、 ICT 教育)の活動報告も教
授会で実施し、情報共有を目指している。
教授会事務局は、教務部であり、議事録はメールで全教職員に配信され文書として保管
されている。教授会は学習成果及び湘北教育基本方針を審議し認識を共有している。また、
専門委員会規程に基づき、学長の下に自己点検・評価、学生募集、教務、学生、入試総合、
図書館、就職、安全衛生などの委員会を設置し適切に運営されている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
教授会での決定事項や報告事項が、教授会の構成メンバー以外(准教授、講師)および
職員に、各部門の会議等を通じて、 正しく迅速に伝えられることが必要である。
42
選択的評価基準
2.職業教育の取り組みについて
(a)現状
学科毎に行われていた、就業力育成に関する科目について共通化を図り、学習の体系化、
効率化を図るため、26 年度入学生より、『就業力育成科目』として、 3 学科(情報メディ
ア学科、総合ビジネス学科、生活プロデュース学科)に「キャリアリテラシー(社会人基
礎)」
( 1 年次前期必修)、
「キャリアベーシック( SPI)」
(1 年次後期選択。但し情報メディ
ア学科は必修)、
「就職活動対策講座」
( 1 年次後期選択)、
「キャリアブラッシュアップ」
(2
年次後期選択)を開設した。
「キャリアリテラシー(社会人基礎)」では、ケーススタディ、グループワークなども交
え、働くことの意義、仕事の種類や内容、社会におけるコミュニケーションの在り方を学
ぶことができる内容とした。
「キャリアベーシック(SPI)」については、対象学科・学年の約 6 割の学生が受講した。
模擬試験(授業開始前)及び期末試験により、授業の効果を測定したところ、スコアが向
上した者の割合は約 9 割、1 回目試験よりスコアが 3 割以上向上した者が約 4 割となるな
ど一定の効果を得られた。
CS 部職員が担当する「就職活動対策講座」についても、対象学科・学年の約 8 割の学
生が履修登録を行い、就職活動のノウハウを学ぶとともに、キャリアに関する認識を深め
た。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
学科や CS 部との情報交換 、授業評価アンケートの結果、授業の効果測定等の検証によ
り『就業力育成科目』の内容の精査、向上を図っていく。
43
学科/部署名
学生部
基準Ⅱ-B-3 学科・専攻課程の学習成果の獲得に向けて学生の生活支援を組織的に行っ
ている。
(a)現状
(1)学生の生活支援のための教職員の組織(学生指導、厚生補導等)を整備している。
学友会活動をはじめとする学生の生活支援のための専門部署として学生部がある。現在
は、学生部長のほか専任職員 2 名が学生生活の支援を行っている。学生部は学生委員会を
主宰し、各学科・事務局各部の協力体制を構築している。学生委員会は、学生部長を委員
長とし、各学科教員 1 名ずつ 4 名の教員と事務局各部から選出された 6 名の職員によって
組織されており、学生支援に関する情報を共有し、学科・事務局を連携させる役割を担っ
ている。学生委員及びサポートメンバーは学友会の各委員会顧問を務めており、湘北祭な
どの行事においては学生との結節点となり、全学的な支援へと結び付けている。学生委員
会の開催頻度は、拡大学生委員会を含め年間 12 回以上に及ぶ。
(2)クラブ活動、学園行事、学友会など、学生が主体的に参画する活動が行われるよう
支援体制が整備されている。
学友会は 8 の専門委員会、部長会(17 のサークル・同好会を統括する機関)で構成され、
活発に活動している。委員会の長は学友会の執行部員を兼ねて全体の統括を行っている。
また学友会の決議機関として、各団体選出の代議員による代議員会が設置され、年 2 回の
代議員会で執行部員の承認、サークルの新規設立・継続に関する事項、次年度事業計画及
び予算案決算の議決・承認を行っている。
運動系サークルは、全国私立短期大学体育大会で活躍することを、文化系サークルは 10
月の湘北祭出展を主目標として活動している。また部長会では、新入生のサークル活動へ
の加入促進を目的とした見学ラリーを開催している。
委員会は学生対象の行事を企画 運営し、湘北祭、クリーンキャンペーン、ハロウィンパ
ーティー、スポーツ大会、エクスチェンジプログラム、クリスマスパーティーなど多数の
参加者により開催されている。
「湘北祭実行委員会」は学友会の委員会の一つとして組織され、本部、イベント部門、
制作部門、広報部門、出店管理部門の 5 つの部門で構成されている。この実行委員会を中
心に全学的な取り組みを行っており、学科単位による成果発表、ゼミやサークルによる展
示や発表、模擬店の出店で開催日は大きな盛り上がりを見せている。来場者数2日間で延
べ約 3,500 名近くに上っている。
学友会活動を含む課外活動支援のひとつとして、2 月、7 月、8 月にリーダー研修(グル
ープワークショップによる話し合い、アクティビティ体験によるチームビルディング)を
行い、学友会活動の支援を行っている。
顧問と学生とのコミュニケーションを深める為、課外活動ファンドを設け、情報共有を
図っている。
本学学生証の非接触 IC 機能を活用した「湘北ポイント制度」を設けている。諸活動に
44
ポイントを設定し、活動に参加した学生にポイントを付与している。学科毎にポイント数
値目標を設定し、学生の課外活動への参加指導に役立てている。貯ま ったポイントは図書
カードやレストランチケットなどと交換することができ、学生の参加意識の向上に役立っ
ている。
(3)奨学金等、学生への経済的支援のための制度を設けている。
学業成績・人物ともに優秀な学生を経済的に支援し、社会に貢献できる人材育成を目的
として、「湘北短期大学特待生制度」を設けている。合計 30 名以内に、学納金のうち、1
年次前期の授業料全額を免除する。選考は前年度に行っている。平成 26 年度は 30 名が特
待生して入学した。
また 27 年度入学生より、湘北の 2 年間を通じて他の模範となる活動が期待され、卒業
後は社会人として日本経済・社会に大いに貢献する本学の誇りとなりうる人材の育成を目
的として「井深大奨学金制度」を設け、14 名の出願があり、学力試験、面接、提出書類を
総合的に判定し、 1 名の井深大奨学生を決定した。
上記特待生制度に加え、①ソニーの寄付に基づく奨学金、②同窓生子女奨学金、③みず
き会奨学金、その他ワ-クスタディプログラム、資格取得奨励制度など多くの奨学制度を
設けている。特待生制度を含む奨学金制度のために年間約3千万円を支出している。
①「ソニーの寄付に基づく奨学金」は 2 種あり、その一つは「ソニー特別奨 学金」であ
る。この奨学金は、学業成績が優秀であるか、または、課外活動や学友会活動等にお
いて優れた実績を残した学生に給付される。 1 年生は後期に、 2 年生は前・後期に分
けて年間合計 34 名に対して各 20 万円の奨学金が給付される。返還の義務はない。26
年度は合計 34 名に与えられた。
②「ソニーの寄付に基づく奨学金」のもう一つは「ソニー国際理解教育奨学金」である。
グローバル人材の育成を目的として、短期海外研修参加学生を対象に、10 万円または
5 万円を奨学金として給付する。返還の義務はない。26 年度は 10 万円の奨学金が 20
名、5 万円の奨学金が 9 名に与えられた。
③「同窓生子女奨学金」は本学の卒業生または在学生の2親等以内の新入生を対象に、
入学登録料 30 万円の内、半額相当 15 万円を奨学金として給付する。返還の義務はな
い。26 年度は合計 24 名に与えられた。
④「みずき会奨学金」は同窓会からの寄付をもとに、経済的理由により修学困難な学生
に奨学金を給付する。経済的支援を必要とし、かつ一定以上の学業成績を修めている
2年生を対象とする。 10 万円が後期学納金から減額される。返還の義務はない。 26
年度は 10 名に与えられた。
上記以外に 26 年度「日本学生支援機構奨学金」の貸与者は合計で 356 名である。
(4)学生の健康管理、メンタルヘルスケアやカウンセリングの体制を整えている。
本学では全ての学科において専任教員がゼミナール、マイスター制度できめ細やかな個
別指導を行っているが、その他に学生部職員、健康相談室、なんでも相談室、電話相談な
どのサポート制度を設けている。26 年度の健康相談室の利用者は合計延べ 615 名である。
「なんでも相談室」では週 2 回、カウンセラー(臨床心理士)による相談室を設けてい
45
る。精神的な問題や人間関係に悩みを抱える学生に対 して専門家の立場からの相談やアド
バイスを行っている。継続的に相談室を訪れる学生も多く、学科教員や学生部職員との連
携により、精神的な問題を抱える学生への支援に効果を上げている。また、カウンセラー
と実際に接する機会を作るべきとの考えから、一部学科ではプレゼミナール等の時間を利
用してカウンセラーによる講演を行なった。 26 年度の延べ面接回数は 210 回である。な
んでも相談室以外に、電話相談・Web サービスを外部委託しており、学生には入学時にア
ナウンスしている。電話相談の他、外部提携カウンセリングルームにてカウンセリン グを
年 5 回まで無料で受診することができる。なお、このサービスは学生保護者も利用できる。
26 年度の利用は電話相談が 15 件、メンタル電話カウンセリングが 4 件、面談カウンセリ
ングが 23 件となった。
(5)学生生活に関して学生の意見や要望の聴取に努めている。
学生部は、年1回、全学生を対象とした「学生生活に関する調査」を実施するほか、随
時、学生生活についての意見や要望を聴取している。
(6)障がい者の受け入れのための施設を整備するなど、障がい者への支援体制を整えて
いる。
全学の共通認識の下で、支援に取り組むための基盤として、
「障がい学生の修学支援に関
する基本方針」を定め随時、学生生活を送るうえで支障がないか、要望や意見を聴取して
いる。入学前には保護者及び本人と面談を行い、高校での状況などについてヒアリングし、
使用教室や移動経路の確認を行うなど、個別に対応している。また、学科教員などからの
連絡・相談により、学生の情報把握にも努め、授業中の教室の座席についての配慮(車椅
子使用の学生、聴覚障がいのある学生)、教室移動に関してのサポートなどを行った。本学
では自動車通学は認めていない が、身体に障がいを持つ学生については必要性に応じて自
動車通学も認めている。
(7)学生の社会的活動(地域活動、地域貢献、ボランティア活動等)に対して積極的に
評価している。
外部からのボランティア募集のポスターは、専用掲示板で紹介している。外部からの募
集説明会もその機会を提供しており、多数の学生が社会活動に参加している。ボランティ
ア活動への参加学生には「ボランティア手帳」を配布、活動内容に応じた湘北ポイントを
付与して動機づけを高めると同時に、課外活動中のケガや事故に対応できるよう保険に加
入し、事前届出 制で、活動内容の把握に努めている。活動状況等は大学 Web サイトにて随
時周知している。
(8)マナー力向上
本学では、年 2 回(5 月と 10 月)にマナーアップ週間を設け、教職員と学友会執行部の
学生を中心に正門前で挨拶運動を行っている。学生生活の場面に合せたマナーブック「湘
北スタイル実践編」を用いて、学科と連携し更なるマナー力向上を目指し、指導に取り組
んでいる。また自転車、バイク通学者に対し、厚木市・厚木警察署の協力のもと交通安全
講座を行い、交通に関するマナーや安全指導を行っている。
46
(b)課題及び改善手順(方法 ・計画)
家庭の経済的状況が厳しいことから、学費等への充当を目的とするアルバイトに多くの
時間をとられるため、家での学習時間が不十分となる学生や課外活動に参加しない学生が
増えつつある。このような学生への支援・指導を学科教員と連携して行い、課外活動への
参加率、活性化を全学的に実施していきたい。
湘北の更なる「特徴ある風土」の強化として、マナー指導を強化し、挨拶・マナー力の
向上を図りたい。マナーに関するアンケートを実施したが、学生の主観が強いものになっ
てしまったので、客観的な観点からのものに切り替え、評価できる 仕組みを整えたい。
47
学科/部署名
キャリアサポート部
基準Ⅱ-A-5 学生の卒 業 後評価への取 り組みを 行っている。
(a)現状
学生の採用企業からの評価を聴取する定期的な手段として、学内合同企業説明会に参
加した企業(本年は合計 138 社)にアンケートを実施している。アンケート内容は本学
の学生を採用する理由 、求める人物像や学校に対する要望などである。また 、毎年 10 月
に企業懇談会を定例で実施しており、採用実績のある企業 やインターンシップ受入先の
企業を招き、本学の教員と懇親を図り採用学生の評価や企業ニーズを聞いている。又、
インターンシップ 受入先の 100 社を超える企業からの実施報告書は、参加学生の評価を
通して本学の育成状況や、他大学のインターンシップ生の比較情報が得られ大変役に立
っている。この評価から様々な課題も見え、参加学生が今まで気付いていなかった自分
の特性を自ら知る良い機会にもなっている。これをきっかけに学生が企業選択の視野が
広がる例や、社会に踏み出す恐怖心を取り除き、「自分にも出来るんだ」と自信を付けて
戻って来るなどの良い効果が出ている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
企業懇談 会は 採用 担当 者や参加 企業で働 く本 学卒業生 と教員と の貴 重な情報 交換の 場
となっているが、授業や学外の研究活動が重なり、出席できない 教員もいたので、来年度
はより開催時間を調整して出来るだけ参加を促す予定である。学科でも個別に企業採用担
当者もしくは 経営者クラスを招いた業界説明会を開催しているが、採用職種が学科をまた
ぐケースも多くなり、学科単位で開催するより合同で開催する方が、多くの学生に幅広く
業界を知ってもらえるメリットがある。卒業生を呼んで開催するケースも想定して、学科
と効果的な共同開催の検討を行う。
基準Ⅱ-B-4 進路支援 を 行っている。
(a)現状
各学科のゼミ担当教員 (保育はマイスター教員)が CS 部と協力して学生の就職支援に当
たっている。また CS 部と各学科、事務局の連携を図るため「就職委員会」が設けられて
いる。 各学科から 1 名ずつの教員と CS 部から 3 名、事務局他部署から 3 名の職員で構成
される組織である。CS 部が得た求人状況、学生の応募状況、就職内定状況の情報、就職
関連行事への参加状況を学科と共有し、学科と CS 部が連携して就職指導課題について検
討を行っている。学生は、 CS 部で企業パンフレット、企業別に卒業生が体験した採用試
験内容を記した資料を閲覧できる。企業からの求人情報は Web 化されていて自宅の PC や
スマートフォンからも閲覧できるシステムを導入済みで、いつでもどこからでもアクセス
が可能な環境が整備されている。
CS 部は事務兼相談スペース約 100 ㎡及び、保育の求人票と面接の練習スペース 70 ㎡が
ある、専任職員 7 名が在籍しており相談は予約制ではなく、相談したい学生にいつでも応
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じることができる体制を整えている。本学の就職支援は、一人ひとりの学生に応じた対応
をするために相談スペースにパーティション付きローカウンターを設置し、プライバシー
にも配慮し個別相談が気軽にできるようになっている。今年度より、CDA(キャリア・デ
ィベロップメント・アドバイザー)の資格者を 1 名採用し、常駐で学生の相談に乗ってい
る。又、部内にはキャリアカウンセラーと 産業カウンセラーの資格者も 1 名在籍しており、
学生の様々な相談に応えられる体制になっている。
学科毎の卒業時の就職企業の分析やゼミ単位、コース、フィールド別の進路決定率も各
学科にフィードバックされていて、学科でも進捗が分り課題の掌握も可能となっている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
CS 部の相談窓口は予約制や学科窓口制を取っておらず、誰とでも相談できるのがメリ
ットになっている。デメリットとして、相談内容が不連続になり、対応者が変わる度に回
答や指示が異なり、学生が混乱する可能性がある。その防止策として、学生カルテに CS
部と学科が相談内容を記入し、その内容を職員と教員が閲覧し情報が共有できるシステム
がある。ゼミ担当者によっては学生カルテの 活用や入力、閲覧が十分に行われていないこ
とが課題である。 対策として学科別、ゼミ別にソートして学生の活動状況が閲覧出来るシ
ステム運用を ICT センターに依頼しており、情報を学科やゼミ単位で見やすくして活用を
促進する取り組みを行っている。又、 CS 部で相談に対する対応を標準化するための取り
組みが必要で、ケーススタディ勉強会を月 1 回のペースで開始している。
近年はインターンシップ参加者が増えて、 1 年生の後期から提出物の提出や相談で CS
部を利用する学生が増えてきている。就職活動の途中で諦めて相談に来なくなる学生や、
最 初 か ら 全 く 相 談 に 利 用 し な い 学 生 も い る た め 、 益 々 、 学 科 と の 連 携 が 重 要 で あ る 。 CS
部を活用しない、活用できない要因分析と、内定に繋がらない要因分析が課題である。
学科が用意している取得可能な資格も、取り巻く環境の変化、企業の求める能力の変化
にスピーディーに対応して行かねばならない。特に短大生が大量に採用されていた時代の
仕事は IT 化とグローバル化により大きく変化しており、見直しが急務となっている 。資
格が無くとも受けられる業種や職種は沢山あるので、希望する職業を諦めさせずに選択を
させ挑戦させたい。
学科のゼミ及びコース、フィールド毎の就職状況は毎月、内定率と進路決定率の進捗が
各学科に提示され、学生の活動支援に利用されているが、更に踏み込んだ分析が必要であ
る。例年、進路決定率の低い傾向があるゼミ、フィールド、コースの原因の究明を行い、
課題に対して適切な対応を考えて行く。
又、CS 部の利用者は 1 日当たり平均 112 名(26 年 2 月~27 年 1 月)となっているが、
相談に来る学生を更に増やす ためには、学生の信頼を得る事が重要な課題のである。相談
に来ない背景として、 CS 部が強引に企業に応募させるイメージや、学生自身に自信が無
い為、入るのを躊躇ったり、就職そのものを先送りにしたい心境があると考えられる。具
体的なサポート内容や、相談方法、面談練習などを通して内定が取れるイメージを学生目
線で、分かり易く伝えることが課題である。内定学生と未内定学生を比較して業種毎の求
める人材特性や「採用のポイント」を分析するなど、更に踏み込んだサポートを充実させ
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て学生の信頼を得る事こそ重要な課題である。
選択的評価基 準
2.職業教育の 取り組み について
(a)現状
・就職活動対策 講座
「就職活動対策講座」の流れと 9 割以上の学生が参加しているインターンシップリテラ
シーの連携と連動を開始している。インターンシップの履歴書と、
「就職活動 対策講座」の
進路登録カードの共通項目の標準化を図るとともに、授業の実施内容も両者を比較して見
直している。そして、進路登録カードを更に活用して、「就職活動対策講座」の終了時に、
学生が 4 社以上の志望企業を自らの意思で記載できるまでになる事を目標とする。
・マナー教育
マナー教育の一環として挨拶の励行に力を入れているが、加えて「 Shohoku Style 実
践編 」の 小冊 紙を 作成 し全 教職 員に 配布 しマ ナー 教育 を共 通の 内容 で一 貫し て行 う努力
を行 って いる 。学 生に 教え るだ けで はな く教 職員 が自 ら模 範と なっ て挨 拶す るま で徹底
がされている。「就職活動対策講座」と「インターンシップリテラシー 」の両方で社会人
としてのマナー講座も開催しており、セミナー形式で授業を行っている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
「就職活動対策講座」 は 83.4%の参加率を達成できたが、当初より履修登録をしない、
または履修放棄をする 学生もいる。進学希望者も含めて全員が履修するような仕組みづく
り、働きかけを行うことが望まれる 。
授業内容が如何に仕事に結びつくかのイメージの醸成 も課題である。個々のスキルを学
習しても、それを仕事にどう使って成果を出すか についてイメージ が出来ていないと就職
活動、ひいては社会での活躍 に結びつかない。これは、本学だけでなく、 中高等教育で育
まれるべき職業観や就職意識の不足も 要因の一つと考えられる。高大連携の活動を通じて、
本学ならびに高等学校の教員のキャリア教育に対する意識や知見、スキルの 向上を図って
いくことが重要と思われる。
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学科/部署名
広報部
基準Ⅱ-B-5 入学者受け入れの方針を受験生に対して明確に示している。
(a)現状
(1)学生募集要項は、入学者受け入れの方針を明確に示している。
入学募集要項の冒頭において、入学者受け入れ方針(アドミッションポリシー)を記載し
て明確に示している。また、Web サイトにおいても、トップページの分かりやすいところ
に「大学の紹介」項目を設け、その中で入学者受け入れ方針(アドミッションポリシー)
を明確に示している。
(2)受験の問い合わせなどに対して適切に対応している。
電話での問い合わせや来学者への説明は職員が丁寧に対応しているほか、近年利用頻度
が高まっているウェブ においては、「 Facebook」「Twitter」「LINE」を開設し、個別に問
い合わせができる仕組みを整えている。
(3)広報又は入試事務の体制を整備している。
入試・学生募集に関する広報は主に広報部が担当しているが、入試業務全般については事
務部門すべてに関わるプロジェクトとして「入試事務局」を設置し体制を整えている。ま
た、各学科 1 名の教員と事務局職員から 構成される「学生募集委員会」が組織されており、
教職員間の情報共有に努めている。委員会は年間に 3 回程度開催され全学的広報の方向性
確立に寄与している。その他にも必要に応じ各学科と意見交換を行っている。また、昨年
度まで総務部が所轄していた Web サイトの管理は情報発信の一元化を図るために広報部
に移管した。
(4)多様な選抜を公正かつ正確に実施している。
「推薦選抜(指定校制、公募制)」、「 AO 選抜(人物重視)」、「一般選抜(学力重視)」、「留
学生選抜」の各入試を実施している。すべての選抜において面接を取り入れており 、入学
者受け入れ方針(アドミッションポリシー)に則った選抜が行われている。また、各入試
は年度複数回実施、実施の都度、
「入試判定教授会」を開催し、その評価と決定にあたって
いる。
(5)入学手続者に対し入学までに授業や学生生活についての情報を提供している。
入学手続者には学科ごとに課題を与えて入学前自宅学習を課している。また、本学にて
全学科共通の入学前学習として「コミュニケーションリテラシー」が実施されている。
「コ
ミュニケーションリテラシー」では「読み・書き・話す・パソコン」など、短大での学習
の基本を学びつつ 、図書館やキャンパスレストランの利用方法についても入学前に体験す
ることができる。
(6)入学者に対し学習、学生生活のためのオリエンテーション等を行っている。
入学者に対し、新学期第 1 週目に約 1 週間をかけて、学科、教務部、学生部、図書館、
学友会がそれぞれの専門的立場から学習、学生生活のためのガイダンスを行っている。
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教務部では、学習の根幹となる履修計画、進級・卒業要件、試験に関すること、各種資格
取得に関すること、さらに受講態度や日常生活の注意事項も指導している。
各学科によるガイダンスではコース・フィールド・班などに分かれ、グループごとに学科
独自のより詳しい説明を行なっている。仕上げとして、全学科が学内または学外オリエン
テーションを在学 2 年生も交えて実施している。
学生部では、学生生活におけるルールとマナーの指導、各種奨学制度、ボランティア活
動、学友会活動、施設・設備の利用方法等の説明を行っている。
図書館では、学生が話し合いながら情報や資料を活用するラーニング・コモンズの利用方
法や、図書館利用の動機づけをしている。
(b)課題及び改善手順(方法・計画)
高校生(特に受験生)に向けた情報提供は、オープンキャンパス、学校案内パンフレッ
ト、Web サイト、進学情報誌、進学情報サイトなどを活用している。合格者アンケート(推
薦Ⅰ期、AOⅠ期・Ⅱ期合格者対象)では「湘北の情報を得るのに有効であったもの」とし
て、オープンキャンパス、学校案内パンフレット、Web サイトが上位を占めており本学か
らの直接の情報発信が有効であったと思われる。しかし、アンケートではパンフレット、
Web サイトともに「クラブ・サークル活動」の情報が不足しているとの指摘があり、学習
面以外の学生生活の情報発 信が不十分であったことが窺われる。これについては高校生の
利用頻度の高い「Twitter」
「LINE」を活用し、学生生活の情報発信を更に強化していきた
いと考える。
選択的評価基準
3.地域貢献の取組について
基準(1)地域社会に向けた公開講座、生涯学習授業、正規授業の開放等を実施している。
① 公開講座等
厚木市と市内 5 大学の連携による「あつぎ協働大学」は6年目を迎え、全大学統一テー
マ「希望」の下、本学は個別テーマ『「震災後の人々の希望」と「地域・経済への希望」』
を設定して 4 学科から 5 人の教員がそれぞれのテーマを持ち寄って全 5 講を開催した。参
加申し込み者は 74 名であった。
② 高校生低学年対象見学会
高校 1~2 年生が教員に引率されて来学する見学ツアー実施されている。目的としては、
早期に高等教育の現場を見せて、その後の学びの方向性を意識させる、或いは動機づけす
るところにある。また、PTA が主催する見学会や近隣中学校の見学申し入れもあり実施し
た。26 年度の実施は以下の通り。
高等学校
11 校
306 名
保護者
2校
52 名
中学校
3校
26 名
以
52
上